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2017年4月

2017年4月23日 (日)

顔と発言に責任を持たない厚顔無恥な政治家

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---日米 FTA消費増税 /カジノ解禁に反対します ---

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 [ニューヨーク 19日 ロイター] - 訪米中の麻生太郎財務相は19日、コロンビア大学で講演し、日銀が国債を直接引き受ける「ヘリコプターマネー」政策に踏み切る可能性を否定した。財務相はさらに、経済や個人消費に回復の兆しがあり、2019年10月の消費税率引き上げへ前進する道を開きつつあるとの見解を示した。

 「そうした考えにはさまざまな問題がある。日銀の独立性と金融政策の信頼性を弱めるというのがその一つだ」と指摘した。「財政規律を巡る取り組みを放棄すれば、財政が破綻したりインフレが止まらなくなったりする恐れがある。国民に有害な影響をもたらす」と述べ「そうした状況が現実化することを許すことはできない」と強調した。

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このテキトーな嘘つきクソオヤジ!と思わず毒づきたくなってしまいます。(笑)これだから政治家は信用出来ないのです。言っている事が二転三転します。確かこの人は日本に財政問題はないと言っていた筈です。場所や相手によって言う事が変わるというのは詐欺師ですよ。

日銀が国債を直接引き受ける事を「ヘリコプターマネー」と呼ぶかどうかは、人によっても解釈が違うのでよく知りませんが、日銀が直接引き受けるのと大して違わない事を今しているのは事実です。

年に80兆円も国債他を買うと宣言しているのですから銀行は安心して新発の国債が買える訳です。つまり銀行に利益供与という迂回をしながら最終的には日銀が引き受けるのですから、日銀直接引き受けと何が違うというのでしょうか。

非常に厳密に言うなら、違う点もないではありません。銀行を迂回しなければ、お金の流れとしての順序は狂います。日銀が受け取った国債分の代金は政府が日銀に持つ当座預金口座に日銀から直接振り込まれるのですから手続き的には非常に楽です。

その資金を政府が国民に対して使う訳ですが、例えばAゼネコンに1兆円支払ったとして、Aゼネコンの銀行口座に1兆円入る前に、その取引銀行の日銀当座預金口座に政府当座預金から1兆円が振り替えられるので、その時点で迂回による日銀引き受けと同じ事になる訳です。

この場合、量的金融緩和の規模が新発国債と同額以上ならという条件がつきますが、今は新発の倍以上を日銀が買っているので、それ以上のヘリマネ状態と言えます。このように白を黒と言い含めるような政治家の発言は全くナンセンスなのですが、恐らく確信犯なのでしょう。

ただ今のような金融緩和は、いくらやってもいたずらに銀行の日銀当座預金残高を増やすだけなので厳密な意味でのヘリマネとは呼べません。ヘリマネはあくまでも国民に現ナマが渡らなければ意味がないのです。

そういう点では日本に本当に必要なのは10兆円以上の規模で補正予算として組まれるべきヘリマネなのですが、それをやると誰かの首が飛ぶのでしょうか。あるいはスキャンダルが仕組まれて連日の大騒ぎになるとか?最近も何か騒いでいましたが、結局あれは何だったのかマスゴミも報じません。

いずれにしても「財政が破綻したりインフレが止まらなくなったりする恐れがある。」というのは真っ赤な嘘です。まず1%でもインフレにしてから言うべきです。日本のような経済優等生国、経常黒字国の財政破綻は、前から言っているように考えられません。

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(どう見ても左翼なのに、自民党にしがみつく河野太郎)

そう言えば河野太郎も最近変な事を言っていました。既に500兆円近くなった日銀のバランスシートに言及し、そろそろ量的緩和の出口戦略が必要で、さもなくば日銀が債務超過に陥るリスクがあるというものですが、妙チキリンなのは顔だけではないようです。

さらに、「円の信認を維持する措置を講じざるを得ないシナリオも覚悟しなければならない。」と続きますから、ろくすっぽ勉強もしていない度素人はすっこんでろと言いたいです。世界中を見渡して円より信用のある通貨がどこにあると言うのでしょうか。

このブログで前から言っていますが、政府とその支配化にある公の機関は営利団体ではありません。従って赤字が当たり前です。なぜ黒字にしなければいけないのかという論理的説明は誰にも出来ない筈です。そんなに日銀を黒字にしたければ政府部門の赤字とバーターすればいいのです。アホらし過ぎて話にもなりません。

仮に政府と中央銀行を黒字とするなら、日本全体のバランスシートを見た時に、どこかに赤字を持っていかなければなりませんが、まさか民間に押し付けるつもりではないでしょうね。(笑)日銀や政府が赤字、すなわち債務超過ではよくないと言っている人は民間が赤字でもかまわないと言っているに等しいのですが、それが分かっているのでしょうか。

このようにマクロ経済のマの字も知らない度素人が家計の論理を持ち込んで財政均衡論を吹聴しているのです。それが国の将来に対し多大な影響力を持つ政治家や官僚なら万死に価します。国民を殺すつもりかと言いたいです。

