情報は正確に分析出来ないと知る意味がない。
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前回の続きですが、結局EVはバッテリーを搭載するタイプの場合は大型車(特に商用車)には不向きなのですが、テスラのイーロン・マスク氏のように無理矢理何でもかんでもEVにしたい経営者がいて呆れます。完全に我田引水タイプです。
日本にも熱狂的テスラファンが一定数いるようで、都心でも得意げに乗っているのを最近は頻繁に見かけるようになりました。私に言わせると「痛い!」の一言です。
(テスラのトラック、学生の作品じゃないんだから、もう少し大人の鑑賞に堪えるものに出来ないものか。一事が万事で目新しいものが好きなだけ。)
それがイーロン・マスク信者ならまだ分からないでもありませんが、環境のためと思っているなら勘違いも甚だしいと言わざるを得ません。早く白日夢から覚めて欲しいものです。
その点、日本企業は百も承知で、敢えて避けています。(笑)小出しというべきか? 欧州のように巨額投資をして、コケたら笑い話では済みません。
今後政治(法律)や環境に対する常識、あるいは人の考え方の変化によって、どうなるか全く読めないものに巨額投資は出来ないのです。このケースはあくまでも日本企業の姿勢が正しいと思われます。
痛いと言えば、日本の温泉地の市長が従業員全てを対象に、定期的にPCR検査をすると言って物議を醸しています。本当に何を考えているのか頭の中を覗いてみたいです。
一ヶ月に一回600人の従業員に受けさせるというのですが、1回2万円として1200万円もかかります。何と、その費用を入湯税で賄おうというのですから開いた口が塞がりません。
この勘違いの最大要因は検査が100%正確だと思っている事です。陽性者は必ずウイルスを保持していて、陰性者にはウイルスがいないというのが大前提です。
しかも陽性者を絶対に出してはいけません。出るとわざわざ危険である事を宣伝してしまうからです。狭い地域の密集集団なのでクラスターさえ疑われかねません。
という事は、これは全員が毎回陰性でなければ成り立たないアピールモデルなのですが、そこが分かっているのでしょうか? しかももし陽性者が出たとして偽陽性だったら笑い話にもなりません。
まあでも、いくら何でもここまでの行政側の劣化は考え難いので、ひょっとして検査業者と癒着か? とあらぬ疑いさえ頭をよぎります。幸い反対が賛成を上回ると言いますから、そこが救いです。
(2100年のG7はイタリアが抜けてオーストラリアが入るのか?)
話は変わりますが、米ワシントン大の研究者が発表した将来の国力(GDP)ランキングが注目されています。それによると日本は2100年の時点で世界4位だと言うのです。
人口が日本と比べて桁違いに多い米、中、印に次いでの4位ですから悪くありません。中国は少子化で人口は半減する事が予想されますが、米は微増、印度は13〜15億人くらいでしょうか。
一方の日本は6000万人まで減ってもこのポジションを維持すると言っています。その理由は労働者一人当たりの生産性が相対的に高いからだそうです。
ほらね。(笑)日本の労働生産性がOECD加盟国で20位?とか、先進国中最低などという説と明らかに矛盾します。価値を正しく評価する能力がないので、そういう根拠のない情報に踊らされるのです。
そもそも今の日本は世界が作れない、あるいは技術的に難しいと言われる生産財、資本財が輸出の大半を占めます。それを、へえ〜そなんだ。とボーッと見ていてはいけないのです。(笑)
なぜそうなのかという分析が必要です。産業構造は最終製品製造メーカーがあって一次、二次の下請け企業があります。大きな産業だともっともっと裾野の構造は複雑になるのです。
もちろん頂点には最終メーカーがいて、その企業の考え方で末端まで動きます。それが何を意味するかは簡単です。巨大な一次下請けとは言っても、その分野(最終製品)に関する独自な視点はほぼないのです。
つまり、頭脳でありシステムを構成するトップ企業がいなければ産業は成り立ちません。という事は、世界が求める材料が日本にあるという事は、トップに君臨する頭脳集団が必ず存在するという事なのです。
例えば具体的な使い方も知らずに危険極まりない超高純度フッ化水素を作る意味はありません。製造装置まで引っ張りだこのMLCC(マルチレイヤードセラミックコンデンサー)もトップメーカーとのコラボでしか生まれ得ないのです。
それらは日本国内で系列内垂直統合型産業モデルがあってこそ生まれ、高性能化して来ました。そういう生産財、資本財が山ほどあります。そういう点で未だ日の丸製造業は世界最強と言って差し支えありません。
韓国や中国に裾野産業がないのはそういう理由です。つまり元々頭脳集団がなかったので裾野が育ち様がないのです。組み立てのために日本などの先進国から部品や材料を買うしかありません。
日本はこの30年、外圧や技術流出で随分打撃は受けましたが、未だ未だポテンシャルはあるのです。コロナ騒動や米中摩擦で国内回帰が進めば面白い事になるでしょう。ワシントン大はそこをちゃんと見ているのです。
それにしても今回、コロナ騒動でよく分かりましたが、とにかく正確に物事を分析する能力は我々日本人には欠けています。特にマスコミが酷かったのですが、肝心な事は一切言いません。(確信犯か?)
都道府県の首長らも、それらが発するガセネタに踊らされ続けています。これでは政治はやり難いのです。正しいことを言うと返って反発に遭いかねません。そんな中での安倍首相辞任劇でした。
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コメント
田中様、自民党の西田昌司さんが、EVについて全くわかっていない発言をチャンネルさくらで発言していたので、このブログを貼り付けておきました。
https://www.youtube.com/watch?v=Usxt8pRroD0
自民の国会議員がこんなことでは困ります。
投稿: 八丈島 | 2020年10月 7日 (水) 22時52分
八丈島さん
有り難うございます。素人はこれだから怖いです。テスラなんてクルマは際物ですよ。性能がいいと言っていましたが、電池の搭載量に比例します。という事はコストが高いのです。
1000万円くらい出せば、確かに速いクルマにはなりますが、誰が買うかと言う視点が抜けています。
さらに、それが果たして環境にいいかと言うと、問題点が山ほどあるのは先日のブログ記事で書きました。
これでよく政治家が務まりますね。ミーハー的広く浅くの典型です。政治家に期待出来ないのがよく分かる動画です。
ガッカリしますね。(笑)
投稿: 田中 徹 | 2020年10月 8日 (木) 09時00分