« 何を信じればいいのか「新、間違いだらけの車選び」(後編) | トップページ | 未だに欧州メーカーを擁護する自動車評論家 »

2017年3月13日 (月)

雇用の流動化と生産性は直接関係ない

Photo     

---- FTA消費増税 /カジノ解禁に反対します ----

ブログランキングに参加しています。

「雇用の流動化で生産性が上がる」は間違いだ

政府の想定は生産性の高い業種に雇用が移ること、そもそも雇用の流動化はなぜ必要なのだろうか。

雇用流動化論が想定しているのは、生産性の低い産業や企業から、生産性の高い産業や企業に人々が移れば、経済全体の成長率も高まるというメカニズムである。(東洋経済ONLINE3月10日)

これって正にグローバリズムそのものの考え方なのですが、この何とか論を唱えている人は国の経済を憂いているのに、国の利益とは相反するグローバリズムの考え方で判断しています。これを矛盾と言います。そもそも、全員が生産性の高い産業へ移ったなら、医療や介護、食料は誰が面倒みるというのでしょうか。

TVに出るようなエコノミストも異口同音に言っているようですが、これは大きな勘違いと言わざるを得ません。生産性の話で、なぜこのような頓珍漢な話になるのかというと、国家経済の基本であるマクロからの視点がないからではないでしょうか。

まず、生産性の低い産業から、生産性の高い産業に人々が移るという事は想定としておかしいです。生産性が高いからこそ人が必要でなくなるのであって、そこに人が集まれば自ずと生産性は低下します。経済と言うより算数か。

例えば自動車産業の従業員を増やせば、単純に考えて国内は飽和状態なので人が余る事になり生産性が悪くなります。という事は給料も減ります。それを避けるには国内需要に限界がある現在、国外に需要を求めるしかないので輸出を増やさざるを得ません。その結果は貿易黒字が増え円高になり、国内ではデフレが進んで、結果的に給料が減ります。どっちに転んでも給料は減るという訳です。

これは80年代以降日本が散々繰り返して来た歴史ではありませんか。誰かさんの口癖ではありませんが、歴史を忘れたものに未来はない!のです。(笑)従って一国の経済として考えた場合は全く逆で、生産性の高い産業は、より生産性を上げて人を減らし生産性の低い産業に人を渡さなければならないのです。日本の様に生産年齢人口が減っていく国はなおさらです。

そうすれば日本の産業構造のバランスがよくなり外需依存の考え方が後退します。海外から生産生の低い労働力を入れる必要もなくなり一石二鳥です。その生産性の低い産業というのは普通に考えれば労働集約型になります。さらにそれは内需産業でなければ意味がありません。

Photo

(生産性の高い産業に人を集めると言っても、不動産や電気、エネルギー、化学だけに大勢集まっても困るでしょう)

生産性が低く、今のように外需に依存する観光業(インバウンド)などは最悪である事は言うまでもありません。幸か不幸か、そちらからは人が減っているようです。いずれにしても見えざる手に導かれて収まるべきところに収まる、というのが最良のシナリオです。政府は規制緩和などでその邪魔をするべきではありません。それをやると、規制のゆるい産業に人が集まり過当競争を生みます。愚の骨頂です。

しかしそれではいつまで経っても給料が上がらず国全体として成長しない、むしろマイナスではないかと言われるかも知れませんが、それとこれとは別問題です。もちろんミクロ的に見れば生産性を上げて給料を増やせる企業もありますが、少ないパイの奪い合いに過ぎません。国全体(平均)で言えば、給料を上げるのは生産性とは関係なくマネーの量なのです。

つまりマネーストックが増えれば必然的に需要が増えて物価も上がります。消費性向が一定なら当然そうなるし、事実近年の消費性向は0.8程度で安定していて、それが突然大きく変わるとは思えません。もちろんデフレギャップ分は実質成長する可能性が高いので最低でも一定の成長が望める筈です。マーシャルのKがそれを証明します。

物価が日本全体でバランスよく上がっていけば、マネーの増え方次第で2%のインフレターゲットも達成出来るでしょうし、3%も上がれば安倍さんが言うGDP600兆円も6年以内に実現します。つまり給料が増えるのです。労働人口が一定だとすればGDPが増える分は円ベースでの生産性が上がる事を意味します。三面等価の原則からもそれは明らかです。

その場合、一般論として為替が円安に動けばインフレになった事が証明され、円高に動いた場合はデフレから脱却が出来ていない事になります。それが意味する事は、まだまだマネーを増やす余地があるという事です。

Img_fceebc5a0f85b1627282be9fa2bceac

(医療や福祉関係が成長産業だというのは分かるが、生産性という点では上の表でも分かるように極めて低い、しかし絶対に必要と言える)

ところで、この記事の中で雇用の流動化によって人が集まるのは生産性とは関係なく成長産業だと書いているところは興味深いです。しかもその産業の生産性は概ね低い、つまり給料も安い、と言いますから笑えます。しかしこれは自然な流れです。それを無理矢理変えるというのは余計な歪みを生じさせかねません。

尤も、先ほども言いましたように労働集約型の産業でも給料を上げる事は可能なのですが、自律的にそれが出来るかというと難しいです。マネーストックの増加などによって、まずは生産性の高い産業の給料が上がらない限り後がついて来れません。日本の労働集約型産業の賃金(収入)がいつまで経っても上がらないのはデフレでその引き上げ機能が働かないからです。

つまり日本の場合、生産性の高い産業が国全体の給与水準を自動的に決めている訳です。そこに気がつかなければ頓珍漢な事になるのですが、国際競争力を持つ生産性の高い産業が存在するせいで最低賃金が高くなり、生産性の低い産業が競争力を失うのは必然なのです。

補助金などが十分でない事も国際競争力には不利です。因に大量生産で生産性が高い筈の米の農業ですが、実は補助金がたんまり出ているらしいです。

重要な事は、日本になくてはならない産業は生産性が低かろうが、成長産業であろうがなかろうが、守らなければならないという事です。それと経済成長は両立します。とは言っても、存在しなくても問題ない産業も確かにあります。とっさに思いつくのはパチンコ、街金くらいでしょうか。(笑)

共感いただければクリックをお願いします。

|

« 何を信じればいいのか「新、間違いだらけの車選び」(後編) | トップページ | 未だに欧州メーカーを擁護する自動車評論家 »

経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

株式、保険などの金融業界は
>パチンコ
以上に必要ないものです。

守らなけりゃいけない産業は国が補助すべきだし、社会保障を充実すれば保険業界も必要がないわけで。

投稿: Sura | 2017年3月14日 (火) 03時52分

まず、生産性の低い産業から、生産性の高い産業に人々が移るという事は想定としておかしいです。生産性が高いからこそ人が必要でなくなるのであって、そこに人が集まれば自ずと生産性は低下します。経済と言うより算数か。

この時点で読む気をなくしましたww
あなたの言ってることは全くのでたらめです
生産性とは単純に言えば企業の利益のことです
社員一人当たりの利益が大きい部門では
さらに社員を増やそうとしますし、利益が出ていない
部門では社員を減らそうとします

ネット上のデタラメな経済理論に毒されすぎですよ

投稿: dsaw | 2019年1月21日 (月) 12時24分

ネット上のデタラメな経済理論に毒されすぎですよ
・・・デタラメなのは日本を含む世界中のマスコミ全般の方が遥かに毒・・・

投稿: | 2019年1月21日 (月) 14時09分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 何を信じればいいのか「新、間違いだらけの車選び」(後編) | トップページ | 未だに欧州メーカーを擁護する自動車評論家 »