そもそも日本の政治家にまともなのがいないのは戦後GHQが色々な種を撒いたからですが、そこに第三国人などの成りすま氏が紛れ込んできました。反日で無能の極みと言える河野親子なども限りなく怪しいです。秘書が韓国人というのも露骨過ぎます。(笑)何で民進党に所属していないの?とさえ言いたくなります。

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2017年4月19日 (水)

翼の折れた日の丸半導体(後編)

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 昨日からの続きになります。

東芝の64層3D NAND フラッシュメモリの生産が軌道に乗れば提携先である米ウェスタン・デジタル社と併せ、向かうところ敵なし状態になり得ます。前回も言いましたが48層では2D などと違い、桁違いな装置台数のため利益が出ないのです。それでもそのプロセスを通過しなければ生産技術のノウハウが蓄積出来ません。

ところが東芝は既に96層の開発に成功しており、128層にも取り組んでいると言うではありませんか。行き着くところは200層だと成毛副社長自らが豪語するのですから、かなり現実的な話なのかもしれません。まさかサムスンへのブラフではないでしょう。

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一方のサムスン電子はと言えば、昨年3月当時、2D NANDは韓国工場で、3D NANDは中国の西安工場で生産していたと言います。その中国が招致した西安工場では、土地、電気、水までタダ、法人税は向こう10年間免除され、さらに現地中国人オペレーターを2千人規模で採用している事によって補助金まで出るらしいのです。正に至れり尽くせりです。

そのため税引前では赤字でも、税引後では黒字になっているというのですから文字通りブラックマジックです。国際水平分業を苦にしないグローバル企業の強みと言えます。似たような考え方を持つ中国と韓国が組めば、正に鬼に金棒ではないでしょうか。またの名をアンフェア、インモラルの総合商社?(笑)

技術は日本から盗み、土地、人、金の生産要素は全て中国任せ、後は生産財、資本財を日本などの先進国から買うだけです。何でもありの最強のビジネスモデルと言えます。このやり方がまかり通るなら日米等先進国企業の生存空間はありません。

ただ、日韓貿易を見れば分かるように、韓国の対日貿易赤字は慢性化しています。特に近年は3~4兆円の赤字と言いますから半端ではありません。これを見て韓国は長年「日本の中小企業が技術開示をしないからだ」と日本のせいにしてきました。

ところが日本のある調査機関が調査をしたところ意外な事実が浮かび上がったのです。韓国が公表している対日輸入品「部品・素材」の中身は三分の二が生産財で後の三分の一は設備や工作機械などの資本財である事が明らかになったのです。

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(液晶ディスプレイなどの事業が始まると同時に増える対日貿易赤字)

さらに日本からの輸入品目100の製造メーカーは、韓国が言うような中小企業などではなく大企業である事も判明しました。日本の産業構造は最終製品メーカーを頂点とした分厚いピラミッド型の裾野が特徴です。国内での系列内垂直統合型生産システムを可能にします。

一方の韓国は巨大最終製品メーカーは存在しても裾野が貧弱です。サムスンやLGなどは最初は日本メーカーとの合弁生産工場(サムスンの三星は三洋電機と星崎電機から一字づつもらった)だったりパクリ製品の組み立てメーカーに過ぎなかったからです。普通なら、それで蓄えた資金で次のステージにステップアップする訳ですが、先進国とは違う道を選びました。

もちろん国内裾野を作る試みがあった形跡はあるのですが、残念ながら上手くいっていないようです。手っ取り早く儲けたいというお国がらとの相性が悪いと見えます。そのため半導体製造も日本などから製造装置を買わない事には成立しないし、液晶パネルも重要部品の大半は未だに日本頼みです。

有機ELディスプレイにしても大日本印刷のエッチング方式で製造されたメタルマスクがなければお手上げという有様で、日本依存は韓国の生命線と言えます。それなのにあの反日ぶりは解せないのですが、恐らく極一部の人以外事実を知らないのではないでしょうか。

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(現時点で、スマホ用有機ELディスプレーの量産に用いられているメタルマスクは、すべてエッチング方式で製造されており、参入メーカーは大日本印刷、凸版印刷、台湾のDarwin Precisions(達運精密工業)。その他の方式でも日本のメーカーの存在感には注目です。)

いずれにしても、儲かりそうなアイテムをランダムに選び、取りあえず国際水平分業で必要なものを買って来て、人件費の安い国で組み立てて売るというビジネスモデルでは、日本のように一流大企業さえひしめく分厚い裾野は育たないのです。

それを人のせいにするとは、いかにも韓国らしいのですが、今のところその付け焼き刃的やり方で上手くいっているように見えます。サムスンなどは時価総額ではトヨタ(43位)よりはるか上(14位)にいるのですから侮れません。

しかしながらその地位が安泰かと言えば、いかにも心もとないのです。韓国企業が日本に対して行って来た事を今度は中国企業からブーメランのようにやられ返しているのですから人の歴史は奥が深いです。(笑)

半導体事業に本腰を入れ始めた中国はサムスンなどから現地人オペレーターも含め1000人規模で半導体技術者の引き抜きを始めたと言います。商道徳も一般常識も通用しない世界での醜い争奪戦が始まったのです。

