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2018年5月22日 (火)

銀行はいらない?

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  最近は銀行への風当たりが強く、仮想通貨のような電子マネーの世界になればもういらないのではないか、とか、現金主義(タンスマネー)にすれば特に必要ないとか言われています。実際日銀のゼロ金利政策で儲からなくなった銀行は軒並み大規模リストラ策を発表しました。

このままではじり貧で、最終的に銀行は消えてしまうのでしょうか。。私もこのブログでよく金融機関を無価値産業などと批判していますが、必要がないとまでは言っていません。(笑)

付加価値創造という点では疑問符が付いても、お金を民間企業や個人に渡す媒体としての役割は非常に重要だと思っているのです。

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(立派な外観を誇る銀行は多いが、そういう時代ではないかも知れない)

問題は、国民常識からかけ離れた高い給料に見合う仕事をしている訳でもないのに態度がでかく、特に中小企業に対してはタカピーで不誠実な事です。担保価値の高い不動産を持たない私なども露骨にバカにされたりしました。これでは何かの時に批判の矢面に立たされるのは仕方がありません。(笑)

一方の銀行を介しないビットコインに代表される得体の知れない仮想通貨としての電子マネーは本来の目的から逸脱し、投機の対象になったりしていますが、生活必需と言える通貨がこれでいい訳はありません。そもそも価値がコロコロと変動しては困るのです。

私個人は仮想通貨なんて全く必要としないし、存在も認めません。大半が詐欺もどきで、とても通貨と呼べるような代物でないのは明らかだからです。そもそも株でもないのに持っているだけで不安になる通貨なんて、あり得ません。

現金主義はどうでしょうか。クレジットカードを否定する人は今でも大勢います。絶対に持たないと言って憚りません。むしろ得意げです。お店でも現金しか受けつけないところも結構あって、財布に1万円も入っていない私などは、しょっちゅうドキドキしています。(笑)

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この問題を語るには、まず現金がどうやって作られるのかを知らなければなりません。個人では絶対に作れない一万円札や千円札は何を根拠にどこで作られるのでしょうか。

まずお札に関しては日本銀行管轄の独立行政法人、国立印刷局で作られています。コインは違うようです。額も多くないので今日は現金の大半を占めるお札だけを取り上げたいと思います。

お札発行(印刷)の根拠は日銀の当座預金です。金融機関からの要請があれば、その金融機関が日銀に持つ当座預金口座残高から交換の形で金融機関に渡ります。と言う事は我々国民の現金使用が増えれば増える程、当座預金残高は減る事になるのです。

ご存知のように当座預金は一定額を維持しなけばなりません。預金準備率というのがあって、金融機関は平均すると国民から預かっている預金額の1%程度を無利子で日銀に預けなければならないのです。

現金化は、たちまちその残高が減る事を意味します。預金者が不信感を持って全額を下ろしたいと言い出したなら取り付け騒ぎが起きますが、それは当然当座預金残高だけでは足りないからです。

今現在で言えば400兆円の当座預金残高に対してマネーストック(M3)が1300兆円です。現金(お札)を除くと1200兆円なので、これを全て現金化するには当然足りません。

それを見て、日本は貧乏かと言えばそんな事はないのです。他の国の当座預金残高はもっと少なく、米やEUさえそんなに保有しませんから、日本は金融緩和のやり過ぎと言われても仕方ない程です。

そもそも国民の持つ1300兆円の金融資産(M3)とは何でしょうか。元々持っていたかと言うとそうではありません。政府が発行しなければ持てないのですから当然です。ではなぜそのような巨額を持つに至ったかと言えば、誰かが借金をしたからなのです。

銀行は異常に低い預金準備率(中国は20%を超える)からすると当座預金の100倍近いお金を貸せる訳ですから、担保さえあればジャンジャン貸します。その結果としてM3が増えるのであって、最初に預金者ありきではないのです。ここを勘違いしている人がエコノミストにもいるのでビックリです。

つまり元々現金化出来ない事を前提として金融機関は融資をするので、現金主義などというのはあり得ない選択肢なのです。従って稼いだお金は出来る限り銀行に預け、現金は必要最低限を持つのが今の資本主義経済金融システムとしての正しい姿勢と言えます。

その方が銀行はより貸し出しやすくなるし、その結果として国民の金融資産も殖える訳です。現金主義の人は、それ自体が自らの首を絞める事になるのを知らないだけです。

現行システム上、銀行が土地などを担保として借用証と引き換えに通貨を創造する機能(信用創造)が働かなければマネーは増やしようがありません。返済が進めば進む程金融機関の純資産が増え、国民側の金融資産はゼロに近づいていきます。そうなると当然GDPもじり貧にならざるを得ません。

 

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コメント

銀行はいらない?
・・・ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の共通の経典である「旧約聖書」には、金もうけの罪悪視や金利を禁じる叙述がいくつもある・・・但し、実社会では銀行がないと大小の会社運営・個人が家や車を買うとき必要なのが現実。大きい話としては日露戦争の時、高橋是清がリーマンブラザース系の所から膨大な戦費を調達した史実がありますよね!銀行の存在って必要悪というのでしょうか?!まあAI社会が激しく展開されつつある現在、民間銀行・日銀・財務省・経済産業省等の役割等の進化進歩合理化洗練化が進まなければ我が国も他国も滅茶苦茶になりそうですね。 がんばれ日本

投稿: AZ生 | 2018年5月22日 (火) 16時48分

暗号通貨には発行主体がありません。どこでその価値が担保されるのか、そういう通貨を世界の金融筋がこれからも認めていくのか、大いに疑問です。通貨は国家によってコントロールされるべきだと私は思いますが、暗号通貨はいわゆる世界の金融筋のコントロールからの解放のために作られたとも言われています。今はまだ暗号通貨も黎明期なのでこれからどうなるかわかりませんが、少なくともブロックチェーンなどの技術はAIなどと融合して、現代社会を大きく変えていくものと思います。AIはIT的な仕事を含めあらゆる事務的な仕事をなくしていきます。銀行の融資もAIにさせその携帯アプリが近々できるそうです。またブロックチェーンによる通貨は営業の仕事も大幅に奪っていくようです。AIと暗号通貨などのブロックチェーン技術は恐ろしい変化をもたらすと私は思います。明確な未来図は描けませんが、その変革はあっという間にやってくると思います。

投稿: | 2018年5月23日 (水) 19時06分

◆自動運転が導入されたらアオリ運転や居眠り運送も減って悲惨な事故は減るんだろうか?
◆融資審査にAIが導入されたら公平一律になるのだろうか?
◆ディープラーニングで重篤な病気の診断漏れはなくなるのだろうか?

個性や恣意性や先入観、「感情」というモンスターを廃したらどんな未来があるのだろう。


投稿: ハチワレ | 2018年5月26日 (土) 23時22分

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