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2016年9月 7日 (水)

幻によって滅ぼされる日本

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  今日はお金の話です。お金は身近なものですが、意外に真の姿は理解されていません。もちろんこの世知辛い世の中、お金が嫌いな人はいる筈もなく、私も大好きなのですが片思いに終わっているのがやるせないです。(笑)

例えば日本には1700兆円の個人金融資産があるなどと言いますが、どうもピンと来ません。一人当たりにすれば1360万円にもなり、4人家族なら5440万円です。あり得ない。(笑)

それには株などの有価証券や保険なども含むと言いますから平均すればそんなものかもしれません。いずれにしても庶民感覚からはかけ離れています。うちにはそんな資産はないと言う人の声が聞こえて来るようです。と言う事は桁違いの大金持ちがいて、その人達が平均を上げている事になります。

ところで肝心要の現預金である日本のマネーストックはM3で1250兆円にもなりますが、これは他の先進国との比較ではかなり大きい部類になります。GDPが3倍のアメリカでさえM2が1100兆円くらいと言いますから驚きです。日本はそんなにお金持ちなのでしょうか。

ある人は、「個人金融資産にしてもマネーストックにしても、そんなにある筈がないじゃないか、借金もあるので差し引きすれば日本の金融資産は大した事がないのだ」などと訳知り顔に言うのですが、意味が分かりません。(笑)その人こそお金の仕組みというものが分かっていないのではないでしょうか。

そもそもお金は最初から存在する訳ではなく、借金によってこの世に登場します。政府や日銀が通貨を発行しますが、仕組み上その時点で負債が発生するのですから、国の借金がいけないなどという事がいかにバカげた事かが分かります。

次のステップとして、その資金を原資に経済活動を始めた国民をバックアップするのが銀行の役目です。その経済活動をより活発にするために貸出しを行います。信用創造と言いますが、政府日銀と同じく無からお金を創り出すのです。この場合は借りた国民側に負債が発生し、貸した金融機関に資産が同額発生します。

これが逆転するとどうなるかと言えば・・つまり返済が進んで行くとお金は消えて行く事になるのです。そんな事はない、お金は消えないので銀行に返済すれば銀行の金融資産が増える筈だと言われるかも知れませんが、そもそも無から有を生じさせたのですから返せば無に戻ります。バランスシート上もそうしなければ辻褄が合いません。

銀行の貸出し残高が減っていくという事はそういう恐ろしい事なのです。利息分を除いて貸した資金は消えます。その利息も元はと言えば貸し出したお金です。政府の場合も同じで国民から借金しているなら、税金の取り立てなどでその借金を埋めて行けば国民の財布から現預金が消えて行きます。同時に政府の負債も消えるので元の木阿弥となるのです。

いや、政府は銀行から主に借りているから、そうはならない筈だ、とおっしゃる人がいるかもしれませんが、大あまのコンコンチキです。(笑)政府は銀行に返済する時には日銀当座預金に資金を信用創造します。つまり帳簿上は借金で返すのです。

その時には日銀の資産が銀行から買った国債分増えるので差し引きゼロです。ここでもお金は消える事になります。言うなれば日銀当座預金の資金なんて幻なのです。勝手に印字して国債の売買で増減させているだけです。

日銀内で政府の負債(国債)が当座預金残高との差し引きでゼロになるなら国民の側の現預金が残るのでバランスシートとしての辻褄が合わないと思われるかもしれませんが、政府の負債はそれで消えた訳ではないので問題ありません。(笑)国民から何らかの方法で取り返さなければ帳簿上は残るのです。

残念ながら、これは事実です。だからと言って、それが悲観すべき話かと言えばそんな事はありません。国民が持つ金融資産はそれを稼いだ国民のもので、他の誰のものでもないのですから返済の必要もないのです。負債の方は返さなければなりませんが、別に急ぐ話でもありません。

一方の政府にしても、負債と言っても返す相手が国民だとすれば、おかしな事になります。国民は誰も返済してくれなどと言っていません。システム上、帳簿上で負債が残っているだけなので、日銀が国債の大半を買っているならどうでもいい話なのです。

従って、政府に負債が残っているからと言って財政再建すべきかと言えば全く違います。むしろ逆です。もっと国債を刷って資金を市場に投入しインフレにするべきなのです。それが足りないからデフレになっているので、大量に財政出動し2%程物価が上がれば全ての経済問題は解決します。

つまり、筋書きとしては財政出動でまずマネーストックを前年比7~9%増やし、それによって有効需要を創り、給料を上げ、企業の設備投資意欲をかき立て、借り入れを増やして行く、その過程で土地が値上がりし担保価値を上げて銀行が貸出しに積極的になる環境を作っていく事が長い目で見て政府の負債を減らす事になるのです。

その循環を作る政策が望まれますが、残念な事に安倍政権は逆の事しかやっていません。内需拡大といいながらインフラ輸出や観光立国などの外需依存を続け、財政出動にも消極的です。地価が上がらないよう固定資産税も取り過ぎています。さらに消費税の増税はデフレ時にはあり得ません。

挙げ句の果ては国民を守る規制や非関税障壁まで撤廃し主権放棄を推進するだけのTPPに参加を表明していますが、これなどは下の下、最悪の売国政策と言えます。絶対に許してはいけません。借金問題どころか日本消滅です。その前に日米での個別交渉で事実上の売国が着々と進んでいるのは、どうしよもなく憂慮すべき事です。
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話は前後しますが、日本のマネーストックの額が大きいのは月給制だからです。欧米は週給制のところが多く、日本の4分の1のお金で経済が廻ります。GDPが3倍のアメリカのマネーストックが日本より少ないのはその、支払ターム、商習慣、丸抱え企業形態のせいと思われます。

その証拠に個人金融資産は日本の4倍以上です。その内訳は株などの有価証券が大きく、次いで保険関係の積み立てになります。有価証券等の資産が現預金より大きいというのは、同じ資金(現預金)を何度も回転させる事によって、いくらでも買えるからですが、逆に言えば一気に売却などをして現金化しようとしてもマネーストックの額を超える事はありません。つまり、単に幻を所有しているに過ぎないのです。(笑)

世界中がマネーという幻に惑わされていますが、最終的に一番強いのは物やサービスを作る力、創造する能力だという事を力説しておきます。それが一番強い日本が、それ故に幻のマネーとそれを操る勢力によって滅ぼされようとしているのです。

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コメント

ヘリコプターマネーをじゃんじゃんバラマイて、消費税を廃止しちゃいましょう・・・必要なのは決断のみ・・・

投稿: 平成高橋是清 | 2016年9月 7日 (水) 18時02分

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