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2018年7月

2018年7月28日 (土)

グローバル化の先に来るもの

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---日米 FTA消費増税 /カジノ解禁に反対します ---

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 EUとのEPAが発効すれば、世界の国内総生産(GDP)の約28%、世界の貿易額の約37%を占める世界最大級の自由な先進経済圏が誕生することになる。日本を起点としたモノやカネの行き来は一段と活発化しそうだ。(NHKオンライン)

 既に旧聞に属しますが、サッカーワールドカップで優勝したフランス代表の強さは際立っていました。人類とは思えないような足の速さに超人的シュート連発、でもよく見たら皆色の黒い人がやっているのです。

えっ、この人達フランス人なの?と思った人は五万といるのではないでしょうか。それもその筈サッカーフランス代表メンバー23人中19人が移民かその子孫と言うのですからビックリです。

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何のためのワールドカップなのか、という疑問さえ浮かびます。日本代表の場合は殆どが日本人ですから・・その意味は帰化して通名を使っている人が何人いるかは知らないので、あるいは混血の人はどういうジャンル分けすればいいのかという問題は置いておいて(笑)

一見日本人がやっているようには見えます。しかもいかにも日本人らしい戦い方をしているのですから、この程度は許容範囲です。いえ、誤解されては困りますが、私は人種差別主義者でもないし純血主義を奨励している訳でもありません。

その国のアイデンティティはどこに行ったのかと言いたいだけです。そんなチームが多いとワールドカップの意味さえボケて来ます。フランスチームの戦い方はフランスらしいとは言い難く、アフリカのどこかのチームのようにしか見えません。その人達がフランス国旗に敬礼し、フランス国歌を歌っている姿に違和感を感じたのは私だけでしょうか。

前にも書きましたが、ある人が「私は人種差別などしない。でも娘が黒人と結婚すると言ったら反対する」??と言っていましたが、これは明らかな人種差別です。とても人前で言えるようなセリフではありません。

本人この矛盾に気付いていませんが、一般的日本人の人種問題に対する意識なんてこんなもんでしょう。長い期間維持して来た単一民族ボケでしょうか。免疫もないし、深く考えた事もないと思われます。

反対に面白かったのはドイツ代表です。こんなことを言うと怒られるかも知れませんが、皆白人でハリウッド映画に出て来るナチの親衛隊のような顔つきをしているのです。さすが黄禍論を唱え、アーリア系白人の血を守ろうという人達、と感心したのですが、同じ欧州でも考え方は随分違うようです。

いえ、どちらがいいのか、という選択を迫っているのではありません。他の国が何を選択して何をしようがそれはその国の自由です。我々外国人がとやかく言う問題ではありません。

しかしながら、日本にだけはそうなって欲しくないのです。千年も先の事は分かりませんが、少なくとも私の目の黒い内に激変するような事だけは避けたい、それが偽らざる気持ちです。

保守と言われる人は皆そうですが、あくまでも日本人のアイデンティティを守って欲しいと願っているのです。そのための国家であり、国境線です。その前提を忘れて、安易にグローバル化路線に乗って欲しくありません。

昔からその地に伝わる伝統や文化、習慣を守る事は人類にとって大事な事です。それぞれ地域によって違いがあるからこそ興味深いし、知りたい見たいで旅行にも行きたくなるというものです。皆が同じになってしまう地球を想像して下さい。それこそ、げ~~、でしょう。(笑)

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(これを見れば明らかなように、欧州の狙いは車の部品なのです。日本は元々自動車に関しては関税ゼロです。)

さて、ここからは日欧EPAの話です。表を見ても分かるように大半は他愛のないものです。額にして大したものになりそうもないのです。しかしながら自動車の場合はそうはいきません。元々部品の貿易は日本側の3000億円もの輸出超過です。これに対する関税は決して安くはなかったのです。

それがゼロになってうれしいのは、日本の部品メーカーと言うより、それらの部品が欲しい欧州自動車産業ではないでしょうか。前にも書きましたが日本の優秀な部品によって欧州車は蘇りました。その意味は故障が少なくなったという事です。もちろん車としてのクオリティにも大いに影響します。

