バカなのか左翼なのか、あるいは工作員? よく分からない人達
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昨日の記事では価値観と歴史観を共有する皆さんから熱いコメントをいただき大変勇気づけられました。有り難く参考にさせていただきます。だからという訳でもありませんが、 暑い三連休、出かける気にもならず暇を持て余しているので今日も書く事にしました。(笑)
さて、ここに来られる方は既にご存知でしょうが、世の中には訳の分からない経済評論家が大勢います。この人(自称経済コラムニスト)も、以前から評判が悪いのですが、調べてみると法学部卒で元大蔵省系のようです。それなら経歴的には文句ありません。さぞためになる記事を書いてくれる事でしょう。
ところが不思議な事に全くそんな事はないのです。テレビに出て来るエコノミストには、かなりおかしな人が多いのですが、この人の場合は基本的な事が分かっていません。今回あり得ない記事を氏のブログで見つけましたので、看過出来ずネタにさせてもらいました。
「仮にトヨタが金融子会社を作って、そこから1千億円を借りれば、トヨタ本社の1千億円の債務と金融子会社の1千億円の債権は帳消しになって、トヨタ本社の借金は実質ゼロになる筈です。
しかし、その金融子会社は、トヨタ本社にお金を貸すためにどこからかそのお金を借りるなどしている筈だから、全体としてみればやはり債務は増えるのです。
日銀は、自分の意思でお札を刷ることができるのだから、債務は増えない? そんなことを言うのは、全く日銀の会計制度を知らないからに違いありません。幾ら自由にお札を刷れるとしても、刷れば刷るだけ日銀の債務は増えるのですから。」
何と言っていいか、もうメチャクチャです。(笑)民間金融、しかも日銀に当座預金口座を持つ事が出来ない、大企業が支配権を持つ子会社としての金融会社と日銀を一緒くたにするのですからビックリポンです。(古いか?)
刷れば刷るだけ日銀の債務は増えると簡単に言いますが、じゃあその債務は誰に返済するのでしょうか? トヨタ金融(仮称)の場合は銀行か何かに返済しなければいけないのでしょうが、日銀が返済する相手はいません。
強いて言うならば3%を超えるような、過度なインフレ局面で引き締め目的のため売りオペした時に、一応借金らしきものは減ります。買いオペで増やした当座預金残高(日銀にとっては形式的に負債となる)を、債券と引き換えに減らす事になりますから、これが返済と言えなくもありません。しかし絶対にしなければならない事でもないのです。
日銀の債務、つまり当座預金残高は金融緩和の結果ですが、民間の銀行のような預金でもなければ、一般的に言う借金でもありません。言うなればお金を刷った記録のようなものです。だって、返済する相手がいない借金なんてありますか? 中央銀行は担保も証書もなしにいくらでもお金を創造出来るのです。そうでなければこの世にお金は存在しません。
そうでしょう。例えばどこかで新しい国が始まるとして、誰かがお金を刷らなければいけないのですが、バランスシート上で資産と負債を分けたなら、刷った側に負債と記載し、受け取る側(国民)に資産と記載しなければバランスが取れません。
ただそれだけの事です。それなのに負債だから借金返せというのは無理があります。貰った国民側が全額返済するとお金はその新しい国から消えて無くなるのです。
日本も同じで、政府の負債を全額国民が返済すると国民の金融資産から1000兆円が消えて無くなります。そんな事出来る訳ないじゃないですか。経済がストップしてしまいます。
政府が何らかの理由で自ら紙幣を刷らず、国債を刷って民間に買わせたなら、その民間に返済する、つまり国債とお金を交換する義務はあります。ところが日銀の場合はそんな義務はありません。誰からも借りていないのですから当然です。またそれが中央銀行の特権です。
こういうおかしな事を書く人がいるので未だに財政破綻というウソがまかり通るのです。困ったもんです。まさか工作員ではないでしょうね。不思議な事に保守系のエコノミストにこの手の人はいません。なぜなんでしょうか??
個人攻撃は本意ではありませんが、ついでにもう一つ。同記事に下記記述もありました。
「それに、仮に、それでも日銀が国債の購入を停止したとして、そのとき、政府は一体どうやって資金繰りを付けるのでしょうか? 資金切りが付かなければ、財政破綻するしかないのです。」
これも全く意味不明です。日銀が買いオペしようがするまいが、政府は従来通り銀行に売るだけです。銀行が持つ資産の内、日銀当座預金に300兆円もあるのですから資金は潤沢です。マイナス金利が設定されている分の当座預金残高を減らすチャンスと言えます。
従って政府側から見ても当分の間売るには困らないのです。この人は莫大な資金が当座預金にブタ積みになっている事を、まさか知らないのでしょうか。理解に苦しみます。その場合多少金利は上がるかもしれませんが、マイナス金利よりはいい筈です。
万が一日銀が買いオペをせず、銀行も買ってくれない場合は法律を変えて日銀が直接引き受けられるようにすればいいのです。当然ですがリスクの多い財政破綻よりそっちを選ぶでしょう。この人は日銀が政府の一機関である事を忘れているようです。破綻の危機にあっても協力しない中央銀行なら政府の命令で解体すればいいだけです。
元大蔵省職員がこういう首を捻るような記事を平気で公表するのですから、この国の知的レベルが疑われます。皆さん、くれぐれもこの手の下手なプロパガンダ?工作?に騙されないようにして下さい。。
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コメント
権力に心を売った人間は後戻りができないのですよ。
相変わらず「家計簿論」や「単式簿記」、あるいは「国家と政府の混合」を利用してへんな論を展開する輩があとを絶ちませんね。今度は「トヨタ」ですか?爆笑。まさに虎の威を借りる狐。
通貨発行権を避けて語らずに「借金」だ「負債だ」と騒ぎ立てられますと、我々一般人にはネガティブ波動砲(笑)が直撃で身が縮まる思いがしますから思わず聞き込んでしまいます。
真面目な人ほど(良い意味でのイノセント)最後には取り込まれてしまいますね。くわばら・クワバラ。
「借金だ!大変だ!」
・「誰から借りているの?」→ 軽度の患者にはこの程度の処方箋(逆質問)でOK(笑)
・重度の患者には「カーデザイナー 田中 徹のブログ」を読め・・・・で終了。
投稿: 南国通信 | 2016年7月19日 (火) 15時37分
日本人視聴者をバカにしていてリベラルっぽく思わせて、上から目線で実は近隣国大好きな反日工作員?って事がよく分かるNHK・・・金返せBKD・・・お後が宜しいようで。
投稿: AZ生 | 2016年7月20日 (水) 16時14分