守るべきは生産性の低い産業である
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【武田肇、ニューヨーク=春日芳晃】核兵器の非人道性と不使用を訴える共同声明が21日午後(日本時間22日午前)、軍縮と安全保障を協議する国連総会第1委員会で発表された。賛同国は125カ国で、同趣旨の声明としては過去最多に上り、日本も初めて賛同した。(朝日新聞デジタル)
なんだこりゃ、この胡散臭い声明は。(笑)米と安保条約を結んだ状態で、つまり米の核の笠から出た訳でもないのに、この声明は矛盾しているじゃないか。日本の立場に配慮があったとか言い訳していますが、基本的な事は、何が変わった訳でもありません。
そもそも米や他の核保有国が声明に参加していないではありませんか。という事は、核保有国に対し、どうぞ恐喝して下さいと言っているようなものです。核保有国の陰謀じゃないですか(?)
さらに気に入らないのは、何でそんな事を声明しなければならないかです。自国の事は自国だけで決めればいいのであって、わざわざ声を大にして言うという事は、大事なカードを失う事にしかなりません。
核保有国が全て味方であるとは限らない状態で愚か過ぎます。世界有数の大国としては、あり得ない選択です。国防問題で外国相手に約束しなければならな事など何ひとつありません。カードは多ければ多い程いいのです。安倍さんは一体何を考えているのでしょうか。
(カードの一枚として有効になるか。ICBMのポテンシャルを持つイプシロン)
米との集団的自衛権の行使はやりたくてしようがないのに、自国の国防力強化には大して関心がないと見えます。やはり小泉さんに続く米のポチだ。(笑)
「核を持つなどと言う、米国様に逆らうような、そんな大それた事は決して致しません。それどころか、うちの自衛隊も、どうぞご自由に使って下さい」と言っているようなものでしょう。
誰だ、安倍さんが保守だなんていい加減なことを言ったのは。。米以外に対しては保守かもしれない。と注釈付きでなければいけなかったようです。筆者も反省しなければ。。迂闊にも乗せられてしまった。(笑)
さて、気を取り直して本題に入ります。
昨日の記事で、輸出が円安でも今一伸びず貿易赤字になっているのは日本の競争力が落ちたせいだ、という短絡的な事を言っている人が多いと書きましたが、真面目に貿易赤字の原因を分析している人も多いのです。
1)IMFは今月初め、世界経済見通しで経済成長率を下方修正した。これは日本の輸出量にも影響をあたえるだろう、とウォール・ストリート・ジャーナル紙は述べている。
特に、EU の落ち込みが激しく、ピーク時(2007年)との比較で45%も日本からの輸出が落ちた。因みに中国は横這いで米は23%ダウン。
2)二点目として、海外メディアは、石炭・石油などの化石燃料需要増が影響していると指摘している。また、シリア情勢の影響により9月の原油が1バレル=110ドル前後と高い水準を維持していたことも、貿易赤字に拍車をかた。
3)ウォール・ストリート・ジャーナル紙は、2011年福島原発での事故に起因するという。事故後、ほとんどの原子力発電所が稼働停止したことで、事故前は約60%を火力発電に依存していたが、事故後火力発電への依存割合は90%にまで増加した。
そのあたりが原因だとすれば、日本の競争力が落ちたなどと言っているのが、いかに的外れかという事が分かります。昨日も言ったように、現地法人の生産は伸びているのですから、海外分はトータルで見なければ正確な判断は出来ないのです。
ただ、ここで声を大にして言わなければならない事は、だから何だ(?)という事です。日本人は勘違い、あるいは騙されていますが、国防にしろ経済にしろ、海外への依存は限定的です。
つまり、化石燃料始めとする資源系は今のところ大きく海外に依存しているものの、他の必要とされるものは殆ど自前で調達、あるいは内需によって自律的経済成長すら可能なのです。
ところが政府が進めている政策は、日本経済が脆弱なので海外の力を借りなければならないと思わせるようなものばかりです。国家戦略特区やTPP 、海外へのインフラ輸出や観光立国構想などがそれに当たります。当初言っていた(自律的)内需拡大は何処に行ったのでしょうか(?)
確かにインフラ整備や東北復興に見られる供給側の問題はあります。労働集約型産業の効率の悪さは、どこの先進国でもついて廻るのです。だからと言って、そこを海外に頼るようになれば国防もへったくれもありません。
例えば農業の生産性が悪いからと言って食料自給率を今以上に下げるような事をすれば、肝心な食の安全保障、つまり生殺与奪の権を他国に握られる事になります。いくら日本の工業製品が優秀だからと言って、全てをクルマやカメラに置き換える訳にはいかないのです。
(日本には日本のやり方があるのだ。)
それこそ最悪の選択で、高付加価値の製品を低付加価値のものと等価交換する事になりかねません。つまり、一生懸命良い製品を作らなければ、食べる事さえままならないのですからバカげているではありませんか。
産業競争力会議メンバーが、労働生産性の低い産業から、生産性の高い産業へ人を移せなどと言ってるのが、いかに間抜けで売国的かが分かるというものです。実際は逆です。いかに生産性が低い産業に人を集めるかが先進国の課題となります。
その為には当然関税や非関税障壁(規制)が必要となります。すなわち労働コストの低い国、あるいは資本集約型農業の国から、国内産業を守らなければならないのです。
日本もそうしろと言われるかも知れませんが、高付加価値、資本集約型産業を多く持つ先進国の労働コストは、そう簡単には下げられません。さらに狭い日本の場合は農業を資本集約型にするのは至難の業です。
だからと言って、そこを他国に依存した途端に国としての独立性は失われます。それがいかに恐ろしい事かという事に想像を巡らせて下さい。
いずれにしても、いざとなれば食料だけでなく、エネルギーさえも自前で調達可能なのですが、藻から石油とか、メタンハイドレートの開発の話が進まないのはどうした事でしょうか。どこかに遠慮しているのか、あるいは妨害でもされているのでしょうか。
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