ただ一言忠告をしておきたいのですが、サムスンからいくら人を引っ張っても将来には繋がりません。なぜなら全く新しいものに挑戦する企業風土が韓国にはないからです。

従って半導体にしても今の中継ぎと言われる3D NANDから次のデバイスに移った瞬間一気に陳腐化しかねないのです。少なくとも最先端で戦う事は出来ません。それを薄々知っているからこそ東芝に手を伸ばして来るのであって、そういう意味でも安く売るなんてあり得ません。万が一売るにしても思い切り吊り上げればいいのです。

その莫大な資金で赤字を楽々一掃し、次へとステップアップすれば万々歳ではないでしょうか。その場合東芝本体へ優秀な半導体技術者を移動させておく事が必須ですが、日本の企業にそれが出来るかと言えば・・限りなく難しいと言えます。(笑)

翼の折れた日の丸半導体が、また空高く羽ばたく日は来るのか、全ては政治力にかかっていると言っても過言ではないのですが・・種子法をどさくさに紛れ、こっそり廃止している今の政府を見るにつけ、過大な期待は出来ないようです。

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2017年4月18日 (火)

翼の折れた日の丸半導体(前編)

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 日本の企業は大変です。国内同業社は強力なライバルだし、販売店は値引き合戦にしか関心がなく、頼みの役人は天下りなどの利権にしか興味がありません。政治家に至ってはどこ見てんのよ〜状態で、米隷属なら未だまし、中朝韓へ利益供与をしたくてしたくてウズウズしてるBKDだらけです。

海外に目を向ければ技術泥棒にディスカウント(ダンピング?)専門メーカーだらけで、フェアな競争をさせてもらえません。さらに周辺の途上国メーカーは国の手厚いサポート付きですからハナから土俵が違うのです。これで戦えという方が無理です。

そう考えた時に日の丸電機産業は実によくやっていると言えるのではないでしょうか。世界的有名ブランドが林立し、売り上げ規模も産業全体で80兆円にもなります。実は売り上げだけで見ると自動車より規模が大きい産業なのです。

しかし日の丸電機産業の歴史は苦難の連続と言えます。古くは80年代の日米半導体摩擦に始まり、最先端技術はことごとく米から難癖をつけられる有様でした。何と味方である筈の通産省(当時)までが後から鉄砲を撃つのですからたまったものではありません。

国産の無料教育用OS、トロンなどは国内同業者までが敵側につきました。孫正義、ソニーの盛田氏らが、なぜか米について通産省と組み、寄ってたかって潰してしまったのは記憶に新しいです。

あれが生きていれば、その後出て来た不完全OS Windows の天下にはならなかった可能性が高いだけに惜しまれます。(その後トロンは電子機器用のマイコン搭載OSとして生き残る)

産業のコメと言われる半導体に関しては米の要求を全てのむ形で生き延びはしましたが、そのドタバタぶりは当時の欧州連合(EC)から見ても奇怪に映ったらしく、被害者である筈の日本がガットに提訴されたりしています。通産省の間抜けで底抜けの売国ぶりが際立ちました。

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  (独占を許してくれないのは世界の常識)

その後の日の丸半導体は、ご存知のように迷走に次ぐ迷走を重ねる訳ですが、極めつけは韓国への技術漏洩です。それまで実績も基礎技術も何もなかった韓国サムスン電子がいきなり90年代に半導体で世界の主役級に躍り出ます。

さらにシャープの液晶テレビ、それに続くディスプレイと言われた有機ELまで主役の座を明け渡すのですから、間が抜けた話ではないでしょうか。開発資金ゼロの企業が、基礎から積み上げ、とてつもない投資をして来た日本企業をあっさりと抜き去るのですから間尺に合いません。

その秘訣はパクリにケンチャナ精神(なんとかなるべ)と低コストです。中国など安い人件費の国で生産し、実験も満足にせず売り出します。反対に日本企業は慎重です。投資の回収を考えれば安く出来る筈がありません。また完璧な商品を目指すあまり発売時期はどうしても遅くなります。

その間隙を縫うようにして、訴訟で敗訴する前に売り尽くすのが韓国企業の作戦、ビジネスモデルです。これで日の丸電機産業はボロボロになりました。シャープ買収も国さえしっかりしていれば詐欺師的台湾企業に買われるような事はなかったのに、と残念でなりません。

その二の舞がまた東芝で起きようとしています。原発事業の損害で生死を彷徨う東芝が半導体部門を切り売りして本体を立て直そうという算段です。売却額は2〜3兆円という数字が上がっています。

今の東芝の時価総額より高いというのは笑ってしまいますが、まあ情けないの一言です。基本的に外交には無策な国で、しかも対米隷属である事すら忘れ海外、特に米国で迂闊に大胆な事(投資)をしたツケは大きいです。

恐らくある程度の仕込みもあったのではないでしょうか。こういう事態は十分想定されました。亊ある毎に日本の誇る優良企業が外資に安く買い叩かれるという構図が出来つつあります。

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(決して儲かる商品ではないという48層3D NANDメモリ)

ある専門家は売却額に関し、3D NAND メモリの需要をオールフラッシュサーバーの急速な普及から予測して、8兆円でも決して安くはないと言っています。一時的にサムスンの後塵を拝しているとは言え東芝は腐っても鯛です。世界屈指の技術開発力が光ります。

