« 沈み始めた巨船と運命を共にするのは誰? | トップページ | 新自由主義と民主主義は両立するか? »

2017年10月16日 (月)

日本企業は凄い資金を溜め込んでいるとは言うが・・

Photo     

---日米 FTA消費増税 /カジノ解禁に反対します ---

ブログランキングに参加しています。

 前回記事で話題にした中国と韓国間の通貨スワップ協定ですが、その後同じ条件で3年間延長されたと中国メディアが伝えたようです。韓国側は無視されたと言っていましたが、水面下では進んでいたのでしょうか。それにしても妙な話です。

内容はと言いますと、私も勘違いしていましたがドル建てではありません。なんと3600億元と、それに見合った韓国通貨63兆ウォンを融通しあうというものでした。はっきり言ってジャンク通貨同士です。(笑)

これでは殆ど中韓間でしか使えません。中国の息のかかった一部のアジアの国は元での支払に応じるかも知れませんが、日本は全く無理です。政府も銀行も、企業でさえいつ暴落するかも知れない恐ろしい通貨を受け取る筈がありません。

20171013063112428

     (右手が白地に赤丸でなくてよかった)

私の会社なども、これまで中国や韓国と取引する場合は基本円建てでした。こちらから言わなくても当然のように、その条件での話になります。ここに明らかな国力の差が見えるのですが、日本のマスコミなどは、こういう現場での事実を知らないのでしょう。

中国との取引では先方の都合で一度だけドル建てにした事があります。運良く受け取り時に円安になっていましたので、少し儲けさせてもらいました。外貨建ての場合だと、こういう為替変動リスク(メリット)がつきまといます。

その昔、欧州(スウェーデンとフランス)の企業からデザイン業務を受注した時も円建てかドル建てでしたが、この時もドル建てのメリットを受けました。プラザ合意の後だったので円高が進んでいる最中です。

先方から間違って送られて来たチェックを発見し、円に交換して返金するまでの数週間という短い期間でも、かなりな為替差益が転がり込んだのです。もちろん可能な限りゆっくりと手続きをした事は言うまでもありません。(笑)逆のケースがないのはラッキーです。

話が横道にそれましたが、韓国が欲しいのはあくまでもハードカレンシー(国際決済通貨)であるドルや日本円です。基軸通貨のドルなら世界中で使えるし、円の場合もドルとの交換には何の問題もありません。反って円を欲しがる国だってあるくらいです。

さて、その日本円ですが、日本企業は凄い金額を溜め込んでいます。巨額のマネタリーベースやマネーストックにも目がくらくらしますが、これなどは正に世界一の金持ち国と言われる所以です。内部留保が406兆円と400兆円を突破しました。

Photo

(内部留保の推移/アベノミクスの円安で急激に増えた)

これを見て希望の党などは、ここに課税しろとか訳の分からない事を言っていますが二重課税を禁止した法律に反する事を知らないのでしょうか。尤も、それを言い出すとキリがなくなります。

現金に対する相続税や贈与税だって立派な二重課税だし、固定資産税もあくどい多重課税です。まず所得税を支払った残りで買った資産に対して消費税(建物のみ)や取得税まで取られます。

おまけに、不動産売買契約には印紙税、登記に登録免許税がかかり、さらにご丁寧に個人資産としてのマイホームにまで毎年課税しようというのですから、どんだけあくどいの?と言いたくなります。

また横道にそれましたが(笑)内部留保の内現預金は210兆円だそうです。406兆円全てを円で持っている訳ではなく、証券投資などが200兆円近くを占めます。しかも大半が海外だと言いますから日本人としては複雑な気持ちです。

そこで疑問なんですが、現預金の210兆円は多いのか少ないのかよく分かりません。調べてみると、その額は運転資金の1.74ヶ月分に当たるそうです。という事は一ヶ月分の企業の運転資金は120兆円(1兆未満切り捨て)という事になります。

年にすれば1440兆円です。あれ?おかしいですね。GDPよりかなり多いです。生産、所得、支出が同額であるという三面等価の原則から言っても矛盾するような気がします。一体どういう事でしょうか。

例えば月に50億円売り上げる会社があったとします。その一次下請け会社数社に支払う費用が計40億円とし、またその一次下請け会社が二次下請け会社数社に支払う費用が30億円だったとしましょう。

これら全ては別会社なので各々に運転資金が必要です。親会社50億円、一次下請け40億円、二次下請け30億円で合計120億円になります。年間にすれば1440億円で、全ての会社の純利益が5%だったとすると、内部留保は年間で72億円にもなるのです。(厳密にいえば端数が出ますが省略します)

これらの会社の内部留保総額が406億円だった場合、純利益が売り上げの5%だとすれば5年と8ヶ月分の累積というになり、そう違和感はありません。もうお分かりでしょうが、この数字の1万倍が日本国の数字です。

従って210兆円の現預金保有は至極真っ当というか普通なので、そこに課税するなんて悪代官でなければ非常識の極みという事になります。但し、海外への投資に関しては国内経済活性化のために、課税とは言わないまでも何らかの制限が必要ではないでしょうか。

ところで日本企業の年間運転資金がやたら多い件、GDPには仕入れ(下請け代金)は含みませんから、日本の産業構造から見て年間で延べ1440兆円もの運転資金が動いている事には何の違和感もありません。

 共感いただければクリックをお願いします。 

|

« 沈み始めた巨船と運命を共にするのは誰? | トップページ | 新自由主義と民主主義は両立するか? »

経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

日本の産業構造から見て年間で延べ1440兆円もの運転資金が動いている事には何の違和感もありません。
・・・なんとなく納得。大きなテーマへの分析・解釈・・・有難う御座います。TVとか全国紙の新聞より遥かに素晴らしい回答と認識致します。

投稿: AZ生 | 2017年10月19日 (木) 09時05分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 沈み始めた巨船と運命を共にするのは誰? | トップページ | 新自由主義と民主主義は両立するか? »