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2016年6月

2016年6月29日 (水)

英国EU離脱で日本は英国以上に厳しくなる??

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英国EU離脱で日本は英国以上に厳しくなる (東洋経済オンライン) - Yahoo!ニュース

 http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160624-00124362-toyo-bus_all

こういう愚かな事を書いて煽るメディアがいるのには困ったものです。どういう根拠で書いているのかと一応読んでみると他愛もないものでした。円独歩高の今回は協調介入がしにくいので円高に触れざるを得ないと言うのです。つまり円高は悪だと決めつけている訳です。円高のために英国以上に厳しくなる??

おいおい、それはないだろう。つい最近までアベノミクスで円安になり、国益を損ねていると騒いでいたのは誰だったのでしょうか。殆どのマスコミやエコノミストは資源輸入が円安で割高になり国民生活を圧迫すると言っていませんでしたっけ?

小学生にでも分かる理屈ですが、円高になれば輸入コストが下がります。つまり企業の収益力は上がるのです。それで悪い事など何もありません。と言うと、日本は輸出で稼いでいる企業が多いので貿易赤字になる、と返されるのでしょうが、さすがに最近は、そこまで無知なマスコミも少ないかもしれません。

じゃあアベノミクスで円安になり、輸出は増えたのかと言えば、そんな事もなかったのです。なぜならとっくの昔に輸出企業は現地生産に切り替えています。自動車で言えば昨年の国内生産900万台(内輸出400万台)海外生産1800万台です。2/3を海外で作っているので為替の影響は軽微です。

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(為替と現地生産台数、輸出台数が関係ないのは明らか)

しかも円高に懲りた企業は円建ての貿易をしています。特に海外生産組は日本からの部品調達を円で決済しているのです。さらに輸出品目の内、80%を占める生産財、資本財輸出は相手国にとって必要不可欠なので為替の影響は殆ど受けません。

例えば液晶テレビの重要部品(生産財)や半導体製造装置などの資本財は日本でしか作れないものが多いので韓国や中国、台湾は高くても買います。飛行機に使われているカーボン素材や自動車のECUなどの電子部品も日本が得意とする分野です。供給を止めて困るのは世界の方なのです。

日本程の先進国の場合、実は円高で悪い事など何もありません。いつまでも外需依存の途上国並に日本を扱うのはやめてもらいたいです。もし悪い事があるとすれば価格競争力の低下を恐れた弱い産業が値引きをしてでも海外に売る事です。その結果賃金が下がりデフレの原因になります。誤解を恐れずに言うなら、こういう企業は輸出をしてはいけないのです。(笑)

私のビジネスも当然円建てです。と言うより技術輸出の場合、相手が最初から円建て前提なので外貨建ては考えてもいないと言った方が正確です。一回だけドル建ての契約がありましたが、たまたま円安になり儲かりました。

脱線しましたが、円建てで輸出が出来る程競争力のある産業、企業のみ輸出をする資格があります。しかしながら、その場合でも輸出は日本の国力を低下させるのです。なぜなら日本で生産する物の96%は国産です。エネルギー他の天然資源輸入がGDP比で4%に過ぎないという事は付加価値生産としてみた場合そういう事になります。

その貴重な国産資源を海外に供する意味はありません。ここで何度も言っていますが、日本の優秀な製品、資本財、生産財をドルなどの外貨と交換し、それを使えない米国債などに替えて溜まるのを喜んでいるのは悪趣味と言うしかないのです。その為に円を刷る(黒字分の外貨を円と交換)なら、最初から内需のために使うべきです。

つまり、内需活性化のために巨額財政出動して2%程度のインフレターゲットを達成し、GDPを増やした結果としての円安なら言う事はありません。またそれが正しい姿です。

金利が決定的に低い今こそチャンスです。日銀当座預金にもそのための資金が唸っています。補正予算を10兆円などというケチなことを言わず20~30兆円いきましょうよ。それでも2%のインタゲが達成出来るか微妙です。

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   (英国にある日立製作所の鉄道車両工場)

また、英国で現地生産をしている企業が関税で損失を被るというエコノミストもいましたが、ええ加減にせいよ、と言いたくなります。そもそも現地生産は誰のためでしょうか? クルマの場合でも、海外で1800万台も作って、乗るのは外国人です。給料を受け取るのも外国人、それで利益を上げたなら現地に税金を払い、さらに現地に再投資までします。

これで日本の企業と言えるのでしょうか? 確かに企業としてはメリットがあるのかもしれませんが、直接投資で日本が得る所得は年2~3兆円に過ぎません。つまり現地生産で最も利益を得て美味しいところを持って行くのは現地なのです。従って外国の企業と言っても差し支えありません。

そんな企業が英国で損をしようが得をしようが一般の日本国民には関係ない話です。企業は現地に貢献するためにひたすら頑張るだけです。それが現地に工場を作った企業の責任でもあります。なので安易に撤退などと言ってもいけないのです。但し、反日国の場合はそんな事も言っていられないので、その限りではありません。

尤も、英国の場合、実際にEUから離脱したとしても、当面はポンド安になるので相手国の関税分くらいは相殺されるでしょうから、それも大した問題とは思えません。その程度の事で騒ぐな、バカマスコミと言いたいです。

それでも株だけはどうしようもありません。(笑)今回だけでなく、アベノミクスで失ったキャピタルロスは100兆円にもなります。空売り規制を設けたり、海外資本を制限するなりしない限り日本はいつまでも草狩り場にされるでしょう。