さらにサムスンに対し致命的に遅れを取っていると思われていた48層3D NANDでも突然存在感を示しました。昨年発売されたアップル社のiPhone7の最高級機種からは東芝製の48層3D NANDが出てきたのです。スマホに3D NANDが使われたのは初めてのケースだと言います。

また今年の2月から東芝が3D NANDの本命として勝負をかけている64層のサンプル出荷も開始されました。ここでアクセルを全開にしてノウハウを蓄積し、さらなる技術の向上も図れるという訳です。8兆円が割安に思えて来ます。(笑)

長くなりますので、次回へ続きます。

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2017年4月14日 (金)

40年後の日本は・・

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(4月13日時点、しだれ桜が満開です。/茅ヶ崎市)

誰でも想像できる40年後の日本はこんな感じ・・

2053年、1億人割れ=65年に高齢者4割弱-出生率は小幅改善・厚労省推計 時事通信

厚生労働省の国立社会保障・人口問題研究所は10日、2065年までの日本の将来推計人口を公表した。15年に1億2709万人だった総人口は、53年に1億人を割る見通し。65年には8808万人に減り、65歳以上の高齢者が占める割合は、15年の26.6%から38.4%に上昇する。

近い将来の日本は相当悲惨な事になっていると言いたい人が後を絶ちません。その根拠は人口が減る事と、それ以上に生産年齢人口が減るため、と言いたいのでしょうか? 私にはなぜそう短絡的に悪い方にのみ結論づけるのかが分かりません。

今日は40年後の日本が果たしてどうなるか、という事をテーマに考えていきます。近年晩産化によって出生率が上がって来たと言われています。と言っても1.45程度ですから大した事はありません。人口を増やすには、やはり若者の婚姻率を上げる事が喫緊の課題かと思われます。

まあ、それは置いといても、人口が減る事がそんなに大問題なのか、よく分からないのです。むしろ土地や天然資源などの、有限で増える事が望めないものに関しては、取り分が増えて、むしろいいのではないかと思うのですが、私が間違っているのでしょうか。

過去の例を見てみます。今から20年程前の1995年の実質GDPは455兆円でした。その時の生産年齢人口は8717万人もいたのです。直近の例でいくと2015年の実質GDPが529兆円、生産年齢人口が7682万人です。・・・

あれっおかしいですね。1035万人も生産年齢人口が減ったにも関わらずGDPは74兆円も増えています。この場合の総人口は殆ど同じなので無視させて下さい。なぜ増えたかというと、生産年齢人口一人当たりの生産力が522万円から689万円と20年間で32%も増えたからなのです。

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今後の20年もそのペースで増えるかどうかは知りませんが、仮に半分のペースとして、40年で32%くらいなら、頑張れば達成出来そうな気がします。AIやIoT、その他ハイテク駆使なら可能ではないでしょうか。

その場合、生産年齢人口一人当たりGDPが909万円となります。40年後、つまり2055年の生産年齢人口が4706万人ですから、909X4706=実質GDPは428兆円となり、それを総人口9193万人で割ると465万/一人で、2015年の418万円より47万円も増える計算になるのです。

そうなれば再分配だけの話だという事になりませんか。いくらリタイヤ組が多かろうが、生活保護受給者が多かろうが関係ありません。必要十分な資金は生産によって作り出せるのですから話は簡単です。つまりこの問題は経済の話ではなく、いかにして年金や生活保護の受給額を増やすかという政治の話にシフトするのです。

上記、話を分かり易くするために控えめな数字を例にしましたが、実際は生産性向上が上手くいって、もっと生産量が増えるかもしれません。例えばですが、今後の日本に足りない生産要素は生産年齢人口(労働力)だけなので、それを他で補えば一定の右肩上がりの成長軌道が確保出来るかもしれないのです。その場合、総人口自体は先ほども言いましたように減った方が一人当たりの取り分が増えます。

例えば工場のAI 化、ロボット化、合理化を推進した場合、ただという訳にはいきません。それなりにコストがかかって下手をすれば人件費の方が安いというケースさえあるのではないでしょうか。

という事は仕入れに余計にコストがかかるという事ですから最終の製品価格もそれを反映し高くなります。もちろん人口が減って絶対量は減りますから、コストアップ分と相殺される事はあり得るでしょう。

いずれにしても製品の価格は三面等価の原則からも所得に反映されるのは明らかなので、いくら高くても自国内で生産されるなら購入が可能です。その仕入れが海外からならそうはいきません。その為には国内の技術力がキーになります。

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 (快晴の空との対比が何とも言えない満開の桜)

単純に人口が3割も減るんですから、ものは全然売れなくなります。サービスの利用者も激減します。つまりお金が回らなくなります。商店やサービス業の売り上げが3割落ちて、しかも働いていない高齢者比率が物凄く上がってますのでみんなお金がありません。

お店はめちゃくちゃ潰れるし、遊戯施設やスポーツ施設は高所得者用しか残らないでしょう。高齢者比率は爆増していますが40年後に60~70歳の人はいま20~30歳という「お金のない若者」ですから、貯金もありません。年金制度はとっくに崩壊していると思いますが、仮にまだ残っていたとしても

2015年は2.3人の働き手が1人の高齢者の年金を負担していたが
2060年には1.3人で支えないといけない!


