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2017年9月28日 (木)

どう考えても明るい未来しかイメージ出来ない自動車の未来(後編)

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---日米 FTA消費増税 /カジノ解禁に反対します ---

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 大変遅くなりましたが、9月20日の記事からの続きになります。

 例えばですが、100年後東京に住むある四人家族が九州への観光旅行を計画したとしましょう。その場合コミューターEVで近くのモビリティサービスのモータープールに行き長距離用ミニバンと交換します。サイズは今のマイクロバス程度で簡易キッチン、トイレ付きです。勿論多彩なシートアレンジによって食卓やベッドも用意出来ます。

キーはスマホに入っているアプリが代わりをします。決済も電子決済ですから面倒な書類の手続きも一切ありません。希望する車は画面上で予め予約しますから人為的ミスによる手違いもないのです。それにしてもこの頃は紙のお金を見る機会がめっきりなくなりました。

もちろんこのミニバンは区間内完全自動運転ですから、基本的には予約の時に計画した通りに動きます。もちろん途中での休憩や若干の計画変更は口頭で指示すればいいだけです。その点柔軟に対応します。こうして九州までは快適な旅が約束されるのです。

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           (イメージ画像)

さて目的地に着きました。そうなるとこの大きなミニバンは邪魔です。そこで予め予約しておいた現地のモータープールで観光用ミニバンと交換します。今のアルファード程度のサイズでパノラマ視界のその観光用ミニバンはAIによるガイド付き自動運転車である事は言うまでもありません。どんな無理難題にもすらすらと答える事でしょう。

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           (イメージ画像)

この話に出て来る車は全てEVですが、その時代、全国津々浦々まで整備された高速道路中心の長距離用や観光地用は当然そうなります。肝心な電力ですが、爆発の心配がなく、年間1万トンのトリウムで100万kWeの原子力発電所を1万基稼働できてしまうと言われる安全な原発「トリウム熔融塩炉」が日本の○○製作所によって開発され、供給はほぼ無限になりました。

ここでEVが爆発的に普及するのですが、幹線道路に於ける走行しながらの非接触電力供給技術も確立され、搭載される全固体電池は長距離用ミニバンの場合でも今の半分以下です。このミニバンは基本的に幹線道路中心ですから、それで問題ありません。

観光地用ミニバンは、立ち寄る先々に非接触充電設備がありますから、お客が観光中に、車が自分でさっさと充電します。これも航続距離で言えば200キロもあれば十分です。家庭用コミューターはさらに航続距離が短くても問題がありません。100キロも走れば十分な軽量小型EVは日常の足にはうってつけです。

ところでガソリンエンジンですが、改良に改良が重ねられ、効率が今の2倍近くにもなりました。しかも有毒ガスは殆ど出しません。途上国だけでなく、先進国では一部のマニア向けスポーツカーとして存在感を発揮しています。さらに、そのエンジンベースのハイブリッド車も高級車やスーパーカーには欠かせません。

こちらはややマニアックな年輩富裕層がオーナーです。自動とマニュアル(この場合人が運転するという意味)が選べ、例えばドライバーが脳溢血などで気を失ったとしても、自動的に病院直行の自動運転に切り替わります。

コネクテッドカーのいいところで、オンラインで簡易診断、病院の指示、さらに応急手当すら出来るのです。救急車(ヘリ)との連携ももちろん可能で最善の救命手段を瞬時に選択する事は言うまでもありません。交通事故死?そんな言葉は死語になって久しいです。

ディーゼルエンジンはと言うと、マツダの努力もあって2030年頃までは生き残りました。それ以降は技術的な事はともかく、コストの点で折り合わなくなり乗用としては徐々に姿を消す事になります。ただ、大型車と船舶などには残り、石油精製の過程で一定量は出る軽油の消化に貢献するという訳です。

こちらの排ガスも今との比較では飛躍的に浄化されています。CO2だけはどう頑張っても減らす事が困難でしたが、その頃にはCO2による温暖化がインチキだとバレていて、それより寒冷化問題の方が顕在化しているのです。いかに地球寒冷化を遅らせるか、その話題がメディアをにぎわすようになりました。

さて、完全自動運転で飛躍的に伸びたモビリティサービスですが、コストの70%を占めていた人件費分安くなった事もあって需要が劇的に増え、トータルでの走行距離はむしろ延びる事になります。つまり当初心配されたような販売台数の減少はなく、むしろ鉄道やバスなどの公共交通機関のテリトリーを侵食する事になったのです。

