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2015年7月12日 (日)

本末転倒

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ホンダが末期的になって非常ランプが点灯した? その本末転倒ではありませんが、意味はそういう事です。(笑)いくら海外生産が国内生産を4倍も上回る多国籍企業とは言え日本企業の公用語が英語というのは情けなさ過ぎて笑ってしまいます。逆に日本語を公用語にするくらいの気概が欲しいです。

なぜそこまで自らを卑しめへり下るのか理解出来ません。私は内部に8年程いましたので、そのあたりの雰囲気は分かるのですが、全くそんな必要はないと言えます。むしろ効率の点で悪くなる事必至です。

確かに海外支社とのコミュニケーションは大事ですが、英語にすれば完璧になるというものでもありません。むしろ相手に日本語を覚えさせた方が確実だと思われますが、海外の連中の態度を見ていると、それも未だ現実的とは言えないでしょう。

語学に対する私の基本的な考え方は、海外に住むとか外資系に務めるとか、外国語が必須である場合を除き、普通の人は一般教養程度で十分というものです。もちろん国内にあって99%以上が日本人従業員であるホンダも今程度の語学力で問題ないという事になります。

国内のホンダに務める大半の従業員が専門用語を除き、普段英語を使ったりしていないからです。従って、出来なければ仕事にならないポジションにいる人のレベルを上げれば良いだけの話ではないでしょうか。例えば全員がTOEIC で700点以上取るなんて狂気の沙汰です。(笑)

ともあれ、一般的な話をすれば訪日観光客、あるいは在日外国人の日本語レベルは確実に上がって来ています。つまり全体で見ればコミュニケーション力は縮まっているのです。それだけ日本に吸引力、魅力があるという事でしょう。このままいけばもっと意思疎通が出来るようになるし、翻訳ソフトの進化がその差をさらに埋めてくれます。

そもそも日本人は世界、欧米、英語、金髪等に弱過ぎます。(笑)逆にアジア他の有色人種には妙な優越感を抱いているようです。そのため中国語が出来なくても何とも感じませんが、英語が出来ないと劣等感を感じたりします。情けない限りではないでしょうか。自ら隷属に甘んじているとしか思えません。

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(やたらキャラクターラインが入りゴチャゴチャしたデザインの最近のホンダ車の中では比較的ましなシャトル、初代シビック・シャトルのチーフ・デザイナーとしては複雑な思いがする)

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(今から30年以上も前にデザインされた初代シビック・シャトル、シンプルでクリーンながら堂々とした風格さえ感じる、サイズは現行車より400ミリも短いにも関わらず・・自画自賛ではありますが/笑)

前にも言いましたが、ホンダ時代に米人社員とあるプロジェクトをコラボしたときの事です。その米人の言った言葉に衝撃を受けました。「YOUはもっと英語を勉強しろ」ですから。。相手はデカくて強そうだったので、あえて反論はしませんでしたが日本企業に勤めていながら、なんだその態度は、と呆れました。「YOUは何しに日本へ?」と言ってやりたかったです。(笑)甘やかし過ぎでしょう。

結論を言えば、この問題、相手が日本語を学んだり、優秀な翻訳ソフトが出来たりで自然に解消する問題です。公用語を何にすべきかという程の事でもありません。それより日本人なら日本語を大切にし、もっとしっかり勉強すべきです。自らの言葉をなくした、あるいは英語やラテン系の言語を母国語の様に使う有色人種国家の多い事に危機意識を持つべきではないでしょうか。

日本は母国語で語学以外の殆ど全てが学べる国です。しかもそれで発展して来ました。ホンダもまた然りです。成果を見れば明らかです。例え業績が悪くなったとしても、それは英語が出来ないせいではありません。

なぜ今更その成功システムを変える必要があるでしょうか。外資に乗っ取られたニッサンでさえ英語を公用語にはしていません。ホンダの伊東元社長が「なぜ日本の企業が英語を公用語にする必要があるのか」と語っていただけに、後継者が180度違う事を言うのはギャグのようです。それよりもっとやる事がある筈です。

肝心の技術や新時代のコンセプト提案、斬新なスタイリング・デザイン、また品質がおろそかになるようでは本末転倒と言わざるを得ません。既にそういう傾向が出始めている現在、英語化がだめ押しにならなければ良いのですが・・逆行するホンダにも「ノー」と言える人材が欲しいです。。この場合は「いいえ」か。(笑)

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コメント

日本人の優秀性は、一つには日本語を使うことから生じるというこが常識になってほしいですね。
私は初代シャトルに乗っていました。田中様のデザインだったのですか。アウトドアには使い勝手のいい車でしたね。

投稿: 八丈島 | 2015年7月12日 (日) 17時39分

それは有り難うございました。私も責任とって買いましたが、室内が広いのとフルフラットシートで使い勝手もよく、結構気に入っていました。早いもので、あれから30年も経ってしまったようです。

投稿: 田中徹 | 2015年7月12日 (日) 18時39分

本日「産経新聞ニュース」と検索をかけますと、例の文化遺産の登録時の日韓のやり取りの舞台裏が記事として配信されています。
実はまだこれから読むので(笑)記事につきましては感想も意見もございませんが、まずはご一報をと考えた次第でございます。
しかしことの成り行きがどうであれ、私は外務省を庇護する気持ちはサラサラないことは明言しておきます。

投稿: 南国通信 | 2015年7月13日 (月) 00時40分

今読み終わりました。思ったよりも薄い記事で期待はずれでしたが、外務省は常日頃から国益を考えていないことがよく判りました。
省益しか頭にない。よって害務省でOKでした。

 やはり首相は部下の首を斬って「ケジメ」をつけるべきだと思います。遅い早いではありません。
 このまま息を潜めて沈静化を狙うというのは最低の判断でしょう。
 政治は結果責任。あなたが言った言葉です。天に唾を吐くようなみっともない姿を晒さないで下さい。

投稿: 南国通信 | 2015年7月13日 (月) 01時00分

本田宗一郎氏が存命であったら何と言うか。
まったくもって情けない。
新社長は学校を出て職業選択する時そもそもホンダじゃなくて外資系のどこかに就職すればよかったんじゃないか。
私は60手前の人間ですが、私の世代のクルマ好きバイク好きにはホンダという会社は一企業の枠を超えて「オレたちのホンダ」という意識で捉えている者も多いと思います。
愛すべき「オレたちのホンダ」を壊そうとしているのが他ならぬホンダの社長というのは本当になんともはやです。
S660の発売、NSXももうすぐ市場へという状況でホンダへの期待が高まってきていた時期に残念なニュースです。

投稿: ポール | 2015年7月14日 (火) 11時16分

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