ホンダイズムを侮ってはいけない
----- TPP 日中韓FTA 消費税増税に絶対反対 ------
ブログランキングに参加しています。
また間が空いてしまいました。書きたい事は、都知事の椅子に色目を使ってフラフラしている色ぼけサルや、その椅子に未練がましい、態度がデカイ割に頭が悪い事が露呈した元作家とか、色々あるのですが時間もないので吟味して書かざるを得ません。必然、金や地位に汚い政治家の話は後回しになります。それにしてもうんざりです。
色ぼけサルに至っては自分の政治理念が「地方分権」だというのですから驚きます。これじゃ痴呆です。単なる統治の方法論を理念にしてどうする。理念とは哲学的でもっと崇高なものです。例えば「国民の安全と繁栄、幸福を実現する為に政治家は身を賭す」(笑)というような普遍的かつ抽象的なものではないでしょうか。
日本国民が誇り高く豊かで、しあわせに暮らせるならば、中央集権だろうが地方分権だろうが、世界統一政府だろうが何でもいい筈です。その時代と廻りの状況を見ながら、その時に最も最適な方法を選べばいいのであって、その内のひとつを取り出し政治理念だと言う頭の悪さ、軽さはお話にもなりません。
彼の本当の理念を知っていますか(?)筆者は知っています(笑)「もてたい」「楽したい」「金欲しい」の三つです。その為には日本がどうなろうが地方がどうなろうが全くどうでもいいのです。間違っても、こんな色ぼけサルを二度と政治家にしてはいけません。やめてくれて大正解、サルものは追わず(!)
さて、気を取り直して本日の話題、ハイブリッドカーの事をもっと書かない訳にはいかないようです。世の中の人が、その存在意義を今一分かっていないと思われるからです。
先日もクルマに詳しい某ブログで残念な記事を発見しました。なんとアコードハイブリッドにがっかりしたというのです。元々スポーティ路線を行くホンダのファンだったようで、そのスポーティな昔との比較で失望したというのですが、それはどうでしょうか。
確かにアコード単体で見れば、言いたい事は分からないでもありません。筆者もまず図体のでかさには軽いショックを受けました。ちょっと前のベンツSクラスやセルシオ並みですから。。
乗ってみて印象はかなり挽回されましたが、物理的なものは如何ともし難いのです。前のアコードが懐かしく、また好ましく思えます。しかしながら、これはホンダの世界戦略と絡むのでネーミングはともかくとしても、一機種だけを取り出してどうこういう問題ではないかもしれません。
このアコードというクルマ、実は米で長年に渡りトヨタカムリとベストセラーを争うような人気車なんです。一位だった2001年には41万台も売っています。今でもコンスタントに30万台以上を売るホンダにとって正にドル箱なのです。
ただご存知のように日本ではぱっとしません。月に千台以下ではやっていけないのです。だからと言って日本市場をおろそかにしていい訳はないのですが、この、セダンが売り難い時代には背に腹は替えられません。
今やシビックも撤退しセダンと呼べるのはインスパイアと統合する形でアコード一本です。それも米で売るボディを使わざるを得ないのは量産メーカーとしてはいたしかたないところではないでしょうか。
ホンダ程の世界ブランドであっても、日本市場はおまけに過ぎないという現実を見なければなりません。ホンダの技術者だって忸怩たる思いなのです。本当はこうしたい、という気持ちは強いのではないでしょうか。
ちょっと湿っぽくなりましたが(笑)ネガティブなところを見ればキリがありません。もの事はポジティブに見ていく事が大事なのです。件のブログ主はスポーティさだけでなく、ハイブリッドのメカにもがっかりしたというようなニュアンスでしたが、筆者の見方は違います。
今回の満を持して出て来た3システムを擁するハイブリッドラインアップに関してはホンダ流を貫いた感が強いのです。その話が今日のメインです。
話は20世紀に遡りますが、まずトヨタが最初からかなり完成度の高いシステムをプリウスに搭載して上市しました。このパラレルで、しかもスプリット型という複雑なシステムを機能させるには高度な要素技術と日本のエレクトロニクス技術が必須であった事は論を俟ちません。他の国では信頼性に自信が持てないので量産車に採用する事などあり得なかったのです。
日本の場合は国内裾野産業が充実しています。従って開発リスクを親会社一人が被るという事がないのです。つまり比較的気軽にコラボとしての先端技術の研究開発が可能という訳です。しかも時代が良かった。
バブル崩壊はあったもののリーマンショックまでは右肩上がりの神話は崩れていませんでした。社内にも可能性のあるものは何でもやろうというモチベーションがあったのだと思われます。
そのトヨタが環境省エネ技術のシンボルとして発売したプリウスが、その後のモータリゼーションを大きく変える事になります。人(オピニオンリーダー)のクルマに対する見方が変わったのです。クルマの未来は暗くないかもしれないという希望が芽生えた瞬間でした。
ただ、プリウスタイプには限界も見え隠れしていました。あのサイズには最適かも知れないが、小さいクルマや大きいクルマとの相性はどうなのか(?)あるいはEVが本格化した時には消えてしまうような一時的な技術でしかないかもしれない。。