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その結果長距離輸送は、時速100〜200キロ域が高速ミニバンEV、300キロ〜600キロはリニアモーターカーが受け持ち、それ以上は航空機となりますが、狭い日本ではドメスティック航空便がほぼ絶滅する事になりました。

自動運転とEV化が、環境破壊や地球温暖化レベルで言えば、自動車の比ではないと言う航空機による成層圏への排出物低減に大きく貢献したのは怪我の功名と言えるでしょう。

顧客のニーズはさらに多様化し、その情報を持つモビリティサービスは車の開発に口を出すようになります。言うなれば携帯電話に於けるキャリアとメーカーの関係です。共同開発というパターンも定着し多機種少量生産が常態化します。

それを見て21世紀初頭のガラケー化を恐れたメーカーは、自らの販売網を大型化、モビリティサービス併用とし、ユーザーのニーズをより取り込む事に血道を上げる事になります。その結果は多様化の波が押し寄せ、地産地消でしか対応出来なくなった事は言うまでもありません。ミイラ取りがミイラになった瞬間ですが、これも怪我の功名と言えます。

当然グローバル化の波は引いて行き、超ローカル化、ガラパゴス化が進みます。そうなると輸出での現地対応はまず不可能です。相手国に任せざるを得ない状況が生まれます。現地生産さえ旨味がなくなって、各国とも自国のニーズ、つまり内需中心の経済体制へと変貌せざるを得ません。

いずれにしても自動車の革命的大変革によって自動車へのニーズが一気に膨らみ、生産台数はうなぎ上りです。その相乗効果でより一層豊かな社会が実現し、我々が三種の神器プラス車をあっさり手に入れたように、人類は想像もしなかった黄金の未来を手にするのです。

どうでしょうか? 思い切りふわっとしていますが、(笑)根拠がまるでない訳ではありません。それはまたその内少しづつ勉強し書いていきたいと思います。

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コメント

田中さん 素晴らしい未来ですが私はそれまで生きているとは思えません。

今の私の悩みは日本国の政治家の質のことです。都民第一などと言いながら都知事の椅子を腰掛けとしかかんがえていない小池さん、新党立ち上げで雪崩をうって駆け込む、未来がないと悟ってすがる民進党議員たち。ちゃんとした証拠も提示できない「カケモリ」問題に固執して、本来問題のある自民党の政策、例えば防衛、増税、移民、種子、農業、教育、報道、憲法、中国、韓国、北朝鮮、拉致などを批判し、自からの提言ができないだらしなさ。政界には優秀な人材が集まらないと実感できます。まあ、選挙に落ちればただの人、ヤクザな商売ですからね。でもこのような人達に国民の生命財産を預けているかと思うと厭になります。

やはり、前記事のコメントにあった、ゴルゴでしょうか。
米国民は政府の政策に強く反対するときは、自ら銃を持って立ち上がる権利を持っています。そのための銃なのです。しかしゴルゴだと狙撃銃アーマライト1丁で済みます。

投稿: ナベ | 2017年9月28日 (木) 22時06分

田中様の未来の車、私には想像つかない世界です。そのころにはAIやロボットが今人がしている仕事のほとんどができるようになり、いったい人は何を目的に生きているのでしょうか。

ナベさんの憂慮よくわかります。一発テロでも起こして一気に解決してしまいたいところです。でも日本国民の民度は高いです。正確な情報が伝われば一機に変わるでしょう。今のところネット世代が少しずつ浸透していくにまかせるしかありませんが、そのうちTVの地上波が開放されるかもしれません。そうすれば様相は一変するに違いありません。それまで各自がんばりましょう。間に合うことを期待して。

投稿: 八丈島 | 2017年9月29日 (金) 00時10分

ナベさん、必殺仕置き人という手もあります。(笑)出来る限り長生きして見届けたいものです。

八丈島さん。豊かな未来には人間は何をしているのか、面白いテーマです。その内本文でやります。

投稿: 田中 徹 | 2017年9月29日 (金) 07時02分

田中徹の未来の車、クルマの正常進化を軸としたライフスタイルの展望・提案・・・真打登場の一つであるのでしょう!
昔、GM/FORDが盛んに出していた未来ビジョンっぽい車は何処に消えたのでしょうね!

投稿: | 2017年9月29日 (金) 16時38分

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