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前回更新してから、気がつくと2週間も経っていました。公私共に忙しかったのと、8月に一気に言いたい事を書き尽くした事もあって、少しモチベーションが下がっていたのは事実です。その、大して書きたい事がないという状況は今も変わらないのですが、そろそろ書かないと忘れられてしまいます。(笑)
それにしてもその間、実に色々なことが起きました。ハリケーン・イルマにメキシコでは大きな地震もあったようで、被害が規模の割に小さいのが不幸中の幸いと言えますが、我々地震国の人間にとっては人ごとではありません。謹んでお見舞い申し上げます。
地震と言えば一番驚いたのが、このタイミングでの北朝鮮の水爆実験です。しかも人工地震としてのマグニチュードは5.6だと言いますから、中くらいの自然地震に相当します。そこまでの技術力がいつの間についたのか、自前なのかどうなのか?そんな訳はないので、どこかの支援がある筈ですが、一体何処の国が・・・いずれにしても謎の多い国です。
しかし、トランプ大統領は形だけの制裁で、軍事的には今回もスルーするつもりのようです。スルーしない場合は、それはそれで大変なのでしないに越した事はないのですが、その事なかれ主義が北朝鮮をここまで増長させた事も事実です。どこかで線引きは必要ですが、米はどこまで我慢するつもりなのでしょうか。
実は・・ここだけの話ですが、ここ10日くらいの間、我が家の上空、見たところ米軍の戦闘機(艦載?)と思しき航空機の往来が激しくなって来ています。ここ数日は主に夜間の飛行が頻繁で、轟音のためTVの音が聞こえません。
9月初旬には夜間離発着訓練をやるのやらないのという情報もあったようで、北と直接関係ないのかもしれませんが、ちょっと物々しさ、不気味さを感じています。なにしろ飛行頻度が異常なのです。
ところで、あれだけ騒いでいた「もりかけ問題」も収束したのか飽きたのか、あまり話題にならなくなりました。支持率もじわじわ戻して来ているようです。人の噂も75日と言いますから安倍さんとしては、なるべく目立たないようにして時間を稼ぎたいところでしょうか。民進党のオーンゴールに救われている感もなきにしもあらずです。。(笑)
話はコロコロ変わりますが、そう言えばニッサンリーフ(EV)が新しくなりました。写真を見ると、一見よくなったように見えますが、詳しく観てみると・・新型プリウスなどと同じように、ちょっと小細工が過ぎるようです。先進性やハイテク感を無理矢理出そうと苦労をした痕跡がうかがえます。ちょっと気負い過ぎか。。
性能的には新たに40kwh の二次電池を搭載した事によって加速性能や航続距離が延びたようです。特に400キロという航続距離は旧モデルとの比較で、ほぼ倍増なので期待が持てそうです。価格は300~400万円の間に収まっているので、悪評だった旧モデルよりは売れるかも知れません。
欧州勢が一気呵成にEV化を進めていくという与太話もタイミング的には絶好でした。ここで一気に流れを引き寄せ、採算ベースに持っていきたいところではないでしょうか。月3千台という強気な販売予想(妄想?)も出るというものです。
それでも私に言わせれば、旧モデルでついてしまった不信感を拭い去るのは困難です。売り方にもあざとさを感じます。EV だけでは自信が持てないのか、今やどのメーカーもやっている限定自動運転や車庫入れ機能等をパックにしてハイテクイメージを演出しようとしているのはいただけません。そこはまるでテスラです。価格相応のバリューがない事を糊塗したいのでしょうか。
(新型ニッサンリーフ)
「ニッサン インテリジェント モビリティ」
・最先端のe-パワートレインにより航続距離が400kmに
・ドライバーの運転時の負担を軽減するe-Pedal(イーペダル)を搭載
・プロパイロットを搭載
・進化した自動運転技術「プロパイロット パーキング」を搭載
・Vモーショングリルの採用と低重心でスリークなプロポーションを実現
・空間性と機能性を両立した内装を実現
・「Apple CarPlay」を搭載するなどコネクテッド技術の搭載
