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2017年5月

2017年5月29日 (月)

誰がための自由貿易なのか(後編)

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---日米 FTA消費増税 /カジノ解禁に反対します ---

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 【タオルミーナ(イタリア南部)大久保渉】
主要7カ国(G7)首脳会議(サミット)は27日、最大の焦点だった貿易について「保護主義と闘う」と明記した首脳宣言を採択し閉幕した。米国第一主義を掲げるトランプ大統領は保護主義に関する文言を盛り込むことに難色を示し、調整は難航したが、最終的には容認に転じた。一方、地球温暖化対策の新たな国際的枠組み「パリ協定」を巡っては、離脱を検討中の米国を除く各国が推進を表明し、意見の一致はみられなかった。


 保護主義と戦う、という意味はもちろん自由貿易を推進する、です。G7に名を連ねる先進国が揃いも揃って、なぜそういう愚かな事を言うのでしょうか。前回も言いましたように自由貿易は、その国の主権を侵害しかねません。やり過ぎると国境のない世界になるのです。

だというのに国境が存在する事で、その恩恵を最も受けている先進国が、なぜそんな矛盾する事を言うのか、本気で言っているとすれば気が狂っているとしか言いようがありません。

G7

(人を押しのけて前にしゃしゃり出て来るトランプ大統領、イメージ通りのヤンキーぶりと言える)

G7で唯一、トランプさんだけが主張する保護主義とは、自国の産業を守りたい、雇用を支えたい、という当たり前の考えによります。それがなぜ否定されるのか私には分かりません。

国際的には弱い産業でも必要な産業は山ほどあります。それが価格競争力がない、あるいは労働生産性が低いという理由だけで消えてしまったら、国として成立しません。

もちろんメリットを受ける人達はいます。そうです。世界を股にかけてビジネスをしている多国籍企業です。彼らにとっては国によって法律が違う、あるいは生活習慣が違うなどというのは邪魔以外の何ものでもないのです。

従って世界から国境がなくなり、法律が統一され生活様式まで同じになるのが望ましい事は言うまでもありません。通貨も統一される事がベストです。ユーロを統一通貨としたEUが上手くいっていないようにみえるのは国境があるからに他なりません。

つまり、何もかも自由と言いながら決算が国単位では上手くいく筈がないのです。ある意味一番悪い形かもしれません。総合的な国力で一番競争力のあるドイツが美味しい目に遭うのは必然です。

EU共通の通貨ユーロの為替レートはEU平均の競争力を表します。そうなるとドイツにとって実力以下のレートである状態が日常となるのです。それはEU圏だけでなく、世界が相手の場合でも輸出競争力において有利である事は言うまでもありません。

一方、EU圏以外からの輸入にはブロック経済の必然で制限がかかります。ドイツの輸入の8割がEU圏からである事がその証拠です。正にいいとこ取りなのです。貿易黒字が世界一になっても何の不思議もありません。

おまけに利益の大半は自国通貨とも言えるユーロですから、日本のように外貨が溜まり過ぎて困るという問題はありません。これはEU加盟国以外から見れば、とてもアンフェアに映ります。

しかしこのシステムが持続可能でない事は、ギリシャの破綻やブレグジットで露見してしまいました。では今後どう修正されて行くのでしょうか。EU解散か、あるいは国境の消滅か・・私は遠い将来的には国境消滅の方向に向かうのではないかと危惧しています。

その方がグローバリズムを推進する企業、勢力にとっては都合がいいからです。その勢力は決して表には出て来ません。G7で各国首脳が何かを決めているように見えるのは、代理人が仕事をしているだけの事です。彼らが国際的に何か重要な事を決めるなんてあり得ないのです。

日頃から保護主義を主張し、メディアからも総すかんを食っているトランプさんだけは代理人でない可能性があります。ロシア絡みなどのスキャンダルが色々出て来るのはその証かもしれません。

ところで話は変わって、前回の続きになりますが、世界に5000万台の自動車を供給する方法として一番合理的で無理がなく摩擦も生まないのは現地生産です。今の2000万台を倍にする事は不可能ではありません。

直接投資で生産拠点を世界中にちりばめれば、世界への貢献は計り知れない事になります。直接投資は株式などの間接投資と違って現地に根付きます。利益が出てもその大半は再投資となるのです。

現地生産をするという事は、現地に継続的にメリットを生まなければ意味がないからで、部品の現地調達率などにもチェックが入ります。という事は、現地にサプライヤーを育てる事になるのです。もちろん技術も移転させます。

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   (日本人専用の店が多いタイの歓楽街)

そうすると、その周辺に新たな産業がコバンザメのように、どこからともなく現れて、くっついて来るのです。どんどん付加価値の生産量が上がって来るという訳です。日本企業が現地で産み出す付加価値がGDPの半分にも達するタイなどにその構図が如実に表れています

その結果は目覚ましい経済発展を遂げました。すなわち日本などの先進国が途上国へ投資をすると経済発展の速度が加速し、先進国を目指して大きな回転を始める訳です。昔の植民地主義とは大きな違いで、宗主国が奉仕をするのですから変わったものです。

しかし、これによって先進国の相対的貧困化、途上国の富裕化が促進され経済格差が縮小されます。昔はタイ人の観光客なんて見た事もなかったのですが、最近テレビを見ていても結構目につくようになったのはその表れなのです。

日本の直接投資で輸出競争力がつき、物々交換レベルでしかなかった貿易が変貌、ドルや円などの外貨を大量に得るようになります。その外貨で日本製品を買ったり日本に観光に来る訳です。

言うなれば日本という大ダコが自分の足を食べさせて大きくなった小ダコが、今度は自分の足を食べさせに日本に来る、と言ったら不謹慎でしょうか。(笑)元々は我々の足が廻り廻って戻って来るだけの事で、それを有り難がるというのも、ちょっと複雑です。

長くなりました。また次回に続きます。

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2017年5月27日 (土)

誰がための自由貿易なのか(中編)

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 自由貿易は言わば一種の麻薬です。(笑)最初はいいのですが、深みにはまると抜けられなくなります。例えば日本は自動車生産が得意だからと言って、世界の半分くらいも供給するようになるとしましょう。来年の世界生産台数が1億台として約5000万台も作るという仮定の話です。

日本メーカー全体で、昨年は海外で2000万台くらい作っていますから国内生産分の1000万台を合わせると3000万台、つまり後の2000万台を追加して国内で作る事になります。その場合雇用が関連企業も合わせると百万人単位で増える事になるのですが、生産年齢人口が減る中で人の手当をどうするかが問題です。

ご存知のように自動車産業のような資本集約型の製造業は生産性がかなり高い部類に入ります。従って政府が推進する「生産性の低い産業から生産性の高い産業への人の移動」を進めればいいのです。つまり労働集約型の農業やサービス業から人を引き抜く訳です。

農業なんて時代遅れな産業は中国やアメリカに任せ、輸入に頼ればいいじゃないですか。(笑)飲食、介護・福祉、運輸などのサービス業も海外に人ごと依頼しましょう。移民を推進する安倍さんは我が意を得たりです。

技術はあるが効率の悪い中小製造業者も輸入に切り替えれば問題ありません。その結果、倒産が激増しようが経営者が自殺しようが知った事ではないのです。弱者はどんどん切り捨てましょう。

その結果、自動車の輸出増加分だけで40兆円も外貨を稼ぐ事になります。反対に農業他での輸入はその半分もいきません。差し引き20兆円以上も儲ける訳ですから安倍さんがホクホク顔になる事は請け合いです。調子に乗って下手だけど好きなゴルフの腕も上がるかもしれません。

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ところが貿易黒字が20兆円も増えると所得収支の黒字も合わせて40兆円もの経常収支黒字になります。当然ながら円高がバンバン進む事になるのです。前回も言いましたが、その場合、輸出企業はコストダウンを強いられます。

しかし、それもニッサンのように、高い国内の部品メーカーを切り捨て、海外から部品を調達すれば問題ありません。従業員のベアも泣いてもらえばいいのです。さらに正規を減らして派遣社員を増やせば何とかなります。さあ頑張りましょう。贅沢は敵です。勝つまでは欲しい物を買うのも我慢するしかありません。

