自動車

2018年3月14日 (水)

EV化は魔法の杖ではない

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 前回の続きのようになりますが、今日もEVの話です。と言うのも数日前にテレ東WBSでEVに関するいかがわしい話を聞き、看過出来ないと思ったからです。いかにも自動車の最先端分野で中国が先頭を走り、他を引き離しているかのような印象操作と、中国上げ日本下げ風の話の持って行き方に、私でさえ一瞬騙されそうになったのです。(笑)

何度も言いますが、中国製のEVはあくまでも国内専用で輸出は無理です。電力や充電設備等のインフラが脆弱な途上国向けにはハードルが高く、先進国では安全基準等の規制にひっかかります。さらに品質問題、商品魅力の問題があって国内以外では通用しない代物と言って差し支えないでしょう。

莫大な補助金と、公官庁やタクシー等への半ば強制的な販売で、確かに世界一数はこなしていますが、それでも80万台にも届きません。2500万台も売っている国の3%にも満たない訳ですから、これを見て何かを判断するのは早計と言うものです。

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 (BYD の EVタクシー、長い充電時間に休憩を取る?)

そもそも世界全体で1億台にもなろうとする自動車販売の1%程度が今のEVのシェアですから、そんなものを評価するだけアホらしいと言えます。経済の成り行き、あるいは政策次第でどう転ぶか全く分からないというのが実態です。

そんな不確かなものはともかく、現実的には、より実態に近く厳しい国際統一ルール(WLTP)になると言われる燃費排ガス規制下で、リッター20キロ程度が要求されるCAFE(各社ごとの平均燃費)問題をどうするかでメーカーは頭が痛い筈です。これをクリアして行くには既に商品として確立されているハイブリッドカーの数を増やすしかありません。

そのため満足なストロングハイブリッドが作れない欧州勢は48ボルトのマイルドハイブリッドとPHVに舵を切ったのは明白で、それらの関連部品に全く存在感のない裾野しか持たない欧州勢は、サプライチェーンの確立に血道を上げている最中と言えます。

驚いた事に、先日も韓国や中国からリチウムイオン電池を調達するとの報道がありました。大言壮語した割には内容が薄いと言わざるを得ません。人ごとながら心配になります。

つまり欧州が言うEV化というのは一種の目くらましに過ぎず、主流にはなり得ないのです。それが例え全固体二次電池が完成したとしても大して変わるとは思えません。2030年を過ぎても世界シェア10%程度が限界と見るのが妥当ではないでしょうか。実際日本の各メーカーはそういう見立てをしているようです。欧州の魔法に騙されてはいません。

それにしても中国のやり方は極端です。石炭による発電が主流の国においてEVを増やせば増やす程大気汚染は進み、CO2も垂れ流す事になります。経済優先、国民の健康、地球環境は二の次という訳です。さらに中国はお金を大量に刷るという魔法を覚えたがためにドツボに嵌りつつあります。

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(読み難いのですが左が固定資本形成、中が家計消費、右が輸出、ブルーが中国で赤が日本、内需は公共投資に頼り、外需は輸出に頼って来た中国経済の構図がよく分かる。それに比べて家計消費が少なく、さらに右肩下がりなのは健全とは言えない。)

通常途上国は政府が大量にお金を刷れば制御不能のインフレになりかねないので自重します。逆に日本のような万年経常黒字で技術先進国は政府が自重し過ぎるとデフレになる訳です。

ご存知のように今は大量のお金を市場に供給する異次元緩和を行っていますが、折角国債を発行しても銀行から現金を吸い上げるだけに終わった失われた20年間はセオリー通りのデフレに苦しみました。

この話をし始めると長くなりますので今日はやめておきますが、今中国がやっている事を過去に日本がしていれば、と思うと残念でなりません。ではなぜドツボかと言いますと、中国経済を支えているのは海外資本、あるいは海外の技術であって中国自前のものではないからです。

分かり易く言います。日米欧が資本を投下した合弁企業の供給力、生産力は莫大です。従ってマネーを刷れば刷る程間違いなく経済発展します。それと人件費の安い輸出(先進国から見れば逆輸入)で、嘘か誠か年平均7〜8%もGDPを伸ばして来ました。これで無茶さえしなければ、あるいは地下経済がほどほどであれば未来は保証されていたのです。

