行き過ぎたグローバル化による弊害(後編)
---- TPP/消費増税 /カジノ解禁に反対します ----
ブログランキングに参加しています。
前回の続きです。
なぜ対外純資産の伸びが、この円安にも関わらずそれほどでもないのか、考えていたら夜も眠れなくなりました。(笑)鉄は熱いうちに打てでもありませんが、いても立ってもいられなくなり財務省や日銀のHPを調べる事にしたのです。
そうすると面白い事が分かりました。
何と、日本銀行国際局が出している資料に知りたい事が実に分かりやすく載っているではありませんか。対外資産負債残高の要因別増減の表を発見したのです。それによると対外資産増減の内、もっとも大きな要因は為替で、ざっくりではありますが、78%もあります。(下の表参照)
負債の方は24%程度ですが、これは対外負債とは言え、円建て負債が外貨建てより多く存在するからです。やはりアベノミクスによる株高が原因での負債増は間違いなかったようです。尤も、この資料は13年のものなので14年版を探しましたが出てきませんでした。未だ作成段階なのでしょうか。
そうなったら自分で数字を追って作るしかありません。まず、2012年から2014年末までの3年間の実績(数字)をエクセルで表を作って入れていきます。13年度末分の項目別総額に占める為替要因の率は日銀の表から大まかに推察し、14年分は12〜13と13〜14の為替変動分を率で出し、13年末の為替要因率の数字に掛けて推測値を出しました。正確とは言えませんが、大きくは違わないと思われます。その結果が下の表です。
(緑の数字は年度末時点での対ドル為替レート)
結論から言いますと、この2年間で失われた国富(金融資産)は約76兆円にもなります。これは2012年から為替や経常収支の変動がない事を前提とした数字と考えれば解りやすいです。つまり現状から為替要因を排除し、経常収支もプラスマイナスゼロであったとすれば、株価の上昇だけで、ものすごい赤字になっていたという訳です。
しかも、この数字はなぜか前回の記事で指摘した75兆円もある、外国人投資家が保有する株の値上がり益にほぼ一致します。。そこは所得収支には出てこないところなので分かり難いのです。マスコミも一切触れませんが、政府としても国民に知られたくない重大事実でしょう。
逆に言えば、外国人投資家のキャピタルゲイン分を除くと2014年末の対外純資産は443兆円程にもなっていた訳です。という事は前回述べた通り、アベノミクス開始以来の外国人投資家による国富流失(資産収奪)は対外負債に乗っかる形で現れていたという事になります。為替が80円台から120円までの超円安になった事で資産側の絶対額が大きくなり実態が見え難くなっていました。
だと言うのに、対外純資産が世界一を維持し増え続けているなどと喜んでいるのは、いかにもお人好しの日本人です。その裏でアカンベーしている外国人投資家の顔が目に浮かびます。(笑)
まあ、これも明らかに行き過ぎたグローバル化による弊害であって、人の良い日本人はつけ込まれまれるのでしょう。汗水たらして働いて得た富がこういう形で海外へ流れ、一部の白人富裕層を富ませるという図式ですが、これは何も日本に限った問題ではありません。
他のアジア諸国然りです。誤解を恐れず極論を言えば、日本の技術と資本で潤ったアジア諸国からも上前をはねる白人富裕層がいて、結局日本の富が直接間接を問わず連中の懐へ流れていくのがグローバリゼーションの正体です。
安倍政権の問題は、その連中(主に米)には逆らう姿勢が見えない事でしょうか。まずは頭の周りのうるさい蠅を追い払って、しかる後に大物、巨悪に対峙しようという、そういう方針なら何も言うことはありませんが。。
共感いただければクリックをお願いします。
| 固定リンク
「経済・政治・国際」カテゴリの記事
- 日本人はどこからやって来て、どこへ行こうとしてるのか?(最終回)(2024.08.30)
- 日本人はどこからやって来て、どこへ行こうとしているのか?(5)(2024.08.29)
- 日本人はどこからやって来て、どこへ行こうとしているのか?(その4)(2024.08.26)
- 日本人はどこからやって来て、どこへ行こうとしているのか?(その3)(2024.02.07)
- 日本人はどこからやって来て、どこへ行こうとしているのか?(その2)(2024.01.29)
コメント
行き過ぎたグローバル化による弊害
・・・2015年5月12日(火)に掲載された
“絶対に得はしない貿易”
と同様に、今回の議題への論理の切り口はそんじょ其処(そこら)の経済学者や新聞・TVに登場する偉そうな態度の評論家さん達よりも遥かに現場現実現状の経済を真正面から本質を分析/診断する姿勢は素晴らしいと思います。
経済産業省・財務省とか与党(及び野党)の議員さん達など現状の政治を担う方々、大学の経済学教授さーんこの続きを発展開(新語!)して我が国の健全合理的な経済発展を推進される事を切にお願い致します。安倍さん麻生さんとかは充分にご理解頂ける内容と考えます。
投稿: AZ生 | 2015年6月 3日 (水) 11時49分
田中さん(様)の今回の投稿、力強くプッシュいたします。
ちょっと電卓遊びをしてみました。
105.2÷26.0=0.2471......