私はここで何度も言っていますが、リーフに限らずEVは未だ未だ発展途上の商品です。ターボ付きのダウンサイジング・ガソリンエンジン車やハイブリッド車のように、高付加価値型商品としての確立した世界はありません。従ってどうしても無理な売り方にならざるを得ないのも確かでしょう。
しかし人を騙すようなやり方は余りにも誠意がないし、持続可能とも言えません。チャラいおやじに軽々しく「やっちゃえニッサン」などと言わせてはいけないのです。第一品位が損なわれます。大企業としての矜持にも関わるのではないかと思うのですが、トップは何を考えているのでしょうか。
さて、その新型リーフ、その実力はいかほどのものか、プリウスと最廉価版同士で比較してみる事にします。これはあくまでも偏見のない中立公正な比較です。(笑)
車両のサイズはほぼ同等です。全長はプリウスが60ミリ長く、全幅はリーフが30ミリ広いです。全高は床下にバッテリーを積んだ分リーフが70ミリも高くなっています。大きな差があるのは重量でプリウス1310キロ何に対し、リーフ1490キロと180キロ(大人3人分)も重いのです。ひとえに電池を多く積んだ事が原因です。
ただ動力性能に関しては110kwのモーターを積んだリーフの方がモーター特性も手伝って中速域以下ではキビキビ走ると思われます。プリウスは燃費のために出力はギリギリまで絞っている感じです。但し高速での性能は逆転するのではないでしょうか。街乗りのリーフ、遠出のプリウスという棲み分けが出来ます。
大差がつくのは航続距離です。カタログ値で行くとリーフ400キロ、プリウスは38リッターのタンクにJC08、40.8キロ/リッターの燃費ですから1550キロとなります。実際にはその60%として240キロ対930キロというところか。それにしても4倍近い差です。
プリウスは年に1万キロという日本人の標準的な使い方をすれば月に一回給油すれば十分という事になります。対するリーフは、自然放電もあるので頻繁に夜間充電をしなければならず、さらに遠出したなら最低でも一回は充電が必要です。
その場合急速充電でも40分かかると言いますからかなり厄介です。しかもいつも充電機が空いているとは限りません。せっかちな人や忙しい人には向かない商品と言えます。
気になる価格はリーフ315万円、プリウス243万円で70万円の差です。いくらガソリン代より電気代の方が安いからと言っても3~5年の間で挽回出来るものではありません。さらに電池交換費用やリセールバリューでも今のところプリウスが圧勝です。経済性という点ではプリウスに敵い様がないというのが実態です。
肝心なエコロジー性能ですが、ここも微妙なのです。CO2排出量だけで言えば、日本のように大半が化石燃料ベースでの電力使用という条件下では、ガソリンエンジン車の実質燃費がリッター30キロにもなればEVと同等と言われています。
つまりプリウスはカタログ値リッター40.8キロなので、実質でその75%も走れば環境負荷はEVと同程度という事になるのです。現実問題として実走行でリッター30キロを走るのは余程の名人でもない限り難しいと思われますが、それでも思った程の差はつかないようです。
これらを総合的に判断して、あなたならどちらを選びますか? 私は他に選択肢がある限り、EVを選ぶ事はありません。
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コメント
トヨタが固体燃料の電池を開発し2023年くらいに新型EVを発売するそうですが、それと比較してもまだHV車のほうに軍配が上がりますか。またあの発表は本当なのでしょうか。新型電池。
投稿: 八丈島 | 2017年9月12日 (火) 19時36分
八丈島さん、その件は8月7日の当ブログ記事でも扱っています。ご参照下さい。
内容的には本当だとは思いますが、ちょっと時期が早すぎる気もします。まさかとは思いますが、他社を牽制するために流したのかもしれません。
投稿: 田中 徹 | 2017年9月12日 (火) 22時14分
中国も化石燃料の自動車を将来禁止すると言っていますが、日本の絶対的なアドバンテージは変わらないようですね。安心しました。日本は民度が高いのですが情報が正しく伝えられていないのが致命傷です。電波のオークションの導入が検討されていますが、ぜひそうしてほしいです。
投稿: 八丈島 | 2017年9月13日 (水) 19時06分