深刻過ぎる日本の問題
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安倍昭恵さんメール公開で明らかになった辻元清美(通名)の越権行為、犯罪行為の件、テレビでもやっていましたが、塚本幼稚園に乱入したかどうかという矮小化した問題にしたいようです。肝心な、やらせなどの犯罪行為には全く触れていません。
これでも分かるように殆どのメディアは民進党の味方(仲間)です。だからこそ辻本清美も、あのような大胆な事が出来るのです。しかし、重要法案をほったらかしにしての連日のばか騒ぎ、この民進、共産、社民党の議員達は本当に日本人でしょうか。
反日の特亜三国が喜ぶような事ばかりしているのを見ると、実は工作員だという説もあながち嘘とは思えません。中国の手下としか思えない沖縄の翁長県知事と言い、露骨に反日活動に日夜励んでいます。正に日本の深刻な問題、汚点です。
(言う事がコロコロ変わる辻元清美、メールの件で記者会見をやる意志などハナからなかった。嘘をつくのが平気な反日似非日本人が日本の国会議員をやっているという深刻な問題)
さて、今日はまたもう一つの深刻な問題、耳タコの財政の話になります。
[マンガ]「借金地獄日本」が倒れない理由
著者 東京大学法学部卒、日本興業銀行(現みずほ銀行)入行 経済分析、経済予測などに従事し、2005年に退職して久留米大学へ、著書多数
http://president.jp/articles/-/21706
この手の漫画が最近流行っているのかどうかは知りませんが、ネットで偶然見かけ、ちょっと興味をそそられたので読んでみました。ところが記述に誤りや正確とは言えないところが多々あるようです。
これでは返って逆効果ではないかと思い、拙ブログで検証する事にしました。それにしてもこういう事まで漫画で解説するようになるとは、何だか複雑な思いがします。(笑)
いや、おまえも貸しているんじゃ。 おまえは銀行に12円の預金があるだろう。 銀行はその12円を使って政府に貸しているのだ。 おまえなんか鼻くそほどの預金だが、 たんまり預金している金持ちがいる。 銀行はその預金で、国債を買っているのだ。
これは政府の借金について誰から借りているかという問いに対するものですが、正確に言うと間違いです。「誰からも借りていない。あるいは自ら創造したマネーを回収している。」というのが正しい答になります。
お金は厳密に言えば政府(日銀を含む)にしか作れません。民間銀行の信用創造は、その政府が作ったお金をベースにレバレッジをかけて貸し出しているだけで、自分で全く何もないところから創造している訳ではないのです。
政府がマネタリーベースを増やした事で、その量に比例(預金準備率による)して民間銀行は貸出額を増やすことが出来ますが、基本的にマネタリーベースにないお金は払う事が出来ません。ところが現実にはマネタリーベースの3倍以上ものマネーストック、貸出し残高があります。
これはあくまでも日本政府の信用の上に成り立っているので、預金者が全員、全額下ろしたいと言った場合、即座に対応出来るものではありません。もちろん最悪の場合、政府が全額保証する事は理論上可能ですが、そういう事態はまず起き得ないので想定されていないと思われます。
政府は必要に応じてマネタリーベースの量を国債の売買で調整しますが、売るという事は民間銀行が日銀に持つ当座預金残高を減らす事なのです。つまり回収にあたり、その結果デフレになれば今度はその国債を買ってマネタリーベースを増やします。ご存知のように、今やっている金融緩和がそれに当たります。
但し、政府が国債を刷って調達した資金を公共事業などで民間企業に支払った場合は、その企業の預金残高が増える=取引銀行の負債と日銀当座預金残高が増えてマネーストックを増やす=有効需要が増える、事になります。
日本人は大変な金持ちで1800枚の銀行預金などを持っている。 その預金のうちの700枚は銀行などを通じて日本政府に、 400枚は企業に貸し出され、400枚くらいは自分が住宅ローンとして借り、 残った300枚は外国に貸し出されているんじゃ。