「ものは全然売れなくなります。」というのは変です。衣食住などの、生活必需品は必要な分だけ確保出来ればいいので、今並に売らなければならない必要性はありません。商店やサービスの売り上げも、店舗数を調整して1店舗当たりの売り上げを減らさなければいいだけです。それなりにやればいいのです。

今お金がない若者が未来永劫お金も貯金もないと決めつけるのも気の毒です。(笑)管理職になれば給料も増えるだろうし、そうなれば貯金も増えます。年金制度も、先ほど言いましたように供給量が必要十分に確保出来るなら再分配だけの問題になるので、年金生活者一人を何人の若者で支えるかなどとセンチメンタルに言うのはナンセンスです。

再分配が利権などによって上手くいかない最悪のケースでも、それこそ国債を刷って日銀が引き受ければいいだけです。一度金融機関を迂回するかどうかはともかくとして、最終的に日銀がファイナンスすれば財源に窮する事がないのは証明済みです。さらに多少のインフレならむしろ歓迎なので財源には何の問題もありません。

要は、生産性向上のための技術開発力が国内にあって、供給量が未来に渡って維持出来るか、あるいはその時の人口に見合った分以上に確保出来るかが課題なのであって、人口が減るから、また高齢者の比率が増えるから大変だというのは、いかにも想像力が欠如していると言わざるを得ません。

このように日本の将来の問題を資金的問題と捉える人が多いのですが、それは大間違いです。資金(円)なら日本が主権国家である限り何とでもなります。何とでもならないのは供給力の方なので、そちら側の視点から話をしないと説得力がありません。

30%も人口が減った40年後の日本は、食料自給率が50%以上になり、一人当たりの住宅敷地面積は30%増、建物の延べ床面積も30%増のインテリジェンスハウスに住み、クルマはハイテクスポーツカーと自動運転車を必要台数所有し、レジャーには空いた高速道路やリニアモーターカーを使ってお気に入りの温泉でのんびり。。そんなリッチな未来しか見えないのは楽観的すぎるのでしょうか。

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(染井吉野も今年は寿命が長いです。未だ満開のところが多い。)

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2017年4月 7日 (金)

金は天下の回りものと言うけれど

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 日本政府は唐突に駐韓大使を帰任させましたが、あそこまで突っ張っていたマレーシアの北朝鮮への妥協と言い、どうも自国民保護が目的なのかもしれません。暴走する北の将軍を見るにつけ、とうとうその時が来たのかと不穏なものを感じます。

さて、話は変わって今日は日米欧のマネー比べをやろうと思います。その前にフェアな比較をするために現時点での適正な為替レートを設定しなければなりません。日銀のホームページには実質実効為替レートが名目為替レートとの対比の形で表示されていますが、2010年度(第一四半期)を100とした場合、現在の実質実効為替レートの指数が76.82となっています。

その時(今年2月)の名目為替レートが1ドル113.13円ですから昨日あたりの110円ちょっとであれば実質実効レートの指数は77程度と推察されます。それでいくと110 X 0.77で84.7円/ドルが日本円の現在の実力値という事になる訳です。ひとつの目安として使えるのではないでしょうか。
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(現実の価値とは関係なく国の思惑や投機で決まる名目為替レート/オレンジ色 ブルーのラインは実質実効為替レート指数)

因に、実質実効為替レートとは、相対的な通貨の実力を測るための総合的な指標で、具体的には、対象となる全ての通貨と日本円との間の2通貨間為替レートを、貿易額等で計った相対的な重要度でウエイト付けして集計・算出したレートのことを指しています。

つまり購買力平価で算出された値よりも、より現実的で実力を反映したものと言えます。そのレートを用いて日米欧の最新のマネタリーベース、マネーストック、個人金融資産、GDPを計算、比較してみました。

こう見ますと日本のマネタリーベース、マネーストックがいかに巨額であるかが分かります。人口が3倍近くも多い二大経済圏との比較で同等、あるいはマネタリーベースなどははるかに上回るのですから異常です。唯一個人金融資産だけは米がダントツですが株式などの債券で何倍にも膨らませているだけです。

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(日米とユーロエリアで世界のGDPの約半分を占める。日本は8%程度)

これを一人当たりの数字で見るとまた違ったものが見えて来ますが、いずれにしても日本の金満ぶりは半端ではありません。米の一人当たり個人金融資産も、一見日本より大きく見えますが、現金資産に関しては日本の3分の一程でしかないのです。

ところがGDPとなると、一人当たりで言えばいい勝負となります。欧州(ユーロエリア)は経済弱国を多数含みますので日本の70%という残念な数字になっていますが、日米独での比較では1対1.2 対 0.9となります。

これで言える事は日本は意外に円を刷っているという事です。米が一番刷りまくっているというのは印象操作でしかない真っ赤な嘘でした。(笑)それでも対円で4分の一にまで価値を下げているのですから、金利を上げると言い続ける、やるやる詐欺も致し方ないのかもしれません。

ただ、FRBはM3の発表をバーナンキさんの時にやめています。一説によると余りにも巨額になるので都合が悪いのだとか。それにしても日本のマネーストックとの比較で言えば経済規模からしても多いとは思えません。それだけ日本が異常という事になりますが、一体誰のためのマネーなのかと言いたくなります。