次の年のGDPを見た安倍首相は真っ青になりました。あれだけ輸出が増えたのに名目成長率はガタ減りなのです。特に内需が酷い事になっています。デフレも反って酷くなりました。これは未だ努力が足りない、という側近の助言を聞いた安倍さんは国際競争力をつけるため、関税は全て撤廃すると言い出します・・・非関税障壁も米の言うがままに改善?して行くしかありません。

自由貿易、バリアフリー、何と響きの良い言葉でしょうか。あらゆる規制を撤廃し、外資が参入し易くするのは当然です。その結果多少空気が汚れようが、サービスの質が落ちようが、移民が増える事で治安が悪くなろうが大した問題ではありません。経済成長こそが至上命題なのですから。。

しかしながら、計算するまでもありませんが、限られた資源の中での輸出(外需)依存は内需を減らします。ただ外貨は溜まりますから、円高も手伝って輸入はし放題です。ビトンやシャネルなど舶来の高級品がバンバン売れます。(いつの時代やねん)その結果は増々内需が減りGDPが下がって行く事になるのです。

気がつくと世界で一二を争う輸出大国にはなっていましたが、内需が振るわず国民生活は窮乏を極めます・・輸出企業の社員だけはもちろん高級取りでしょう。優雅な生活も可能な筈・・・と思いきや、大半が非正規社員に化けていて、相変わらずウサギ小屋に住みセコい生活を送っていました。

一方、経営者だけはゴーンさんのように20億30億の報酬を得てメチャ優雅にしているのです。中には100億の収入を得たとドヤ顔をしている在日系貿易商社トップが、TVなどでアグネス・チャンも真っ青な豪邸や趣味の悪い贅沢品のコレクションを披露、自慢しています。格差が致命的に広がりました。もう取り返しがつきません。

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 (ビバリーヒルズの23億円もする豪邸、イメージ画像)

上の話は極端な例なので、ちょっと乱暴だと思われるかもしれませんが、効率のいい輸出産業を増やし、農業のような効率の悪い労働集約型産業を減らして行くと内需産業が衰退し、結果的にはGDPを減らす事になります。何よりも国の形が変わり、食の安全が損なわれるのです。

さらに国際水平分業は品質や部品の安定供給という点でも問題があります。災害や戦争だけでなく、ちょっとした政治的な問題でも供給に制限を受ける場合があり得るのです。ところが日本式垂直統合型は技術漏洩や、相手方政府が介入する等、競合国のアンフェアなやり方で崩壊しつつあります。

この自由貿易が行き着くところは先進国と途上国が一体化する国境のない世界です。世界が経済共同体になります。そればかりではなく運命共同体にもなりかねません。今盛んに言われているグローバリズムとは、それを推進するためのイデオロギーなのです。自由貿易や市場原理主義を、その手段として推進します。

もちろん、日本という狭い枠におさまらず、グローバル化こそが人類の理想だという人にとっては最高の話かもしれません。ところが私のように日本を愛し、日本的なものを残して行きたいと願う一小市民にとっては、最悪の世界がグローバリズムによって作られるのです。

この話は未だ続きます。

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2017年5月25日 (木)

誰がための自由貿易なのか(臨時編)

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 元FRB議長でヘリコプター・ベンの異名を持つバーナンキさんが来日していた様子がTVで報道されていました。彼は黒田日銀総裁と会い色々助言をしたようです。その時の話を要約すると、

1、2%のインフレ目標の継続
2、日銀の量的緩和は上手くいっていないが継続すべき
3、その場合、減税と財政出動をセットにすべき

そんな感じだと思います。

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正に我が意を得たりです。(笑)と言っても日本人エコノミストの中にも異口同音にそういう事を言っている人はいます。表には出て来ないだけです。日本のマスコミは面白い人とか、左翼の人、また頭のおかしい人を重用する習慣でもあるようで、まともな人は殆ど出て来ません。

上記バーナンキ発言を分かりやすく私なりに解説します。まず、大前提として日本の実力を正しく評価している事があります。これは、デフレは給料の減少が原因で、決して商品に魅力がない訳でも、ものに満ち足りた先進国だからという理由でもないという意味です。

だから国民にお金を与えて購買力を持たせろとバーナンキ氏は言っている訳です。その手段として減税と財政出動をあげていますが、これが意味するのは政府債務拡大です。つまり国債をもっと刷って国民のためにお金を使えというのが彼の言いたい事なのです。

そうすれば必ず消費は上向き、2%のインフレ目標は達成出来る、つまり、いくら政府債務を膨らませても経済成長する事で対GDP比を下げれば問題がないと言っている訳です。至極まともで、マクロ経済を理解しないエコノミストが幅を利かす日本の国情にもあった考え方です。

政府は是非参考にして具体策を決めてほしいのですが、減税と言えば消費税です。これを少なくとも5%に戻す事で6兆円の効果があります。さらに財政出動を10兆円も追加すれば合計16兆円、単純計算でGDP3%もの押上効果がある訳です。

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そうなれば量的緩和の規模を縮小する事も可能です。年間30〜40兆円規模で十分かもしれません。肝心なのはマネーストックの増加率です。90年以前の平均9%は望めないにしても、今の倍である5〜6%を達成出来れば4%(実質2%)の成長も夢ではありません。

しかしながら、安倍政権はやらないと思います。(笑)いきなり奈落の底へ突き落とすようですが、そうは問屋は下ろしません。過去にもクルーグマン教授始め、何人かの外国人経済学者も同じ事を言っていました。

それでも消費税を上げたのですから確信犯です。どうしても逆らえない誰か、あるいは勢力が陰にいて、それが障害になっているのでしょう。あくまでも推測に過ぎませんが、日本を立ち直らせたくない力が働いています。

ついでと言っては何ですが、読者の方からのご質問に対する回答の補足をしておきます。

貿易黒字などで得た外貨は円に交換されますが、その時に円の量が市場に潤沢であれば、日銀は敢えて円を増刷する意味はありません。従って、円高を防ぐ意味での売りオペもしません。

今は異次元緩和でマネタリーベースが日銀当座預金に350兆円以上もあります。何度も言いますが、これは米やEUとの比較でも異常というくらいに多いのです。従って入って来たドルなどの外貨を交換する事に何の問題もない筈です。

その場合、どういう事が起きるのかと言いますと、まず輸出業者が稼いだドルは海外から輸出業者の取引銀行に振り込まれます。その銀行は外為市場(と言っても証券取引所のようなものがある訳ではない)で円と交換し輸出業者の口座に振り込む訳です。その時にその銀行の当座預金残高も同額増えます。負債=資産という訳です。

その売ったドルは、輸入業者など、必要とする会社が受け取ります。その輸入業者の取引銀行の口座からその分の円が引かれ、その銀行の当座預金が同額減って、これでプラスマイナスゼロになり円の量に変わりはありません。

一方のドルは累積で積み上がります。円の量が変わらずドルがどんどん増えれば必然円高になりますね。それを嫌う政府が時々為替介入をするのですが、その時のドル購入のための資金は政府短期証券を刷って銀行に買わせる訳です。

そうすると買った銀行の当座預金が減りますが、政府がドルを買う事で、その相手の銀行の当座預金が増えます。結局円は増えないのですが、今度はドルが政府に渡る事で市場から消える事になり、その分ドル高円安に振れるという訳です。政府が持つ外貨は外貨準備としてカウントされます。日本の場合大半が米国債に化けています。

この異次元金融緩和を見た米、トランプ大統領が先頃日本やドイツなどを為替操作国に指定するという事態が起きました。今はそれから外れたようですが、日本特有であるインフレ目標を理解したのだと思われます。表向きはですが。(笑)

つまり、現状は為替介入の代わりに日銀が当座預金残高を増やしてるという訳です。貸借対照表が頭に入っていないと分かり難いのかもしれませんが、基本的にはそういう事だと理解しています。もし間違いがあれば指摘して下さい。

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2017年5月24日 (水)