17.2÷76.5=0.2287......
投稿: 南国通信 | 2015年6月 3日 (水) 14時57分
安倍首相とグローバル金融勢力との裏取引があったような気がします。ここまで円安に持っていくのはどこかで国際的な何かとの合意があったものと私は推察しています。なるほど餌はこれだったのかということです。考え過ぎでしょうか?
投稿: 八丈島 | 2015年6月 4日 (木) 00時15分
八丈島さん、お久しぶりです。
常識的に考えて、米がここまでドル高を容認するのは妙です。裏に何かあると考えるのが自然でしょう。私が思うに、中韓に対する外交的な強気は米のバックアップがあるからとしか思えません。その代わりに何を失うかですが、天秤にかけて今は、これで行くしかないと安倍さんが判断されているのではないでしょうか。断言はできませんが。(笑)
投稿: 田中徹 | 2015年6月 4日 (木) 09時48分
田中さん、恐るべし
何ヶ月か前、「我が郷の左近尉」さんのブログで、今回の円安で膨大な国富が流失したと書かれていたことを思い出しました。そのときはあまり気にしなかったのですが、このことを言いたかったのですね。納得です。
投稿: ナベ | 2015年6月 4日 (木) 15時50分
心苦しいですが私は裏取引OKとします。
結局は国防に関して今までの状況が続く限り、腹立たしいですが永遠に搾取され続けるしかないと理解いたします。
やはり日本は真の「自立」が出来ていないのは明々白々でございます。
自立は「国防」抜きでは出来ません。
よく考えてみれば、私達は過去に経済を選択した時代を既に経験しているのではないかと思います。若干の違いはあれども国防を米国にまかせて経済第一で突っ走り、黄金の80年代を迎えたのがそれにあたるのではないでしょうか。
しかし経済力だけでは諸外国(搾取側)に操られ利用されるばかりで、一向に影響力や発言力が強くなるわけでもない、まさに中途半端な立場のままです。欧米の姦計にいつも嵌められてばかりでいるような気がいたします。失われた20年なぞは、まさにコレなり。
国家百年の計を鑑みればここはやはり自立の原点である国防が選択の一手です。そのうえで田中さん(様)の仰る「天秤ウンヌン」は私も希望をこめて深く同意いたします。
投稿: 南国通信 | 2015年6月 5日 (金) 05時22分
国家百年の計を鑑みればここはやはり自立の原点である国防が選択の一手です。
・・・上記表題、僭越ながら南国通信さんからお借り致します。小生の理解するところを以下に示します
国防~その① 国土の防衛・・・尖閣、竹島、沖縄、日本の海域・空域
国防~その② 国富の防衛・・・TPP,AIIBへの不参加
国防~その③ 国際社会への強力な広報宣伝(親日味方の増加)
・・・以上
投稿: AZ生 | 2015年6月 5日 (金) 19時14分
そもそも、安倍が「戦後レジームからの脱却」と内外振りまいたことにより、アメリカから警戒される大義名分を与えたのです。
おそらく、アメリカは東西冷戦終結以後、日本を奴隷対象から殲滅対象にへと、方針を変えたのだと思います。その方針転換に安倍が都合がよかったということでしょう。
国防国防と叫んでいますが、その国防を支える供給力は多岐にわたり、実体経済が上まることによる供給力の増があって初めて意味があります。
その、虎の子である供給力を棄損させるために、金融政策を施工しているのです。
大体、金融政策は国が管理しなければ「民間」という名の非国民が利益一辺倒で、実体経済に悪影響を及ぼすに決まっています。そういう意味で、株式、保険などの金融業界を排除しなければならないのに、一体安倍は何をしてきたのですか?まだカジノのほうが、娯楽というサービスを提供する分、金融業界よりかははるかにマシなのです。