円高になると連動して株安(利益確定売り)になりますが、そこが日本のアキレス腱です。いっその事、実体経済とはかけ離れていて、博打性が強く、ずる賢い連中だけが儲ける株式制度そのものを廃止した方がいいのではないかと思うのですが、いずれにしても米から独立してからの話になります。

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2016年6月26日 (日)

現代経済学は二通りしかない

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英国がEUを離脱するというのでマスコミは大騒ぎです。リーマンショックより酷くなると言う人までいますが、さすがに納得いきません。現実問題として何か大問題でも発生したのでしょうか。

日本のバブル崩壊やリーマンショックの時のように、どこかで不良債権の山が築かれたとか、あるいは大災害や大戦争でもあったのかと言うと、何もないのです。世界の実体経済を毀損するような事、あるいは物的損害は何も起きていません。

ただ、あるかないか分からない将来の問題を先取りして騒いでいるだけです。しかし実際問題、株が暴落し円が跳ね上がったではないか、と言われるかもしれませんが、それこそ誰かさんの思うつぼではないでしょうか。

それで確実に儲けている連中がいるのです。そもそも残留が確実視されていましたが、実は何の根拠もなかった訳です。にもかかわらず、いわゆる風説の流布が行われたというのは、何か良からぬ事が企だてられたのではないかと勘ぐりたくなります。

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(投票結果にがっかりする残留派、こんな筈ではなかった)

よく考えましょう。英国が実際にEUを離脱出来るのは未だ大分先の話です。英国以外のEU加盟27カ国の内、20カ国以上(しかもその国々の総人口で言えば65%以上)の承認(賛成?)が必要だと言いますが、だとすれば首尾よく承認される(円満離脱)保証がどこにあるというのでしょうか。

その間の交渉事や根回し、新たな体制造りの為にも物凄い労力が必要です。2年経てば承認がなくても自動的に離脱出来る(放り出される事を意味する)と言いますが、その期間で満足の行く体制造りなど出来るのでしょうか?途中でいやになり、やっぱり離脱はや〜めた、なんて事にならないとも限りません。

ねっ、どう考えてもおかしいでしょう。そんな事で日本の株が1日で1200円も下がる?? 納得出来ません。一種の詐欺まがいの事が世界中で起きているのです。誰が儲かったかは言うまでもないでしょう。そんな事をするのはあの人達以外いません。

しかし世界の通貨がドルに対して暴落した中で、円のみがドルに対して高くなりました。これに関しては色々な見方があるでしょうが、これこそ円が世界一強い通貨である証、という見方も間違いではなさそうです。

さて、前置きが長くなりましたが本論です。よく経済には正解がないなどと言いますが、そんな無責任な話はありません。目標とする社会を作る為の正解は必ずある筈です。正解がないように思えるのは、目標とする社会がイメージ出来ていないからではないでしょうか。

大前提が決まらないのに正解もへったくれもありません。その国なりのものの考え方をベースにした最適な経済学は必ずあるのです。だからと言って小難しいイデオロギー論を展開しようなんて野心はございませんのでご安心下さい。(笑)

今で言うと大きく分ければ新自由主義、つまり市場原理主義とグローバル化を押し進める新古典派と言われる経済学と、国内経済、つまり内需を主体として、グローバル化は限定的とするセミガラパゴス経済学の二通りでしょうか。どちらかと言えば日本には後者が合っているように思えます。

ところが日本人でも前者の考え方の人が圧倒的に多いのです。マスコミ主導で前者が正しいと言う世論が恣意的に作り上げられているからでしょうか。特にTVに出るエコノミストはこちら側です。グローバル化が既定の路線であるかのように語られます。

一方、テレビや新聞では名前を見かけないエコノミストでネットで活躍されている方も多いのですが、こちらには新自由主義的な人ばかりではないようです。その中でも保守を標榜する人達は米などによる主権侵害を恐れ、むやみやたらとグローバル化する事に警鐘を鳴らします。自主独立路線派と言って差し支えないでしょう。

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(日本的なもの、クールジャパンではありませんが、将来へ伝え、残さなければならないものは沢山あります。観光資源などという安っぽい考えで残す訳ではありません。)

私はもちろん後者です。根っからの土着で海外に行くとお尻がむずむずして来ます。一ヶ月もいると気が狂いそうになるのです。従って日本という国がなければどうやって生きていけばいいのか全く分からなくなり途方に暮れるでしょう。

皆見栄を張ったり、やせ我慢をしたりしますが、実際問題として本音を言えば、私のような日本人がマジョリティではないでしょうか。それが生物としても自然な姿だと思うのですが、どうでしょうか。

では両者の違いを思いつくままに箇条書きにしてみます。

 グローバル路線      自主独立路線

1)外需依存        内需拡大
2)TPP賛成        TPP反対
3)観光立国賛成      限定的にすべき
4)小さい政府       大きな政府
5)構造改革賛成派     反対派
6)規制緩和派       規制強化派
7)緊縮財政派       積極財政派
8)消費増税賛成      消費増税反対
9)法人税減税派      法人税据え置き
10)海外からの投資容認  限定的
11)海外への投資積極派  消極派
12)公用語英語化推進派  反対派
14)電力の自由化等に賛成 反対

こうやってみると、外国と積極的に付き合い、世界を自国より優先するのがグローバル路線で、日本人にとって都合がよく、世界との付き合いは程々にしたいというのが自主独立路線という事になります。問題はメリット・デメリットですが、どちらが日本の国益に叶うかは自明です。