誰がための自由貿易なのか(前編)

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22日のMXテレビ「ニュース女子」は出演者のレベルが今一で、内容的にもがっかりさせられました。あり得ない発言が続出です。今回はその、あり得ないが意外に突っ込まれない経済の話をネタにさせてもらいます。

その一番手はTVなどでも露出の多いエコノミスト、爽やか系の飯田氏です。トランプ大統領の掲げる保護主義的政策に対し、対極にある自由貿易には大きなメリットがあると言うのです。安倍首相始め政府も同じ考えで、米抜きでも自由貿易が前提であるTPPに前のめりになっているのはご存知の通りです。

飯田氏は、例えば200万円のロレックスを売りたい人が隣にいて、自分がそれを210万円ででも買いたいとすれば、両者にメリットがある、それが例え国が違っても原理は同じだから自由な取引、自由貿易が悪い筈がないと言うのです。

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(女性の多くは家計の論理から一歩も踏み出せないように見える)

一見もっともらしく聞こえますが、本当にそれは正しいのでしょうか。経済に度素人の私に言わせても、大きな間違いだと言わざるを得ません。そんな小難しい話ではなく常識で考えれば分かります。では飯田氏程の人がなぜそういう簡単な間違い、錯覚に陥るのでしょうか。

彼が言う「お互いにメリットがある」は、国内取引の場合に限るのです。その場合日本円で売買が出来るので何の問題もありません。しかしながら、ひとたび国境を越えると、そういう訳にはいかないのです。例えば米国人が相手の場合、ドルで支払ってもらう事になります。

この場合は未だましで、韓国ウォンならどうでしょうか。日本の金融機関は原則としてハードカレンシーではないウォンは受け取りません。従って予めドルか円に替えてもらう事になります。

という事は、相手国が円か基軸通貨であるドルを持っている事が大前提となる訳です。このように通貨には厳然たる価値の差があります。メリットがありそうだからと言って誰とでも気軽に取引が出来る訳ではないのです。

さて、外国人にロレックスを売った人は、国内では使えないドルを銀行で円に交換する必要がある訳ですが、その時の相場で円に替えます。一見問題なさそうですが、その円を誰が用意するか、あるいは価値を担保するかで状況は変わって来ます。

まず、ドルを受け取った銀行は外為市場でドルを売り円と交換しますが、市場に円の量が十分でない場合は中央銀行が円を新たに発行してドルと交換しなければなりません。その出来立ての円が、ドルを円と交換したい銀行の日銀当座預金口座に振り込まれるという訳です。

その場合、日銀当座預金の円の量(マネタリーベース)が増えるので、普通ならインフレを心配しなければなりません。それを防ぐ為には政府が同額の短期証券を発行して金融機関に売ります。そうすると当座預金の円が、増えた分減る事になり円の総量は変化しない訳です。

しかしこの場合、円が増えない代わりに政府の負債が増える事になります。つまり貿易黒字は政府債務を膨らませかねないという訳です。これが国内での取引なら政府の負債が増えることはありません。お金が金融機関を行ったり来たりするだけです。

では政府が短期証券を発行しない場合はどうでしょうか。その場合は非不胎化と言って、入って来たドルと同額の円が増えて正常な為替変動の機能を損ねます。中国がよくやっていたドルペッグと同じです。つまり為替の固定相場制に戻る訳です。そうなると米などから為替操作国と名指しされ、非難される事は免れません。

という事は、経常収支が黒字の場合でも基本的に円は増やせず、外貨であるドルだけが増えて行く事になります。ドルが相対的に多くなればドル安に動くのは必然です。これが円高の理由です。

円高になれば、企業は輸出競争力を維持するためにコスト削減に動かざるを得ません。そのコストとは突き詰めると全て人件費の事です。中間財にしても原材料にしても国内で調達すれば最終的に人件費に行きつくのです。

つまり企業のコスト削減は給料が下がる事を意味します。給料が下がれば消費が伸びません。ところが企業は生産したものを売り尽くしたいので価格を下げるしかなくなります。このパターンで日本は20年間もデフレ不況に苦しみました。

まとめますと、自由取引は個人間ではメリットはあっても、国という単位で見れば、そう単純な話ではなく、決してメリットがあるとは言えないのです。黒字の日本は円高デフレ不況になり、赤字の米は通貨安で米自体の価値が下がり、経常収支の赤字から対外債務国となってしまいます。

という事は、国家間でウィンウィンの関係になるには、200万円のロレックスを売る場合、200万円の他の価値あるものと交換するしかないという事になります。しかし、これでは自由貿易とは言えません。政府がそれを統制すれば共産主義のようです。

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(一度美味しい目にあった国は浪費癖が抜けないので何度でもデフォルトする)

ではEUのように通貨をユーロに統一して為替の変動がない場合はどうでしょうか。ご存知ドイツとギリシャの関係が生まれます。競争力のある商品を持つ国が、持たない国より儲かるのは必然です。その結果大幅黒字国と大幅赤字国が出来ます。ドイツ一人勝ちの構図が出来てしまう訳です。

しかしそれも借金をさせてもらえる間だけの関係で、債務国が利息さえ払えなくなると借金すら出来なくなります。そうなるとデフォルトしかありません。ラッキーな場合は借金棒引きです。(笑)

最悪は97年、アジア通貨危機の時の韓国です。デフォルトして日本やIMFから支援を受け、その代わり財閥解体等の内政干渉を受けます。挙げ句の果ては緊縮財政まで強いられる事になるのです。韓国にとって、これ以上ない屈辱的な出来事でした。

自由貿易の問題点はこれだけでは済まず、安全保障問題にも繋がります。少なくとも、世界貿易がゼロサムである事を考えると、規模を大きくすればする程、お互いにリスクが増えていくのです。

長くなりましたので、続きは次回にします。

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2017年5月21日 (日)

なぜ反日国は誕生したのだろうか(最終編)

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前回からの続きです。

日本が清との、朝鮮の独立を賭けた戦争に勝った事で、ようやく中国の柵封状態から解放された朝鮮は、自らの無力、無能さに気付き途方に暮れます。中国の顔色ばかりを見て自律的に何かを決めて来た経験がないのですから当然です。

結局強い日本に併合される事が最良の道だと判断した当時の為政者は、そういう意味では立派でした。その後、日本からの投資で目覚ましい経済発展を遂げ、さらに創氏改名で念願の日本名まで獲得した朝鮮人は中国人を見下すようになります。

いわゆる戦勝国民としての振る舞いをするようになるのです。五族が入り乱れる満州などでは、随分いい思いが出来たのかもしれません。ところがそれも長くは続きませんでした。35年に及んだ日本統治は日本の敗戦と共に終焉を迎えます。米によって切り離されるのです。

しかしながら、棚ぼたであれ、折角独立を得ても新しい支配者は自らの利権拡大しか頭にありません。歴代大統領の結末が悲惨な事がそれを証明しています。未だにそれは続いていて、朴クネさんを見ても分かるように、まともな経済政策や外交など出来る筈もないのです。日本も人の事は言えませんが。(笑)

そうこうしている内に北朝鮮軍が38度線を超えて韓国に攻め込みます。李承晩が大軍を演習の名目で南に移動させた隙をついたと言われていますが、一説によると李承晩は対馬に侵攻するつもりだったのではないかと言われています。

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(当初の李承晩ライン、九州まで含めていたらしいが、米に叱責されてマッカーサーライン辺りまで後退したという)

真偽の程は定かではありませんが、あの当時の武装解除されていた日本なら韓国軍に十分勝ち目はありました。問題は日本に駐留していた米軍ですが、それを黙って見過ごすかどうかは分かりません。

マッカーサーラインは竹島を韓国側に置いていたという事実はありますが、対馬は日本側でした。しかもそこには人が住んでいましたから、韓国軍が攻め込めば間違いなく犠牲者が大勢出ます。さすがの米軍も動いたかもしれません。

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(竹島を韓国側に無理矢理入れたマッカーサーライン)