はっきり言って、名誉より実利を取るべきで、政治歴史の理解はともかくサヨクの政策方針のほうが僅かですか良いのです(もちろん供給力棄損にに寄与する反原発や公共事業の無駄云々は論外)。
結局、安倍信者といわれる勢力は、国を国体の表面(上層)でしかとらえず、内面を全く無視した精神論や机上の空論を展開しているにすぎないのです。
裏取引を是認するということは、将来的には「日本が殲滅されるまでアメリカに協力します」ということであり、売国奴であり、日本国民がどうなろうと関係ないのです。危なくなったら海外に逃げればよいと思っているのです。
「国」という文化ができたのは、弱肉強食という摂理に対する抵抗から生まれたものと思います。だから、弱い国民が路頭に迷おうが、自殺しようが、国体の表面だけ守ればよいというのは矛盾することです。
愛国心の本質を突き詰めれば、おそらく「家族、近所を守るという思い」のことで、それが国までと拡張した概念でしかないと思います。
投稿: Sura | 2015年6月 6日 (土) 11時28分
<<・・・・・ 売国奴であり、日本国民がどうなろうと関係ないのです。危なくなったら海外に逃げればよいと思っているのです。>> ・・・Sura様より拝借 → 国防国防と叫んでいる南国通信はすでに海外移住者でございます・・・・・・・、どうしましょ?(笑)
裏取引是認についてですが、
私の考えはとしては5月22日の田中さん(様)のブログ「総理の心、国民知らず・・か?」におきまして、同日18:39の私のコメントにてご理解いただければと思います。そこからブレてはおりません(笑)もろ手を挙げてOKという事ではございません。
<< 安倍が「戦後レジームからの脱却」と内外振りまいたことにより、アメリカから警戒される大義名分を与えたのです。>>
・第一政権は見事に潰されました。常識的に二度目は同じ轍は踏みませんよね。そこは念頭に置いたほうが良いと考えます。
<< その国防を支える供給力は多岐にわたり、実体経済が上まることによる供給力の増があって初めて意味があります。>>
・事の本質は防衛費の1%の縛りとその内容(日本の防衛予算には福利厚生費から隊員の給与等が総て含まれている)にあり、そこを避けて話をしなければならない「現状」に問題があると考えます。供給力があっても自由に武器開発、製造が出来ないのは如何な物か?と思います。
<< 政治歴史の理解はともかくサヨクの政策方針のほうが僅かですか良いのです >>
・実現不可能な美味しい政策と煽動は民衆の目をそらし(コンクリより人、等)、選挙を有利に行う為の物。まったくコミンテルンそのもの。行き先は国家解体ではないでしょうか。♪♪♪ 行きは良い良い、着いたら地獄 ♪♪♪(笑)
カジノは単なる比較対象として持ち出されたものと思いますので、Sura様はカジノ賛成ではないと理解いたしております。
<< 国体の表面だけ守ればよいというのは矛盾することです。>>
・田中さん(様)が常日頃仰られています→国内の大掃除と深く繋がっているのではないでしょうか。その意味では私も多いに同意いたします。優先順位に多少の違いはございましても同じベクトルには向かっていると感じます。
<< 愛国心の本質を突き詰めれば・・・・・ >>
・異論を挟む余地はございません(笑)
臥薪嘗胆の意を込めて
投稿: 南国通信 | 2015年6月 6日 (土) 18時27分
>南国通信 様
まず最初に、「裏取引」云々は最悪の想定に基づいていることを留意ください。裏取引ゆえ判りませんし判らないものは最悪を想定するべきということです。
