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2013年7月 5日 (金)

思ったより、全然良い。

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筆者の知り合いの話です。これまで某社のEVに乗っていましたが、充電設備のないゴルフ場へ行く場合、帰りを心配しなければならない事に嫌気がさしたそうです。奥方からも「冷房は勿論、寒い冬に暖房さえ使えないクルマなんて!」と文句を言われ立場がありません。

そこで対策を検討し、軽との二本立てを考えましたが、それも効率の点で疑問です。第一ゴルフ場に行くのにゴルフバッグが一個しか入らないのでは話になりません。そうこうしている内に、両方の長所を併せ持つホンダのアコードハイブリッド一本化案に行き着いたという訳です。

早速筆者に相談があったのですが、迷う事など何もありません。今現在で世界最高のハイブリッドだから、是非買うようにと薦めました。別に筆者が元いた会社の新作だから、という事ではないので念の為。

ところが、その優れたハイブリッドのシステムを説明しながら、自分自身が今一理解しきれていない事に気がつきました。試乗してもいないのに無責任に薦めるのもどうかと思われます。

そこで早速試乗する事にしました。電話をするとウィークデイなので都合良くクルマが空いているようです。その僅か1時間後に我が家まで試乗車が届くサービスぶりは、このクルマへの高い期待度をうかがわせます。

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(このアングルが一番かも。どちらかと言えば欧州車の雰囲気がある。)

実は、実車は初めて見たのですが、写真から受ける鈍臭さはありませんでした。一安心です。(笑)ボディがかなり大きくなったので、造形的に持て余しているのかと思っていたのですが、実車は意外にスポーティでシャープな印象です。

特にボディサイドのセクションは、良いか悪いかはともかくBMWかと見まごう程で、彫りが深く恰好いいのです。それに比べれば顔はゴテゴテして変です。未来的なのかも知れませんが、あまり筆者好みではありません。

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   (ブルーの味付けが??だが、未来感はあるかもしれない。)

リアビューが、さらっとしているだけに解せないのです。ちょっと頑張り過ぎではないでしょうか。結局エクステリアは総合点で80点くらいです。一応合格ラインではあります。

さて、乗り込みます。インテリアは落ち着いた色調ながら、先進的で未来感があり、第一印象として好感が持てました。シートはオプションのレザー張りなので、なおさら悪い感じはしません。

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(写真より実車がいい。見やすくスポーティで未来感もある、何より若々しい。)

さらに、大きいクルマの割にはそれを感じさせないタイトな緊張感があります。やはりホンダテイストでしょうか。高級感というよりはスポーティで若々しいのです。ここは85点をつけましょう。

スターターボタンを押し、クルマをスタートさせるとモーター音が微かに聞こえて来ます。静粛性は予想通りです。ただ、バッテリーの状態にもよるのでしょうが、エンジンも頻繁にかかっているようです。

時速70キロまではモーター走行なので、充電状況や、急速に発電する必要がある場合にはエンジンがオンオフを繰り返します。しかし特筆ものは、そのショックが全くないのです。ボーとしていると、何もなかったかのようです。

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(残念なのはトランクが狭い。ゴルフバッグ3個は?大きいのは無理かも)

昔乗っていたアルファードハイブリッドなどは、エンジンがかかる度にブルブルっと車体が震えて、いい感じはしませんでした。ハイブリッドだから仕方がないのだ、と自分を納得させていましたが、このスムーズさは隔世の感があります。

加速感はターボのようなスコーンと抜ける感じはありません。力強いのですが、モーターが仕事しているな、という感じは音と共に伝わって来ます。不快ではありませんが、意外にモーター音が耳につくのです。

取り回しは悪くなく、パワステも適度な重さで大きなクルマという事を忘れさせてくれます。市街地走行95点!難点は、ややサスが硬いのか17インチアルミホイールのせいなのか、不整路面からコツコツとした当たりがありました。