それにしても一事が万事で、韓国人は戦争に負けてしまった日本に対しては極端に冷淡になりました。李承晩ラインを独断で設定し、そこに入る日本の漁船を片っ端から拿捕したのは日本にとっての、有史以来、最大級の屈辱的出来事です。犠牲者も出ました。

さらに、最近になって思い出したように慰安婦問題や強制徴用工問題で日本を揺さぶります。全ては日韓基本条約で解決済みであるにも関わらずです。ゴールポストを動かす天才民族は次から次へと難題を突きつけて来ます。

一方の日本政府は腑抜けぞろいでした。河野談話や村山談話で譲歩に次ぐ譲歩を重ね、敵に言質を与えて行くのですから言語道断です。それが世界の定説にさえなりつつあります。ようやく12年に保守と言われる安倍政権が誕生し、反撃に出るのでは?と期待したのも束の間、さらに国民は失望する事になるのです。

余り話題にはなりませんでしたが、2016年12月に岸田外相は「当時の軍の関与のもとに多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた」と軍の関与を認めてしまいました。これは致命的です。河野、村山談話でさえ認めていなかったものを認めてしまったのですから、万死に値する売国行為と言えます。

さらに軍艦島の世界遺産登録の時には直前になって韓国の裏切りに遭い、結果的に「徴用工強制連行」を認めてしまいました。観光の目玉に過ぎない世界遺産と日本の名誉を交換したのです。これが保守の筈の安倍政権が行った事です。心ある日本国民は深く傷つき失望しました。

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(こんな、どうでもいいようなものと、日本の名誉が交換された)

結局、戦争で負けるという事はそういう事なのです。誰かが言っていましたが戦争責任には「開戦の責任」「戦争犯罪の責任」「敗戦の責任」の三種類あるのだそうです。私は罠に陥れられた開戦に関しては、歴史的に見ても戦争そのものの責任が問われた事がないという事実からも無罪だと思います。短期で見れば互角以上に戦えるだけの戦力もありました。決して無謀な戦いでもなかったのです。

戦争犯罪については、個人的なものがあった事は否定しませんが、国家として組織的犯罪を犯したという事実は戦後の米の調査(IWG)でも確認されていません。従ってこれも無罪です。最後の敗戦に関してだけは、残念ながら有罪と言わざるを得ません。

それによって国民が受けた被害は甚大で、未だに後遺症を引きずっています。寄ってたかって日本が悪かった、というプロパガンダが世界で展開されているのです。内外からの圧力もあると見えて、政府もそれに抗しきれません。百年も先の未来には日本悪玉説が固定している事でしょう。

結論を急ぎましょう。結局白人が支配する世界の体制は崩れそうで崩れなかったのです。野蛮な軍事的支配こそ極一部を除き影を潜めましたが、より狡猾となり、複雑化する経済支配と言論支配に形を変えて復活しました。都合の悪い国、勢力は排除されるのです。

と言ってしまえば身も蓋もありませんが、(笑)ささやかな抵抗があるとすれば、事実の拡散、国民の覚醒でしょうか。地道な努力がいつか実を結ぶのかもしれません。

今回、当初の予定より長くなりましたが、言いたい事は未だ山ほどあります。(笑)いずれにしても反日国が世界に存在するのは歴史の必然と考えるべきです。

それをされるだけの力が我々に残っているからですが、反日国が存在しなくなった時は、日本と世界にとって凄くいい時代になったか、最悪の時代になったかの、どちらかと言えるのではないでしょうか。

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2017年5月19日 (金)

なぜ反日国は誕生したのだろうか(後編)

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前回からの続きです。

先日MXテレビ(9チャンネル)の「ニュース女子」を見ていたら、出演していた武田邦彦氏がとんでもない事を言っていました。このオヤジは受け狙いで色々適当なことを言うようですが、今回のはさすがにまずいです。一瞬抗議の電話をしようかと思いました。(笑)

なぜ韓国が未だに反日なのかという事に対し、過去の欧米列強による植民地支配を例にあげて解説していたのですが、それによると、スペイン/ポルトガルは被支配者側を殺しまくり、富を奪い尽くしたと言います。

そこに異論はありませんが、その後覇権をとった英米は、やり方を変え、スマートで後々の面倒見までよかったと言うではありませんか。まるで米英がもの分かりのいい親父のような宗主国であったかの如くです。

さらに言うに事欠いて、日本はスペイン型だった、と言ったのにはひっくり返りました。この人は自国の歴史さえ知らないのかもしれません。あるいは意外に幼稚なのでしょうか?

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(たまにいい事も言うのですが、それを台無しにするような事も言う武田氏、よう分からんおっさんです。)

ここで反論をするまでもありませんが、日本は欧米でさえ見向きもしなかった台湾や朝鮮を合邦し、インフラを整備、学校を劇的に増やして教育まで施したのです。そのせいもあって戦後両国は劇的な経済発展を遂げています。両国とも統治時代に人口が劇的に増えたのが統治成功の何よりの証です。

その穏やかで面倒見のいい統治は、当時の欧米からも賞賛されています。自分たちが行った植民地支配(COLONIZATION)に対して、合邦(ANNEXATION)という表現を使い明確に区別をしているのです。

米英が植民地に対して何をしたのかは言うまでもありません。英のインドでの厳しい弾圧や中国でのアヘン戦争、米はスペインからの独立戦争で頼りにされていたフィリピンに対し、あり得ない裏切り行為を働きました。そういう歴史的事実は枚挙にいとまがありません。これのどこがスマートなのでしょうか。

言うなれば、後の事を何も考えずに行動したポルトガル、スペインより狡猾なだけだったのです。例えば植民地に、対抗しあう複数の勢力を作って、それらに武器を与え戦わせたり、華僑のような第三国人に代理統治をさせたりと、自分たちが直接戦わず、あるいは憎悪の対象にならないよう、ずるがしくこ立ち回りました。

戦勝国のエゴとしか言えない一方的なリンチ裁判をし、GHQ が WGIPで日本人に自虐史観、贖罪意識を植え付けるという、戦後の米の日本へのやり方を見ても、米英の腹黒さが分かるというものです。武田氏には、その程度の知見、リテラシーもないのでしょうか。

今でこそ強引すぎるやり方から米は世界から嫌われ者になっていますが、ちょっと前までは憧れの対象でした。ハリウッドが米のリッチな生活、ゴージャスな車などを映像で紹介したのも世界戦略としてのプロパガンダの一環なのです。騙されてはいけません。(笑)

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(最近のハリウッド映画は酷いが、60年代〜2000年頃まではよかった。大いに楽しませてもらった。)

さて前置きが長くなりましたが、本文に戻って、中国人、韓国人の意識レベル、民度を日本他の先進国は勘違いしている節があります。日本がそうであったように、簡単に民主化や思想の近代化、意識レベルの向上が期待出来ると思っているのでしょう。

いえいえ、そうは問屋が卸しません。しっかりと根を張った、歴史のある日本人と、浮き草のような彼らとは根本的に違うのです。理解し難い事かもしれませんが、20世紀初頭の彼らは、福沢諭吉も言うように想像以上に訳の分からない未開人レベルであったと言えば言い過ぎでしょうか。

中国の場合は列強にいいように操られ、政治にしても経済にしても自分たち独自で出来る事には限りがありました。その曇った視界には列強とどう折り合いを付けて自分たちの利権を確保するか、という事くらいしかなかったのです。その意識は今も大差ありません。

文化大革命後のボロボロだった中国にキッシンジャーが密使として訪れて以降、欧米からの集中豪雨的、直接間接の投資が始まりました。それに遅れじと日本他の国が群がる構図ですが、当局が元さえ印刷すれば外資がそれに見合った供給をする体制が整備されたのです。これで経済発展しない筈がありません。

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(大統領補佐官としてのキッシンジャー、米中和解を実現)

つまり、戦前よりさらに狡猾になった米が、中国を自らの経済植民地にするために、世界を巻き込んだ壮大な絵を描き、順調に育て上げたまではよかったのですが、未だに一党独裁の体制は健在で民主化の気配は感じられません。