言い方を変えると米を始めとする海外のためになり、相対的に日本の国力を奪うのがグローバリズムの正体です。100年も前からこのパターンは変わりません。反対に日本の自主独立性を高め海外への貢献を限定的にし、彼我の差を同等以上にする事によって安全保障を確立しようと言うのが自主独立路線であります。

過去には、これが軋轢を生み最終的には戦争へと発展しました。もちろん当時は単独で防衛する力がなかったので大東亜共栄圏を作り集団防衛体制の構築を試みました。ところが米の前には力及ばずで頓挫した事はご存知の通りです。

時は流れ、欧米の植民地支配による領土的野心は過去のものとなり、戦争も経済分野での覇権争いが肉弾戦に取って代わりました。そこを話し始めると長くなりますので省略しますが、日米の覇権争いは形を変えて続いているのです。

当時と決定的に違うのは日本の進化です。相対的に見て日本のバリューは突出しています。あらゆる分野で世界トップの存在感を示し、散々いやがらせを受けた今でもまだ、死角は殆どないと言って過言ではありません。

日本は全て揃った国です。例え海外からエネルギー資源が供給されなくなっても短期間のうちに何とかするでしょう。そういう国です。その為に攻められる事はあっても、昔のように自ら戦争を起こす事は考えられません。

自国のEEZ内に眠る資源は膨大です。さらに藻から石油に代表されるような再生可能エネルギーの技術もあります。石油の半年の備蓄も伊達ではありません。最悪の場合でも、それを1年くらいに引き延ばせば、自前の資源供給が追いついて来るのではないでしょうか。

今は海外頼みの食料自給率だって何とでもなるのです。輸入が途絶えれば、それこそ死にものぐるいで食料を作り始めます。無駄を省くだけでも自給率50%くらいならすぐに達成出来るのです。それでも人間は死にはしません。むしろいいダイエットになるのではないでしょうか。

それならば不安定でリスクが多く、日本を相対的貧困に陥らせるグローバル路線を選ぶ必要がどこにあるのか? 答えは簡単です。日本が世界を食べさせている事にそろそろ気がつくべきです。

日本という美味しいジュースに突き刺さっているストローを一本づつ抜いていこうではありませんか。間違っても逆流させて、まずいジュースを国内に入れてはいけません。(笑)

英国の二の舞になってはいけないのです。ストローを抜いたら生きていけなくなっていた、では笑い話にもなりません。

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2016年6月23日 (木)

政府に反旗を翻す事の意味は(続編)

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コメ欄に応えまして、銀行の話の続きになります。

民間銀行と言えども半分公務とでも言うべきか、公共性が高いのは紛れもない事実で、そういう機関が政府の方針に逆らうというのは非常に矛盾があります。なぜなら公共性が高いために思い切り優遇されているからです。

特に今は、言いがかりとしか思えないような理由で、りそな銀行が潰されかかった悪夢の小泉竹中時代とは違います。中でもメガバンクの場合は特権があり、常識で考えて潰される事はあり得ません。メガバンクのひとつでも潰れると、その悪影響は計り知れないので政府としてもそんなリスクを負う意味はないし、さらに政府にとって銀行救済など訳もない事です。

にも拘らず銀行の優遇措置は山ほどあります。そのお陰で銀行員は高給を得ているのです。基本的に付加価値生産という視点で見れば無価値と言える仕事なのに、なぜ国を支える基幹産業の自動車業界より50%も平均給与が多いのか理解に苦しまざるを得ません。(笑)

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(雨の日には傘を貸さないと揶揄される銀行は中小企業には冷たく、大企業に優しい性質を持ちます。それは与信の判断能力なんてない事を意味するのですが、担保を取って貸すのなら誰にでも出来るのではないでしょうか。)

そもそも銀行は預金の1%さえ日銀当座預金に預ければ、その100倍の資金を無から作り出す事が出来ます。信用創造と言いますが、本当に信用だけでお金を作る訳です。打ち出の小槌を持っていると言っても過言ではありません。これは我々製造業などから見て凄い特権ではないでしょうか。

もちろんその親分である日銀はもっと凄い力を持ちます。採算度外視でお金が無限に刷れるのですからたまりません。だと言うのにペイオフなどというふざけた事をぬけぬけとのぬかす・・こんなバカな話を許してはいけないのです。

話が明後日の方に飛んでいますが、従って銀行家には、もっと目立たない控えめで真摯な態度が求められます。そういう点でも今回の三菱東京UFJ銀行の、公然と政府に逆らうような態度はあまり褒められたものではありません。つまり政府に対してもタカピーなのです。(笑)メガバンクとしての使命を忘れています。

それより本来業務である貸し出しをもっと積極的にやるべきですが、尤も、ここは銀行だけでは限界があります。政府が地価を下げるような、例えば不当に高い相続税や固定資産税等の政策を採っていては担保価値が上がりません。

また日銀そのものが民間銀行の貸し出しに対して無関心なのでは、与信判断力の貧困な銀行も今一やる気が出ないでしょう。やはり昔のようにある程度貸し出しをノルマ化するような策はデフレ期には必要だと思われます。

何度も言っていますが、民間銀行が貸出しを増やさないのであれば政府が国債を刷って現金化しマネーストックを増やすしかありません。反対に政府が財政再建を急ぐなら民間銀行が貸出しを大幅に増やす必要があります。つまりどちらか一方でも市場にマネーを供給し続けなければ、国民の財布であるマネーストックは減少するのです。

これでは経済成長は望めないし、増してインフレなど夢のまた夢です。この当たり前の事実、認識が共有されていない、あるいは知らないフリ?をしている現実は恐ろしい限りです。日本の経済学者、エコノミストらのレベルが疑われます。