>・事の本質は防衛費の1%の縛りと…避けて話をしなければならない「現状」に問題があると考えます。
しかし、法律という縛りであったとして、有事の際にはたしてバカ正直に守るべきでしょうか?平時の際でも、法律を変えられない圧力を掛けられたとしても、供給力を維持するためにも、実体経済は向上させるべきで、それを阻害するものは排除しなければなりません。
いざ、軍事転用の際に準備することは確かに必要で、国としてできなくても、極力裏切らない形でのシンクタンクは必要と思います。が、それと金融業界を野放しにする優遇することとは別問題です。
やはり本質は、虎の子の供給能力を棄損させる金融政策及び、民間という名の非国民勢力にただ漏れ状態であることが問題といっているのです。
だから、パチンコなんかを是認することなどはありえないし、サヨク云々の
>実現不可能な美味しい政策と煽動は…
も論外であることは、文章の前後関係から明らかです。だから「僅かですが」と申したのです。
といいますか、本当の危機は国家解体主義の勢力(もしくはそれを利用した反日勢力)による浸食で、その阻止にあたって、右左の論争に浪費するべきではないのです。そういう意味を込めて、その比較をしたまでです。大体、「コミンテルン」、「共産主義」とレッテルを張ったとしても、その行き着く先は「右左の闘争」にへと誘導する意図を感じます。はっきりと「反国家主義」とでもすればよいのです。そして「ネオリベ新自由主義」も「反国家主義」なのです。
>第一政権は見事に潰されました。常識的に二度目は同じ轍は踏みませんよね。そこは念頭に置いたほうが良いと考えます。
さすがにそれは意味が分かりません。
私は、「大義名分」を与えたと言っているのであって、安倍が総理になれたなれなかった云々は関係ありません。そもそも、潰されたかどうかも分かりませんし、仮にそうだとしても、二度も総理をやらせたということは、国民主権が事実上存在しないことを想定すれば、反日勢力が「都合がいい」からとも解釈できるのであって、念頭に入れる必要はないと思います。どう考えても、「口実を与えた」以外何物でもありません。
以上のように、私の言っている本質をものの見事に(意図的に)外しているわけです。そして、♪♪♪(笑)のような低俗な挑発コメントをちらほらと、しかも冒頭に、
>南国通信はすでに海外移住者でございす・・・・・・・、どうしましょ?(笑)
というところがまさに安倍信者を象徴しているのです。
大体こんな人間が、日本を背水の陣として死守するとは到底思いません。文字通り見捨てるでしょう。
投稿: Sura | 2015年6月 7日 (日) 00時32分
もう少し落ち着いて咀嚼できるだけの能力と読解力が私にあればとつくずく思います。大変示唆に富むご意見に感謝いたします。最後の方は残念でしたが。
ひとつ良く理解せずにコメントをしていましたが << 裏取引を是認するということは、将来的には「日本が殲滅されるまでアメリカに協力します」ということであり・・・ >> と最悪を想定されているわけですね。だからそいつらは売国奴だと! なるわけですか。ああ、やっとわかりました(笑)
その流れで言えば、それとあわせて安倍氏再登板すらもその可能性があるわけですね。私はそこまで尖って考えておりませんでした。
そういうお考えも可能性がある限りは全否定は致しませんし出来ませんね。
そもそも裏取引の危険性の想定(設定)が違うということと安倍首相再登板も国際金融機関の敷いたレールという前提のようですね。
そのように現時点では理解いたしましたが如何でしょうか?