これは明らかな間違いです。預金残高+現金通貨の総額は1250兆円です。1800兆円というのは個人の金融資産総額で、株などの有価証券を含んでいます。それらを全て整理すると1250兆円しか残りません。
例えば、各々100万円の現金をもっているAさんとBさんがいるとして、Aさんが100万円の株券を作ってBさんに売れば、Aさんの資産は現金200万円となり、Bさんの資産は株券の100万円だけとなります。合わせて300万円の金融資産ですが、Aさんがその株券を買い戻したなら、各々が100万円づつを持つ元の状態に戻ります。
但し、その事をもって日本にお金がない、あるいは日本人が金持ちではない、と言ってる訳ではありません。一人当たりで見れば、ポテンシャルとして世界一の金持ちである事に変わりはないのです。
だいじょうぶじゃ。 いま、アベノミクスの効果で 企業の利益が過去最高に増えている。 企業は儲かっても工場などの設備投資に使わず 銀行に借金を返したり預金したりしているから、 政府はそれを借りればいいのじゃ。
ここは意味不明です。先程も述べたように、政府は間接的にでも、そんなところからは借りていません。主に自らが増やした銀行の当座預金残高を減らす事によって資金を調達しています。当座預金残高と企業の利益は直接関係ありません。
例えば自動車会社が円安によって海外で儲けたお金を持ち帰ったとしても、円に替える時点で政府が通貨を発行した事になるので、むしろ政府の借金は増えます。それを回収する意味はありません。
そもそも、政府の借金を減らすために打つ手がたくさんある。 まず、相続税をたくさんとれば 高齢者がたんまり持っていた預金が税金となり 政府のものとなり、借金は減っていく。
これは論外です。この記述を要約すると増税によって政府債務を縮小しろと言っている事になり、国債を刷って国民の金融資産を増やし経済を活性化したい、という政府の主旨と矛盾します。こんな事をすれば、政府債務の絶対額は減っても国民経済が縮小し、政府債務の対GDP比が上がって逆効果です。
消費税だって、20%以上の国がたくさんあるのだから
日本だって20%に上げてもいいはずじゃ。
心配するな、長い時間をかけて少しずつ上げていけば大丈夫じゃ。
論外中の論外、上と同じで増税を容認しています。矛盾に気がついていません。国によって国民負担額の徴収方法は違いますが、低所得者の財布を直撃する間接税を増やす事は格差を拡大し、中間層の購買力を減らす事にしかならないので、絶対に間接税の増税は避けるべきです。いずれにしても、他がやっているから、というのは理由にはなりません。
さらに、最後の手段もある。 政府が日銀に「お金を刷って政府に貸せ!」と命令すればいい。 インフレになる恐れはあるが、借金もなくなる。
ここだけは正しいです。(笑)法律を変えてさっさとやればいいのです。
これでも分かりますが、驚くべき事に専門家でさえこの程度の認識の人が少なからずいるのです。経済学って一体何なんだろうと思ってしまいます。
そのせいもあって日本経済が停滞しているのだとすれば、このマクロ経済に対するプアな理解力、認識はかなり深刻な問題と言えるのではないでしょうか。
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コメント
田中様質問です。
「主に自らが増やした銀行の当座預金残高を減らす事によって資金を調達しています。」とありますが、私は主に市中の銀行や保険会社などの金融機関から借りている(金融機関が国債を買っている)と理解していますが、そこのところもう少し解説お願いします。またその当座預金とは日銀の当座預金のことですか?ついでにもう一つ、マネーサプライとマネーストック、マネタリーベース、についても説明お願いします。初歩的な質問ですがよろしくお願いします。
投稿: 八丈島 | 2017年3月30日 (木) 07時13分
八丈島さん
この件、30日のブログ記事で解説します。
宜しくお願いします。
投稿: 田中 徹 | 2017年3月30日 (木) 10時56分