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(最新のバランスシートです。理由は色々あるのでしょうが、直近の部は発表されていません。)

ところで三菱東京UFJ銀行の総資産の内、国債保有分は10数%に過ぎません。しかも政府が発行する国債発行額も、良いか悪いかはともかく年々減少傾向にあります。さらに日銀の買いオペは継続していて品薄状態はご存知の通りです。

その為国債価格は増々上昇し、金利はマイナスまで行っています。これでいきなり金利が上昇する局面などあり得るのでしょうか。少なくとも黒田総裁の任期中は考え難いと言えます。その間、どう考えても銀行が損をするというケースはなさそうです。

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(公債発行は安倍政権になってから顕著に減っている。税収が伸びているので歳出そのものは減っていない。歳出を増やすチャンスなのだが、それには消極的だ。)

この逆のケースならネガティブな考えは責められませんが、今のペースで何が心配なのか、調べれば調べる程不可解と言わざるを得ません。例え損失が出たとしても、給料を下げる余地だって山ほどある訳だし、我々零細企業から見ればどうってことありません。(笑)

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2016年6月17日 (金)

政府に反旗を翻す事の意味は

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舛添氏辞任劇に隠れて埋没し、既に旧聞には属しますが、三菱東京UFJ銀行がプライマリー・ディーラー(国債市場特別参加者)の資格を国に返上するという報道があり関係者に衝撃が走りました。早速メディアは日銀のマイナス金利政策のせいだと囃し立てています。しかし、それはどうでしょうか。

国債は最終引き取り手が日銀であるという安心感がなければ今のように高い価格(低金利)で取引される事はありません。日銀が買わなくなったら国債価格は下がり当然金利が上がります。しかしながら黒田総裁は無限に国債を買い入れる事が可能だと言っているのです。

という事は今保有している国債を全て売りつくしても損はしないという事になります。それならば肝心な貸出しが伸びない現状、マイナス金利で日銀当座預金に預けている資金を原資に、出来る限り国債を買い入れた方が得策ではないでしょうか。国債が品薄と言われている現在、三菱東京UFJが何を考えているのか理解に苦しみます。

メディアの報道からも日銀がマイナス金利が付いた国債を強制的に市中銀行に買わせているような印象を受けますが、それは全く違います。それではまるで恐怖政治です。中国じゃあるまいし、いくら何でもそれは出来ないでしょう。

一般論ですが、三菱東京UFJ銀行などが買っている新規国債の金利は市場が決めると言って過言ではありません。例えば額面1万円の10年もの既発国債の金利が1%だとして、売り出されてすぐに市場で売買された場合に1万1000円で買い手がついたなら金利はゼロ%という事になります。

金利1%は10年で1000円の利息を生みますから償還日まで持てば11000円が戻って来る訳です。それと同価格で売れたなら買った人が満期まで持っても利益がないので金利で言えばゼロ%と同じです。

反対に人気がなくて9000円でしか売れない場合は満期まで持てば2000円儲かる事になり 2000÷10年÷9000=金利2.22% という事になるのです。その場合新規発行国債はそれ以上の金利でないと売り難いので、とてもマイナス金利はつけられません。

今、日本国債はご存知のように市場でマイナス金利がつく(高く売買される)程人気があります。つまり先ほどの例で言えば1万円の国債が1万1000円以上で売買されているという事なのです。という事は手持ちの国債を売っても損はない筈です。

それで得た資金でまた国債を買えば、さらに利益がでるという循環に入るのです。そもそも銀行の場合、国債の売り買いは日常茶飯事なので満期まで持つケースは少ないと言います。

それで何が心配なのか分かりません。三菱東京UFJ銀行が何を思ったのかは知りませんが、全く買わないという事でもないようなので単純にノルマを嫌っただけでしょうか。

あるいは銀行と言えども財政再建派のエコノミストがいて本気で日銀の出口戦略を心配しているのかも知れません。日銀に突然はしごを外されて右往左往する姿を本気でイメージしているのだとすれば、かなり愚かな話ではないでしょうか。国債が市場から尽きるまで、あるいは安倍政権が続く限り、その心配は杞憂に思えます。

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    (最新の日銀バランスシート)

今、日銀当座預金に285兆円もの資金が積み上がっているという事は、新規国債を発行しても買い入れ余力が十二分にある事を意味します。国債を200兆円くらい刷っても屁のカッパで銀行は消化出来るでしょう。

その場合の資金の流れですが、銀行が国債を買うと同時に当座預金から同額が引き去られます。同時に政府の日銀口座に移動する訳です。その資金が財政出動に使われれば日銀が異次元緩和で信用創造した資金が活きて来ます。すなわちマネーストックの真水が増えて経済成長に貢献するのです。

問題は政府に財政出動をする気があるのかないのか、さっぱり煮え切らない事です。2020年までのプライマリーバランス黒字化などという下らない決めごとが足枷になっているのだとすれば、何のための異次元緩和だったのかという事になります。

そもそも日銀がマイナス金利を設定したのは300兆円近くある日銀当座預金の一部だけです。本来金利ゼロのはずの当座預金に、これまで定期預金並みの0.1%の金利をつけていましたが、買いオペにより金額が大きくなり過ぎました。そこで法定準備預金を含む250兆円以上の分に関してまでは面倒みれないという意味でマイナス金利を設定したのでしょう。