もしそうかあるいは大体それに近いのであれば噛み合うはずがありませんよね。
私はそこまでの想定にたってコメントは書いておりません。とすれば私の稚拙なコメントのせいですね、すみませんでした。他の皆様方にもソコは伝わっていないのでしょうか、そうであれば反省いたします。
それと申し訳ないのですが、Sura様のコメントの本質に対して「意図的に外す」だけの能力や機転があればもう少し違ったマシな人生だったかもと自分を振り返り考えてしまいました。ヘコんではおりませんが。
その上で、コミンテルンについては私も行き先は「国家解体ではないでしょうか?」と、レッテルを貼る使い方はしておりませんが、如何でございましょうか。
その後の♪が低俗で申し訳ございませんでした。御高貴な御方のようで(これ皮肉です)でもこれからも機会があれば♪は使う時があると思います。
一行目から三行目までは<<海外へ逃げる>>に対するユーモアと厭味でございます。幼い頃からの夢を(さんご礁・ヤシの木・音楽)実現するには、私の力不足で海外でしか実現できませんでした。
実体経済につきまして私の考えでは1.国防 2.経済の順にではないかと書いているわけでして、要は一気に2択は無理ではないですか、といっているわけございます。これも私の稚拙な文章のせいかもしれませんね。果たして同じく他の皆様にも伝わっていない可能性があるということですね。
バカみたいといわれたり、売国奴といわれたり(まいったなァ・・・笑)、ついでにこんな人間とまでも。それでも自分は今更生き方を変えるつもりはございませんが、それにしてももう少し手加減して御教示下さればよいものを、いきなりその考えは売国奴だと認定こんな人間と断定されるのはあまりいただけませんねェ~。ついでにこういう輩が安倍信者だと。頭が良くて知識がおありでも稚拙ではないでしょうか。烏合の衆(私もその一人でございましょう)をまとめるのはチト無理かなと。ウ~ン、柔軟性というか懐の深さといいますか・・・今の段階では見えない。
少々お言葉キツくても大変知識のあるお方だと前向きに受け止めさせていただいていただけに、怒りを覚える以前に残念でガッカリした気持ちになりました。
<< 大体こんな人間が、日本を背水の陣として死守するとは到底思いません。文字通り見捨てるでしょう。>>
Sura様、こんな人間ですが(良い意味に受け取りました)現時点では立証の機会はございませんけど(立証の機会とは有事の際ですね)大ハズレでございます。
私以外の口の悪い人でしたら「お前、何様?」といわれますよ。けっして私はそこまでは思っていませんので誤解なきよう宜しくお願いいたします。
投稿: 南国通信 | 2015年6月 7日 (日) 06時52分
南国通信さんに感服
世の中には理不尽な事が往々にしてあります。普通に生活していても蜂に刺されたり狂犬に噛まれたり。しかしその対応に人柄が現れます。
この度の素晴らしい対応、改めて南国通信さんに敬意を表したいと思います。
投稿: ナベ | 2015年6月 9日 (火) 21時01分
ナベ様。
わざわざリスクを犯してまでのコメント、深く感謝いたしております。
投稿: 南国通信 | 2015年6月10日 (水) 19時53分
南国通信様
前半部分は、その通り私はそう考えています。
>実体経済につきまして私の考えでは1.国防 2.経済の順にではないかと書いているわけでして、要は一気に2択は無理ではないですか、といっているわけございます。これも私の稚拙な文章のせいかもしれませんね。果たして同じく他の皆様にも伝わっていない可能性があるということですね。
間違いだと思います。
簡単な理屈です。
そもそも、国防は目的は明確であるが、その手段は前にも述べたが多岐にわたる(陸海空、遠隔、近接攻撃、ライフライン・インフラ攻撃、ソフトウエアに対する攻撃、諜報、謀略、籠絡などの工作云々…)。また、その諸々の対処は、実体経済を通じて強化された供給力からでしか対応できない。重金属、化学、情報処理は言うに及ばず、一見関係なさそうな娯楽関係ですらも、その手段となりえるのです。