高速ではエンジンが直結で駆動輪に繋がりエンジンのみの走行になります。ここは従来と同じなので特にレポートする事はありません。105kw(143ps)のエンジンが出来る範囲の仕事をするだけです。

という事は、最高速がそんなに伸びるとは思えないのです。ここは謎の一つです。低い速度制限の米と日本だけの仕様なら、それで通用するでしょうが、200キロ以上でぶっ飛ばす欧州(特にドイツ)ではそういう訳にはいきません。従って、未だ納得しきれていない高速走行は70〜80点くらいでしょうか。

結局試乗を通じて分かった事は次の通りです。
街乗り(70キロまで)では、2.5リッターのガソリンエンジンに匹敵する124kw(169ps)もあるモーターのみの走行で、エンジンが発電用モーターを回す役を担当、つまりシリーズハイブリッドシステムと同じという事になります。

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(静粛性は抜群で、ソフトでしなやかな乗り心地は独特の世界を演出するクラウンロイヤル・ハイブリッド。)

70キロ以上はエンジンのみでレシプロ車と同じという、トヨタの、速度に関わらず駆動に充電にとエンジンが複雑にオンオフを繰り返すシステムとは全く趣を異にする、ホンダらしいシンプルな特徴付けをしたのではないでしょうか。

その場合に、捨てるものと拾うものがありますが、エンジンの活動を制約した事により重いトランスミッションが不要になりました。その分を発電専用モーターに置き換えEV走行のポテンシャルを広げます。コスト的にもおつりが来るのでリチウムイオン電池を採用、これもEV走行に寄与するという訳です。

デバイスの役割を合理的に配分、バランスを究極にまで高める、つまりシステムそのものをユニット化し、ブラックボックスにしてしまうトヨタが採用しそうもないシステムの考え方ですが、逆に言えばホンダらしいバリューアナリシス(VA)によるバリューエンジニアリング(VE)の結果と言えるのではないでしょうか。

さらに、フィットEV譲りの技術を進化させたブレーキシステムも侮れません。通常時においてはブレーキペダルとブレーキシステムが切り離されたバイワイヤの「電動サーボブレーキシステム」とすることで、モーターによるエネルギー回生を最大限に引き出すというのです。こういう細かい事の積み重ねがJC08 リッター30キロという、このクラスにして世界の追随を許さない驚異的な数字を叩き出しました。

ただ、何も教えられずに乗ったなら、一般の人はハイブリッドだと気がつかないかも知れません。静かでパワフルなスポーティサルーンだ、という評価で終わる可能性すらあります。

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(エクステリアはともかく、インテリアは好きになれないクラウン。オヤジ臭すぎるのである。狙い所にはハマるのかもしれないが、長時間運転する気がしない。)

価格もほぼフル装備で365万円(LX)です。同じ仕様なら、明らかに燃費や洗練度の落ちるカムリハイブリッドと同等、あるいはほぼ同じ大きさのクラウンより100万円程の割安感があります。いずれにしても世界標準から見れば圧倒的に安いという事実は否定しようがありません。

筆者の総合評価は、「不完全性を魅力に替えるホンダらしい駆動システムによる、環境省エネ時代の足の長〜いグランドツアラーとして、高級やスポーティなどという陳腐な言葉では言い表せない新コンセプトセダン」

という事で大いに満足と納得のいくものでした。これをいつ買うか、、今でしょ。(笑)しっぽを踏まれたトヨタの大逆襲がある前に。。

 

 

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コメント

> しっぽを踏まれたトヨタの大逆襲がある前に。。

・・・北米での乗用車販売結果で、アコードはカムリを抜きました(5月では)で、6月はカムリが抜き返し・・・両方とも順調に売れているようですね。カリフォルニア州のトーランスとかロングビーチ市等で新アコード(4D/2Dとも)は最近かなり良く見かけます。街では旧型のアコード・シビック/カムリも残存度はかなり高いです。

投稿: Carly | 2013年7月 7日 (日) 03時41分

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