シェア100%近いCVT含むトランスミッションや過給器類(ターボ、スーパーチャージャー)ECUなどの電子部品などは引く手数多で、また電子制御燃料噴射装置、などは欧州のお株を奪ってしまった感さえあります。特にディーゼル用ではデンソーのコモンレール技術なくしてディーゼル車の今日はないと言っても過言ではありません。

最近ではガラス部品に対するニーズが多様化し、AGC(元旭硝子)のドラゴントレイルは欧州の高級車に一斉に採用され始めました。理由は一ミリ程度の厚みでも、ハンマーで叩いて割れなくなったからです。元々ガラスの代わりをしていたアクリルなどのプラスチックカバーは傷つきやすく触った感触もプアでした。

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(上がメルセデスベンツ・Eクラスの大画面ディスプレイのインパネ、下はレンジローバー・ヴェラールに採用された三つの液晶ディスプレイ、皆ドラゴントレイルを採用)

高級車のインパネ、今後さらに広くなると思われる各種ディスプレイをリッチな見え方、触感にするにはガラスしかありません。欧州高級車のニーズにAGCが見事に応えました。広く、しかも曲面にも対応出来るガラスのドラゴントレイルは車のインテリアを劇的に変えたのです。

残念なのは日本メーカーです。なぜ最初にそれをやらなかったのか理解に苦しみます。これ程の材料を座視する程想像力がないのか、あるいは部品メーカーに提案していくという前向きな気持ちさえないのか、いずれにしても、これでは先頭に立てません。

話が横道にそれましたが、それらに加え、日本はハイブリッド車やEVパーツに関しても圧倒的世界シェアを有します。ほぼ100%の部品がめじろ押しなのです。それが意味するのは、日本からそれらの部品を輸入しなければ電動車など作り様がないという事です。

こういう単純な事実さえ日本のモータージャーナリストの大半は知らないと見えます。未だに電動車の分野でも欧州車にアドバンテージがあるかのように空念仏を唱えます。全くもって理解不能です。買収されているとしか考え様がありません。

常識で考えれば分かりますが、ハイブリッド車の部品はそのままEVにも使えるのです。これまでトヨタのHVだけで1000万台以上の実績を持つ日本勢が当然、これまでディーゼル本命で来た欧州車より圧倒的優位である事は明らかです。

つまり分かり易く言うと、欧州には、これから大量に作る予定の電動車を製造するための部品や材料のサプライチェーンが皆無と言ってもいいくらいなのです。日本並にするだけで10年はかかるかも知れません。

それまでの繋ぎとして日本製部品を安く買いたい、そのための日欧EPAで、国家、いやEUぐるみで日本に罠を仕掛けているのです。それなのに大量に買ってあげるよという恩着せがましさ、上から目線に腹が立ちます。(笑)日本はとっくの昔から関税ゼロだというのに、鈍い日本人はむしろ喜んでいる。。

いえ、決して大袈裟な話をしているのではありません。彼らは常にしたたかで計算高い人達です。しかも差別主義者と言って差し支えないでしょう。VWとスズキの提携一つ見ても明らかなように、利用するつもりしかありませんでした。

上から目線で提携解消にも難癖を付けまくった事を忘れてはいけません。決して連中と「共存共栄する」などという幻想を抱いてはいけないのです。大戦前からの裏切りの歴史を忘れたのか?と言いたくなります。

長くなりますので、続きは次回になります。

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2018年7月17日 (火)

Back to the past.

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 現在、日本は言うまでもなく、ロシアもアメリカも厳しい。中国はバブル崩壊した日本と似た状況と私は捉えています。なら、自国の経済活性化を狙うなら、雇用の保証や最低賃金の上昇をしないとどっちみちインフレにするのは無理では無いのか?とほとほと疑問です。

中国の経済に関して読者の方から質問がいくつかありましたので、今日はそれにお答えする形で書きます。と言っても私は経済学者ではないので、あくまでも自分の中小企業経営者としてアジア諸国とビジネスをしてきた経験と勘(笑)感性をベースとした独断と偏見に満ちた記事しか書けません。その点、悪しからずご了承下さい。