従って、国防と経済(正確には供給力)はトレードオフの関係ではなく主従関係なのです。あくまで極端な話、供給力が全くない状態で、防衛費にのみ100%つぎ込んでも、その実態は森永が言うような「竹やりで敵を攻撃する」ような惨状であり、もはや形骸と化すのです。もっと端的に、「供給力が大きい」=「先進国」、「供給力が小さい」=「発展途上国」なのです。
仮に程度問題だとしても、30年もデフレを放置してきたから、(藤井聡氏の試算ではその間に約500兆円棄損したようです)相当の供給力の棄損があったわけです。どう考えても実体経済を優先するべきなのです。
逆に、敵は我が国の供給力を棄損させることが、一番の目的と思われます。(恐らくは、プラザ合意以降に消費税が導入されたのは、その供給力を棄損させるために、経済活動を阻害する効果があるゆえ設けられたものと想定しています。)
つまり、国防と経済をトレードオフと捉えることは、敵の術中に嵌ったこととなるのです。
>私以外の口の悪い人でしたら「お前、何様?」といわれますよ。
それはコッチのほうで、(笑)などスラング混じりで反応したのは貴方のほうであります。しかも、数日前のnao様とのやり取りも、同様の反応をしたを忘れたのですか?因果応報です。
投稿: Sura | 2015年6月11日 (木) 00時26分
(笑)やら♪やらが癪に障るみたいなので、今回に限りつかわないようにしますwwwwwww
8行目から最後の3行を除くコメントに真摯に国を想うお気持ちが感じられましたのでお答えさせていただきます。それでも結局、南国通信流の文章にはなってしまいました。お許し下さいませ。
では
2015 5月22日 南国通信コメントより
<< ・・・二兎を追わずに一匹を仕上げる。残りの一匹は策(柵)の中で死なないように逃げられないように放し飼い。いずれ仕留める。>>
あくまでもはじめから優先順位があるものとしており、その後「私は心苦しいですが容認します」に続くわけです。私はずっと一貫した考えで書かせていただいておりますが、このコメントからしてどこがトレードオフとなるのでしょうか?
もしかして事のキッカケとなった「。。。私は心苦しいですが容認します。。。」の部分だけが目に留まってしまったのではないですか?
であれば出逢いからやり直しませんか?今なら間に合います。はじめにボタンの掛け違いがあったのでしたらせっかくの「国を想う者同士」であれば大同小異で進みませんか?
バンドにたとえればアナタはギター、私はドラム、彼は音響調整、彼女はヴォーカルとベース・・・でも拒否権はお持ちですからご安心を。
私に付いてはなにかと気に入らない点もあるでしょうが、外地で生活を(しかも発展途上国)しますといつの間にか24時間日の丸を背負って生きてゆくようになってしまうのですよ。(笑)と♪は別にして。生暖かい母国にいらっしゃる方にはなかなか理解が難しいとは想いますが、そこで命をとるか取られるかのやり取りを経験してわかったことは、道理が通らない世界が普通であって実は世界の常識なのです。
そして力がないと道理は通せない世界なのです。他の国は無理を力で押しとおしています。その力とはシンプルそのものでして単純に国対国であればそれは武力なのです。いかが思われます?私はソレに対して否定をされる方に限り一瞬で見切りを付けるようにしております。そこは見切り千両と判断いたします。
で、その武力に至るまでの細目を語り始めれば木を見て森を見ずに陥る危険性が高くなります。そこは判っている人が多いに越した事はありませんが、乱暴に言えばただそれだけのことです。要は二等兵までもが全作戦内容や計画を知る必要はないのです(かなり大雑把ですが)。国(家族等)のためにやるぞ!という意思をもった人間がいかに数多くいるかが大事だと想うのです。
しかし「茹で蛙」状態から抜け出してきつつある人も多くなりましたね。良い事です。
でも果たしてその多くの人達は「論」を完全に理解しているのでしょうか?否。ただ本能的に「何かおかしいぞ?変だぞ?」という人のほうがほとんどだと思います。そして皆それぞれが気が付いた場所をスタート地点として学ぶ事が始まるのです。スタート地点はバラバラなのです。偏差値もいろいろです。大切なのは方向は同じという事です。