それはつまり、マイナス金利を嫌うなら国債を買うなり日銀券に替えるなりして当座預金残高を減らせと言っている事になります。それでも当座預金全体で平均すれば金利は0.08%以上もあるのです。金利は決して低いとは言えません。

この日銀当座預金金利と市場での売買価格によって決まる国債の金利を混同している人が大勢いるようです。そこで話がややこしくなるのですが、いずれにしても買いオペで札割れが少ないのは日銀が高く買っている証拠です。銀行は決して損はしていません。

そうでなければ平均で1000万円以上の給料を払い続ける事など出来ないでしょう。いずれにせよ我々と違って銀行は優遇されている事は確かです。

今、日銀は単独行動とは言い難く、政府の方針と一体となって動いています。その政府の方針に対し公然と反旗を翻すメガバンクとは何ものなのか、また何を目指しているのか、本来業務である貸出しに積極的とは言えない銀行の、その存在意義が問われるべき時期が来ているのかも知れません。

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2016年6月14日 (火)

貿易黒字は一種のペナルティ(後編)

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昨日の続きになりますが、問題を整理します。

一つはマネーストックの問題です。日本の技術力、付加価値アップのポテンシャルとリンクしてマネーの量が増えていたなら、こういう150万円の価値の物を120万円で売るというような、ダンピングまがいのことは起きなかったでしょう。開発のために莫大な予算を使っていますから、デフレでないとすればダンピングと言われても仕方ありません。

もう一つ、その製品開発スピードは諸刃の剣になり得るということです。A国も時間さえかければ曲がりなりに同じ価値に到達するのですが、日本が早すぎる為に国際的に見ればアンフェアに映ります。休暇も取らずに働き過ぎだろう、という事で日本にハンデ(ペナルティ)が課せられるのです。それが為替変動、つまり円高です。

一般論として、貿易収支が黒字になり、流入した外貨を円に替えることで円高になりますが、その時点で外需依存をやめて内需拡大に舵を切れば問題がなかったのです。マネーの量が十分供給されない環境下では、十分な需要が望めないので無理をしてでも外需依存を続けざるを得ません。そして悪循環に陥ります。

創造された価値が正しく評価され、その分のマネーストックがどういう形であれ増えていけば、日本のような先進国は内需で十分食っていけます。海外にまで無理して売る事はありません。その結果輸出入が均衡すれば為替を変動相場制にする意味がなくなるという訳です。

日本は天然資源の大半をを輸入に頼りますが、国内にも全くない訳ではないし都市鉱山というのもあります。つまりリサイクルですが、それや省資源化もあって輸出に頼る天然資源はGDP比で言えば総付加価値生産の4%(2015年)程でしかないのです。と言う事は96%は国内の資源を使っている事になります。

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(日本の輸入品目の内訳2015年度 逆輸入品や日本でも生産出来るものまで輸入しているというのは実にもったいない話です。)

ここでよくある間違いは輸入するのは物で、国内資源は殆どが労働力なので、96%が日本の資源というのはおかしい、という事ですが、そうではありません。輸入するのは確かに天然資源という「物」ですが、それ自体に価値はないのです。

価値は人間が関わる事で発生します。つまり眠っているだけのダイヤモンドには何の価値もないという事です。GDPの算定基準になる付加価値とは人間が働く事によって付加した価値の事ですから、輸入したのは4%の付加価値という事になります。

そう考えると日本は96%の付加価値を自国で生産出来る事になり他国への依存は世界でも最低の部類になるのです。その最低の輸入依存に見合った輸出をすれば貿易収支の均衡が得られます。難しい話ではない事がお分かりでしょう。

ただ、民間だけで収支の均衡を維持する事は困難ですから、政府が規制や関税で調整しなければいけません。主権国家で関税自主権を持つなら当然です。ところが、なぜか今の政権は内需拡大と言いながら外需依存策を採っています。

観光立国構想もインフラ輸出、武器輸出も明らかな外需です。貿易収支の黒字と、それによる投資などで得た所得収支の黒字の累積である対外純資産が溜まりまくっている国のやる事でしょうか。つまりこれ以上溜めて何か使い道でもあるのかと問い正したくなります。

全くもって奇妙な話です。特に買う物がないのにも関わらず外貨を溜める・・その矛盾に気が付かない限り、構造改革だとか規制緩和だとか言って開発のスピードをもっと上げ、さらなるペナルティを食らう事になりかねないのです。国民は不景気は自分たちに問題があると信じ、さらに努力を重ねます。その結果として貧困化が進んで来た事には誰も気付きません。

海外に物を売らずペナルティを食らわなければ、逆に言うと開発のスピードがもの凄いアドバンテージになります。当然A国の倍の経済成長が出来る訳です。その差を継続すると圧倒的な差がついて、いずれA国は追いつけなくなります。

それは軍事力が強くなる事と同義なので、何とかしてそうはさせまいという力がA国から働くと考えるべきです。日本のGDPが足踏みしているのは、強すぎる経済力に対する、あらゆる意味でのペナルティが有効に作用しているからではないでしょうか。

内需拡大と言いながら内需拡大策を採らず外需依存を進め、さらにはTPPなどのグローバル化を押し進めるという事は、自ら陥穽に落ちるために仕掛けられた罠、という穿った見方さえ唐突とは思えません。

そうとも知らずにスピード違反のペナルティである青切符、あるいはイエローカード(対外純資産)を溜めて喜んでいるのですからおめでたい話ではないでしょうか。そのイエローカードはいくら溜めても相手に対して使う訳にはいきません。なぜなら日本には、そんな事をしてまで勝とうというメンタリティがないからです。