ところが図に乗り過ぎた政府は世界覇権のためか、海外に資本を実力以上に投下し、技術導入にも湯水の如くお金を使って来たのです。さらに悪い事には独裁政権を嫌っての資本逃避があり、シャドーバンキングでも分かるように闇経済の方も活発と来ています。これでは経常収支の黒字がいくらあっても足りません。外貨不足に悩まされる事になります。

減ったとは言え未だに対外純資産をはるかに上回る外貨準備に、それが如実に表れているのです。つまり利払いにも汲々とする状態ではお金をバカスカ刷れる訳はないのです。

やり過ぎると通貨安を招き、さらに外貨流出が止まらなくなります。それを防ぐための通貨防衛、ドル売りも外貨不足に拍車をかける訳で、正に悪循環です。トランプさんからのバッシングもこの時期としては痛い。(笑)

この悪循環は間違いなく破綻への道なのですが、そう言われて久しいと思われる方は多いのではないでしょうか。まあそうは言っても、いずれは帳尻を合わせざるを得ないので、それがいつかというだけの問題のような気はします。

世界で唯一EV生産で黒字と言われるBYDなどの中国メーカーは、補助金などによる政府の赤字によって成り立っている訳で、決して持続可能ではないし、ましてEV化は魔法の杖にはなり得ないという事だけは言っておかなければなりません。

 

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2018年2月 2日 (金)

EVはHVを超えられるのか?

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 また随分間が空いてしまいました。公私共に忙しく、前回更新の後1月31日までは土日もない、時間に追いまくられる日が続いていたのです。毎日のように来て頂いている読者の方には大変申し訳ありませんでした。

さて今日は久々クルマの記事を書きます。まず昨年の世界全体での機種別販売台数ランキングです。

1. トヨタ カローラ:116万495台
2. ホンダ シビック:83万3017台
3. フォルクスワーゲン ゴルフ:78万8044台
4. トヨタ RAV4:78万6580台
5. ホンダ CR-V:75万3359台
6. フォード Fシリーズ ライトデューティー:73万596台
7. フォード フォーカス:65万6071台
8. フォード エスケープ:63万2529台
9. フォルクスワーゲン ポロ:61万4827台
10. トヨタ カムリ:56万9760台

 

11. 五菱 宏光(ウーリン ホングァン):53万4251台
12. 日産 キャシュカイ:52万6970台
13. ホンダ アコード:52万4914台
14. トヨタ ヤリス ハッチバック:51万8736台
15. フォルクスワーゲン ラヴィーダ:51万4589台
16. ヒュンダイ ツーソン:48万4322台
17. フォルクスワーゲン ティグアン:47万158台
18. シボレー シルバラード:46万5319台
19. トヨタ ハイラックス:45万9984台
20. 哈弗(ハバル) H6:44万8188台

ベスト5に日本車が4機種も名を連ねていますが、大衆車に強い日本自動車産業のビジネスモデルが浮き彫りになっています。一方20位までに御三家といわれるジャーマンスリーからは一機種も入っていないのが興味深いです。売上高では70兆円のトップ日本勢に肉薄するドイツブランド(60兆円)ですが、量より質で勝負しているのが見て取れます。

因に国別の平均価格で見るとダントツドイツが一台約400万円、二位の日本が250万円程ですから差は歴然です。後はドングリの背比べで大差はありませんが、英国車は除外しています。殆ど大衆車を有せず、年間50万台程しか生産しない英国車は参考になりません。スウェーデンも同じ理由です。対象は200万台以上生産している国としました。

しかし日本で、拡大再生産の空しさに気付いているメーカーがどれだけあるでしょうか。トヨタの豊田章男社長は販売台数トップ争いにうんざりしたのか、はっきり今後は量より質だと言っていましたが、そこまで言い切る経営者は少ないです。漠然とどちらも取りたいと思っているのではないでしょうか。

いずれにしても、日本には高級車を造る技術は全てありますから、後はコンセプト創造力とデザイン力です。その辺りは急に身に付くものでもないので急げとは言いませんが、将来的にドイツ型、英国型が目指せるように今から準備しておく事が肝要です。

未だに貴族が存在していて、格差社会が当然の欧州とは文化が違うと言われればそれまでですが、それなら1億総上流を目指せばいいのであって、それを不可能と決めつける必要も根拠もありません。私はそう思います。

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そこで、という訳でもないのですが、トヨタがGRスーパースポーツコンセプトという名の面白いクルマを発表しました。(上)2016年のル・マン24時間レースで残り3分までトップを走っていたレーシングカーがベースです。

