« 2016年8月 | トップページ | 2016年10月 »

2016年9月

2016年9月30日 (金)

仁義なき日独戦(EVの時代は来るのか編)

Photo     

---- TPP消費増税 /カジノ解禁に反対します ----

ブログランキングに参加しています。

前回の続きです。これまでハイブリッドカーというと、燃費ばかりが注目されて来ました。JC08でリッター当り30キロ走るとか40キロ走るとかです。確かに数字だけを見ると凄い時代になった、と思わざるを得ません。

ところが実燃費となるとせいぜいその半分がいいところだったりします。条件のいい環境で凄く上手い人が運転すれば70%くらいいくかもしれませんが、その逆だと30%程度だったりもするのです。

問題は一般車よりも高いハイブリッドカーの価格を考えた時に、果たしてトータルでみて得なのかどうなのか、黎明期の、一般車より80万円は高いという時代は過ぎ、大衆車クラスなら30~50万のアップでストロングハイブリッドカーが選べるようにはなりました。

しかしながら、公的支援、助成金などがないと仮定した場合に、そのハイブリッド分を年間1万キロも乗らない普通のドライバーが取り返せるのかと言えば、ガソリン代が安くなった昨今、やや疑問と言わざるを得ません。環境に対するアドバンテージをどう見るかですが、経済的には微妙な線上にあるのは確かではないでしょうか。

一方のガソリン車も燃費の向上は目覚ましく、今や普通に走って実燃費10キロ以上なんてクルマはざらなのです。欧州のダウンサイジング+ターボ車も然りです。御三家と言われる高級ブランドのドイツ車でさえ例外ではなく、正に隔世の感があります。

2015mercedesbenzcclassfd

(新型のメルセデスベンツCクラスはJC08で17.3km/l も走る)

しかしながら先進国のメーカー、特に日本はハイブリッドカーの開発に血道を上げています。なぜでしょうか。その解のひとつは、今後増々厳しくなる排ガス規制や燃費規制があります。もう一つは先進国の役割を自覚したクルマ屋の矜持、飽く事のない探究心でしょうか。

今や全世界での自動車生産台数は1億台/年に迫ろうとしています。その30%が日本ブランドで、残りの大半もドイツなどの先進国製なのですが、その先進国でさえ未だに地球を汚し続けるクルマしか造れていません。これが問題です。クルマによる大気汚染は排ガス偽装ディーゼル車だけの問題ではないのです。

では現時点で地球を直接汚さないクルマと言えば、そうです。EV、電気自動車しかありません。(FCVは現時点ではお話しにならないので無視)。高かったリチウムイオン電池も最近では10万円/kWh を切るところまで来ているようです。爆発的普及は目前のようにも思えます。

ところがこのEVでさえ化石燃料を燃やした電力を使ったのではエネルギー効率でもWell to Wheel で見ればPHVと大差無くなるのです。大気汚染然りです。かと言って再生可能エネルギーで賄えるかと言えば、極々少数ならという事になってしまいます。

つまり大量のEVが走る時代は、世界で言えば数百、いや全てEVという事にでもなれば千基以上もの原発が必要になるという事を覚悟しなければならないのです。

日本で言えば、7000万台のクルマが全てEVに置き換わったなら100万kW級の原発が最低でも後20基は必要だと言われています。原発の稼働率を考えたなら倍の40基は必要かもしれません。同時間帯集中を考慮すればさらにその倍か?

クルマによる大気汚染と原発事故による大気汚染リスクを比較するくらいバカバカしく空しい話もありません。答えは明らかではないでしょうか。そうすると、どうも発電所に頼らないクルマ作りをするしかなさそうです。

という事は、クルマを減らして行く選択肢がないなら、内燃機関をベースに一台一台を、よりクリーンにして行くしかないという事になります。いずれにしてもEVの時代は、少なくとも向こう半世紀くらいは来そうもない、というのが現実なのではないでしょうか。

ただ、前回も言及しましたレンジエクステンダーEVなら500キロくらいの航続距離が望めそうだし、上手くすれば連休のサービスエリアで途方に暮れる事もないかもしれません。全体の何%なのかは知りませんが、一定数は確保出来る可能性はあります。

20150311cthumb200x3163299

想像してみて下さい。そこら中が電気自動車で充電スタンドが街中に出来たとしても急速充電に20分前後(80%充電)もかかるのです。連休の高速道路のサービスエリアに長蛇の充電待ちのクルマを並べたいでしょうか。高価な急速充電器を何個も並べるコストは誰が負担するのかという問題も解決されません。