現にアクアまでなら何とかなっていますが、その下の軽やビッグサイズセダン、あるいは大型のSUV、スーパースポーツカーにはどうなんだという疑問が付きまといます。
事実とってつけたようなエクスキューズハイブリッドが設定され、その価格とパフォーマンスとのギャップに驚かされます。つまり存在を正当化する為に余計なコストを要求されたり、本来のクルマの楽しさをスポイルするようなシステム、技術でしかないのでは情けないのです。
それに対して出した答がホンダの新ハイブリッド3システムではないでしょうか。筆者はホンダさんから広告宣伝費をもらっている訳ではありませんから提灯記事を書くつもりは毛頭ないので、その点、念の為ご了解下さい。
つまり、ハイブリッドシステムを環境へのエクスキューズや、単に自動車産業が生き残る為の技術としてではなく、積極的に採用出来る確かな技術のひとつとしてのシステムにまで昇華させる事を狙った、したたかな戦略的意味合いがあるのではと言いたいのです。
小型車用、アシストメインの1モーターによるシステム、アコードに搭載されたミディアムサイズのセダンやステーションワゴン用の2モーターシステム、さらに超高級車やスーパースポーツカー、あるいはスーパー四駆用の3モーター4WDシステム、これで全てのジャンルが網羅されました。
最高速でいえば1モーター150キロ、2モーター200キロ、3モーター300キロまでをカバーするシステムと考えれば分かりやすいかもしれません。それぞれの持ち味、担当分野が明確に違います。トヨタの80点主義とは趣が異なるのです。
しかも各ジャンルで最高値を叩き出す。そこに死角は見えません。つまりホンダは本気で全機種のハイブリッド化を目指しているのです。マーケットで言えば先進国向けはハイブリッドに特化していくと言っても過言ではないでしょう。
そこまでの判断をしたという事は、ホンダとしての自信の表れです。つまり、今は多少妥協するところがあったとしても、近い将来にそれらは解決される問題だと踏んでいるのではないでしょうか。無限の可能性と言えば言い過ぎかもしれませんが、それに近いものを感じている気がします。
F1に返り咲く事も含めて、ホンダイズムの復活です。面白くなって来ました。
ブログランキングに参加しています。共感いただければクリックをお願いします。
| 固定リンク
「自動車」カテゴリの記事
- クルマの価格が5分の1になる日(後編)(2020.11.24)
- クルマの価格が5分の1になる日(前編)(2020.11.18)
- BEV(バッテリー式EV)に未来はあるのだろうか?(2020.09.23)
- EV vs HV (後編)(2020.03.27)
- EV vs HV (前編)(2020.03.23)
コメント
なるほど。
アコードHVの試乗記で
「高速域で力が足りない。これではアウトバーンでベンツ、BMWには勝てない」というような記述を見かけましたが、実は3モーターのハイパフォーマンスなHVもすでにスタンバイということなのですね。
昨今の国内向けモデルに魅力的なものがなかったホンダですが、これから面白くなりそうですね。
かつて子供の頃N360でスバル360よりもずっとパワフルなことに驚き、
シビックの2ボックスボディとその設計思想で「いいじゃん、これ!」と感動させられ、
F1へのチャレンジで熱くコブシを握り締めた世代としては期待しないわけには行きません。
ホンダ 注目 ですね。
投稿: ポール | 2013年12月13日 (金) 18時28分
ポールさんいつも有り難うございます。
確かに、2リッターのアトキンソンサイクルエンジンの実力は未知数ですが、物理的な限界がありますから200キロ以上がスイスイ出せるとは思えません。アウトバーンでのレポートを見てみたいものです。
欧州仕様はそれなりに考えているとは思いますが。
ホンダ、注目です。
投稿: 田中 徹 | 2013年12月13日 (金) 18時55分
ホンダさん、申し訳ございませんでした。「H」なだけではなく、3×H
だったのですね。HVの可能性が少し判ったような気がします。
話が飛んでしまいますが、最近3Dプリンターの話題が取り上げられことが
増えてきましたが、車の設計、デザインにどのような影響があるとお考えですか? 日本の要素技術(金型のようなもの...)衰退論の材料に使われそうなので。
投稿: toro | 2013年12月13日 (金) 22時29分
toroさん、その話題は前に取り上げましたので、
http://ust.cocolog-nifty.com/blog/2013/05/---bd5f-8.html
をご参照下さい。
例えば医学のように患部の代替物を必要とする分野には凄く有効かもしれませんが、そうでない分野には全く関係ないものに過ぎません。
クルマの場合は、精度をそれ程必要としないモデル製作に使っています。
いずれにしても量産には不向きです。使われる範囲は限定的ではないでしょうか。
投稿: 田中 徹 | 2013年12月13日 (金) 22時57分
社長お手数をかけ申し訳ございません。反日TVとの表題にスキップしたようです。また、新聞報道に騙されるところでした。ありがとうございます。
ご紹介の5/3、5/14内容をしっかり読み直します。今後とも内容の濃い記事
お願いいたします。
投稿: toro | 2013年12月13日 (金) 23時44分