今年の東京オートサロンに出展されたそのクルマは、明らかにレーシングカーの出で立ちをしていました。量産車には程遠いデザインと言わざるを得ません。

ところがトヨタは性能も含め、なるべく変えない形、つまり車検に通る最低限の変更で市販するつもりだと言うのですから吃驚です。一体いくらで誰に売るつもりなのか、そしてその真意はどこにあるのでしょうか。Gr

ところで、ここで熱効率の話をしたいのですが、通常のガソリンエンジン車は30%程度と言われています。つまりエネルギーの70%は捨てる訳です。これがハイブリッドカーになると効率の悪い低速域を負担しなくて済むのでぐっと上がります。

中高速域に強い専用の、例えばアトキンソンサイクルエンジンを積めば新型カムリの場合、エンジン単体での熱効率は41%にもなると言います。さらにエネルギー回生分を入れると使われ方にもよりますが50を超え55%が視野に入って来ると言いますから凄い話ではないでしょうか。

LNG火力発電の熱効率が50~60%ですから正に効率のいい発電所並みです。これが何を意味するのかと言いますと、将来を約束されている筈のEVの未来に大きな暗い陰を落としかねない、という事です。つまり火力発電の電力を使う限りEVと言えども熱効率はハイブリッドカーと大差ないと言えるのです。それはCO2排出量が結果的に同じ、という事を意味します。

そこで現在の日本の発電状況ですが、原発が殆ど稼働していない今、未だ存在感の薄い再生可能エネルギー分を除けばLNG発電が最も効率が良いという事になります。これが発電の全てなら未だ希望が持てるのですが、実際は熱効率36%の石炭、石油の火力発電が全体の40%近くを占めるので平均すると50%に届きません。

そうすると現状で言えば、EVを造れば造る程、発電所からのCO2排出量は増える事になります。効率の悪いガソリンエンジン車と置き換わるのであれば多少はましですが、それもEVに不可欠なリチウムイオン電池を製造する過程で大量に出るCO2と相殺されてしまうのです。

さらに言えば発電所で造られる電力は送電の過程で5%程度のロスが発生します。さらにEVに届いても、自然放電等、意図しないマイナス要素が多々あり、減速で得られるエネルギー回生分を相殺してしまう程です。これがHVであればロスは殆どゼロです。ガソリンスタンドでガソリンをこぼす人がたまにいるかも知れませんが、まあ無いに等しいでしょう。

しかもこの場合は発電所から排出されるCO2は殆ど増えません。HVにもリチウムイオン電池は積みますがEVの数十分の1ですから大した数字にはなりようがなく、それどころか通常のガソリンエンジン車と置き換われば、クルマが直接出すCO2はむしろ減っていくのです。勝負は目に見えていると言わざるを得ません。

そこで彗星の如く現れたトヨタのGRスーパースポーツですが、これは熱効率50を超え、最終目標は60%だというのです。LNG発電所並みのこの数字を達成した暁には現行EVがWELL TO WHEEL で排出するCO2量をかなり大きく下回る事になり、EVの長所が消え去ります。

つまりトヨタがこのクルマを市販する意図は、最高効率のシステムを実験的に市場に投入する事と、今後20年はハイブリッドの時代が続くという事を高らかに宣言する事にあると言えるのです。言わばストロングハイブリッドが苦手な欧州に対する、無言の勝利宣言でしょうか。

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もちろん今後原発や再生可能エネ発電が大幅に増えるのであれば話は別ですが、楽観的としか思えない2030年度の電源構成目標を見ても、未だ30%近くは石炭、石油です。HVのさらなる進化を考えれば、とても安心は出来ません。

さらに、それだけでなくGRスーパースポーツには最先端のコネクティッド技術が搭載されると言います。クルマからの情報をクラウドに上げ、AIが分析して、フィードバック、陰でドライバーを見守り支えるというのですから心強い限りです。

航空機のコンピュータ支援システムの地上版、スポーツ走行のための高度運転支援という訳です。1000馬力もあるスーパースポーツの性能を引き出そうとすれば、人間の能力を超えるケースが出て来て当然です。そこをAIがカバーするというのですから正にスーパーハイテクマシーンと言えます。

それにしてもトヨタのこの余裕、シャレたやり方、分かる人が見れば一目瞭然で、ドイツ人技術者らが焦る様子が目に見えるようです。またルールが変わりますよ。(笑)

(参考、自動車評論家、池田直渡氏の記事

 

