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2016年10月13日 (木)

子供にも大人にも、今一分かり難いお金の話

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今回は子供シリーズの最終回、銀行の話の続きです。前回述べましたように銀行というのは、持っていないお金を貸せるという絶大な権限を持っています。しかしながら現実には、ないお金は払えません。ないものは、おろす事も出来ないのです。

さらに自分で創ったお金を日銀当座預金に預ける事も出来なければ、自己資本に繰り入れる事も出来ません。それをやるとデタラメな事になるので、法律によって出来ないと定められているのです。

従って日銀券と、政府が発行するコイン類、当座預金に預けてある残高だけが使える現金という事になります。これをマネタリーベースと呼びますが、文字通りお金の元という訳ですね。少ないが無限に増やす事が可能なのでハイパワードマネーと呼ぶ事もあるようです。

つまり、現状で言っても預金者全員が一斉に全額おろしたいと言って来たら対応不能なのです。そんな非常事態はそもそも想定していません。という事は取り付け騒ぎを起こす事も潰れる事も場合によってはあり得るという事です。

ところで銀行は街金などの消費者金融とはどう違うのでしょうか。一言で言えば、それらには与信能力がないのです。銀行のように勝手にお金を創って貸す事は出来ません。持っているお金の範囲内でしか貸出しは出来ないのです。

尤も、この場合は銀行など与信能力のある金融機関から借りた資金で運営していますから、元を正せば信用創造によって創られたお金という事にはなります。又借りなので金利は当然高くなる訳です。

結局現金を創れるのは政府と日銀だけなので、そこが負債を増やさない事には今の経済システム上どうにもならないのですが、財政規律がどうのこうのと文句を付けるお利口さんな人達がいます。恐らく現金融システムを理解していないのでしょう。そういう人が国会議員にも大勢いて経済政策を決定するのですから、正に薄氷を踏む思いです。

いずれにしてもマネタリーベースを元に民間銀行は貸し出しを増やしてマネーストックを膨らませないと商売になりません。日本にある全銀行をひとつの巨大銀行と仮定すれば、貸した分(大半は印字されただけ)は日銀券が100兆円しかない事もあって必ずどこかの金融機関に預けられます。(つまり日銀券になる事なく印字されるだけ)。従って資金不足に陥るリスクは大恐慌にでもならない限り、まずないと言えるのです。

反対に貸しはがしなどで返済がどんどん進んだケースでは、お金はどうなるでしょうか。返済を貸し出しが上回る場合、銀行の預金残高が増える事は容易に想像出来ます。その反対の場合はと言えば、やはり消えて行くのです。

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(こちらは焼けない限り消えないお金/4億円少々)

従って一度信用創造されたお金は世の中を廻るだけで減らないという解釈は間違いです。例えばA銀行にCさんが、Cさんの取引銀行であるB銀行から予定通り返済をしたとします。その場合、記帳後に元金と利息分が引かれているのはよく目にする光景です。

その場合、B銀行の当座預金残高とA銀行のCさんへの貸し付け残高が同額減り、A銀行の当座預金残高が増える訳です。その結果A銀行全体の預金残高と貸し出し残高が減るのでマネーストックもその分減少します。

つまり不景気で皆がお金を借りずに返済だけを進めて行けば市場からお金がどんどん消えて行くという訳です。完全に返済が終了すると、今銀行の貸し出し残高とされている700兆円が通帳から消えます。

日本のマネーストック(M2)が900兆円程ありますが、これが200兆円にまで減るのですから大変な事です。その内の100兆円は日銀券です。これではクレジットカードも使えず、まともな経済活動は出来ません。

と言うより、もの凄いデフレになって高級車が100万円を切ったりするでしょう。その場合の為替レートは浜矩子女史ではありませんが、1ドル50円を切る事も夢ではないのです。デノミの逆をやりたくなります。(笑)

そうならないように対策が打てるのは政府や日銀しかなく、財政出動や金融緩和で対応するしかありません。使えるお金をどんどん増やして景気を良くすれば税収が増えて政府債務は減って行く訳ですが、今の様に中途半端な事をしていると景気も良くならないし債務残高も減りません。どう考えても確信犯でやっているとしか思えないのです。

余程日本の景気を良くしたくない人がいるようです。内需が拡大されて日本の景気が良くなり金利が上がって来ると、相対的にドルの価値が下がって行きます。必然円高になるので米の存在感が限りなく薄くなって行くという訳です。

外需に頼らない状態での円高は今のデフレによる円高とは違って、強い円高ですから手がつけられなくなり、米の代わりとなる次の覇権国家が誕生するかもしれません。戦争でやられても経済で仇を討てば、その方が余程スマートです。靖国神社の英霊も浮かばれるというものではないでしょうか。

そこに至るまでのハードルは、政治家や官僚が必死になって守る何とかの壁の高さを考えると、嫌になるほど高いのですが。。(笑)

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コメント

 一端終了で文句はありませんが、与信能力・デノミ・デフレはまだまだ私は理解しきれていないので今回の内容も半分位わかったか?わからないか位のようです。
 経済講座ありがとうございました。
 気持ちに余裕が出来たら経済についてもっともっと勉強したいのですが、今自分より子どもに振り回されていて余裕がなさ過ぎて詳しく調べたり考える気持ちになれません。
 それが落ち着いたら楽になるのですがまだまだ予測がつきません。とりあえず今後もこの題材を読ませて貰って咀嚼したいので新規のものはいりませんが、中身をまるまる二か月くらい添削しないで戴けると助かります。

投稿: nao | 2016年10月15日 (土) 00時13分

naoさん

このシリーズは削除する気はありませんのでご安心下さい。

お金の話は難解です。特にお金に身近な主婦の方にはマクロ経済は馴染めないかもしれません。気長にやりましょう。

投稿: | 2016年10月15日 (土) 18時13分

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