まず「日本は言うまでもなく、ロシアもアメリカも厳しい。中国はバブル崩壊した日本と似た状況と私は捉えています。」という下りですが、それぞれ問題の質が違います。十把一絡げにするには無理があるのではないでしょうか。

日本の問題はあくまでも政治の問題です。アメポチを続ける限り宗主国には逆らえないので、昔のような高成長は望めません。これは何度も繰り返されて来た内政干渉や因果関係が確定する前の日本企業叩きを見れば明らかです。出る杭は打たれます。

安倍さんも就任前と今とでは政策自体が180度変わった事からも、米からの圧力を否定する合理的根拠を発見するのは困難と言わざるを得ません。そのため私のような経済重視の保守層からの支持が維持出来なくなっています。

ロシアは資源価格が下がった事で割を食っていますが、狙い撃ちの感があります。つまり西側諸国からのプーチン大統領への嫌がらせが原因なので、体制が変わらない限り厳しい状態は続くのではないでしょうか。

アメリカは構造的な問題が原因です。つまり金融による支配と格差、それに加えてグローバル化の弊害で自ら首を絞めています。トランプさんはそれに挑戦していますが、どこまで出来るかは疑問です。ですから別に実体経済が悪い訳ではないのです。そういう点では日本も同じで、実体経済に死角は見当たりません。

ロシアと中国は共に独裁政権による共産主義国という点では同じで、上手くやれば非常に上手くいくかもしれないが、下手をすれば元も子もなくなるというやつでしょうか。まあ、結局はトップが天才でも聖人君子でもないので、上手くいきようがないという事になります。(笑)

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(中国のGDPが米に肉薄し、数年後には抜かれる恐れが出て来た。日本もかつて米の70%と異常接近した時があったが、米から貿易戦争や超円高を仕掛けられ凋落した。中国もそうなるのだろうか。)

中国に関してはおっしゃるような「バブル崩壊した日本と似た状況」というのはちょっと乱暴です。私は個人的には全く違うと捉えています。日本の場合は人為的なバブル崩壊でした。日銀の方針が180度変われば当然ああいう事態は起こり得るのです。

その証拠に歴代日銀総裁(特に前川、三重野、福井)は同じ考え方で、日本をグローバル化して新自由主義経済の国にすると言って憚らなかったのです。いわゆるティピカルアメポチと言える小泉さんも大好きだった構造改革です。

米からは再三再四要求されて来ました。あの一党独裁の覇権主義国家中国で誰がそんな事を考えるでしょうか。(笑)ですから中国では急激な崩壊は起き難いと考えるのが妥当です。

原則論ですが、神(?)の見えざる手は決して急激な変化など望んでいないのです。急な変化はイレギュラーを無理矢理ねじ込むという人為的要因によります。ただ、中国と日本の致命的な違いは前にも言いましたように為替操作を繰り返し元安に甘んじたため、製品の高付加価値化が遅れた事です。

これによって次のステップに上れていないのです。リーマンショック後がそのチャンスでしたが、繰り返された巨額国内投資が仇となって無数の鬼城とシャドウバンキングによる不良債権の山を築きました。その額何百兆円(?)

次に「自国の経済活性化を狙うなら、雇用の保証や最低賃金の上昇をしないとどっちみちインフレにするのは無理では無いのか?」という箇所ですが、インフレにするのは別に難しい事ではありません。

その証拠に途上国は皆基本的にインフレです。インフレを抑える方が10倍難しいと言えるでしょう。そもそも管理通貨制の時代にデフレの国なんて日本以外ないのですから。。

中国も基本インフレです。ところが独自の問題があって資金流出が止まらないのです。例の政府高官が持ち出す資金(外貨)もバカにならないし、それでなくても莫大な債務返済等で金融収支は近年大赤字です。

米中の金利差縮小もそれに拍車をかけます。それらから生じる外貨不足を埋めるために政府当局は外貨準備を解放するしかありません。近年1兆ドル単位でどんどん減っている訳です。

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(金融収支は対外規制緩和と海外への投資規制強化で持ち直しているという。さすが一党独裁の国だ。これがあるから容易には崩壊しない。)

さらに恐ろしいニュースが先日駆け巡りました。「2018年1-3月期における中国の経常収支は▲341億ドルとなり2001年4-6月期以来の赤字に転落した。」というものですが、唯一好調で頼みの綱だった経常収支が赤字になったとなると赤信号です。