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2018年1月 2日 (火)

謹賀新年(2018年)

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 皆様、明けましておめでとうございます。昨年は大変お世話になりました。本年も宜しくお願いいたします。

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(テスラが今年出すというスポーツカー、価格が20万ドルというから吃驚。何がどう間違えばこんなクルマが出て来るのか?理解不能と言うしかない。)

さて年賀状の絵柄ですが、今年は戌年という事で、昔飼っていたサモエド犬を復活させました。シベリアが故郷なので雪がよく似合います。それと雪が苦手で全く似合わないEV、テスラとの組み合わせにしてみました。

暖房を使うと電気がどんどん減っていく車って、一体何でしょうか。ヒーターじゃないんですから、そのくらいで減らないで下さい。そういう商品に何千万円も出すなんて私には全く理解出来ません。

しかも厳密な意味でのWELL TO WHEEL プラス、リサイクルで見ればEV はハイブリッドカーよりCO2を出すと言います。これではパリ協定が電動化によって有名無実なものになりかねません。欧州よ、潔くこれからはハイブリッドを主体にしていくと言いなさい。(笑)

現実的にはドイツ、フランスなどのEU諸国は、今後しばらくは48Vの二次電池を使ったマイルドハイブリッドを中心に、プラグインハイブリッド、最後にEV という構成になると言います。

日本が得意とするストロングハイブリッドの技術は簡単には真似が出来ないようです。日本はその得意分野を全面に押し出し、プラス各国の規制クリアのため最低限のEVを売るというスタンスでいいのではないでしょうか。

実際トヨタは2030年頃までにハイブリッドカー450万台、EV100万台体制に持って行くと言います。いずれにせよ、しばらく日本の時代が続く事は間違いないのですが、嫌がらせや日本車をディスるプロパガンダも活発化していく事でしょう。

 

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2017年12月18日 (月)

要警戒水域に入りつつある日本車

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 日本車の快進撃が止まりません。トヨタ、ホンダ等、日本の自動車メーカー5社は今年1〜11月に米国市場で600万3000台を販売しました。シェアは昨年の37.2%から38.4%に上昇しているようです。7-10月のシェアだけを見れば48.7%も記録したそうで、米国で販売された自動車の2台に1台が日本車だった事になります。

一方欧州における17年度のトヨタHV販売は、前年比58%増の50万台も伺う勢いで、総販売台数の5割近くを占めていると言います。EUは80年代の日本車攻勢から市場を守るために、輸入車には高い関税をかけ、また域内での生産を一定量義務化していているにも関わらずです。

あの恐ろしく醜い車がそんなに売れている??これは恐ろしい事になって来ました。(笑)また日本車叩きが再燃するかも知れません。日欧EPAで部品は即刻関税ゼロにするが、完成車は7年かけてゼロにするなどと嘯く訳です。今の勢いではもっと延ばしてくれと言って来るかもしれません。

要するに欧州勢が言うところの電動化とはHVも含んでいる訳で、下手をすると日本車に美味しいところ全て持って行かれかねないのです。例え高性能EVが早期に発売にこぎ着けられたとしても、充電などのインフラに途方もない費用がかかり、電力そのものも原発等の新たな環境対応型発電所の建設を必要とする訳で、それらを短期間に充実させるのは不可能です。

という事は、日本製HVのようにインフラ整備を必要とせず、現状のままで問題なく使用できるハイブリッドの優位性が、しばらくの間不動のものになるという事です。それを恐れてのEPAの内容なのですが、素直に言うと立場がない欧州勢が何とか優位に立とうと奸計を巡らせます。

その最終兵器と目されるEVですが、最近また面白い話を小耳にはさみました。CO2排出量の比較での話ですが、EVに圧倒的優位性がある訳でもなさそうです。ゼロエミッションカーは嘘と言って差し支えありません。

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英経済誌、FINANCIAL TIMES 紙は以下のように伝えています。
生産から走行、廃車からリサイクルまでの全ての過程をトータルすると、大型のEVとの比較で、小型ガソリンエンジン車のほうが走行1km当たり1割以上CO2排出量が少ない。

調査はマサチューセッツ工科大学(MIT)が行ったもので、ノルウェーの大学が行った調査でも同様の結果が出ているようです。さらに問題点として、EVを普及させるためにバッテリーを大型化して航続距離を伸ばす事がより一層環境悪化を招くと言います。