家庭で充電するにしても毎日乗る人にとっては毎日の作業になります。集合住宅の人はクルマを持てなくさえなりかねないのです。それにしても、夜一斉に数百万台が充電を始めたと想像すれば恐ろしくて身震いしてしまいます。一体どういう事が起きるのか想像もつきません。

一回ガソリンを満タンにすれば何もせずに1000キロも走れる今のハイブリッドカーとは比較するまでもありませんね。(笑)尤も、それをわざわざ面倒で、しかもかなり高価なプラグインにする意味はよく分からないのです。無理矢理形式燃費を良くして諸規制に対応するため?としか考えられません。

Prius_phv_1620160826201030618x412

(ソーラーパネル付きが選べるプリウスPHV これだけで、条件が良ければ年間1000キロも走れるというからビックリです。但しオプション価格として30万円くらいアップか?)

いずれにしても、無限とも言える可能性を持つハイブリッドカーにメーカー各社が血道を上げる事は理にかなっています。クルマが生き残るには当面それしかないのですから。

その場合、レンジエクステンダーEVやシリーズハイブリッドをその仲間に加える事が適当であるかどうかですが、過渡期としてはある程度認めざるを得ないのではないでしょうか。

尤も、シリーズハイブリッドと言っても、いまやホンダがアコードやオデッセイで採用している変則型がいい結果を出しているので、そういう進化は今後もあるのかもしれません。こちらは明らかにハイブリッドの仲間です。

ホンダは低速に強く、高速域では今一であるモーターの特性をみて70キロ以上の高速域は発電用としても積んでいるエンジンをギアボックスなしでフロント駆動輪に直結して走らせています。しかもそのエンジンが高回転用に改良されたアトキンソンサイクルエンジンと来ていますから念が入っているのです。正にいいとこ取りと言えます。

但しこれはある程度大きなクルマでないと難しいです。100kWを超える大出力モーターに加えて2000ccのエンジンと、それなりのバッテリーを積む訳ですから重量とコストの点でハンデとなります。サイズから言えばラグジュアリーカーに属するアコードで400万円前後のプライスを高いととるか安いととるか・・それはあなた次第です。

まあでも、毎回引き合いに出して申し訳ないのですが、BMW i3 のレンジエクステンダー付きが511万円である事を考えれば、それよりははるかに価値があるのではないでしょうか。あくまでも個人の感想です。日本車は総じて安い。。

結論として、途上国はダウンサイジングのガソリンエンジンや、せいぜい簡単な構造のマイルドハイブリッドが主流とならざるを得ないので、先進国は各種本格ハイブリッドを深化させて行くのが当面平和でリーズナブルと言えます。先進国に関しては未だ奥の手もありますが、それは次回に述べたいと思います。

共感いただければクリックをお願いします。

| | コメント (3)

2016年9月28日 (水)

仁義なき日独戦(前編)

Photo     

---- TPP消費増税 /カジノ解禁に反対します ----

ブログランキングに参加しています。

今回は自動運転について書くつもりでしたが、その前にちょっと近未来の日本車を占ってみたいと思います。あくまでも私個人の占いです。(笑)

ホンダは9月17日、米国ユタ州ソルトレイク市のボンネビルスピードウェイで開催された「Mike Cook's Bonneville Shootout」において、ホンダ車最速の約421km/hの最高速を記録した、と発表した。(これは日本の研究開発部門が主体になって結成した若手チームのようです。)

Honda

このSドリームが、カテゴリーA、グループ1、クラス4(自動車・レシプロ過給エンジン・排気量500-750cc)において、1マイル測定区間の記録として 261.875マイル/h (421.446km/h)、1km測定区間の記録として 261.966マイル/h (421.595km/h)の最高速を計測。FIA(国際自動車連盟)から、同クラスの世界最高速記録と認定された。

ホンダは、「2006年のBARホンダF1マシンの記録も更新。ボンネビルでホンダ車最速になった」とコメントしている。

これらの事からホンダの方向性が見えて来る気がしますが、先頃市販されたNSXも実はこれの一環で、ホンダがモータースポーツに回帰している様が窺えます。ミニバン造ったり、セコい燃費競争をしたり、に嫌気がさしたのかもしれません。(笑)

Nsx

このスーパーカー、NSXはニュルブルクリンクでの、GT-R対ポルシェの戦いに割って入ろうとしているのではないでしょうか。この話は2007年にGT-Rが市販車のままでポルシェ911のラップタイムを破った事に端を発します。ムキになった王者ポルシェはレーシングタイヤを履いていたんだろう、とニッサンに難癖をつけました。