爆買いなどによって旅行収支などサービス収支が大幅赤字という事らしいのですが、最早世界に投資している場合ではなくなりました。その点、買われまくっていた日本や米国には安心材料です。(笑)

その問題を解消するには技術革新(要するに製品の高付加価値化)と金利アップが必須と言われていますが、前者は技術的蓄積のない国に一朝一夕には成し遂げられません。後者はやり過ぎるとそれこそバブル崩壊を引き起こすので、これも軽々には出来ないのです。さらにトランプさんが貿易戦争を仕掛けて来ています。正に泣きっ面に蜂状態です。

となると・・残された道は Back to the past?でしょうか。緩やかに衰退して昔のような貧困国へ逆戻りし一から出直す(?)いずれにしてもここ数年が正念場の中国経済である事は間違いなさそうです。

日本ですか(?)ご存知のように対外純資産が世界一で万年経常収支黒字国です。さらにマネタリーベースが世界トップクラスで、マネーストックもハンパなく巨額です。技術的蓄積もあり、アイデア豊富で勤勉な労働者が未だ五万と存在しています。

時々大規模な自然災害こそあるものの緑が豊かで安心して飲める水も無尽蔵にあるではありませんか。このように生産要素の全てが完璧なまでに揃っている国なんて他にあるとは思えません。

そんな国が低成長に喘ぐなら、余程政治が悪いか、外圧に弱いか、はたまたその両方か・・いずれにしても我々国民のせいでない事だけは確かです。日本もBack to the past で、一億総中流といわれた時代に経済システムだけ戻して出直しましょう。現在のファンダメンタルスがあれば中国の場合と違って面白い事になりそうです

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2018年7月11日 (水)

第一次世界貿易戦争勃発か?

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 外資への貢ぐ君に過ぎないカジノ法案を水害のどさくさに紛れて審議入りさせたり、水害の最中に公共事業費を来年度予算から10%も削減する案を策定したりと、変節を繰り返す我が安倍首相には本当にガッカリさせられます。

それに比べてアメリカファーストを標榜してやまないトランプ大統領は本気で世界を相手に貿易戦争を仕掛けるつもりのようです。日本には是非仕掛けて欲しいと思っているのは私くらいでしょうか。(笑)

結局ゼロサムでしかない貿易(外需という意味)では、これまでがそうであったように、国単位で見てメリットがない事を痛い程叩き込んで欲しいのです。特に日本は今人手不足です。観光業にしろ外需に当てるだけの人がいないのですから、無理をして調達すると、その分内需産業に皺寄せが行きます。

それを外国人の労働力に頼るのは問題外で、最悪の選択である事は米や欧州諸国が証明しています。ああなったらお終いです。未だ殆ど全ての分野での自給が可能な日本は今の内に生産性の高い産業から労働集約型の生産性が上がらない産業に人を移して、自給自足経済を確立するしかありません。

それが内需拡大に繫がりGDPが増えるのは自明です。大半の対日輸出国より人件費が高いのですから当然と言えます。トランプさんがやろうとしているのも正にこれで、中国で作るより米国内で作る方が価格は高くなるのでGDPは増えるのです。

実はこの理屈がテレビに出て来るエコノミストにも分かっている人が殆どいない・・と言うより頭がグローバリズムというウィルスに犯されて正しい判断が出来ないのでしょう。

さあ、人手不足の今こそグローバリズムの鎖を断ち切って自立自存の道を歩もうではありませんか。(笑)それが世界平和にも繫がるし個人が豊かになる道です。今回だけは米からの圧力を上手く利用し、報復関税合戦などで逆らうふりをして実を取る作戦が有効だと思われます。

まあ、そんな気配は微塵もありませんが(笑)叶わぬ夢とは知りつつ、ここでだけは妄想させて下さい。

【ワシントン=塩原永久】米通商代表部(USTR)は6日、中国の知的財産侵害を理由とした制裁措置の発動に伴い、品目別に関税適用の除外手続きを実施すると発表した。10月9日を期限として、米国内に拠点を置く企業を対象に除外申請を受け付ける。