MITの調査ではテスラのモデルSは結果として、最終的には走行1km当たり226gのCO2を排出し、一方小型のガソリン車、三菱ミラージュ(日本名コルト)は192gでした。もちろんサイズ的に同クラスのガソリン車との比較では有利ですが、ハイブリッドカーとの比較では、どっこいになりかねません。

先進国対象でこの結果ですから途上国でのEV販売は推して知るべしです。石炭による発電がメインの国、例えば中国などではガソリン車より酷い結果となるのは目に見えています。つまりEVを無理して作れば作る程大気汚染が酷くなるという訳です。

尤も計画通りには行かないようで、中国の場合主に公官庁が買っていると言っていますから持続可能ではありません。価格が高く航続距離の短いEVは補助金、助成金漬けにしないと売れないのです。

さらにもう一つ、今後の自動化、コネクティッド化等での致命的問題が表面化し始めています。まず何をやるにしても電力が必要で、特に優秀なAI 程大飯食いだと言うのです。これに耐えられるだけのEVは今現在存在しないのではないでしょうか。

便利で安全な機能を使えば使う程、みるみる内にメーターの針が下がって行く乗り物に乗りたい人がいるでしょうか。そうなるとガソリンエンジンが恋しくなり、環境を考慮してどうしてもモーターで走りたいならハイブリッドという事になります。

当ブログで私がさかんに一回の給油で1000キロも走るHVが今後10年は間違いなく主役になるという話をしているのも信憑性を帯びて来るというものです。

HVとは言っても決して高コストに重量増、さらに充電問題というEVの欠点を併せ持つPHVの事ではありませんので、その点誤解なきようお願いいたします。この中途半端さはいずれ消えいく運命です。

メーカーサイドや、適当な事しか言えないおバカなメディア、ポジショントークが得意な評論家が発信する情報より、ユーザーの立場でもの事を考えれば見えて来るものがあります。

 

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2017年10月26日 (木)

これでいいのか、トヨタの新タクシーキャブ

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 最近、心底驚いた事があります。トヨタが発表した東京オリンピックに照準を合わせたというタクシーキャブですが、このデザインのつまらなさ凡庸さは特筆ものです。日本の街にあわせたと言いますが、本気でそう思っているのでしょうか。だとすれば日本の街も見くびられたものです。唖然としてものが言えません。

しかし、ここまで不細工にするのはある意味難しいと言えます。新米が普通にスケッチを描いても、もう少しましな絵が描けるでしょうに。レトロを意識したのかな? それにしてはランプなどが妙に新しいし、腑に落ちません。

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四代目プリウスなどを見ても最近のトヨタデザインが、少しやり過ぎではないかと思っていましたが、これはこれでまた違う意味でやり過ぎです。何をどうすればこうなるのか、説明して欲しいくらいです。これは各方面からブーイングの嵐が起こるのではないでしょうか。

私がタクシードライバーなら乗りたくありません。従来のキャブも、やる気の感じられない、決して優れたデザインだとは思っていませんでしたが、普通である分、まだましです。

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(従来のキャブはいかにもコスト優先という感じか。)

さて、かなり厳しく言いましたが、ではなぜ私がそこまで言うのか、素人の皆さん向けに、クルマのデザインについて話す必要があります。クルマと他の工業製品のデザインに対する考え方が大きく違うという訳ではありませんが、クルマは動き廻るし、安全性の確保という至上命題があるだけに少し趣を異にします。

まず、こういう目的がはっきりしたクルマの場合は、機能が前面に出る必要があります。ぱっと見てタクシーだ、と識別出来る必要があるのです。そういう意味では形だけでなく色も大事です。

米などで少しどぎつ目のイエローがタクシーカラーの代名詞になっていますが、それなりの理由があるのです。そういう点で言えば、今回のタクシーは形上的には比較的分かり易いが濃紺という色が中途半端という事になります。そこまでシックにする必要はどこにもありません。

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(ず〜とこのデザインという事に意味がある。ロンドンで乗った時に、あまりの広さに驚いた。荷物と一緒に乗るタイプ。)

真っ黒なロンドンタクシーを意識したというのなら大きな間違いです。あのクルマの場合は歴史があって、既に認知度が半端ではありません。思い切り背も高いしロンドンで見ても差別性が十分です。古くてしぶいロンドンの街に合わせるなら、丁度いい感じかもしれません。あれにイエローを塗ったなら犯罪的と言えるでしょう。(笑)

