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2017年3月23日 (木)

財務省にもある深い闇

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---- FTA消費増税 /カジノ解禁に反対します ----

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日本の1700兆と言われる個人資産の80% 以上を、50歳以上の世代が保有してることが明らかになっています。この資産を保有している人が高齢で亡くなり、若い世代は貯蓄がまったく無い状況を鑑み ると、日本の国債の維持が出来なくなり、日本がデフォルトするであろうと予想がついています。(UNKNOWN)

この文を見て、なる程そうだと思う人はどのくらいいるでしょうか。マクロ経済とは対極にいる家計脳の人は、そうかもしれないと思うかもしれません。マスコミもこの人と同程度の認識なので消費税に賛成したりします。今日は誰が書いたのか知りませんが、この一見正しそうな記事をネタにして話をし ます。

まず個人資産の大半を高齢者が持っているというのは確かでしょう。という事は若い世代は金融資産を大して持っていないという事になります。問題はこ こからです。高齢者が減って若い世代の比率が上がって来ると金融資産が減るかの如くに書かれていますが、それは正しいとは言えません。

お金を棺桶に入れてあの世まで持っていく人が、それ程多いとは思えないからです。(笑)何らかの形で身内に譲ると考えるのが自然です。

例えば高齢者の債務が多くて、高齢者が減るのと同時に返済が進んでいくなら金融資産は減る可能性があります。その返済額が若い世代が借り入れをする 額より多ければ確実に減ります。では、相続税などで持っていかれ、若い世代に引き継がれる資産が減ってしまう場合はどうでしょうか。

この場合、基本的には政府が国民に対してその税金を使う、つまり予算の執行によって戻って来るので減る事はなさそうです。いずれにしても個人金融資産が減る事と、国債の維持は直接関係ない気がします。そのメカニズムを解説します。

今、利払いや償還、あるいは税収不足のために年間30兆円程発行されている新規国債は、主に国内の金融機関が買っています。という事は、その金融機関の日銀内に持つ当座預金残高が減る事になるのですが、国債という有価証券と交換になるので金融機関自体の金融資産は増えも減りもしません。

ではその金融機関の預金残高はどうなるでしょうか。これも預金者である個人が買う訳ではないので何も変わりません。では日銀当座預金残高が減る事が 原因で貸出しが減り、返済額がそれを上回る可能性は(?)それも巨額の日銀当座預金残高を見る限りあり得ないと言えます。現在の残高は370兆円以上もあっ て、預金準備率から言っても、ほぼ無制限に貸し出す事が出来るからです。

民間の金融機関が新規発行国債を、今のペースで年間30兆円程買うとして、日銀の方も金融緩和で買いオペを継続していますから、その額が現状の80兆 円から30兆円程度に縮小した場合でも日銀当座預金残高は現状を維持出来ます。従って日銀の方針が緩和から引き締めに転じない限り何の問題もありません。ご存知のように、引き締めは3%を超えるようなインフレ時に、今とは逆の売りオペという形で行われます。

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(色々言われている日銀黒田総裁、この人が日銀当座預金残高を桁違いに増やした張本人だが、そんな大それた事がこの人一人で決められるとは思えない)

以上の事から結論は「高齢者がどんどん減っていっても特に国債維持には困らない」が正解です。従ってデフォルトもありません。国債を発行するという 事は、いずれそれが現金になる事を意味しますから、結果として誰かの金融資産が増えるのです。それを半永久的に続けていく事が可能なので、自国通貨建て国 債を国内で90%以上も消化しているような国はIMFも保証するようにデフォルトのしようがないという事です。

上の記事では、高齢者が亡くなる事で金融資産も消えるようなニュアンスで書かれていますが、それでお金が消える事はありません。どこかに移動するだ けです。お金(預金残高)が消えるのは返済が進むときと、徴税しても、それを政府が取り込んで国民に還元しない場合だけです。政府債務と帳消しにすればそ うなります。現実的には政府債務(国債)は日銀が買う事が出来るので、そんな面倒な事をする意味はなさそうです。

この話から少し離れますが、消費が増えればGDPも増えるという人がよくいます。だから企業は頑張って売れる商品を作らなければいけないと力説するのです。金曜日には早退して遊べというのも同じ考え方から来ています。国民の財布の紐を緩めたい一心です。

ところが少し考えれば分かりますが、給料が増えた訳でもないのに余分に使える訳はありません。消費性向が変わらないなら、その分何かを節約する事になり、 割を食う産業、企業が出て来るという訳です。つまり日本全体でのマネーの量が増えない状態でいくら競争をしても、誰かのところから違う誰かのところへお金 が移動するだけです。

それをやり過ぎる、つまり供給過多になると結局物価が下がる事によって調整せざるを得なくなりデフレが昂進してしまいます。愚かにも日本がこの20年で繰り返して来た歴史です。これで分かるように、まず消費ありきではなく、まずマネーありきなのです。