 米国が3月に発動した鉄鋼とアルミニウムの輸入制限措置でも、国内調達が困難な品目を中心に、関税適用を除外する手続きが設けられた。今回の中国に対する制裁でも、産業界への影響を考慮し、適用除外を実施するとみられる。

 米政権は3月、ハイテク製品を中心に中国からの輸入品の計500億ドル(約5兆5千億円)相当に25%の追加関税を課すと表明。まず340億ドル分を6日に発動した。情報通信分野や産業用機械などが含まれた。トランプ大統領は残り160億ドル分の発動準備を「2週間以内」に終える意向を示している。(産経新聞ニュース7月7日)

これに対して中国は報復関税などで受けて立つ構えです。しかしどう考えても中国に分はありません。米としては大して痛くないからです。なぜなら圧倒的に米の輸入超過ですからプラマイ計算すればすぐに答えが出ます。

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中国がいくら高い関税をかけても、いや、その場合誰も買わないので元々少ない米からの輸入はゼロとしても、中国の方の損失が大きいのは自明です。つまり負けると分かっている戦に打って出ようと言う訳です。どこかで聞いたような(笑)

そもそも中国は安いのだけが取り柄で物を売って来た訳で、それで得た外貨頼みの経済ですから元高という為替リスクに弱く、関税アップも非常に堪える訳です。日本の製造業の様に通貨高に耐えるだけの高付加価値体質に変化すれば良かったのですが、それに対する努力は怠って来ました。

つまり為替操作で逃れて来た訳ですが、どこかから廻って来る筈のツケがついに回って来たのです。ここはチャンスと受け止めて競争力をつけるしかないのですが、一党独裁の共産国故に、長い目で見られないのがネックになりそうです。

ついでに中国に関する話をしますが、購買力平価で見れば巨大な経済大国と言えます。そりゃそうです。あれだけの人口がいるのですから、一人当たりがそれなりの付加価値を創出すれば、数字だけは莫大なものになります。

ただそれでは世界に通用しないのです。国内で通用しても世界で売れる物が作れなければ当然その国の通貨の価値は高くなりません。そこで必要だったのが海外の資本と技術です。

改革開放で關が切れるように一気に経済大国への道が開かれました。日米欧からの直接投資に加え、金融による間接投資のラッシュです。これで国が栄えない筈はないのです。

ところが短期的利益を追求するあまり、技術の蓄積を怠ったがためにいつまで経っても自立出来ません。つまり日本と違って外貨と海外の技術が必要なのです。経常収支の黒字が莫大だった頃はその問題も軽く見えました。

しかし金融政策の失敗などにより足下から外貨流出が始まります。その結果、外貨準備高が対外純資産を大きく上回るようになったのです。このマイナス分は国際収支的には赤字、すなわち負債を意味します。

分かり易く言えば、中国は借金で国を動かしているのです。対外投資ももちろん大半は外貨建てなので、ドルがいくらあっても足りません。さらに今は元防衛のためにドルを売らなければならないと来ていますから、正にトランプさんの対中政策は泣きっ面に蜂です。

この状態がいつまで保つかと言われれば、スケールだけはでかいし、言論統制で国民の不満を抑え込める国だけに、そう簡単にははじけないだろうと言うしかありません。その点、米による内政干渉を無条件に受け入れて来たアメポチ大国日本とは大分違うようです。

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2018年7月 6日 (金)

勝敗は時の運

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 サッカー日本代表に対し、あれだけポーランド戦がフェアでないとか恥だとケチを付けておいて、ベルギー戦の事を無視する訳にはいきません。期待している読者の方も少なからず存在すると思われます。(笑)

お断りしておきますが、私はサッカーはやりません。なぜなら苦手だからです。球技は球が小さい程得意です。(笑)従ってゴルフ、卓球、バドミントン、テニス、野球まではよくやりましたし、どちらかと言うと上手い方でした。

バレーボール、バスケットボール・・何が楽しいのだろう(笑)サッカー、きつ過ぎる。。そういう私が、苦手なデカい球のスポーツを評価するのですから発言に何の根拠もない事だけはお断りしておきます。

