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2019年8月31日 (土)

新重商主義の時代(その3)

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---移民政策/消費税増税/カジノ解禁に断固反対!---

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その1、その2と前置きが長くなりましたが、いよいよ本題に入ります。

 日本は28日、予定通り韓国を輸出管理上の優遇措置、ホワイト国から除外しました。これに関しては侃々諤々と議論が戦わされていますが、その中で韓国の異常性が浮き彫りになっています。ここまで感情的で理不尽で話が通じない相手だったとは誰も思っていなかったのです。

そもそも今回の件で、反日を国是とする韓国との関係を日本はここまで深化させる必要があったのかさえ疑問に思えるようになりました。冷静な分析が日本側で進んだ結果、短期的デメリットはあるものの、長期的に見て日本側のリスクは限定的、むしろメリットの方が多いという見方が大勢です。

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(竹島は長年に渡って不法選挙されたままだと言うが、ホワイト国云々よりも大きなこの問題が放置されて来たのは理解し難い。まずこちらを片付けるべきだろう)

一方、アメリカも中国との貿易戦争の真っ最中ですが、どちらが不利かと言えば黒字額が多い方に決まっています。つまりどう頑張っても勝ち目のない戦いを中国は強いられているのです。

これは韓国も同じで日本がその気になればサムスンと言えども破綻は免れません。日本を敵に廻すにはあまりにも韓国は日本に依存し過ぎているのです。その逆はないにも関わらずです。

このよく似ている二つのケース、よく落としどころは?という声を聞きますが、日米の強硬な姿勢を見ていると、とてもそんなものがあるとは思えないのです。行き着くところまで行って、後は野となれ山となれ、でしょうか。(笑)まあ色々なケースは想定されているでしょう。

もちろんこれは私の独断と偏見で言っている事で、それが凄く確かと言われれば、分からないと言うしかありません。(笑)ただ、これまでの経過を見るにつけ、日本もアメリカも、凄く自信たっぷりに動いているように見えるのです。

特に弱腰で知られる日本政府は何があっても他国を威嚇?するような事はかつてなかったし、やると決めたからには冷徹に動くという姿も初めて見ます。今回程政府高官が頼もしく見えた事はありません。

恐らくですが、今回に限っては日米両国の利害が一致していて、連携が凄く上手くいっているのではないでしょうか。トランプさんと安倍首相という人材を、この時期に得た事も大きな要因です。

つまり日米の一連の動きは、別々に見えて、実は水面下で密接にリンクしているのかもしれないのです。日本だけ、あるいはアメリカだけではここまで思い切った作戦は採れません。共通の敵に対し、ある大きな計画が米?主導で着々と進んでいるのかもしれないのです。

これまで日本もアメリカも建前として自由貿易やグローバリズムを推進して来ましたが、それは先進国が窮地に追い込まれかねないという想定外の結果をもたらしました。世界が性善説では成り立っていない事を身をもって体験したのです。

人、もの、金の自由な行き来は先進国だけではなく、異質な価値感を持つ途上国にとっても非常に都合のいいものでした。それは予期せぬ技術や資本の流出を生み、本来絶対的なアドバンテージがある筈の先進国に多大なリスクをもたらしたのです。

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(「一度、反省の言葉を述べたから反省が終わったとか、一度、合意をしたから過去が全て過ぎ去り、終わりになるというものではない」と永遠に日本にたかるぞと宣言した韓国史上でも最も卑しい大統領。韓国人はどう思っているのだろうか。)

話は遡りますが、欧米列強が植民地支配した時代は凄くシンプルでした。植民地にしたエリアから資源、富を収奪すればいいだけですから楽なもんです。その分は確実に豊かになります。言うなれば片務的な重商主義貿易が軍事力を背景に横行した訳です。