それどころか、戦前と大差ない民度、意識レベルの支配者達は、いいとこ取りをしようとします。一党独裁の強権政治に資本主義の美味しいところだけを取り入れるのですからフェアとは程遠く、結果は見えています。

まずいのは外交でもそのやり方が通用すると思っている事です。日本から直接投資を招き入れ、生産力と技術を手に入れます。その一方で反日政策を促進し、恫喝外交を展開するのですから何をか言わんやです。

それに対する欧米、特に米の姿勢も煮え切りません。むしろ反日政策を容認している節があります。自分たちのメリットになるなら同盟国のデメリットは利用するというスタンスなのでしょう。

さらに、国連まで使って日本に不利な状況を作り出している疑いすらあります。歴史問題で一方的に中韓の言い分を通し、日本に干渉して来るのは卑怯なやり方です。どちらに非があるのか知らないとは言わせません。

予想以上に長くなりそうなので(笑)また一旦切ります。

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2017年5月17日 (水)

なぜ反日国は誕生したのだろうか(中編)

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 前回からの続きになります。そもそも「なぜ反日国は誕生したのだろうか」というタイトルにしたのかと言えば、中韓共に最近になって急に反日の機運が高まった可能性があるからです。不自然な感じは否めません。

大昔はともかく、前回拙ブログが独断で認定した中国の建国105年、韓国70年、の建国前後でさえ彼らに国家という概念があったかどうかは疑わしいのです。国家の概念がないのに組織的に反日になる事はあり得ません。

従って、中国でいえば日中国交回復以降、韓国の場合は、李承晩は個人的には超の付く反日で、反日教育もしたのでしょうが、一般国民が本格的に反日になるのはずっと後の事だと思われます。朝日新聞やNHK、旧社会党らによる慰安婦捏造キャンペーン後というのが、ひとつのターニングポイントではないでしょうか。

歴史上も異例という程の高給取りだった当時の合法的売春婦、キーセンが「強制連行された従軍慰安婦」に修正され、日本人と同じように給料をもらっていた現場作業員は最近になって「強制された徴用工」に修正されました。

当時は朝鮮人も我々と同じ日本人だった訳ですから、彼らだけが酷い目に遭ったというのは、いかにも無理があります。同じ言い方をすれば日本人慰安婦もいて日本人徴用工もいた訳です。

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  (日本人と朝鮮人の関係がよかった事を証明する写真)

残存する資料を調べれば分かりますが、むしろ朝鮮人は最後の最後まで徴兵も行われず本土の日本人以上に優遇されていたのです。この白を黒と言いくるめる強引さが、何が何でも後には引かないという暗黙の決意を感じさせます。いくら日本が否定して抗議をしても見通しは限りなく暗いのではないでしょうか。

ひとつの考え方として、正統と言えるかどうか疑わしい勢力が建国した場合、その国を存続させるため、またその正当性を認めさせるため、あるいは嘘で塗り固めた歴史を暴かれないために邪魔な日本を叩いていると考えると納得がいきます。日本は彼らの歴史上、極めて不都合な存在なのかもしれません。

よく歴史は国によって違うと言います。自国に都合のいいようにある程度脚色したり修正する事は、ままあるのでしょう。それでもなかった事をあった事にしたり、あった事をなかった事にする事は出来ません。

第三国の目もあって普通は露骨な真似は出来ないのです。いくらドイツとフランスの仲が悪いと言っても、そこまでの事はしません。プライドもそれを拒みます。まさかやってもいない戦争で勝っただの、あるいは全く殺してもいない相手を何十万人も虐殺した、などと言える訳がないのです。

話は前後しますが、20世紀になったばかりの世界の状況はと言えば、ご存知のように地球の80%以上の地域は欧米植民地主義国家の支配下にありました。残りの朝鮮半島や台湾、あるいはネパールなどは風土病もあり、魅力のない地域として、言わば見捨てられていたのです。

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     (第二次大戦前のアジア地域の勢力図)

タイの場合は英領と仏領との緩衝地帯として経済的にはともかく、軍事的侵略を免れていました。そういう中で日本の立場は微妙だったのです。極東にあって交易の要衝になりえない立地、つまり魅力が薄かったから、という説もあるようですが、当時既に強力な軍事力を有していた事も事実で、明治維新以降、さらに強力になった事で軍事的侵略の対象とはなり難かったのです。

それが日露戦争後、欧米の日本を見る目は変わります。自分たちよりはるか下に見ていた有色人種が白人国家、しかも大国に対する始めての本格的近代戦争で勝利した訳ですから、心中穏やかでなかった事は想像に難くありません。

逆に虐げられていた有色人種は、そこに一縷の望みを見た訳です。有色人種からの収奪で富を得ていた欧米列強にとっては最悪の展開と言えます。自分たちが行って来た悪行が白日の下に晒されかねません。

ドイツのウィルヘルム二世が黄禍論を唱えたり、米がオレンジ計画などで日本潰しを画策したとしても無理はなかったのです。つまり邪魔者、目の上のたんこぶが日本だった訳です。早い時期に潰しておかないと、いずれ自分たち白人国家全体の脅威になりかねません。

一方、日本に敗れたロシアは敗戦によって日本アレルギーが蔓延したと言います。出来れば戦いたくない相手という事で1941年、日ソ不可侵条約を結びました。しかし、それだけでは安心出来なかったのです。西の強国ドイツ、東の苦手とする日本に挟み撃ちになる事を極端に恐れ、何とか日本を北に向かわせず、南下させようと画策します。

世界に展開していたコミンテルンは他国の協力者を巧みに使って日本に様々な奸計を仕掛けて来る訳です。日中戦争を長引かせ、南に戦力、意識を集中させる作戦ですが、関東軍が易々とその罠に嵌ったのは歴史の必然とは言い難いです。

蒋介石率いる国民党軍の方はと言えば、英米の支援を受け、これまた意固地なまでに日本に敵対します。国際法も何もあったものではありません。亊あるごとにちょっかいを出したり、嫌がらせをして来ました。

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     (当時の東京朝日新聞、通州事件の記事)

200人以上の犠牲という、日本人居留民に対する凄惨を極めた通州事件はその最たるもので、中国に対する日本の見方が大きく変わった出来事と言えるのではないでしょうか。

反日感情がベースにあってこれらの行為に及んだのかと言えば、否、米英ソの手先となり、本当に組んで共闘すべき相手である日本を攻撃するのですから言語道断と言わざるを得ません。

そこには世界的視野での戦略や、将来に対する国家的ビジョンもなければ、民族としてのプライドとも無縁な、ただ今日を生きるだけの野盗の群れが存在していたに過ぎないのです。

取り留めなく長くなってきました。(笑)また次回に続きます。

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2017年5月15日 (月)

なぜ反日国は誕生したのだろうか(前編)

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 中国、韓国が常軌を逸していると思われる程反日活動に血道を上げるのは、和を尊ぶ我々一般日本人には理解し難い事です。今回はその背景を歴史を参考にしながら考えてみます。長くなる事が予想されますので、何回かに分けて書いていくつもりです。

ご存知の通り、日本には脈々と受け継がれて来た世界に希な固有の歴史があります。紀元前660年(縄文時代)に即位された神武天皇(天皇=スメラミコト)以降の皇国としての歴史です。

今年は皇紀2677年にあたります。その神話自体は多少不確かなところはあるにしても、全くの絵空事と言い切るには現存する諸々の事象からみて無理がある気がします。少なくとも私はそう思います。

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時代はその平和な縄文時代から弥生時代へと、大陸から朝鮮半島を経由して渡来人が押し寄せて来る事で変わっていきます。この時代に日本の人口は自然増をはるかに上回る勢いで増えました。

基本的にはこの渡来人と縄文人のミックスが今の日本人と思って差し支えないのは色々な研究からも明らかです。つまり我々日本人の民族的ルーツは2000年以上も前に原型が出来たという訳です。

一方の中国、韓国は全く趣を異にします。地政学的な問題もあってそこに住む人は常に入れ替わって来ました。中国は蒙古に支配された時代が長いのはご存知の通りです。漢人から見ての蒙古ですから、字を見ても分かるように少しバカにしている訳です。