Gtre

(日本のモンスターマシン ニッサンGT-R 17年モデル、570ps  海外でのニックネームはゴジラ)

そこからGT-R対911の、抜きつ抜かれつの血みどろの争いが始まりますが、最後は2013年、911のような市販車とは言い難いポルシェ918スパイダー(下/まるでレーシングカー/8500万円)によって7分の壁が破られ決着がついた形になっています。

Porche

(打倒ゴジラで造られた918スパイダー、918台だけ売って市販車の資格を得た。量産車との部品互換性はない。)

どうもNSX(2370万円)は反則技で負けたGT-R(1370万円)のリベンジのために、そこに彗星の如く登場するつもりかもしれません。・・私の妄想かもしれませんが、そんな気がしてならないのです。

価格もなぜか丁度1000万円高いし、意識している事は間違いなさそう・・恐らくシステム出力が800馬力くらいのハイスペックバージョン(3000万円超)が追加され、ニュルを走る日は近い。。(勝手な妄想)

ガソリン価格が低価格で安定し、事実関係が限りなく疑わしい温室効果ガス騒ぎも熱が冷めた昨今、各社やはりクルマは速くなければいけないと思い始めているのかもしれません。ここのところのドイツ車のハイパフォーマンス化が半端でないのです。

ダウンサイジングしたガソリンエンジンとターボの組み合わせによるリッター当り100馬力を超すエンジンがめじろ押しで、200psはもちろん、300ps400ps級もざらです。

600psを超す市販車まで普通に闊歩し、しかも燃費が飛躍的に向上している、とあっては日本も黙っている訳にはいかないのです。ホンダあたりが昔とった何とかで復活して来る様は、新たな日独戦の幕開けを予感せずにはいられません。

米だけはZEVの販売を法制化し、一定数をノルマにしたいようですが、そこでしか勝負出来ないと思っているのでしょうか。確かにテスラはある程度成功したし、リチウムイオンなどの二次電池の高性能化、低価格化も進んでいます。テスラに続くメーカーが出て来る可能性は否定出来ません。

しかしながら、そこは日本メーカーの得意分野でもあり、その気になれば何とでもなるので取りあえずは様子眺めではないでしょうか。マスキー法案のように、土壇場でトーンダウンする事もあり得ます。

燃費競争に関しては一日の長がある日本、基本的にはハイブリッドカーの充実ぶりが加速して行く事は間違いありません。しかも、その可能性は無限と言えます。

ところでニッサンが先頃ノートのレンジエクステンダーEVバージョンを発表しました。1200ccの発電専用エンジンを積み、搭載する電池はリチウムイオンではないと言いますから、実はシリーズハイブリッドと呼ばれるものではないでしょうか。

トヨタが先鞭を付けたハイブリッドという名は極力使いたくないので、敢えてレンジエクステンダーと言っているのかもしれません。だとすればかなり姑息と言えます。

レンジエクステンダーEVとはEVベースで、足りない航続距離を補うために小型の発電用エンジンを積むコンセプトの事です。

I3

   (このクルマに511万円は出す気がしない)

BMWのi3などはこの仕組みで、647ccのエンジンを積み150キロ近く航続距離を伸ばしているらしいのですが、ベースとしてのEVは33kWhのリチウムイオン電池を積み300キロ以上走ると言います。

それと比べ、ノートのバッテリーはたったの1.5kWhです。これは、ほとんどがモーター直にエンジンで発電した電力を供給して走る事を意味しますから、誰が何と言ってもシリーズハイブリッドです。(笑)

さて、今後の展開ですが、少なくとも日本ではシリーズ、パラレルを問わず内燃機関+モーターのハイブリッドが主流になっていきます。

1)軽自動車やリッターカーはモーターや二次電池がミニマムのマイルドハイブリッド(1モーターでのパラレル)

 2)Dセグメント(クラス)のセダンやミニバンにはアコード方式によるシリーズハイブリッドの変形(2モーター)



 3)ラグジュアリーカーやSUV、大きめのMPV(ミニバン)には3モーターの4WDパラレルスプリット型ハイブリッド

という組み合わせがベストではないでしょうか。

つまり、これ・・現行ホンダ方式なのです。(笑)

これにバリエーションとして、2)3)やトヨタ式・パラレルハイブリッドにはプラグインタイプが用意されます。ただこれはやはり高くなるのと重量増、あるいは充電の煩わしさが付きまとうので大きく伸びるとは思えません。

EVはコストはともかく、航続距離に関しては10年経っても大きくは変わるとは思えないので、レンジエクステンダーが主流になる可能性はあります。この場合エンジン分の重量増とコストアップが問題です。

しかもこれではZEVと言えない悩ましさがあります。中途半端ではありますが、街中はEVで走り、郊外でエンジンを廻せば、それなりに合理的と言えるかもしれません。過渡期の商品か?