失われた20年とプラザ合意に関してのくだりは同意しますが、では解をお持ちですか?理論ではなく実行可能な解です。この条件を付けると皆様「アアでもない、コウでもない」とそれまでの切れ味が一気に鈍くなってしまうのですが、なぜかというと現実的にシバリや障害、妨害がある事がわかっているわけですよ。それは政治家も同じ事で解があればそれを実行できるように障害を取り除き「環境」を整える事から手を付けてゆかなければならないとは思いませんか?だから遠回りをせざるを得ない事のほうが多いと考えるべきではないでしょうか。そこを一気に無理してこじ開けようとすればどうなるか。今までにも数多くの志の有る政治家が突然亡くなられたり失墜したり、魑魅魍魎の弱肉強食の世界!くらいのことは頭の片隅に入れておかなければ甘ちゃんじゃあやってゆけないですよ。私の住むこの国の連中ですらこの事は皆知っております。そしてご存知の通り政治のスピード不足を責めるのは現実を知らなさ過ぎるないものねだりに過ぎません。あとはそれに加えて国家の政策の継続性を急にぶった切ることは世界常識では出来ませんね(独裁国家は論外です)。そして黄金の80年代ですら戦後30年以上、今に至っては70年という2世代以上に渡る時間が無策に過ぎてしまっているわけです。
ですから解を実現する為の意味をこめて「騙されたフリ」「従うフリ」というフレーズを以前のコメントで使ったのです。安倍氏については最悪の場合「愛国者のふり」というギャグにならない結果も想定はされるのですが、彼については後段にて。
いずれにせよ真剣のごとく切れ味鋭い論は絶対に必要ですが、実行の際にはそこに「竹のしなり」が求められます。ポッキリ折れたら終わりです。ここは日本人の国民性としては大いなる弱点に思えます。
さて安部氏ですが、彼に対する考えが違う事もお互いに認めましょうよ。中身はどうであれ
↑
これが結論です。
安倍信者という言葉自体が既に独り歩きを始めてレッテル化しています。
それを言う人達は安倍氏に対して是々非々である立場の人達も大雑把に一まとめにして「安倍信者」と小ばかにしているように聞こえます。そこで不毛の行き止まりにぶち当たってしまいます。
私に関してはせいぜい自称応援団くらいで良いのではないですか? エラーすればスタンドからヤジを飛ばしますし、三振すれば「仕事せんかい!」と喚きますから。
ホームラン打った? もちろんよくやった!8888888ですよ。そんな程度です。
如何でしょうか?
また今回も論を外しての回答と受け止められましたでしょうか?であれば諦めてください。
私の理解力と文章力ではせいぜいこの程度です。
最後の3行に関しては今回に限り突っ込みと反論は控えさせていただきます。
これも一つ12行目の可能性の追求のためです。成り行き次第では水に流す事もやぶさかではございませんので。 以上。
投稿: | 2015年6月11日 (木) 08時40分
Suraさん、南国通信さん
楽しく読ませていただきました。内容も文章力も大したものではないでしょうか。(笑)一部、本筋と関係ないところを除いてレベルが高いです。高度な論戦で読み応えがありました。いえ、私は決して事を丸くおさめようとか、仲を取り持とうとか思っている訳ではありません。
むしろ、この手の議論はもっとやってほしいと思っているくらいです。ともあれ、お二人に大きな違いは見受けられません。どちらかと言えば保守系のまじめな論客です。ちょっと硬めと、やや柔らかめの麺程の違いでしょうか。私はその中間かもしれません。
いずれにしてもアベノミクスの正体は米すり寄り、中韓引き剥がしで、ほぼ間違いないと思われます。その後が真の売国奴で日本殲滅に至るのか、あるいは何か他の考えがあるのか、そこが肝になるのですが、現時点では分かりません。
私としてはとりあえず最低限の経済力を温存しつつ中韓引き剥がし、在日無力化に成功すれば、天佑も含め新たな展開、また見えてくる世界でもあるかと期待しつつ見守るしかないというスタンスでいます。つまり僅かな可能性に賭けて安倍支持をしている訳です。だって他に選択肢がないでしょう。(笑)
次の難題であるTPPがどういう決着を見せるかで、少しクリアになってきます。
投稿: 田中徹 | 2015年6月11日 (木) 16時26分
Suraさん、南国通信さんそして田中徹さんのまとめ的なコメント・・・はらはらドキドキしながら読ませて頂きました。
素晴らしい論戦であり、力強くも中身が充実して素晴らしかったと思います。ナベさん八丈島さんの友軍も姿を見せて下さったりして嬉しいかぎりです。有難うございました。