17世紀中盤、その小バカにしていた蒙古人が万里の長城を超えて攻め込みます。その蒙古人に虐殺され、あるいは追い出され、また支配された漢族が失地を回復するのは20世紀になってからでした。日清戦争で日本に敗れた清は、弱みに付け込む欧米列強からの圧力に抗しきれず植民地化が進み1912年、滅亡に至ります。

その後、清朝最後の皇帝である愛新覚羅溥儀が、1932年に関東軍の庇護の下、初代満州国皇帝として即位する事になったのは映画「ラストエンペラー」でも描かれていました。しかしその理想郷とも思えた五族協和の時代は長くは続きません。

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(映画ラストエンペラーで溥儀の役を演じたジョン・ローン)

満州国は日本の敗戦によって中国全土の実権を握った中華民国に併合される事になります。その数年後の49年には共産党軍が国民党軍との内戦に勝利し中華人民共和国の時代が誕生、現在に至る訳です。

つまり今の中国は甘めに見ても建国105年に過ぎないのです。しかも清の支配が長かったため文化、科学技術の停滞は当然で、にわか造りの国家、中華民国は近代国家としての体をなしていなかった事は言うまでもありません。

多少前後しますが、日露戦争後あたりから中国人(漢族)留学生が既に近代化を進めていた先輩国日本に大挙して押し寄せる事になります。彼らが見たものは中国由来の漢字をベースに作られた欧米の様々な概念を指す1400にも及ぶ熟語、つまり新しい言葉(漢字)でした。

これを学ぶ事によって既に日本語に翻訳されていた欧米の文献を読むことが出来ます。彼らはそんな重宝なものを、何もなかった母国に持ち帰らない訳がありません。現代中国語の70~80%はその時逆輸入したものだと言います。

ただ彼らは、あろう事に簡略化した文字(簡体字)に変えてしまったので表意文字が表音文字に変わってしまいました。もったいない話ではないでしょうか。従って、オリジナルの漢字を発展させ現在も変わらず使っているのは日本だけという事になります。

さて、もう一つの超絶反日国家、韓国ですが、朝鮮人のルーツは紀元前5世紀頃の中国の史書に登場する穢(わい)族だと言われています。その文字の意味は汚れだそうです。日本統治前の朝鮮半島を思い浮かべれば納得がいきます。

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 (韓流ドラマからは想像も出来ない当時の朝鮮半島)

中国人(漢族)は自分たち以外の民族に対しては良い漢字を選ばなかったようで、その名残は日本の征夷大将軍にも見られます。征夷は蝦夷(えびす、えぞ/北の異端児)を征討するという意味なのです。因に日本は倭と呼ばれ、にんべんがつきます。人として認識していたという事になり、比較的上位の民族と見られていたのでしょう。(笑)

話は戻りますが、朝鮮人のルーツに関しては900年程前に北方のエヴェンキ族が半島に南下、土着したという説もあります。ただそれを認めてしまうと古代から朝鮮が日本に文化を与えて来たという、彼ら特有の言いがかりが通用しなくなるので認めたがらないようです。

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(韓国に行くと、今でもこういうトーテムポールが見られる。私もよく目にしたが、一種独特で不気味な感じがした。)

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    (元祖エヴェンキ族のトーテムポール)

いずれにしても中世以降は中国の柵封国として中国に事大し、朝貢外交を行って来ました。主権を持った独立国となったのは日清戦争以後の事です。その大韓帝国は自らの不作為、統治能力のなさにより13年で崩壊、日本の統治下(保護国)に入る事になります。

その後、日本の敗戦により独立せざるを得なくなりますが、はっきり言ってその1945年からやっと主権国家としての体裁が曲がりなりにも整う訳で、建国70年というのが妥当なところではないでしょうか。こうして見ると歴史が浅い国の代表格であるアメリカ合衆国が古参に見えますから面白いものです。

(次回に続く)

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2017年5月10日 (水)

栄光の日本国旗が眩しい魑魅魍魎共

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朝日新聞デジタル 5/8(月) 23:14配信

  サポーターが旭日(きょくじつ)旗を使って応援したことで、アジアサッカー連盟(AFC)から執行猶予付きの無観客試合の処分を科されたJ1リーグ・川崎は8日、9日に等々力競技場で行われるアジア・チャンピオンズリーグのイースタンSC(香港)戦で、旭日旗使用の自粛をサポーターに要請することを明らかにした。

 4月25日の川崎対水原(韓国)のACL1次リーグで、川崎応援の観客が旭日旗を掲げ、韓国側が「戦争犯罪の旗」として処分を要求した。韓国側は日本人観客の旭日旗を没収し、韓国人観客が押し寄せて襲撃されそうになる場面があった。

開いた口が塞がりません。その日本人は犯罪者扱いされ身柄を拘束、謝罪させられたと言いますから絶句です。なぜそんな理不尽な事がまかり通るのでしょうか。自分の国の旗を振るだけで制裁?メチャクチャです。我々日本人の理解力をはるかに超えています。

旭日旗は戦犯旗などではなく、むしろアジアを欧米列強による植民地支配から解放し、独立に導いた栄光の旗です。正義と自由の象徴と言っても差し支えないでしょう。私はそんな旭日旗が大好きです。これは日本人として胸を張って言えます。

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            (陸軍旗)

そもそもちょっと前までは、誰もそんな事は言っていませんでした。最近急に言い出したのは、数年前のサッカーの試合で韓国の奇誠庸選手が猿真似をして日本を侮辱した事が問題にされた時からです。自らの行為を正当化するために「観客席の旭日旗が目に入り、怒りを覚えてやった」と言い訳したのです。

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(韓国人は日頃から日本人の事をサルと言ってからかっている)

つまり自分の国が被害を受けた象徴である戦犯国日本の軍旗に反発したとでも言いたかったのでしょう。しかし、どう考えてもそれはおかしな話です。日本は朝鮮とは戦争していません。1910年の併合は国際的にも認められた合邦(ANNEXATION)でした。

国民レベルでは対等合併とさえ言えます。相手を日本人として認めたのですから欧米の植民地支配などと同じである訳がありません。従って韓国への戦争犯罪が存在する筈がないのです。戦争犯罪があるとすれば、同じ日本国民として戦った自分たちも同罪です。

これに対する日本側の反応は、

菅氏は「スポーツ団体の決定なのでコメントは控える」とした上で、「Jリーグ、日本サッカー協会と緊密に連携をとりながら、大会管理者の今後の対応を注視していきたい」と述べた。

旭日旗については、「自衛隊旗や自衛艦旗だけでなく、大漁旗、出産、節句の祝い旗など日本国内で広く使用されている。法令上も使用実態も国旗とは異なる」と指摘し、使用が差別には当たらないとの認識を示した。

いかにも生温いです。こういう調子だから相手はつけ上がるのです。日本のメディアもこの事件を興味本位に扱い「日本人は恥ずかしい」などと韓国側の主張に同調する報道をしています。これを見ても日本のマスゴミが誰に支配されているのかは明らかです。

サッカーの国際試合では過去に何度も韓国応援団が日本を侮辱する横断幕を掲げたりヘイト行為をしましたが、日本サッカー協会は抗議をして来ませんでした。それなのに日本人観客が自国の旗で韓国を侮辱したと率先して日本叩きに同調するのはどういう事でしょうか。ここも汚染が進んでいるようです。

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       (海軍旗であり今の自衛艦旗でもある)

その旭日旗ですが、オリジナルは飛鳥時代に仏教美術とともに日本に渡来してきました。菊の紋章も日輪から変化したという説があります。日輪を丸い輪でシンプルに表したのが日章旗で、光背を線として派手に描いたのが旭日旗という訳です。ともに起源は同じだったと考えられています。

日章旗は1854年に徳川幕府が幕府船に正式採用しました。旭日旗は1870年に陸軍の軍旗に指定され、同じ年に日章旗は国旗に指定されましたが、法律はなく旭日旗もまた国旗として使用され続けたと言います。

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            (天皇旗)

