何を信じればいいのか「新、間違いだらけの車選び」(後編)
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昨日の続きになります。この際一気にいきましょう。
(トヨタプリウスPHV 評判の悪いデザインを変えて来たか? 普通のプリウスよりはましになった?)
ではなぜPHVはダメなのでしょうか。まず何と言っても高いのがネックです。場合によっては、リチウムイオンバッテリーをEVの半分くらいも積みますから、やたら重くてコストが高いのが致命的なハンデになります。因にプリウスで言えば同じ1.8A の場合、重量で170キロ程度、価格で約100万円が普通のプリウスに上乗せされるという訳です。
さらに毎日のように充電しないと、そのメリットが生かせません。マンションやアパートに住んでいる人はどうすればいいのでしょうか。また出かけた先に充電器があるとも限りません。充電しないPHVは高くて重たいだけのハイブリッドカーです。
ユーザーにとって、これらのハンデを甘受してでもPHVにしなければならない理由があるとは思えません。絶対に元も取れないと断言出来ます。(笑)だってメー カー都合のクルマでしょう。これは。
次にEV これは電池の性能が5倍くらいにならない限り普通車としては使えません。従って超小型の地域限定コミューターとして存在価値を示すのならよろしいのではないでしょうか。FCV、 もっと使えないのでここでは取り上げません。(笑)遠い将来の事は分からないので、ひとつの技術として尊重しておきます。
さて、問題のニッサンです。欧州同様、何としてもハイブリッドという名称は使いたくないようで、ノートのシリーズハイブリッド車を怪しげな呼び方をしています。最初確かレンジエクステンダーEV だと言っていましたが、明らかな嘘になるので、さすがにそれはやめたか?
まず、EVと呼べる程のバッテリーは積んでいません。それどころかマイルドハイブリッド並です。さらにレンジエクステンダーにしては大きなエンジン(1200cc)を積みます。しかも充電用のプラグを搭載していないのですからEVというには無理があります。どう粉飾をしてもこのシステムはシリーズハイブリッドなのです。(笑)
つまりホンダアコード方式に限りなく近いのですが、ひとつだけ違いがあります。それは高速域も高速が得意とは言い難いモーターで走る事です。そのせいでライバルと言われるフィットやアクアハイブリッドよりも高速燃費はかなり落ちます。
クラスは違いますが、アコー ドハイブリッドの場合は時速80キロ付近でモーターからエンジン駆動に切り替わり、アトキンソンサイクルエンジンという、高速でその真価を発揮するエンジンと駆動輪が直結されます。
正にいいとこ取りのシステムなのですが、ニッサンはEVにこだわるあまりこの方式を採用しなかったのか、あるいはコストのためか?技術力?特許? 詳しい事は分かりません。結果的には売れているようなので成功と言えるのですが、ユーザーが飛びつく程の目新しいところはないのです。やっつけ仕事感は拭えません。
(ニッサンノート e-Power アクアより少し大きい)
ハイブリッドで出遅れたニッサンとしては、何としてでもEV のカテゴリーとしたい気持ちは分からないではありませんが、ユーザーにとって分かり難いというのは困りものです。何かにつけて詭弁を弄するゴーン氏方式はどうも感心しません。
そう言えば三菱自動車が役員報酬枠を従来の10億円程度から総額30億円にアップするそうですが、新しい経営者から要求でもあったのでしょうか。もしそうだとすれば、ルノー、ニッサン、三菱トータルで30億円近い報酬を得る事が目的で三菱を買収したのか、という疑念も浮かんできます。
あるいはフランス政府からの「報酬高過ぎんじゃね!」という追究に抗し切れなくなり、ルノーからの役員報酬を下げる代わりに三菱からたんまりいただくのか・・どうも芳しい香りが漂って来るのですが、ニッサンへの仏政府からの干渉を嫌う理由もそのあたりにありそうです。
もちろん排ガスでインチキをした三菱の責任は重いです。ユーザーへの背信行為を許すトップも有能そうには見えません。そのあたりから推測しても、ずる賢いゴーン氏にしてやられた感は拭えないのです。あまりに手際がいいし、何か裏で・・これ以上はやめときましょう。(笑)
それにしても現状のルノーとニッサンから得ている19億円の報酬は明らかに行き過ぎです。ジャンボ宝くじが年に数回も当たるようなものですから尋常ではありません。世界トップクラスの企業のオーナー経営者である豊田章男氏の3億5千万円と比べても差があり過ぎます。
そこまで有能ではないし、実績も伴っていません。尤も、ルノーから見れば救世主と言えます。そこからの報酬を下げろと言われているのですから皮肉なものです。(笑)いずれにしても格差の少ないのが取り柄の日本に、こういう悪い習慣を持ち込まないで欲しいのです。そんな事は知った事ではないと言うでしょうが。。
(顔が気に入らないからという理由で、この方のやり方を批判している訳ではない事をご理解下さい。)
いえ、私がなぜゴーン氏を嫌うのかというと、彼が明らかに日本人はないからです。誤解されては困りますが、私は人種差別主義者ではないし、外国人嫌いでもありません。日本の為に尽くしてくれるならどこの国の人であろうが歓迎します。
この場合の日本人でないという意味は、グローバリストあるいはコスモポリタンと解釈して下さい。つまり国家の利益よりも企業の利益、よく言えば地球全体の利益を優先する人です。もっと言えばその先には個人の利益があります。
これがグローバリストの正体です。レバノン人の両親を持ち、ブラジルで生まれ育ち、フランスで仕事をし、日本で活躍する、そういう背景を見れば、なるほどと思います。今の彼のスタンスが理解出来るというものです。
実際に彼がしている事は、少しはニッサンの為になっているのかもしれませんが、決して日本の為とは言えません。今はニッサンの利益や技術をスカスカのフランス(ルノー)に貢いでいるし、投資も日本国内に対しては消極的です。どう見ても日本に貢献しているとは言い難いのです。間違ってもジャパンファーストで はありません。(笑)
そこが怖いところで、用がなくなればさっさとニッサンを切り売りするでしょうし、三菱がお荷物になると思えば中国だろうが、どこにでも売り飛ばしかねません。それでも自分の取り分だけはしっかり確保する、あの顔にはそう書いてあるのです。私にはそう読めます。
そういうKYで強欲な経営者だらけになった日本を想像してみて下さい。身の毛もよだちます。(笑)現実にそういう流れがあり、日本の宝と言えるような企業が海外に売られたり、どう見ても日本人でない、つまり日本の心を持たない経営者が増えています。
彼らはパフォーマンスが大好きです。災害があれば真っ先に巨額義援金?を出し名前を売ります。その裏側では政府に手を回し利権を確保する事にやぶさかでありません。また海外に行って大風呂敷を広げたりする事が大好きで、後で日本人が尻拭いをさせられます。
人のいい日本人は簡単に騙されますが、彼らの眼中に日本人はいません。突き詰めれば自分個人の利益しかないと言っていいでしょう。今の日本はそういう連中に支配されつつあるのです。
尤も、日本人の心を持つ日本人経営者の中にもグローバリズムを金科玉条のようにあがめる間抜けな人が少なからずいて国内より海外投資に積極的です。375兆円にも上る内部留保の半分以上は海外のために使うのですから困ったものです。
こういう考えに対し、ルサンチマンだ、と言う人がいますが、平和ボケ、ノー天気という言葉をお返ししましょう。。話がクルマだけに、どんどん先走ってしまいました。(笑)
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