特に政府が持つイエローカードである外貨準備はペナルティの最たる物です。売れない米国債にしてドルを米国に還流させます。米にとっては製品を買って払った筈のドルが紙切れと引き換えに戻って来るのですから笑いが止まりません。

もちろん貿易摩擦や円高に嫌気して現地生産に踏みきった企業も多いのですが、これは日本全体から見れば奉仕活動です。元々価値が作れない国に技術を提供するのですから相手国に取ってはこれ以上美味しい話はありません。しかも感謝されるどころが何かにつけて因縁を付けられたりします。

つまり現地生産というのは体のいい人質なのです。中国を見れば明らかなように自国に有利な契約しかしませんし、その契約でさえ政府の都合で破られます。挙げ句の果ては暴動で恐喝さえされかねないのです。こう見ると、内需拡大策を採らないという事は世界に出ていって魑魅魍魎達の餌食になれ、という意味かもしれません。

世界最速のランナーの前には様々な障害物が仕掛けられ、後からは髪や衣服が引っ張られます。それを避けるには今のようにデフレでスピードを緩めるか、あるいはフィールドを替えるしか方法はありません。誰もいない国内というフィールドで思い切り走ってみたいものです。

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2016年6月13日 (月)

貿易黒字は一種のペナルティ(前編)

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前回消費について書きましたが、日本は少子高齢化という事もあって今後国全体としての消費はそう伸びないだろう、というのは間違いではなさそうです。日本全体で見れば人口が減る事は間違いないし、そうなれば労働人口も減ります。供給力そのものに制限を受ける事は確かです。

しかしながら間違ってはいけないのは、国民一人当たりの所得や消費までが伸びないと思い込む事です。さすがにそれは認め難いです。それは今後付加価値を上げる技術力や生産効率を上げる為の工夫が出来ない、つまり頭が悪くなる事を意味するからです。

これまでの日本は付加価値を上げる技術の向上や生産効率を上げるため様々な工夫によって経済成長して来ました。決して人口増やインフレだけで数字を膨らませて来た訳ではないのです。

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(TFP、つまり技術力や生産性の向上が成長率の中でも一番大きいウェイトを占めているという事はまだまだポテンシャルがあるという事です。データがありませんが、2010年以降は2000〜2005の様な形になっている事が推察されます。)

日本人は世界でもトップクラスのIQ (知能指数)を持ち、学業成績も悪くありません。どこで何を競っても学力のトップクラスは揺るがないという厳然たる事実があります。さらに勤勉と来ていますから鬼に金棒と言えるでしょう。

その証拠に、今創造されている製品やサービスのどれをとって見ても確実に進化しています。デザイン含めた外観がよくなっていることはもちろん、性能が上がって使い勝手がよくなり、様々な製品構成要素がバランスよく付加価値アップしているのです。世界のどの国と比べてもトップランナーであることは論を俟ちません。

では、その上がった付加価値はどこに現れているのでしょうか。例えばある製品がモデルチェンジして耐久性が倍になった場合、当然価格は倍になってもいい筈です。二回買うところが一回で済みますから普通に考えて倍の価値があります。ところが現実はそうなっていません。

クルマの場合を例にとります。日本のT社が作る1000ccで4人乗りのセダンの耐用年数が5年だとしましょう。それが5年後にモデルチェンジをして耐久性が8年に延びました。エンジン性能も上がって加速や最高速度も段違いです。

その他乗り心地や静粛性も抜群になり、燃費に至っては50%くらい改良されたとします。この場合100万円だったものが150万円程度になれば文句はないのですが、せいぜい120万円にしかなっていないというのが日本の現状ではないでしょうか。1年で見れば4万円のアップです。いや実際はもっと厳しいかもしれません。

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(マツダデミオの初期型1998年式は140万円程であったが最新型の同排気量車がATとMTの違いはあるが150万円と10万しか差がない。出力は50%増、燃費も10モードで比較すれば2/3程になる。何よりルックスが違い過ぎる。)

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(スポーティで精悍なルックスになった新型、とても旧型と同じ価格帯のクルマに見えない。アルファロメオという名前を付けたら220〜230万円で売れるかもしれない。)

他国に目を向けて、例えばA国の場合、モデルチェンジサイクルが10年だとします。10年でさっきの1000ccのクルマと同じカテゴリーのクルマが50%の進化を遂げました。これを何と円換算で150万円で売り出したのです。1年で見れば5万円のアップは十分納得のいくものではないでしょうか。

T社はチャンス到来とばかり早速A国に輸出をして船賃を加えた130万円で売り出したところ、売れ過ぎてぼろ儲けしました。A国の競合車は瀕死の状態になり、当然貿易収支が大幅黒字になります。その結果円高が進み車両価格がA国通貨換算で150万円になってしまったのです。

そこで船賃分がハンデになったT社は、新しいレートでも20万円分割安感を出すよう下請け企業にコストダウンを要請します。もちろん自社の従業員の給与も削り、コスト削減の血の滲む努力をして目標コストを達成しました。

意気揚々とA国で再度売り出したのですが、また売れ過ぎて円高になりコストダウンをしなければならなくなったのです。A国自動車産業の労働組合も騒ぎます。さすがにこれはバカバカしいと気付いたT社社長は輸出はA国車と直接競合しない高付加価値型のみに切り替え、売れ筋の車種は現地生産に切り替えたという訳です。

その間、国内ではT社社員も下請け企業の社員も皆賃金が下がり120万円のそのクルマが割高に思えるようになります。当然売れませんからディスカウントしたりおまけをつけて売る事になる訳です。ところが、それにより企業の収益が減って増々貧困化が進みました。