結論から言いましょう。ズバリ、非常に面白かったです。私の経験で言えば過去最高にエキサイティングなゲームでした。負けはしましたが、魂を震わすような激しい戦いの結果です。長友が言うように負けて悔いなし、ではないでしょうか。非常に清々しいです。

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(2点目となった乾の無回転スーパーゴール、日本人選手にもこういう派手なプレイが出来るとは知らなかった。笑)

それにしても「勝敗は時の運」とはよく言ったものです。気まぐれな勝利の女神がベルギーに微笑みました。あのトスミスにしか見えないヘッディングのボールがふわ~とゴールに吸い込まれた瞬間、日本の運命が決まってしまったのです。ミッドウェイ海戦か(笑)

勢いに乗ったベルギーが、同点となる2点目をコーナーキックの流れから、大男のヘディングでゴールネットを揺らすまでに大した時間はかからなかったのです。悔やむとすると、後半29分目の、この場面ではないでしょうか。

この時点でさえ遅過ぎると思われたのに、なぜか監督は動かずズルズルと膠着状態を続けます。36分になるまで本田らフレッシュな戦力を投入しなかったのは、唯一の采配ミスと言えるのかもしれません。

最終的にはアディショナルタイムの時間切れ寸前に、本田のコーナーキックからのカウンターでベルギーが1点をもぎ取り決着しました。これは、本田を責める訳にはいかないでしょう。あくまでも時間切れを待たず点を取りに行った結果ですから、運がなかったと言うべきです。油断があったと言われれば、そうかもしれません。

試合後のインタビューで、「ベルギーと日本の実力差は確実にあるが、しかし僅かな差でしかない」と西野監督が言っていましたが、的を射ているのではないでしょうか。素人目にも大きな差はなかったように思います。

私に言わせると、一つは高さでしょうか。従ってコーナーキック等のセットプレイは危険です。ゴールキックでキーパーが敵陣へ大きく蹴る球も高さの差で殆ど取られていたように思います。小技が上手い日本の場合は近い選手に地べたをはわせる球で確実に繋いだ方がいいのでは?

もう一つはメンタルな点です。引き延ばしとか、無気力試合は論外ですが、前向きな意味でのずるさがバカっ正直な日本には欠けているように思われます。勝利への執着心、必死な点も一歩譲るのもかもしれません。それ以外、技術的には互角と言えるではないでしょうか。そう思えた一戦でした。

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(日本人サポーターがかなりな数の日の丸を配ったらしいが、日本チームを後押ししたのは間違いないだろう。)

ともあれ、いい夢を見させてもらいました。侍達が侍らしく戦った事でポーランド戦が帳消しとは言いませんが、かなり挽回出来た事は確かでしょう。それにしてもロシアの日本びいきにも驚きます。スタジアムは日本応援が上回っていたらしいです。日の丸はちまきを巻いたロシア人が好ましい。(笑)

スポーツに政治を持ち込む常習犯のイカレポンチ達が日中韓共同開催などと寝言をぬかしている4年後の事は知りませんが、取りあえず地の利を生かせるオリンピックが楽しみになりました。

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2018年7月 1日 (日)

感性の耐えられない鈍さ

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 文化庁は4日、日本が世界文化遺産に推薦していた「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」(長崎、熊本県)について、登録の可否を事前審査する国連教育科学文化機関(ユネスコ)の諮問機関、国際記念物遺跡会議(イコモス)が「登録が適当」とユネスコに勧告したと発表した。(毎日新聞)

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          (長崎の大浦天主堂)

 地元は大喜びしているようですが、そんな恥さらしなものをメシのネタにしたいのでしょうか。情けないと言うしかありません。いつ日本は観光(インバウンド)でしか食っていけない国に落ちぶれたのか、その卑屈さ、想像力のなさに心底ガッカリしてしまいます。

そもそも和製キリシタンというのは日本の内なる敵でした。キリスト教を布教するスペインやポルトガルの宣教師は、植民地化のための偵察隊であり先兵だったのです。日本に対するいきなりの軍事的支配は困難と見た彼らは布教によって味方を増やす作戦に出ました。これは当時としては常道です。