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(これを見ると国民性がよく出ている。日欧は意外に似ているのかもしれない。日本は4人家族だと5000万円の金融資産という事になるのですが、そんなにある訳ないと言われる方が大半ではないでしょうか。)

巨額過ぎて一体何処に隠されているのかと不思議に思う程ですが、意外に日本の格差は大きいのかもしれません。そこは検証が難しいところです。今後の課題にしたいと思います。

ではなぜそれらがGDPに反映されて来なかったかですが、日本政府が長年に渡ってデフレ政策を採って来たからに他なりません。つまり分かりやすく言うなら回転を遅くしてマネー(M3)の増加率を制限したのです。

この場合消費性向が一定なら名目GDPは伸びません。その代わりに名目での為替レートが上がる事になります。量が変わらず品質/性能のみが向上した場合の必然的結果です。ところが近年その流れに逆行する金融政策を日銀が打ち出しました。インフレにするための政策と口では言っていますが、本心としてのやる気は見えません。

この異次元と言われる金融緩和ですが、これで実力とは関係のない、通貨量だけが尺度となる為替レートが設定されてしまったのです。このところ外国観光客が、異口同音に日本の物価は安いと言っているのはそのためです。最先端の技術を持つ日本企業も叩き売られます。

しかし厳然たるデフレギャップが存在し、潜在的な成長率が計り知れない国でマネー増加率を80年代並に上げたなら成長は天井知らずになりかねません。今眠っている投資予備軍が一斉に目を醒すと恐ろしい事になるでしょう。

量と付加価値の両方が増える事になるからですが、それを恐れる欧米があの手この手で奸計を仕掛けて来ます。特に金融の世界は手足を縛られたままの状態です。だから外需依存は程々にして内需拡大策をやるしかないのです。

口を酸っぱくして言いますが、キーワードは地価と金融検査マニュアルです。ここだけは規制緩和して日本の国情にあった基準を定めたいものです。

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2017年4月 4日 (火)

欧米にとっての不都合な真実とは?

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世界各国の消費者に最も信頼されている「原産国」は、ドイツであることが分かった。統計サイト、スタティスタの委託を受けてダリア・リサーチが実施した調査の結果、フォルクスワーゲンの排出ガス不正が大きな問題になったにもかかわらず、ドイツに対する高い評価は揺らいでいないことが確認された。

 調査結果をまとめ、作成された「メイドイン・カントリ―・インデックス」によると、ドイツに次いで高評価を受けているのはスイス。ドイツ製の安価な模倣品から自国経済を守るため、19世紀後半に他国に先駆け「原産国表示」を取り入れた英国は、皮肉なことに4位だった。

 「日本製」に対する評価は、1位のドイツを100点とした場合に81点で、全体の8位。米国、フランスと同順位だった。調査対象国のうち、最も評価が低かったのは中国。28点で最下位だった。

 日本は国別評価ではロシア、エジプト、ベトナム、マレーシア、シンガポール、エクアドル、そして自国内の計7か国で首位に立った。一方「メード・イン・USA」のブランドは米国内や南米諸国、インド、フィリピンで根強い人気を誇り、8か国で第1位に輝いた。

 「原産国」としての評価が高い国トップ20

1位: ドイツ/ 100
2位: スイス/ 98
3位: 欧州連合(EU)/ 92
4位: 英国/ 91
5位: スウェーデン/ 90
6位: カナダ/ 85
7位:  イタリア/ 84
8位:  日本/ 81
8位:  フランス/ 81
8位:  米国/ 81

11位:  フィンランド/ 77
11位:  ノルウェー/ 77
13位:  オランダ/ 76
14位:  オーストラリア/ 75
15位:  ニュージーランド/ 73
15位:  デンマーク/ 73
17位:  オーストリア/ 72
18位:  ベルギー/ 71
19位:  アイルランド/ 65
20位:  スペイン/ 64
出典: スタティスタ/ ダリア・リサーチ

 調査方法:49か国とEUについて、世界52か国の約4万3000人を対象に調査を実施。「どの原産国表示に対する信頼度が高いか」を尋ね、5段階評価で各国とも2500人以上から回答を得た。その後、最も高い「非常に高く評価」とそれに次ぐ「どちらかといえば高く評価」の回答が占める割合から各国への評価を数値化し、1位を100点として順位を決定した。対象各国から調査実施国向けの輸出量なども考慮した。調査期間は2016年12月~2017年1月。

編集 = 木内涼子

日本製品の信頼度が世界で8位?? 米並(笑)はあ~~、そ、そんなばなな。驚愕の結果と言うしかありません。

第二次大戦前でもあるまいし、日本製がそんなに低い訳はないでしょう。これは我々日本人が日頃感じている事とかなり乖離があるのではないでしょうか。特に私など、もの造りの現場にいる人間にとっては承服し難い事です。かすかに怒りさえ覚えます。(笑)

特に3位から7位って・・欧州連合って何ですか?ドイツやフランス、イタリアは個別にあるにも関わらず、ここで一括りにする意味が分かりません。英国なども、もの造りがとっくの昔に崩壊してしまった国ですよ。イタリア?確かに格好はいいけど信頼度はゼロです。2位のスイスにしても高級時計だけでしょう。