前提を変えます。元100万円のクルマのモデルチェンジが完成し、これから発売という時の日本のマネーストックが5年前に比べて50%も増えていたとします。という事は給料も単純計算で50%増になっている訳です。三面等価の原則とマーシャルのKから考えればそういう事になります。

その場合言うまでもなく150万円のクルマに対する購買力があるのです。メーカーとしても、何も120万円にまで落として売る必要はありません。同価格の他社車の付加価値が40%しか増えていなければ十分競争力があって150万円はリーズナブルに見えるのです。

T社は国内で十分な売上、利益を得たのでリスクの多い輸出をしてまで売ろうというモチベーションが湧かず、海外での販売はそこそこにしました。その結果輸出と輸入のバランスが取れて為替の変動はありません。

円安のままで売上が50%も増えるのです。その結果給料も50%増えました。円高になって対外純資産(外貨)だけは増えるが給料が減る場合と比べ、どちらがいいかは自明です。

長くなりますので次回に続きます。。

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2016年6月 9日 (木)

お金さえあれば消費はもっと伸びる

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「先進国では消費が一巡しているのでこれ以上個人消費は伸びない」などと言うくらいバカバカしい考察はありません。何の根拠もない単なる憶測です。それではまるで日本がロボットのように同じ考えをする中産階級だらけで、金持ちや生活困窮者のいない国のようです。

まだ中流は多いのかもしれませんが、大金持ちもいれば生活保護を受けている人もいます。その人達が同じ事を考えて同じような消費活動をする訳がありません。金持ちは金持ちなりの消費活動があります。

決してユニクロには行かないだろうし百均にもたまにしか行かないでしょう。(笑)実際、百均で十分な物もあるので本当の金持ちは活用しているかもしれません。

言いたい事は金持ちは桁の違う高い付加価値を享受しているという事です。早い話が成金を見れば分かるでしょう。お金さえあれば間違いなく使います。ベンツ買ったりアルマーニ着たり、ロレックス買ったりします。日本製ならレクサスに・・・後なかなか思い浮かばないのが悲しい。(笑)

冗談はともかく、たまには三ツ星レストランにも行きたいし、家にだってお金かけたい筈です。地震大国に住んでいて免震住宅の家が欲しくないなどという人にお目にかかりたいです。台風や水害にもバッチリ対応したいし、家具や電機製品にもお金をかければ切りがありません。

何よりもっとインフラや国防にお金をかけろといいたいです。そこは無限の需要がある筈です。ないとは思いますが、トランプさんが大統領になり、本当に米軍を引き上げたなら、いかにも今の自衛隊だけでは心細いでしょう。周辺国を黙らせるくらいの、もっと強い軍隊が欲しくない訳がありません。

従って欲しい物が特にない、などとうそぶく人は共産党か頭の悪い草食人間か、あるいはお花畑の世間知らずです。そうでなければ単に嘘つきでしょう。(笑)潜在需要は確実にあるんです。見栄張らずに胸に手を当てて考えてみれば、ないのはお金だけだという事に気がつく筈です。

欲しい物やサービスの供給が国内で出来なければ諦めるしかありません。しかし、幸いな事に日本は何でも作れます。資源系の輸入(仕入れ)がGDP比で5%しかないという事は、生産物の95%は国産と言えるのです。

そんな国が供給過剰のデフレに陥っています。つまりものが余っているのです。もったいない話じゃないでしょうか。理由はすこぶる簡単、お金がないだけです。だったら刷ればいいのです。

純債務国じゃあるまいし、明らかに政府と日銀の怠慢と言えます。日銀が今やっている金融緩和や金利操作もお金を供給しているフリをしているだけで実質的には増やしていません。

その証拠に国民の財布であるマネーストックの伸びは前年比2%前後で推移しているのです。90年以前は平均9%もありました。その時代でさえ名目で3~7%、平均5%くらいの成長ですから、今はいかに流動性の供給がか細いのかが分かります。

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ところで消費性向はデフレのせいで、ゆるい右肩上がりですが、80年代の昔から急激な変動はありません。実質可処分所得の減少と反比例しているのがはっきりと読み取れます。消費性向は限界に近づいているようです。

それらが意味するのは人は使えるお金さえあればもっと使うという事です。さらに将来に対する安心感があればもっと使うでしょう。つまりどう考えても潜在需要はあるんです。

将来についても本当は問題ありません。前にも言いましたが生産年齢人口一人当たりの実質成長率は前より新しいデータで見ても2006~2015の10年間で平均1.42%ありました。リーマンショックを挟んでもこの数字です。今後もロボット化やAI によって生産性はもっと上がっていくでしょう。

生産年齢人口一人当たり1.42%の成長率で行くならば、生産年齢人口が総人口の約半分になる2055年でも国民一人当たりGDPは612万円にも達します。昨年で418万円なので1.5倍です。その時の生産年齢人口一人当たりGDPは1200万円を超すので高齢化社会にも絶えられるという訳です。

今の生活レベルを維持する事を考えれば十分やっていける数字で、極端な話一人の高齢者を一人で支える事だって可能ではないでしょうか。これは内閣府の悲観的データがベースなので実際はもう少し楽観的に考えていいと思います。いずれにしても、インフレ率は2%も必要ありません。ゼロで十分です。1%もあればスーパー御の字でしょう。(笑)