いずれにしても日本が得意とするフィールドで戦えるのは安心材料です。問題はクルマ本来の魅力ですが、これに関しては未だ欧州に一日の長があるのは認めざるを得ません。ミニバンと燃費に気をとられている間に彼我の距離は開きました。

クルマ本来のスポーティ路線に立ち戻り、その差を縮める事が喫緊の課題です。という訳で、今後日本ではスポーティなハイブリッドカーが主流になって行くのではないでしょうか。

この話は続きます。

共感いただければクリックをお願いします。

| | コメント (5)

2016年9月22日 (木)

金融政策より規制強化を優先すべし

Photo     

---- TPP消費増税 /カジノ解禁に反対します ----

ブログランキングに参加しています。

連日、豊洲問題でマスコミは賑わっていますが、ここまで騒ぎ過ぎると何か想像もしないところから圧力がかかっているのではないかと訝しんでしまいます。一番肝心な自民党都議連利権、オリンピック利権の透明化に果たして辿り着くのか心配になって来る今日この頃です。

ここまで魑魅魍魎共を野放しにして来た青島、石原、猪瀬氏ら、歴代無責任知事の責任は重いと言わざるを得ません。石原さんは自覚があるようで謝罪していましたが。。

さて本日は経済の話です。日銀が10年もの以上の長期国債の金利を、0%を下限に、それ以上に誘導すると発表した事を受け、マスコミは量から金利に金融政策の軸足を移したと報じています。買いオペは今後段階的に減らして行く事になりそうです。

と言われてもなんの事やら・・目が点になっている人は多いのではないでしょうか。(笑)その制御の仕方がよく見えません。少なくともマイナス金利の深堀を予想していた人は拍子抜けした事でしょう。私は特に何も期待していなかったので何とも思いませんが。。

まあでも、それはそれで良かったのではないでしょうか。だって年80兆円のペースで買いオペを続けたなら市場から国債が枯渇してしまいます。という事は価格が高騰しマイナス幅は際限が無くなって、買う日銀としても困る訳ですから、どこかで出口らしきものを見つける必要がありました。

かと言って今さら180度の転換も出来ませんから、程々の線でバランスをとったというところが真相なのかもしれません。いずれにしても今回の決定は、廻りから見れば苦肉の策に見えても仕方がないのではないでしょうか。

M3

(青線ーマネタリーベース増加率/赤線ーマネーストック増加率)

これまでの黒田日銀の政策を採点してエコノミスト達は辛い点数を付けています。そりゃそうです。当座預金残高が300兆円になってもマネーストックは全くと言っていい程増えなかったのですから辛くもなります。その結果は2%のインタゲからは程遠く、GDPも増えません。

一時的に円安にはなりましたが、原油安やEU不安等の外部要因で結局円高に戻り元の木阿弥です。株価だけは民主党時代より高めの水準を維持していますが、今後円高が進めば、それもどうなるか分かったものではありません。前途多難です。

ところで今回、アベノミクスを傍観していて再確認した事があります。それは為替です。つまり変動相場制の為替が諸悪の根源ではないかという事です。そこに持って行ったのは米ですが、やはり先見の明があったというか、それによって日本を抑え込み、基軸通貨を持つ覇権国家の座を死守しました。

アベノミクス効果によって? 一時120円を超えた為替ですが、それによって実質的なインフレが起きたかと言えばノーです。1%以上の時があったと言われるかも知れませんが、それは円安でエネルギー等の輸入資源価格が上がったからです。

本来物価はコアコアCPIで見るべきところコアCPIで見たのでそうなりました。その意味はありません。コアコアで見たならデフレ基調(東大指数)は変わらないのですから、円安誘導が物価高には結びつかなかったのです。

そもそも輸出に強い産業は生産の海外拠点化を進めており、それらへの部品供給のための輸出も円建てが普通になっています。多少国内回帰があり逆輸入は減ったようですが焼け石に水でした。その結果は大幅円安でも思った程の黒字にはならず、関係者は首を傾げます。

酷いのは日本の競争力が落ちた、などと言い出す始末ですから見識を疑います。全く関係ありません。そうではなく、円安になってもいつまた円高に戻るか予想が出来ないと思ったメーカーは、海外へは200兆円近く投資をしても国内では動かなかったのです。