因に私なら・・特に自動車に関して言うなら一位はもちろん日本製です。これまでドイツ車11台、英国車2台、アメ車1台、イタリア車1台、フランス車1台、韓国車(笑)1台、日本車10台以上を所有し乗って来た経験と数多の試乗等でのインプレッションを総合して言わせてもらいます。

ドイツ車、結構壊れました。特に電装関係がダメで、何台かは新車の内からトラブル続きでした。渋滞ではオーバーヒートするし、ちょっとエンジンを廻すとヘッドガスケットが吹き抜けます。(笑)ある空冷のスポーツカーには雨の日のエンストに悩まされたし、また超人気ブランドは5万キロも走っていないのにトルコンが壊れたりと(有償)散々でした。

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(米でプレミアムブランドとしての地位を確立したレクサスのスポーツカー LC500 1400万円くらいになるらしい。)

ドイツ車でこれですから後の外車は言うに及ばずです。ものとしては本当にダメダメなものが多く、二度と買わないと思うものばかりだったのです。いつ何が起きるかと心配しながら乗っていても楽しくありません。その点日本車は安心です。30年近く前の、いすゞの何とかマチックとホンダマチック以外でいやな記憶がありません。(笑)

使い易さと壊れない事で言えば日本車がダントツナンバーワンであるのは疑い様のない事実です。デザインは・・色々あるでしょうが(笑)外観品質や性能の点でもドイツ車に劣るとは思いません。特にコストパフォーマンスで言えば他を圧倒しています。

超高級車部門やスーパーカークラスは、そのコンセプトやエモーショナルなデザインで欧州車に譲るところは確かにありますが、500万円以下のクラスでは無敵と言っていいでしょう。このアンケートに答えた人の大半はマジョリティの中産階級の人でしょうから、マイノリティである500万円以上の分野を評価したとは思えません。

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(抜群のプロポーションで人目を惹くジャガーXJS V12で5400ccもあるのに走らない。高速で130キロも出すとワナワナして怖かった。)

第一販売の実績から言っても妙な話です。数字は嘘をつきません。日本車は世界で2700万台も売れています。ドイツ車、アメ車を1000万台も引き離しているのですから、当然信頼されている筈です。米でのコンシューマーレポートなどでも日本車が他国車を圧倒しています。

その証拠と言うのもなんですが、日本車は米で600万台も売れているのです。一方アメ車がいくら頑張っても日本では1万台程度しか売れません。つまり価値は日本車が米車の600倍もある。(笑)トランプさんが何と言おうが、もうとっくに勝負はついているのです。

それらの結果と大きく矛盾するではありませんか?そこまで信頼度の高いクルマが作れる国というのは一事が万事で、他の製造業だって似たようなものと考えるのが妥当です。兵器分野などでも日本製は素晴らしいのですが、戦争をしないので誰も知らないか。。いや~、それにしてもこの結果はおかしい。(笑)あり得ません。

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(火力を落とさずに軽量化に成功した自衛隊の「ひとまる式戦車」ハイテク満載で他国の垂涎の的)

どんな調査方法で行ったのかは知りませんが、設問が誘導的だったり、人種差別的だったりしたのではないかと疑いたくなります。あるいは中国でいうところの崇洋媚外の考え方が未だ生きているのか?

有色人種が作ったものは白人国製より劣るとイメージ的に思っているのでしょうか。そもそもその人達に客観的で正しい評価が出来るだけの能力や経験があるかという事も疑問ではあります。

だとすればイメージ戦略がまずいと言わざるを得ません。日本人は欧米人と違って自分を宣伝するのは下手です。謙譲の美徳の精神をすぐに発揮してしまいます。やはりそれではいけないのでしょう。事実と余りにも乖離したこの結果は深刻です。

そういえばドイツ人(VW)は日本の自動車評論家を買収していました。尤も、日本人評論家のドイツ車好きは昔から有名で、私などは素直に信じていましたが、今となってはこれも疑わしい。。特に「これからはクリーンディーゼルの時代だ」と言っていた評論家は、自ら買収された事を宣言しているようなものです。

いずれにしてもはっきり言える事は世界で一番「もの」に対してうるさいのは日本人だという事です。それは世界でも認められています。だからリサーチに来るのです。その日本で売れるものが信頼度が高いのは自明で、それからしても圧倒的に日本製が強いと言えます。

次にドイツ製ですが、後はドングリの背比べで、アジア製(オリジナル)は買えるレベルに達していないという事です。そう考えると、大戦前と大して違わないという事に気がつきます。唯一違ったのは日本が欧米を追い抜いてしまったという事実だけではないでしょうか。それは欧米にとっての、余程不都合な真実にみえます。

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2017年4月 2日 (日)

間違いだらけの経済認識(金融篇)

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前回に続く形で今回も日本国債の話です。

その前に、日本は世界一の債権国とよく言われますが、対外純資産が339兆円(15年末時点)もある事がその根拠のようです。では海外に証券投資や直接投資などで貸している額と、海外から日本へ投資をされている額の差が339兆円かというと、実は全く関係ありません。

対外純資産の339兆円は資本の貸し借りの結果、記録ではなく、累積経常収支にキャピタルゲイン、ロスを加えたものに過ぎないのです。投資をしているかどうかは直接関係ありません。