その邪な目的のために利用された日本のキリスト教徒(キリシタン)は我々日本人目線では売国奴でしかなく、彼らの遺産は、例え歴史の記録として残しても、後生大事に有り難がって守っていくようなものである訳がありません。

神社仏閣を片っ端から焼き討ちした高山右近ら、キリシタン大名の悪行は数知れず、特に多くの若い日本人女性を奴隷として海外に売り飛ばした罪は万死に価します。一説によると被害者は50万人に上ると言いますからハンパない。。

そういう連中が残したものを世界遺産にするなんて考えは、キリスト教以外の宗教を認めず、昔の植民地支配を正当化したい欧米目線でしかないのです。

スペインの意図を見抜いた秀吉や家康によってキリシタンが弾圧されるのは、日本にとって極自然な姿でした。彼らのお陰で日本は植民地化を免れたと言っても過言ではないでしょう。

いずれにしても、世界遺産を有り難がるのはやめて欲しいです。これも形を変えた白人による世界支配でしかないのです。想像力を働かせましょう。もし日本が丸ごと世界遺産になったなら、日本人はその土地の管理人以上の存在にはなれないのですから。

 実はもう一つ気がかりなニュースがあります。英国BBC放送が日本下げのキャンペーンをやり始めました。Japan's Secret Shame という題で一方的な解釈による日本の、女性への性的差別を糾弾した内容です。

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(日本で山口被告が不起訴処分になったにも関わらず、一方的に有罪扱いするのは日本の司法問題に対する挑戦なのか?)

左翼に近しいと言われている自称フリージャーナリストの伊藤詩織氏が、元TBSのジャーナリスト山口氏に強姦されたという、国際問題でも何でもない、言わば些細な個人的事件をクローズアップしたものですが、女性側の言い分が主体になっているというのが解せません。

特に山口氏は、韓国軍がベトナム戦争の時に現地で慰安婦を調達していたという事実を週刊文春ですっぱ抜き、なぜかその記事に関心を示さなかったTBSに解雇された人です。さらに番組内で、安倍首相に近い人物だという事をほのめかしているのを見れば、政治的匂いさえ漂って来ます。

この程度の話題を、世界のBBCが一時間という特番を組んだ事に注目する必要があります。裏に意図がないとはとても思えないのです。穿った見方をすれば、BBCは従軍慰安婦問題の根っこが、日本の伝統的女性蔑視にあるという事を暗に言いたいのかもしれません。

米英の日本に対する姿勢は昔から基本的には同じです。米が未だに慰安婦問題に理解がなく、度々議会でも取り上げるのはGHQ によるWGIP から連綿と続く日本封じ込め策の一環なのでしょう。

自国が30万ドルに及ぶ費用と8年もの時間、多くの人員を割き、日本軍による大戦中の戦争犯罪を調査(IWG報告)した結果、何も出なかったにも関わらずです。南京問題なども同じで、証拠もなければ特定された被害者も実はいないのです。

この動きは米英だけでなく、日本をライバル視するドイツ、日本によって植民地を失ったオランダなども何かにつけて日本下げをやります。反日国は一部のネトウヨが言うような、北朝鮮と韓国、中国だけではないのです。

しかも悪い事に、これら日本の名誉に関わる重大問題で日本政府は殆ど何も手を打っていません。与党内にいる北朝鮮、韓国、中国シンパに遠慮でもしているのでしょうか。日本メディアも特亜の味方としか思えない報道をします。

NHKや朝日新聞などは特亜とリンクでもしているのか、日本叩きに余念がありません。日本は韓国、中国、アジアに武力侵攻した、などと真っ赤な嘘を堂々と言うのですから口あんぐりです。その傾向は弱まる事なく近年エスカレートしているように見えます。我々の目前で歴史が書き換えられているのです。

そういう状況や世界の日本に対する目を考えた時に、サッカーを持ち出すのもなんですが、(笑)特に国際舞台ではクリーンなイメージだけを売って欲しいのです。自ら評判を落とすような事だけはして欲しくありません。

蛇足ですが、日本がポーランド戦で失点した時に、セネガルとコロンビアが阿吽の呼吸で引き分け狙いの無気力試合に持ち込んだなら、日本人は見事な作戦だったとでも言うのでしょうか。。ちょっと尾を引いています。(笑)

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