政府が国債を刷ってマネーを調達し、公共投資などでそれを使うと民間のマネーの量が増えます。そうなって始めてGDPが増えるのですが、そのメカニズムを正しく理解しないから、いつまで経っても日本はデフレから脱却が出来ないのです。

即ち、財務省主導の均衡財政の考え方が日本の正常化を妨害します。日本は借金大国だ、国民一人当たりの借金が〜、などというデマを流してまで妨害するのですから信じられない嘘つきです。

しかも首相はおろか、日銀も国会議員も、経済学者でさえその嘘を正すことが出来ないのですから、おかしな話ではないでしょうか。という事は、誰も触れることが出来ない闇がそこに存在するのかもしれません。

ところで、実は現行法の枠内でも政府債務を減らすやり方は色々あるのですが、日銀も政府も知らないふりをしています。前にも言いましたが、日銀保有国債は期日が来ても償還する必要がなく放置すれば時効によって消滅します。

また期日が来た日銀保有国債を日銀が買い、それと同額の新規の建設国債などと交換する事も可能で、それを民間銀行に売れば、政府は労せずして財政出動のための資金を調達出来るのです。これは現行法で禁止されている日銀による国債の直接引き受けには当たらないと言います。

それでも日銀当座預金残高は減りません。一旦政府の口座に振り込まれたその資金は公共事業などで民間に支払われるからですが、民間企業の預金残高が 増える=銀行の当座預金残高が増える、なので政府債務を増やさなくても銀行のバランスシートを拡大させる=マネーストックを増やす事が出来るという訳です。

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コメント

今でも少しはそうかもしれませんが、ちょっと前までは朝鮮関係は闇の世界だったでしょう。いきなり日本海岸で神隠しに会うという。わけがわからぬ闇の世界です。でも金融を支配する闇の世界はもっとおそろしい。安倍総理もトランプさんもこれに逆らえば暗殺される。中川さんの死もそうなのか。

自国建ての国債のデフォルトはありえないし、日本の財政危機もありえない。これぐらいのことはちょっと説明すればだれだって理解できるはずなのに、このことが一般国民のコンセンサスになりそうにない。これも闇の世界の仕業なのか。その闇の帝王はいったいどこにいるのか。どんな組織なのか。いわゆるユダヤの陰謀とは少し違うようだけど。田中様はどう考えておられるのでしょう。

投稿: 八丈島 | 2017年3月24日 (金) 01時08分

八丈島さん

私も詳しい事は知りませんが、陰謀論では色々な説があるようです。荒唐無稽なものから、ある程度説得力のあるものまでメチャクチャ幅があって、ひとくくりにするのは乱暴なのですが、本当に世界を牛耳っている勢力がいるとすれば、まず情報を押さえるでしょうね。

吟味されていない、いい加減な情報の洪水にして人々を混乱させます。愚民化も絶対必要なのでアホなテレビ番組造りには余念がないでしょう。ポルノなどもその典型と言えます。規制が甘過ぎます。

それらは、もちろん財力がないと出来ないので、その連中は間違いなく金融を支配しています。金融ビッグバンなんて言葉がある事自体が怪しいです。(笑)それにはグローバル化が不可欠で、日本の様に単独で生きていく事が出来る国は目障りです。何とかして潰そうとするでしょう。その結果が現状だとすれば、意外によく頑張っていると言えるのかも知れません。

そう考えた時に、今世界で起きている事は本来の人間の能力や性格(長所)からすると、やや違うような気がするのです。やはり誰かが、そうなるように仕組んでいるのかもしれません。そうさせないためには我々一人一人が正しい判断力を持つ事ですが、時間がかかり過ぎるのが難点です。

それでも辛抱強くオセロゲームを戦っていくしかありません。この場合は本当のオセロと違って、一度ひっくり返ると二度と元の色には戻らないのが救いです。いずれにしても賢くなる事で損はありませんから。

投稿: 田中 徹 | 2017年3月24日 (金) 18時21分

田中さん
お久しぶりです。ちょうど財務省の国債IRについてお尋ねしたかったのです。財務省は日本国債の海外IRと題し、海外の投資家に日本国債についてプレゼン?をしている様ですが、(財務省から出しているPDF見ました)これは一体何なんですか?要するに日本国債を海外投資家に売る?ってことですか?もしそうだとすれば、それって良いことなんでしょうか?難しくて分かりません。田中さんの解説をお願いします:)

投稿: 女性読者 | 2017年3月30日 (木) 00時18分

女性読者さん

この件、30日のブログ記事で回答します。
宜しくお願いします。

投稿: 田中 徹 | 2017年3月30日 (木) 10時57分

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