1999年の国旗国歌法では「国旗は日章旗とする」と断定されているので旭日旗は国旗ではなくなったように見えますが、国旗国歌法の議論では「従来から使用されているものを否定する法律ではない」という説明を時の総理大臣、小渕恵三がしています。

従って旭日旗も日章旗と同様に国旗とし使用し続けても問題がない訳です。その証拠に海上自衛隊の自衛艦は日章旗を掲げず、旭日旗だけで外国の港に入港しています。国際法では軍艦は国旗を掲げて身分を明らかにしなければなりません。

つまり旭日旗は国連や諸外国、日本政府も国旗として認めているのです。それを侮辱したり毀損する事は日本国に対しそうしている事になります。尤も、日の丸も踏まれたり燃やされたり、破かれたりしているのはご存知の通りです。日本人は怒らないので何をしてもいいと勘違いしているのでしょう。

まあ、言うだけ空しいのですが、日本側の毅然とした対応がない事が問題をこじらせます。時代をさかのぼりますが、日本は韓国を併合した当初、文盲率の高い朝鮮人を本土並みにしようと100校ほどしかなかった小学校を30年かけて4千校以上に増やしました。

学問の最高の府として京城帝大まで設立したのです。阪大や名大より先だと言いますから、どれだけ人がいいのか。(笑)日本人にとって愚民化政策などという卑劣な政策はありえないのです。欧米列強の横暴に対し、アジア人同士で共闘しようというのが大東亜共栄圏の思想でしたから当然です。

つまり朝鮮も中国も味方に付けて共栄圏を拡大しようとしたのですが、それが裏目に出ました。相手がそこまでの民度、意識レベルではなかったのです。何かにつけて日本の足を引っ張って来ました。それが今に続いているのですが、ヘイトスピーチ等の、最近の日本人に対する言論弾圧も異常です。

マスゴミや政治家まで味方に付けて日本人の表現の自由を奪おうとしています。恐ろしい話ですが、お花畑の日本人は今一分かっていません。失言に群がる魑魅魍魎共が、何かにつけて日本を仇なし跳梁跋扈している姿が見えないのでは盲目と同じです。

そもそも戦犯国というなら韓国の方がよっぽど相応しいです。日本軍は米の8年に渡る戦争犯罪の本格調査(IWG)で殆ど何も出て来ないくらいの清廉潔白さですが、韓国は戦争犯罪の証拠が山ほど残っています。ベトナム戦争では無辜の民を何十万人も虐殺しました。現地女性に生ませたライダイハンも有名です。

それを棚に上げて日本だけを目の敵にするのは、ルサンチマンから来る日本憎さ、などという牧歌的ラインを超えています。一種の侵略行為とさえ言えるでしょう。いずれにしても政府の毅然とした強い対応が待たれます。

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2017年5月 5日 (金)

異次元金融緩和、真の目的は?

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 日本には欧米に比べてマネタリーベースやマネーストックが国民一人当たりで見て異常と言える程に多いという話は前にしました。円安が過ぎて正しいとは言えない今の為替レートで計算しても米の2倍、EUの3倍ですから凄い金持ちです。(笑)

日銀が量的金融緩和を買いオペによって実行すると金融機関の資産の部、国債等の有価証券金融資産が減って金融機関が日銀に持つ当座預金の残高が増えます。今はその合計が355兆円(発行残高の42%)ですから随分買い進めたものです。安倍政権になる前と比べれば5倍にもなります。

ただこれは政府が政策的に増やしているだけで、必要がなくなれば、いつでも減らす事は可能です。自国の需要と生産力を見ながら決めればいいだけであって、そこに厳格なルールというものはありません。そこは金本位制の時代とは違うのですが、なぜかその時代の感覚でものを言う人がメディアには多いので混乱します。

では日銀は、異次元の金融緩和(量的)と言って4年程前からマネタリーベース(日銀当座預金+日銀券発行残高)を増やして来ましたが、その目的は達成されたのでしょうか。否、全くインフレにはならず、その気配さえ感じられないのですから一体どうなっているのかと言いたくなります。

政府や日銀がそこまで無策、無能なのでしょうか。私にはそうは思えないのです。むしろ最初からその気がなかったと思った方が納得出来ます。ではその目的はなんでしょうか? それが明らかになれば日本が今置かれている状況を正しく知る事が出来るのかも知れません。

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(リーマンショック後から他国はマネタリーベースを劇的に増やし始めたが、日本はそれから5年も経ってから突然異次元緩和と言い始めた)

そもそも、どんな経済大国でも経済活動をするためのお金(マネタリーベース)が、そこまで多い必要はないのです。例えば100万円の車を作る人がいて政府がそれを公用車として買い上げたとします。100万円もらった人はそのお金で同額のシステムキッチンを買いました。

システムキッチンを売った人はそのお金でオーディオセットを買う、という具合に次々とお金が回転し、1年間で5人の人が100万円相当のものを手にしたとします。その結果、その年のGDPは500万円増える事になるのです。

という事はGDPが500兆円だとすれば極端な話、日本人の一ヶ月分の平均収入である42兆円もあれば事足りる事になります。42兆円を12回廻せば済むのであれば、マネーストックが1000兆円(M2)近くもある事の必然性が説明出来ません。誰かが溜め込むにしても限度というものがあります。

さらに、その100万円の取引で、税額が一回の取引につき20万円だったとすれば、5回の取引で政府は最初の100万円の全て回収出来るのです。つまり政府が出した100万円は徴税によってチャラになります。結果的にはゼロ円で500万円相当の資産が増えるのですから大変な事です。(笑)

その徴収した100万円は次の年にまた政府が支出して同じ回転をすれば前年と同じGDPを産み出す事が可能です。横道にそれますが、これが海外に対して物を売るとどうでしょうか。当然ですが500万円分の資産は海外に出て行きます。

貿易黒字ならその分の外貨を日本は得ますが、万年経常黒字国では有効に使わずに溜まっていくだけという事になりかねないのです。国内での総生産から輸出分を引いたものが国内消費となるのですから、貿易黒字分の外貨だけはどうしても余る訳です。

為替の変動相場制はそれを調整して輸出ー輸入がゼロになるように働く、言わばスタビライザーですが、円高を嫌う政府のドル買い介入などで無駄な外貨が溜まっていく事になります。海外への投資からの配当や利息もそれに乗っかって来ますから、貿易黒字国日本は円高基調でなければおかしな事になるのです。

それを嫌うなら外需依存をやめればいいのですが、政府の方針、及び外圧により増々外需依存度を強めたため日本は円高デフレが長年続く事になりました。そのせいもあって円ベースでのGDPは伸びず、給料が減っていくという悪循環に陥ります。

話を戻しますが、GDPを増やすためにすべきは、上記で述べたようにお金の総量ではなく、肝心なのはマネーストックの増加率と回転数だというのに、日銀はマネタリーベースを増やす事しか眼中にないようです。

ところがその資金はブタ積みと言われ、マネーストックを増やす貸出しに貢献していません。金融機関の貸出し残高は微増に過ぎなのですから、もったいない話ではないでしょうか。

最近になって貸出し残高が伸びているという報道も耳にしますが、国内向けは決して増えてはいません。大きな流れではむしろ減る傾向です。マスゴミの言う事を真に受けてはいけないのです。

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(みずほFG の貸出し残高、みずほは国内より海外重視か?韓国への融資も積極的だし、どこの国の銀行だろう)

そこで的外れになるかもしれませんが、邪推を試みたいと思います。その莫大な資金の使われ方です。最近円キャリートレードという言葉があまり聞かれませんが、何十年も続いている日米の金利差で儲けている金融関係者は確実に存在する筈です。

異次元緩和で円安になって日本株が上がりキャピタルゲインを得ている海外資本が多いのは有名な話で、安倍政権になってから日本は対外的に100兆円規模のキャピタルロスを記録しています。それは対外純資産をドルベースで見れば明らかです。

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(対外純資産を円で表しても分かり難いのですが、経常黒字が続いているのに円ベースの対外純資産が減っているというのは尋常ではない)