結果として貿易収支は黒字基調に戻り、同じ円高でも今度は資源価格が下がったので経常収支の黒字幅は急激に増えてリーマンショック前に戻りつつあります。昨年度は20兆円近い黒字でした。実はこれこそが曲者なのです。これでは円安に誘導する政策が無効になります。

Bpgaiyoupg2015cy

その結果デフレが進み、賃金が下がる元の悪循環へ直行なのですが、相変わらず政府の外需依存策は変わりません。2020年を睨んで4000万人の外国人観光客受け入体制作りに余念がないのですから何をか言わんやです。

私は大幅円安など望みようもない今となっては、個人的には少し円高(1ドル100円くらいか?)で、その状態が維持出来ればいいと思っています。プラスマイナスが片側1円前後で推移すればそれだけで全く様相が変わって来るのではないでしょうか。

政府が輸出や逆輸入を制限する政策を採り、金融の不自由化を進めれば行き場所のなくなった資本(内部留保等)が国内に向かいます。それと呼応して財政出動を積極的に進めれば、何かにつけて円高に動き易かった従来の流れが、物価高に振れて行く事は自明です。

日本に必要なものはまず物価高です。供給を刺激する規制緩和でも構造改革でもTTPなどのグローバル化でもありません。もちろん外需依存の観光立国などは論外です。次に必要なのが生産性の向上ですが、外国人労働者を入れなければ自然にそのインセンティブが働くでしょう。

人手不足の時代に自動運転車なども一役買うのでしょうが、遠い将来には光り輝く素晴らしい世界が待っている・・筈です。(笑)その詳しい話は近日中にしたいと思います。大した話は出来ませんので、あまり期待しないで気長に待っていて下さい。

共感いただければクリックをお願いします。

| | コメント (8)

2016年9月18日 (日)

今をときめく?二人の女性政治家

Photo     

---- TPP消費増税 /カジノ解禁に反対します ----

ブログランキングに参加しています。

今をときめく女性政治家の小池百合子氏ですが、期待以上に頑張っています。豊洲市場の地下水問題発覚には驚きました。しかもその水が指紋も消えるpH12以上の強アルカリ性というのですから穏やかではありません。

この地下ピットと地下水問題、ネットでも何かとかまびすしいのですが、ピットであれば特に問題ないなどと擁護する論調が多いのには驚かされます。どこからどう見ても都側に言い逃れが出来そうもないのにも関わらずです。

2

自分たちで勝手に設計を変えて(上物本体も含む)おいて、しかも水まで溜まっているというのに、これは未完成の外構工事箇所から浸水した雨水だと強弁しています。何で即座に決めつける事が出来るのか不思議です。

そこにピットがあっても問題ないというのもおかしな話ではないでしょうか。配管等のメンテナンスのために高さが4.5Mも必要とは思えません。そういう作業はむしろ低い方がやり易い筈です。

強アルカリ性の地下水にしても、弱酸性の雨水にコンクリートの水酸化ナトリウムが溶け出したのだという見解もあるようですが、鉄筋コンクリート住宅などで、そんな事が日常的にあるようでは怖くて住めません。(笑)

素人考えで恐縮ですが、台風などによって地下水が急激に増えて水位が上がったのではないでしょうか。その時に、以前ここにあった東京ガスの工場で燃やした石炭の灰が溶け出したという事も考えられます。

海が近いので地下水が元々アルカリ性の海水だった可能性も否定出来ません。その他の有害物質に関しては規定値以下のようなのでちょっと肩すかしです。妄想に過ぎませんが、実は最初から大した汚染などなく、一粒で何度も美味しい目にあった連中がいるのではないでしょうか。



移転で儲け、調査や追加工事で儲け、汚染など大した事がないのに、汚染物質除去工事(をしたふりで)で儲け、それに五輪を絡めて儲けを何倍も増幅させる? そういう利権を長年享受して来た悪党共を一掃する事が出来れば言う事がありませんが、さて、小池さんはどこまでやるつもりでしょうか。

小池百合子都知事は9日開かれた国家戦略特区諮問会議に出席し、 外国人による家事支援特例で、11月を目途に第三者管理協議会を設置し、年度内をめどに事業者の選定を行い、来年度には全国トップの実績を目指すとの考えを示した。




今の日本は、政府が財政出動を控え(緊縮財政を行い)間違った金融政策等によって民間が借り入れを増やせない状況なので、働く人が増えれば増える程給料は減る仕組みになっています。