因にこの数字をベースにして1%のインフレが2055年まで続いたと想定すれば名目GDPは810兆円となり国民一人当たりのGDPも881万円となります。インレゼロの場合が、GDP565兆円、一人当たりGDP612万円ですからインフレの有り難さというのは格別です。

但し、この計算は昨年までの数字がベースなので、消費税は5%維持が条件です。8%ではデータが不十分で計算が出来ません。つまり、どうなるかよく分からないのです。いずれにしても、いい数字が出る事はないと思います。

尤も、そのあたりの数字も頭のいい人が多い筈の政府は掴んでいる筈です。ところが、そういう国民にとって安心材料になるデータ、事実は知らされません。日本がまともに成長すると困る人がいるとしか思えないのです。。

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2016年6月 2日 (木)

続く水面下での攻防

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安倍さんが増税延期の宣言をしました。延期しないよりはした方がよっぽどいいので反対はしませんが、無期延期、あるいは凍結と言って欲しかったです。もちろん一番いいのは5%に戻す、ですが、そこまでは今の状況では難しいのかもしれません。

さらに、秋には大型の補正予算を組むと言っていますので、これも期待出来ます。大型というからには10兆円は行くかもしれません。それならGDPの2%です。これくらいやれば乗数効果もあって景気は多少は上向くのではないでしょうか。

こう見ていくと、根っからの対米隷属派ではないかもしれません。軍艦島世界遺産登録と慰安婦問題最終決着合意では、絶対にしてはいけない妥協をしてしまいました。これはとても日本人的感覚とは思えず、酷く失望させられましたが、今回のサミットとその後の決定事項を見ると、少しだけ奇跡という名のはかない希望が頭をもたげて来ます。

他の政策も、単に敵を欺くための方便で、実は今出来る最良の事をやっているのだと思いたいです。こういうのを藁にもすがる思いと言うのでしょうか。水面下での戦いは続きます

しかし、早速それに噛み付く愚かな人達がいます。政治家では小泉新次郎や稲田政調会長です。経済界からも財政再建を優先するべきなどという声が聞かれますが、経済学者でもないのに国の重大な決定に対してケチを付けるという神経は理解不能です。殆どボケ老人レベルではないでしょうか。

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稲田政調会長にはロリータファッションで凍り付きましたが、経済も寒過ぎます。(笑)小泉君などもまだ若いというのにボケまくって気の毒な事です。パパと同じ体質だとすれば・・末路は哀れなはぐれ猿か。。

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そもそもプライマリーバランスを2020年までに黒字化するという事にどういう意味があるのか、それを論理的に説明出来る人はいないでしょう。全く根拠のないナンセンスな考え方と言うしかありません。財務省などの木っ端役人のプロパガンダに騙されているだけです。

政府の負債については色々分かって来た事がありますが、どうも各国自由に申告しているようです。日本の様に律儀に、短期証券や保険や年金まで、とても政府の負債とは呼べないものまでを政府負債に含んでいる国はなさそうです。

韓国などは14年にIMFから指摘されていましたが、実はIMF基準では申告額の3倍の216兆円にもなるそうで修正を求められています。恐らくIMF基準で正しく計算すれば、日本の場合もドイツやフランスと大差ないGDP比100%前後に落ち着くのではないでしょうか。

ただ、そんな事を考える事自体、デフレの日本の場合はアホらしくてやってられないのですが、少なくとも将来世代にツケを残すというのは大ウソだという事が分かりました。例え債務がGDP比200%以上あったとしても、次の文言の前には何の意味も持たない事が分かります。

財務省のHPに堂々と書いている文言を紹介します。

http://www.mof.go.jp/faq/jgbs/04da.htm

元本については償還日から10年、利子については利払日から5年が経過すると、国に対して国債の元利金を請求する消滅時効が完成し(「国債ニ関スル法律」第9条)、消滅時効が完成した国債については元利金の支払いが行われません。

従って、現在、国債証券を手元で保管している方や、国債証券を供託に利用している方等は、国債証券には消滅時効の制度があることをご理解の上、その元利払日等の管理を十分にされるようご注意ください。

一方、平成15年1月以降発行されているすべての国債(個人向け国債を含む)は、国債証券を発行せずに、日本銀行の国債振替決済制度を利用しています。この券面を発行しない国債のことを「振替国債」と呼んでいますが、振替国債については、日本銀行や金融機関に設けられた振替口座簿上で、各国債の銘柄、保有者、保有額等が明らかにされ、その元本や利子については、振替口座簿を管理する金融機関を通じて、確実に支払われるようになっています。

日本語が正しく理解出来る方には簡単にわかる文章です。つまり一言で言えば、日銀が買い入れた国債が償還日を迎えても償還する必要はなく、そのまま放置すれば雲散霧消するというものです。

そもそも日銀と日本政府は言うなれば親子関係にありますから連結決算ではプラスマイナスゼロになります。ところが面倒な事に、現行法では借り換えをしなければならなくなっているようなのです。

しかし、ない袖は触れないという事で償還しなければ10年で消滅します。(笑)アホな話ではないでしょうか。これのどこが将来世代のツケなのか分かりません。日銀がどんどん買い進めていけば理論的には国は一銭も支払う必要がないのです。

ただ個人投資家向けには下段で振替国債は自動的に償還されるとあります。個人や金融機関含む民間企業相手にそこまであこぎな事はしないよと、注釈をつけている訳です。

だと言うのに国民全体に対する将来へのツケだとシャーシャーと嘘をつく木っ端役人の神経は全く理解出来ません。。国民に対する重大な背任行為として訴訟も成り立つのではないでしょうか。どなたかやりません。?(笑)。

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