最近は円ベースでも減っていると言うのに、誰もそれに言及しないのは不自然と言わざるを得ません。キャピタルゲイン・ロスは経常収支に表れないので、やむを得ない面もあるとしても100兆円規模ですからどうかと思います。(笑)

金融の話は難解で私も苦手なのですが、例えば日銀当座預金残高だけを見ても資金の流れは把握出来ません。大きく動いたとしても金融機関同士が日銀当座預金の中で移動させているだけで総額は変わらないのです。日銀には海外の金融機関も多数口座を持っていて、そこに移動した資金も当座預金残高として表されます。

例えばですが、日本のM銀行が海外の投資家Bに融資をしたとします。Bがその資金を何かに投資した場合、M銀行の当座預金残高(資産)と預金残高(負債)が減ります。一方Bの、日銀に当座預金口座を持つ、投資先の取引銀行Cの当座預金残高(資産)と預金残高(負債)が同額増える訳です。一見何もなかったかのように見えますが、C銀行が外資であれば話は違います。

あるいは、そのM銀行から借りた資金を直接に投資するのではなく、その円預金を担保にドルを調達(借り入れる)する事も可能だと言います。そのドルで利回りのいいドル建て金融商品を買ったなら、金利差によって何もしなくても利益が転がり込んで来る訳ですから笑いが止まりません。

この場合為替はハンデにならないのです。ドルが上がればドル建て金融商品を売って円に替えM銀行に全額返済すれば利益が確定します。反対に円が上がってもM銀行からの円による融資残高には変化がないので安心という訳です。

上がった分を担保にドルの追加融資さえ受けられるかもしれません。このように金融緩和して積み上がった円が国内で生きず、海外資本に利用され海外の企業を富ませているのだとすれば、日本の異常な金融緩和の目的、理由が分かるというものです。

しかし、その見返りが何なのか、そこは謎です。まさか見返りは安保で、株式、円キャリー等での利益供与は米に対するみかじめ料? いい加減な話は出来ませんが、そういう気がしない訳がないでもありません。(笑)

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2017年5月 2日 (火)

逆転の発想で税金を考える

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 何らかの形で税金を納めている普通の日本人は、税金はお上へ献上すべき「みかじめ料」?のように思っているのではないでしょうか。正しく使われているかどうかはともかく、お上には逆らえないので取りあえず払っておこうという感じです。



しかし出来る事なら払いたくない、払うにしても、少しでも減らしたいと思うのが人情です。特に自営業や中小企業の経営者にとっては切実です。利益が出た場合、どうせ税金に取られるくらいなら何かに投資しようとか、物に代えておこうと考えても不思議はありません。



そのせいもあって高級欧州車などはよく売れるようです。私の場合も車が商売なので税務署は殆ど丸ごと経費として認めてくれます。儲かった時などは節税の名目で欧州車を買ったりしていました。もちろん仕事の参考にするためである事は言うまでもありません。(笑)



このように直接税なら考え方次第でやりようは色々あるのですが、間接税、特に消費税はいただけません。うちの場合消費税の納税は年に一度ですが1年分となると大金を納める羽目になりかねないのです。海外との取引が少ない時は悲惨です。

(笑)

 既に色々な支払いに使ってしまって、そのための蓄えが全くない場合などもあります。そうなると取りあえず銀行などから借りるしかないという事になり悪い流 れへと落ちていく訳です。計画性がないと言われればそれまでですが、商売に不測の事態はつきもので、そういうケースは案外多いのです。

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 ( 私、日本に生まれてよかった。私もそう思います。)

ところで国の税収はアベノミクスで上がって来ているとは言え歳入全体で見て、歳出に対し30兆円以上不足した状態が続いています。国債の償還費と利払いだけで24兆円近くもあるのですから当然と言えば当然ではないでしょうか。



しかし常識的に考えて、その足りない分を全て間接税で補う事は不可能です。20%以上もの消費税になりかねません。そうなると消費が間違いなく冷え込むので、肝心な直接税の税収が減り全体の税収は返って伸びないというパラドックスに陥ります。



今の8%でも結構やばい訳ですから10%に上げるのは無茶です。間違いなく消費は減りデフレからの脱却は遠退くでしょう。むしろ下げてほしいというのが中小企業経営者の本音です。輸出企業で、しかも下請けを叩ける大企業は賛成かもしれませんが。。



では一体どうすればいいのでしょうか。何か妙案はあるのか? あるエコノミストは言います。国債を刷って財政出動をすれば有効需要が増え、税収も増えるので好循環になると・・またあるエコノミストは、それでは財政が保たないから節約しろと言います。



しかし考えてみれば、今は金本位制の時代ではありません。ニクソンショック後、1971年に管理通貨制に移行しています。それが意味する事は、その気になれば主権国家の政府はいくらでも通貨を発行出来るという事です。



その場合のリスクはインフレしかないというのですからふざけた話ではないでしょうか。もちろん物価がどんどん上がり、アルゼンチンやジンバブエがそうだったように、お札の束を抱えて買い物に行くのは悪夢です。何としてもそれだけは避けたいというのは分かります。

し かし今日本はデフレなのです。しかも膨大な潜在生産力を持ちます。なら少々お金を刷ってばらまいても問題ない筈です。2%のインフレターゲットを言い出し てから随分時間が経ちます。無策の誹りは免れません。もっと直接的に効率よく消費を増やす方法はあるのではないでしょうか。



よく言われ るのがばらまきの代表、ヘリコプターマネーですが、それが難しいというのなら逆に減税という手もあります。消費税を廃止して直接税も下げるなら消費は間違 いなく増えるでしょう。ところが政府は逆の事をやろうとしているのです。消費税の増税他、酒税なども見直しているようです。

それで消費が増 える訳がありません。

私が思うに、今の時代の税金というのは、もちろん国への帰属意識を高めるため、という事はあるのでしょうが、一種のペナルティと も言えるのではないでしょうか。つまり景気が加熱し過ぎて物価がどんどん上がる事への事前制裁金です。だとすれば人をおちょくった話です。

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 (画面をクリックすれば大きな画像になります。)

例えば98兆円(国債費24兆円を含む)の国家予算の財源を税収外収入を除いて全て国債の日銀引き受けで調達したならどうなるのでしょうか。夢の税金ゼロです。インフレがないとすれば乗数効果と限界消費性向を考慮しない単純計算で実質11%の経済成長になります。

(国 債費を除く基礎的財政収支対象額を約73兆円、減税額58兆円とし、前年のGDPを505兆円としての計算)



さすがにいきなり実質11%というのは難 しいかもしれません。では実質3%成長ならどうでしょうか。その場合、名目が11%成長なら、後の8%はインフレ分になります。という事は、政府は2%の インタゲを達成するなら5%分(30兆円)の減税すればいいという事になるのです。

極端な話ではありますが、一度やってみたらどうでしょうか。ある年に 税金を全てゼロにしてみるのです。壮大な実験です。(笑)その次の年から徐々に税金を上げて2%のインフレで安定させます。政府債務が莫大になると言われ るかもしれませんが、日銀引き受けなら大した問題にはなりません。それでも心配と言われる方には債務の対GDP比を減らす事で納得してもらいましょう。

私 の簡単な計算では名目5%成長が続けば13年程でGDPは倍になります。その時の税収が正確にどれくらいかは分かりませんが、税収弾性値を政府見解の1.1と極端 に低めに見積もっても122兆円、2とすれば200兆円を超すのですから、その時代の一般会計予算を今の倍としても十分税金だけでやっていけます。

プライマリーバランスの劇的改善は自明で、政府債務の対GDP比が問題にならないレベルになる事も言うまでもありません。但し、人口と生産年齢人口の減少は考慮していません。考慮したとしても10年では大きな減少はないので大した違いはないと思われます。

インタゲをやるには、こういうやり方の方が今のベースマネーを増やすだけのやり方よりよっぽど効果的だと思うのですが、そういう逆転の発想が政府にある筈がありませんね。(笑)ではなぜ今の金融緩和という、ひとつの方法にだけ固執するのかは次回考察したいと思います。

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