消費性向も0.8程度と、これ以上は難しい状況なので、どこからどう見てもGDPは増えません。

その環境下で生産性を上げれば、その分円高になります。それをよしとしなければ、つまり円安に誘導したいなら生産性を犠牲にするしかありません。

つまり人を増やして供給量を保つという悪循環に入ります。

本当に日本人の所得を増やしたいなら労働人口を増やさずに生産性を上げるしかありません。その場合政府が積極財政をし、銀行が貸出しを増やせる環境(地価を上げるとか固定資産税を廃止するとか)を政府が作り、且つ円高にならない政策を採るしかないのです。今まではその逆の事をやって来ました。

小池氏はまた、外資や金融資本も東京に呼び込みたいようですが、資金が潤沢にあって、しかもデフレの国です。外国人労働者の場合と同じで百害あって一利もありません。都民や国民が食い物にされるのが落ちでしょう。



だから経済が分からない政治家は使えないのです。ミクロではいい仕事をしてもマクロで台無しにしてしまいます。家事支援などは短期では確かに助かるのかもしれませんが、長期的に見てじり貧になるのでは論外です。

ところで、その小池氏とよく対比される民進党の蓮舫氏ですが、やっちゃってくれました。(笑)二重国籍問題で二転三転する様は、まるで息を吐くように嘘をつくと言われる○○人のようです。フランケン岡田あたりは、この問題を人種差別問題にすり替えたいようですが見当違いも甚だしいと言わざるを得ません。

7

一番大事なの事は、蓮舫氏が日本国の法律(国籍法/戸籍法)を遵守しているかどうかだけです。相手のある国籍法はともかく、戸籍法では、国籍法の規定による日本国籍選択の宣言は、その宣言をしようとする者が、その旨を(市町村に)届け出なければならない、とされています。

この履歴は必ず戸籍謄本に記載されているので、蓮舫氏の戸籍謄本を見れば、蓮舫氏が日本国籍選択の宣言をいつしたかが分かる訳です。明記されていなければ、そもそも宣言をしていなかったという事になり明確な国籍法違反になります。(衆議院議員あだち康史氏のコラムから一部引用)

場合によっては日本国籍を喪失する事になるし、戸籍に宣言した日付が明記されていれば、蓮舫氏の記憶喪失は嘘だと判明する訳です。法律を作る政治家で、しかも最大野党の党首が日本の法律を遵守せず、嘘つき、というのでは国民の信頼は得られません。安倍さんは笑いを必死でこらえている事でしょう。

共感いただければクリックをお願いします。

| | コメント (4)

2016年9月 9日 (金)

雪隠詰め

Photo     

---- TPP消費増税 /カジノ解禁に反対します ----

ブログランキングに参加しています。

既に旧聞に属する話題ですが、麻生副首相の企業叩きには驚きました。歪んだ醜い顔を余計歪ませて怒っているのですが、そんなに日本の企業は悪い事をしているのでしょうか?どう見ても麻生さんの方が悪者に見えます。(笑)

Asoutarou326x235

例の「企業は内部留保をなぜ設備投資や給料アップに使わないのだ」という話です。確かに昨年末の日本企業の内部留保は377兆円にもなり、かなり巨額です。確かにそれだけを聞けば何で使わないの?と言いたくはなります。

しかし政治家がそれを言っちゃあおしめえよ。(笑)自らの無策無能ぶりをさらけ出しているだけではないでしょうか。これだけ長期に渡ってデフレで消費が停滞している国に対し企業家の投資マインドが働く筈はありません。国内は程々にして海外で儲けようと思っても仕方がないでしょう。

実際のところはどうでしょうか。面白い資料があるのでご紹介します。

内部留保は何に使われているか(大和総研 主任研究員 太田珠実)
http://www.dir.co.jp/research/report/capital-mkt/20151217_010452.pdf

Photo

この方は時々テレ東のWBSに出演されて頓珍漢な話をされている方だと思うのですが、資料だけは素晴らしいです。(笑)これによると企業は借り入れ残高を減らし内部留保を膨らませているようです。確かに悪いパターンです。これではマネーストックが増えません。

次に図表5の内部留保の使い道を見れば、投資有価証券(うち株式)のところが右肩上がりになっています。内部留保の増加ときれいにリンクしているようです。現預金はほぼ横ばいか・・本文によると、現預金は企業の総資産の10%くらいで推移していると言います。つまり現預金の量は昔から変わっていないのです。

Photo_2

つまり、儲かった分は全て投資に廻っていると解釈出来ます。図表7で見ると、対外証券投資と対外直接投資が同じくらいの額で、特に近年右肩上がりに増えています。一方左の表でも明らかなように国内への投資は悲しくなるくらい少ないです。