投稿: AZ生 | 2015年6月11日 (木) 18時37分
了承も得ず私のプロフィールをばらされましたので今後、一切コメントは入れない気持ちだったのですが(言いたければ自分で入れます。言いたくなかったから入れていないのです)、Sura様のコメントを有難く思いましたのでもう一度だけ入れます。
コメントを入れる度に思ってもいないことを誤解され、言いたいことの真意については全く何のコメントも貰えないのでどうぞお好きにご勝手に。と私は思います。
私の誤解かもしれませんがよくもまぁSura様のコメントに対して見下したような発言をしている自分たちに気づかないものだ!。と感嘆しています。
私はSura様の内容は簡潔で言いたいことの内容をよく表していると思います。申し訳ありませんが南国通信様の内容はやや主観的過ぎると思います。
今後コメントを入れるのは懲りましたので御免こうむります。
投稿: nao | 2015年6月13日 (土) 02時03分
安倍信者?何なんでしょうね、この言葉。
安倍さんは教祖になる程の徳とかカリスマ性はお持ちではない様ですが、米中に挟まれて身動き出来ないし危険がいっぱいの日本を¥の沈没を懸命に防ごうとしているだけで充分ではないでしょうか?!今現在の不安定な世界情勢の中で・・・
投稿: AZ生 | 2015年6月15日 (月) 00時04分
とにかく基本的な理念は、
「国」とは、「弱肉強食に抵抗するためにあるもの」。
「愛国心」とは、「家族と近所を守ろうとする心」。
であり、それにそぐわない行動及び施行は容認しません。
で、その理念を実現するために「供給力だけは是が非でも守るべきだ」ということです。
さて、この供給力とは、いわば「物質的な国力」と捉え議論を展開しました。しかし、同時に文化歴史でもあるのです。
その文化歴史とは、生産活動における技術ノウハウ、業界内の関係性、何々村のしきたりも、当然、地場産業としてその地域全体を構成する文化も含むわけです。
結局、近所同士やお店における流儀なども歴史であって、その小さな歴史がある程度の広がりを以て、大きくまとまったように見えるのが「日本の歴史」というべきと思います。
そしてこの歴史こそが、供給能力の重要な源泉であり、しかしながら失ったらすぐに復活できる代物ではないのです。
そして「ある広がりを以て」ということは、同時に強引に日本の歴史の範疇であっても、別々の小さな歴史同士を合わせることが容易にできないという側面もあるのです。
ましては、第3者の立場から設計的にそれぞれの歴史が持つ規範や流儀を改変する事は不可能に近いのです。
何が言いたいかというと、供給力の棄損は不可逆と認識するべきで、且つその再構築は制御しきれない、国民が持つ文化歴史にゆだねるしかないということです。なんで政府に対して「口は出さずに金を出せ」と言うのか、それはそういうことなのです。
複雑である「歴史」をうまく補完関係を構築できるように、政府は金という媒介を通じて、守り育てていくべきなのです。その結果、余裕ができた知恵のある国民に、日本全体の共通理念ともいえる歴史が芽生えるものと思います。
そういう意味で、「命」と「歴史」は同じであり不可分なのです。
物質的な話に戻すと、その供給力が増せばますほど、国外勢力に対する防衛の質・幅・力が増してくるわけです。結果、「戦わずして勝つ」ことも見えてくるのです。
そして、危機管理と危機による焦燥とは別物です。慌てて軍事活動をした場合、行動を起こしたものと起こされたもの以外は、相対的に優位に立つこととなり、仮に勝ったとしても次の敵が襲う確率が高まるのです。
以上、構造改革などの名のもと、その「歴史たち」を破壊してきた輩は敵であり、排除しなければなりません。それが国家を背負った者の責務であると思います。
そして事実、安倍はそれに該当しており敵であると判断しています。
その安倍を、私が挙げた理念に反するような擁護であるならば、それもまた当然敵であります。
投稿: Sura | 2015年6月15日 (月) 01時32分
恥ずべきこと 国土を守る心の失念
・・・【わが郷】様からお言葉を拝借致しました。
投稿: | 2015年6月16日 (火) 19時16分