ところが日本軍によって白人の不敗神話が崩された第二次大戦を境にそのやり方が通用しなくなり、別の方法、つまり経済的支配に切り替わります。重商主義、保護主義は否定され途上国にとって聞き心地のいい自由貿易、グローバリズムというアナーキーなパラダイムが登場したのです。

その結果は多国籍企業が我がもの顔に世界を跋扈し、美味しい果実を吸い上げました。国家、国民より私企業の利益が優先されるという奇妙なレトリックがまかり通ります。

ところがこれも途上国が富み過ぎる事で終焉を迎える事に。先進国からの莫大な直接、間接の投資は効果覿面でした。みるみる内に世界中が消費を拡大する事になり、供給が追いつけなくなります。人口爆発もあってエネルギー問題が深刻化し、環境破壊も加速度的に進んでいったのです。

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(先進国が途上国へ直接間接の投資を増やした事で途上国が飛躍的に豊かになったが、相対的に先進国は貧しくなった。)

矛盾がある所には必ずほころびが生じます。その結果、持続可能でない経済構造が是正されない中、世界がある意味平準化して行く事になります。人類にとってはそれが凄く理想的にも思えるのですが、西側支配層がイメージする世界秩序とは程遠いものでした。

と言っても自由貿易(言葉だけ)に慣れ親しんだ現在では昔の単純な重商主義には戻れません。という事は必然新しいパラダイムの出現が予期されるのです。それは一体どういうものなのでしょうか。

ところで今回のG7では米などが採っている保護主義に対して言及がなかったと言います。米が確信犯的に保護主義的政策を採っているので遠慮したのでしょうか。それにしても米は従来の建前(自由貿易尊重)と矛盾する事を堂々とやっているのです。宗旨替えをしたとしか思えません。

そう言えば、トランプ氏は就任直後からアメリカファーストを打ち出していました。という事は彼の考えとは矛盾しないのです。彼がやろうとしている事は国境をしっかりと定め、貿易赤字を減らし、国内に産業を興し、米国民を豊かにして昔のように自信を取り戻す事です。

それは明らかに自由貿易やグローバリズムに反します。ニューモンロー主義ではないかと思える程です。なぜ彼はそういう考えに至ったのでしょうか。答えは明白です。これまでの自由貿易、グローバリズムでは米は思った程栄えなかったからです。残ったのは莫大な国家債務です。

日本も同じでした。一生懸命ものを作って輸出しても結局は赤字国から疎んじられ、円高に追いつくだけの生産性向上も期待出来ず、賃金は下がりデフレ不況から抜け出せません。

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(少し古い情報ですが、世界の貿易額がこの勢いで増える事は持続可能なのか?その結果、貿易のために人類は仕事をする事になる?それはあまりにも効率が悪い。)

つまり貿易黒字や経常黒字でいくら企業が外貨を稼いでも、今のシステムを肯定する限り国は栄えないのです。それを補うために国債発行残高は天文学的数字になりました。尤も、米と違って日銀が際限なく引き受ける事が可能なので破綻はありませんが、健全な姿とは言い難いです。

さらに近隣諸国に技術は間断なく流出し、過去投資の累積額が巨大な日本は依然として苦しい戦いを強いられます。それもこれも行き過ぎたグローバル化が招いた弊害でした。もちろん十年一日の如しで拡大再生産を繰り返して来た日本人自身の責任でもあります。

ところが今、日米がやっている事は明らかにこれまでと一線を画します。やや拙速かもしれませんが、やっとグローバリズムの呪縛から解き放たれる時を迎えようとしているように見えなくもありません。というのは、今回の一連の騒動は非常に示唆に飛んでいるのです。

さて佳境に入って来ましたが、長くなりましたので続きはまた次回に。

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コメント

グローバリズムの終焉は世界人類が平等に生活水準を享受することの終焉も意味するということですか。これから世界がどのように導かれていくのか、田中さんの意見に興味津々です。

投稿: 八丈島 | 2019年9月 1日 (日) 19時43分

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