Photo_3

でもねえ、私も経営者の端くれとして言いたいのですが、国内の仕事はリーマンショック以降極端に減りました。企業の財布の紐がギュッと締まったのです。その場合、指をくわえてボーッとしている訳にはいかないので、普通の経営者なら海外を考えます。

私などは真っ先に自動車会社の数が圧倒的に多い中国を思い浮かべるのですが、誰も好き好んであんな反日国の仕事などしたくないのです。それでも、いやいやでもやらなければメシが食えません。経営者は泣く泣く海外に出て行き、あるいは株を買ったりして会社の存続に努める訳です。

そもそもバブルを膨らませはじけさせたのも国の政策によります。民間が勝手にマネタリーベースやマネーストックの量をコントロール出来ません。ある狙いに沿ってバランスシート不況が創作されました。

しかもそれも金融政策次第で何とでもなったのですが、米の指示に従って放置、あるいは消費税などの逆の財政政策を採って悪化させたのが日本政府です。その結果のデフレ不況は20年以上にも及び、それに伴う円高で国民に多大な損害を与えました。

マネーストックが増えないような金融政策を採りつつ、為替は長い間円高放置です。ドルベースでのGDPがいくら増えても一般の日本国民にはメリットが殆どありません。それより不動産などの資産価値が目減りした損害は計り知れないのです。

最近になってやっと円安政策を採りましたが、相変わらずマネーストックが増える政策は採りません。これはこれで恐ろしい。まるで雪隠詰めです。円安になればインフレになり名目GDPが増えて全てが良い方に回転するところ、マネーストックの量を制限したのでは行き場がありません。

下から円安による物価上昇圧力があるというのに、上の資金量が制限されてはどうしようもないのです。このところアベノミクスによる外需依存策が功を奏し?巨額の経常黒字から円高になって来ましたが、これで元の木阿弥です。デフレは脱却される事なくGDPも伸びません。国民は臭い雪隠に永遠に幽閉されました。(笑)

その責任は誰にあるのでしょうか?まさか企業のせいだとは言えないでしょう。極端に言うなら企業は生き残りのためなら何でもします。右の道が閉ざされたなら、多少リスクがあったとしても左の道に進むのです。

それを米と共謀し誘導しておいて企業を叱るとは何と言う厚顔無恥さでしょうか。睾丸をムチで叩いて、醜い顔をさらに醜くしてやりたくなります。(失礼)

共感いただければクリックをお願いします。

| | コメント (1)

2016年9月 7日 (水)

幻によって滅ぼされる日本

Photo     

---- TPP消費増税 /カジノ解禁に反対します ----

ブログランキングに参加しています。

  今日はお金の話です。お金は身近なものですが、意外に真の姿は理解されていません。もちろんこの世知辛い世の中、お金が嫌いな人はいる筈もなく、私も大好きなのですが片思いに終わっているのがやるせないです。(笑)

例えば日本には1700兆円の個人金融資産があるなどと言いますが、どうもピンと来ません。一人当たりにすれば1360万円にもなり、4人家族なら5440万円です。あり得ない。(笑)

それには株などの有価証券や保険なども含むと言いますから平均すればそんなものかもしれません。いずれにしても庶民感覚からはかけ離れています。うちにはそんな資産はないと言う人の声が聞こえて来るようです。と言う事は桁違いの大金持ちがいて、その人達が平均を上げている事になります。

ところで肝心要の現預金である日本のマネーストックはM3で1250兆円にもなりますが、これは他の先進国との比較ではかなり大きい部類になります。GDPが3倍のアメリカでさえM2が1100兆円くらいと言いますから驚きです。日本はそんなにお金持ちなのでしょうか。

ある人は、「個人金融資産にしてもマネーストックにしても、そんなにある筈がないじゃないか、借金もあるので差し引きすれば日本の金融資産は大した事がないのだ」などと訳知り顔に言うのですが、意味が分かりません。(笑)その人こそお金の仕組みというものが分かっていないのではないでしょうか。

そもそもお金は最初から存在する訳ではなく、借金によってこの世に登場します。政府や日銀が通貨を発行しますが、仕組み上その時点で負債が発生するのですから、国の借金がいけないなどという事がいかにバカげた事かが分かります。

次のステップとして、その資金を原資に経済活動を始めた国民をバックアップするのが銀行の役目です。その経済活動をより活発にするために貸出しを行います。信用創造と言いますが、政府日銀と同じく無からお金を創り出すのです。この場合は借りた国民側に負債が発生し、貸した金融機関に資産が同額発生します。

