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2017年12月27日 (水)

企業栄えて国滅ぶ

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 日本企業の信用力を示す格付けが右肩上がりに上昇している。高格付けの目安となる「A格」以上の比率は足元で75%に達した。約4割の米国の2倍だ。バブル経済の崩壊以降、借金に苦しんだ日本企業は強い財務を経営課題に据えた。

気が付けば上場企業の過半が実質無借金で世界屈指の高格付け国になった。その裏側で成長投資が不足し企業価値を示す株価では海外に及ばない。四半世紀に及ぶ財務戦略の転換を迫られている。(日本経済新聞12月23日)

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このニュースを見て喜ぶ人は頭がおかしいです。(笑)私は凄く暗い気持ちになりました。日本の企業が世界一の評価を受けて、さらに無借金経営の優良会社がいくら増えようが、国民の生活が豊かにならなければ何の意味もありません。一体その恩恵はどこに消えているのでしょうか。今日はそれを考えます。

一言で言えば、この事が意味するのは企業が栄える事と国が栄える事とは別問題だという事です。つまり外需でいくら儲けようが国民に大したメリットはないのです。この記事はそれを証明したに過ぎません。

フローで考えます。例えば、トヨタがHV(プリウス?)を輸出して海外に売る→外貨が入る→それを企業は円に替える この場合、使えるお金、円を出すのは日本政府です。商品(プリウス?)は海外に消えるので日本には何も残りません。

ただの紙切れでしかないお金より、ものやサービスの方が価値があるにも関わらずです。価値があるものは海外へ、その価値を作る力がない国のお金(借用書)と交換になるのですから間尺に合わない話ではないでしょうか。

という事は政府は外国に貢献し、日本に何も貢献しなかった企業にお金だけをあげる事になるのです。つまり輸出企業にとって大事なお客様は、実は政府だったという事になります。それなら国民一人一人にお金をばらまいた方が余程日本経済に貢献するのは自明です。

銀行で交換するだけなのに何で政府が払った事になるの?と思われる方に説明します。お金は誰かが金融機関から借金するか政府が発行(この場合政府の負債となる)しない限り増えません。誰も借金しない状態で外貨(主にドル)を持ち込んだ企業が、それを円に替えると市場のバランスが崩れます。つまり内需用に使う円が足りなくなるのです。

その結果はご存知のようにデフレを誘発してしまいます。それを嫌うなら政府が円を増刷するしかありません。その特定の企業のために国債を刷ったりして政府債務を増やしてしまう訳です。国債を発行するのは税収が足りないから、という理由だけではないのです。

ただ、これをやり過ぎると為替操作国に認定されてしまうというリスクはあります。増えた外貨分の円を刷る事によって円高が是正されてしまうからです。

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(リーマンショックで下がり、3.11で劇的に下がった日本の経常収支だが、アベノミクスによる円安、原油安等で昨年リーマンショック前まで戻した。増え続ける所得収支の黒字が牽引する。)

貿易収支が黒字の国、正確に言えば所得収支も含めた経常収支が黒字の国の場合、そういう現象が起きます。もちろん経常収支が赤字もしくは均衡している国の場合は違います。得た外貨でその国が必要とする海外の資源や製品を手に入れなければならないからです。その国にない貴重な資源が得られたなら、よくやったという事になります。

では、どうすれば黒字国の輸出企業は国に貢献出来るのでしょうか。その方法を考えましょう。ひとつは海外に売る商品を全て政府に買ってもらう事です。そうすれば価値(商品)が日本に残るし、余分な外貨を溜め込む事もありません。

政府はそれを必要とする所にばらまけばいいのです。安く売ってもいいのですが、しかしこの場合もやはり一部の産業、企業を優遇した事になり不満が他から出かねません。賢明な策とは言い難いのです。

二つ目は輸出に費やした資源を、その企業が国内向けに振り替えるやり方です。量が必要ないなら高付加価値に転換していきます。すなわちクルマなら高級車やEV、あるいは自動運転車などにシフトして売り上げを維持するのです。

ところがこの場合は他の産業が作るものよりクルマだけが高くなるので台数がかえって減ってしまうリスクがあります。全ての産業がバランスよく高付加価値化すればいいのですが、そう都合よくはいきません。従ってこれも賢明とは言えない・・難しいですね。(笑)

最後に考えられるのは、輸出に振り向ける資源分をお金にして従業員に配る手です。企業の内部留保の内、現預金は210兆円にも達します。決算内容をよくするために借金を減らしていった結果ですが、企業が借金を減らした分政府債務が増えました。

この際、溜め込んだ現預金を賃上げで減らし、その分の債務を増やせば一挙両得です。国民の使えるマネーがダブルで増えます。同時に設備や人員は段階的に減らし国内市場だけでもやっていけるようにします。そうすればサービス業などの人手不足解消にも一役買う事になり内需拡大も望めるのです。正に一石二鳥ではないでしょうか。

ただ、この方法をグローバル化信仰に犯された経営者が採るかどうかは分かりませんし、強制も出来ません。という事は政府がある程度の道筋を、政策でつけていくしかないのです。規制や指導です。例えば輸出税の導入などは有効かも知れません。

外貨不足の国にとっては夢物語ですが、世界一の対外純資産を持つ日本なら十分考えられます。一台につき数十万円も取られるならアホらしくてどこの企業も輸出を大きく減らすでしょう。

いずれにしても安易に海外にものを売ってはいけないのです。例えば新幹線ですが、中国に技術ごと売ったために中国は大儲けしました。最新の鉄道インフラによる経済効果プラス、インフラ輸出です。

日本の技術を中国オリジナルだと言って途上国に売っています。また日本を敵視し、日本の支援で得た資金で世界中に捏造した歴史と反日プロパガンダを垂れ流しているのですから何をか言わんやです。こんな国が信用出来ますか?

企業がよかれと思ってした事で、日本は窮地に追い込まれます。

 

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コメント

企業栄えて国滅ぶ

…今回のテーマは深く広く、我が国日本の将来への在るべき姿を構築する為の課題と企業体との相互関係を熟慮する絶好の切り口を提供していますね。資本主義、社会主義、それらを装った独裁主義をこれ以上広がらない為にはどうすれば良いのかを一人ひとりが頑張って抵抗するしかないのでしょう。既に日本のマスコミは何処かの権力者に乗っ取られかけている様に見えます。日本独自の国柄を右から左から攻撃されている事実を認識しましょう・・・自分も含めて。

投稿: AZ生 | 2017年12月30日 (土) 08時31分

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