ここがよく混乱するところですが、例えばある日本の企業が米国企業に対し1000万円株式投資をするとして、その為にはドルが必要になります。つまり1000万円の円と9万ドルを外為市場で交換し、そのドルで株を買う訳です。

この場合、海外債権が株券の9万ドルとなりますが、その会社の円資本が1000万円マイナスになり資本収支はゼロとなります。日本に居住している誰が海外に投資をしても、その分国内の資本が減るのでトータルで見ればプラスマイナスゼロにしかならないという訳です。Gn2017010105

従って世界一の債権国という表現は適切ではなく、誤解を招き易いと言えます。対外債権が世界で一番多いのは言うまでもなくダントツで米国ですが、債務もまた世界一です。尤も、そんな事を競う意味はありません。(笑)

次に円建て国債と外貨建て国債の違いについて考えます。日本政府がなぜ円建ての国債しか発行しないのかと言うと、円しか必要がないからです。対外純資産が339兆円で外貨準備が1兆ドル以上もあるという事は外貨が余っている事を意味し、あえて国債を刷ってまで外貨を調達する必要はありません。

ではなぜ海外に円建て国債を売るのでしょうか。円以外は国内で流通出来ない、つまり外貨は無価値の国で、わざわざ円建て国債を海外に売って外貨を得るのはナンセンスです。

その外貨と円を交換して使うと言うならもっとバカげています。それならさっさと国内で売ればいいのです。金利が低いのは需要がある証拠です。本当に財務省が何を考えているのかさっぱり分かりません。

さてその日本国債、専門家でも勘違いされている人が多いのですが、前回も言いましたように日本国債は国内に売る限り借金と呼ぶのは間違いです。国債は言わば将来のお金ですから、準通貨と呼ぶのが相応しいでしょう。

帳簿上負債の側に計上するので、それを見て借金だと強弁する人がいますが、確信犯でないとすれば極度の経済音痴だと言わざるを得ません。誰に対する借金かを考えれば分かりますが、最終的に日銀が買ってしまえば返済の対象が消滅するのですから、返す相手がいないものを借金と呼ぶなんてどうかしています。

従って一番いい方法は日銀が国債を買った時点で政府の負債と帳消しにする事ですが、それだと日銀単独のバランスシートが債務超過になる、という理由で残すのでしょうか。だとすれば実に下らない理由です。日銀も政府と同じく営利団体ではないので、バランスシートの健全性を云々する意味は全くありません。

インフレ時の売りオペ用にとっておきたいというのであれば分からないでもありませんが、それにしたってまず引き締める程のインフレにする事が先決です。2%のインタゲも達成出来ない段階で、その必要はありません。

法律上政府と日銀間で国債の帳消しが出来ないと言うのであれば、その法律を変えればいいだけではないでしょうか。供給力に限りがあり、しかも金本位制だった時代に作られた法律に縛られる意味はありません。

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(今年の2月末現在でマネタリーベースは436兆円、日銀当座預金残高は329兆円と増え続けている。反対に銀行の持つ国債資産の残高は減り続けている。)

通貨発行権を有する主権国家が、わざわざ国債を発行する事の意味は、ひとつはマネタリーベースが増え過ぎるのを嫌うからです。例えば100兆円のマネタリーベースがあるとして、10兆円の政府紙幣を発行すればたちどころに110兆となり、大幅金融緩和になります。インフレ時であればちょっと警戒しなければなりません。

それを嫌うならば、マネタリーベースを増やさない国債発行が無難と言えます。10兆円の国債発行によって、まずマネタリーベースが10兆円減の90兆となり、政府がその10兆円を予算執行などで民間に対し使う事で100兆円に戻ります。

民間企業の預金と、その取引銀行の日銀当座預金残高が10兆円づつ増えてバランスするからです。この方法(不胎化)だと円安にもならないので、為替操作の濡れ衣を着る事もない訳です。しかし、デフレ時のやり方として、これが正しいかと言えば、否というしかありません。

そもそも、政府は国民経済の規模に応じて十分なマネーを用意しなければならないのです。その意味はデフレなどもっての他という事です。やはり2~3%程度のゆるやかなインフレに持っていくのが健全と言えます。それが継続されるなら過度な円高もないし、土地などの資産価値が下がる事も防げます。

そう考えた時にアベノミクスの正体が見えて来るのですが、非不胎化という金融緩和の手段を使ってマネタリーベースを増やすなら、同時にそれに見合っただけの財政出動をしなければ意味がありません。さらに資産価値が上がるような政策を採る事ですが、規制緩和などで逆行しています。

その証拠に物価は上がっていませんし、給料はむしろ下がっています。これだと折角の通貨安が生きず、ドルベースで見た場合のGDPが下がってしまいます。それは国際的地位や影響力を低下させ、周辺国との経済格差を縮小させるので安全保障上も好ましくありません。

やるべき事は外需依存を改め、規制緩和や構造改革にも手をつけず、消費税や固定資産税の減税と巨額財政出動なのですが、子供手当を国債の発行なしでやると言ったり、未だに米抜きでのTPPをやるなどと言っているようでは見通しが暗いです。そこは森友問題などよりはるかに深刻です。

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