これが逆転するとどうなるかと言えば・・つまり返済が進んで行くとお金は消えて行く事になるのです。そんな事はない、お金は消えないので銀行に返済すれば銀行の金融資産が増える筈だと言われるかも知れませんが、そもそも無から有を生じさせたのですから返せば無に戻ります。バランスシート上もそうしなければ辻褄が合いません。

銀行の貸出し残高が減っていくという事はそういう恐ろしい事なのです。利息分を除いて貸した資金は消えます。その利息も元はと言えば貸し出したお金です。政府の場合も同じで国民から借金しているなら、税金の取り立てなどでその借金を埋めて行けば国民の財布から現預金が消えて行きます。同時に政府の負債も消えるので元の木阿弥となるのです。

いや、政府は銀行から主に借りているから、そうはならない筈だ、とおっしゃる人がいるかもしれませんが、大あまのコンコンチキです。(笑)政府は銀行に返済する時には日銀当座預金に資金を信用創造します。つまり帳簿上は借金で返すのです。

その時には日銀の資産が銀行から買った国債分増えるので差し引きゼロです。ここでもお金は消える事になります。言うなれば日銀当座預金の資金なんて幻なのです。勝手に印字して国債の売買で増減させているだけです。

日銀内で政府の負債(国債)が当座預金残高との差し引きでゼロになるなら国民の側の現預金が残るのでバランスシートとしての辻褄が合わないと思われるかもしれませんが、政府の負債はそれで消えた訳ではないので問題ありません。(笑)国民から何らかの方法で取り返さなければ帳簿上は残るのです。

残念ながら、これは事実です。だからと言って、それが悲観すべき話かと言えばそんな事はありません。国民が持つ金融資産はそれを稼いだ国民のもので、他の誰のものでもないのですから返済の必要もないのです。負債の方は返さなければなりませんが、別に急ぐ話でもありません。

一方の政府にしても、負債と言っても返す相手が国民だとすれば、おかしな事になります。国民は誰も返済してくれなどと言っていません。システム上、帳簿上で負債が残っているだけなので、日銀が国債の大半を買っているならどうでもいい話なのです。

従って、政府に負債が残っているからと言って財政再建すべきかと言えば全く違います。むしろ逆です。もっと国債を刷って資金を市場に投入しインフレにするべきなのです。それが足りないからデフレになっているので、大量に財政出動し2%程物価が上がれば全ての経済問題は解決します。

つまり、筋書きとしては財政出動でまずマネーストックを前年比7~9%増やし、それによって有効需要を創り、給料を上げ、企業の設備投資意欲をかき立て、借り入れを増やして行く、その過程で土地が値上がりし担保価値を上げて銀行が貸出しに積極的になる環境を作っていく事が長い目で見て政府の負債を減らす事になるのです。

その循環を作る政策が望まれますが、残念な事に安倍政権は逆の事しかやっていません。内需拡大といいながらインフラ輸出や観光立国などの外需依存を続け、財政出動にも消極的です。地価が上がらないよう固定資産税も取り過ぎています。さらに消費税の増税はデフレ時にはあり得ません。

挙げ句の果ては国民を守る規制や非関税障壁まで撤廃し主権放棄を推進するだけのTPPに参加を表明していますが、これなどは下の下、最悪の売国政策と言えます。絶対に許してはいけません。借金問題どころか日本消滅です。その前に日米での個別交渉で事実上の売国が着々と進んでいるのは、どうしよもなく憂慮すべき事です。
Photo

話は前後しますが、日本のマネーストックの額が大きいのは月給制だからです。欧米は週給制のところが多く、日本の4分の1のお金で経済が廻ります。GDPが3倍のアメリカのマネーストックが日本より少ないのはその、支払ターム、商習慣、丸抱え企業形態のせいと思われます。

その証拠に個人金融資産は日本の4倍以上です。その内訳は株などの有価証券が大きく、次いで保険関係の積み立てになります。有価証券等の資産が現預金より大きいというのは、同じ資金(現預金)を何度も回転させる事によって、いくらでも買えるからですが、逆に言えば一気に売却などをして現金化しようとしてもマネーストックの額を超える事はありません。つまり、単に幻を所有しているに過ぎないのです。(笑)

世界中がマネーという幻に惑わされていますが、最終的に一番強いのは物やサービスを作る力、創造する能力だという事を力説しておきます。それが一番強い日本が、それ故に幻のマネーとそれを操る勢力によって滅ぼされようとしているのです。

共感いただければクリックをお願いします

| | コメント (1)

« 2016年8月 | トップページ | 2016年10月 »