次にデザインの役割の中で大きいのは提案性です。タクシーに提案も何もないだろうと思われるかも知れませんが、そうではありません。従来の概念を超える新しい使われ方や時代に対応したサムシングがあった方がいいに決まっています。

乗り易い、広い、頑丈、荷物もたっぷり積め、快適な居住空間が確保されている、等々に従来にない機能が付加されれば価値が倍増します。そういう点で言えば、スライドドアやハイルーフ、大きな窓等の工夫があり、そこも一応合格と言えるでしょう。専用のキャブにしただけの事はあるという、最低限の提案性はあります。

しかしながら、折角のそれらの処理が生すぎるのです。要素を並べた、あるいはくっつけただけという感じが拭えません。そこに知的な処理がなされた形跡が認められないのです。コストのためだなんて言い訳をしてはいけません。それでは何のための工業デザイナーかという事になります。

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(NV200 バネットベースのニッサンのタクシーキャブ、デザインも今風だし、使い勝手のよさそうなタクシーに見える。)

実は提案性にはもう一つあります。もっと抽象的なところ、言わばイメージですが、見る人に新しい世界、使い方を連想させる事が出来れば大成功なのです。例えば凄くセクシーでカッコいいスポーツカーを見て、そこに美人とドライブするカッコいい自分をイメージする、これは妄想です。(笑)

しかし、その時に着る服をそのクルマに合わせて今風のお洒落なものにする?あるいは先進的な小道具を携帯するなどなど、ユーザーのライフスタイルにまで影響を及ぼす、言うなれば使い方の可能性に広がりを感じてもらえたならデザイナー冥利に尽きるというものです。

そういう意味では、やはり全く新しいデザイン提案をするからには最低限の先進性や未来感は必須という事になります。よくレトロや復刻版のデザインを見て面白いと評価する人もいますが、デザイナーから言わせると怠慢の極みです。

ニュービートルや新しいマスタング、カマロは処理を新しくしただけで何の提案性もありません。それにこのケースだと、次はどうするの?という問題があります。また違う何かをコピー、あるいは参考にするのでしょうか。

特にビートルの場合ですが、RRをFFにしてまでムリコヤリコに昔のデザインを乗せるという暴挙には何の正当性も提案性もないのです。この場合は正常進化にしか道がありません。アイデンティティを守りつつ、時代の要請に応える形での正常進化なら昔のデザインの踏襲、延長線は認められます。

翻って、何の脈絡もなくいきなり表れた、このキャブを見てお客は何を思うでしょうか。素敵だわ、一度乗ってみたい、と思うでしょうか。これで東京の街を見て回ったら楽しそう、と感じるでしょうか。そもそも、どちらかと言えば未来感や先進性とアジア的混沌が入り交じった東京の街に合っているとは思えません。

むしろ東京の悪い方である混沌、カオスに拍車をかけるデザインと言えます。そうではなくて、この混沌とした街並を少しでもましな方向に引っ張って行くような、何かそういう工夫が欲しいのです。デザイナーには志を高く持って頂きたいと言うしかありません。

日本的でありながらも使い勝手がよく、近未来を予感させるような爽やかで知的な・・言うのは簡単ですが(笑)そういうデザインは出来ないものでしょうか。残念というしかありません。語り始めると止めどなく長くなりますので、これくらいにしておきます。

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2017年9月28日 (木)

どう考えても明るい未来しかイメージ出来ない自動車の未来(後編)

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 大変遅くなりましたが、9月20日の記事からの続きになります。

 例えばですが、100年後東京に住むある四人家族が九州への観光旅行を計画したとしましょう。その場合コミューターEVで近くのモビリティサービスのモータープールに行き長距離用ミニバンと交換します。サイズは今のマイクロバス程度で簡易キッチン、トイレ付きです。勿論多彩なシートアレンジによって食卓やベッドも用意出来ます。

キーはスマホに入っているアプリが代わりをします。決済も電子決済ですから面倒な書類の手続きも一切ありません。希望する車は画面上で予め予約しますから人為的ミスによる手違いもないのです。それにしてもこの頃は紙のお金を見る機会がめっきりなくなりました。

もちろんこのミニバンは区間内完全自動運転ですから、基本的には予約の時に計画した通りに動きます。もちろん途中での休憩や若干の計画変更は口頭で指示すればいいだけです。その点柔軟に対応します。こうして九州までは快適な旅が約束されるのです。

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           (イメージ画像)

さて目的地に着きました。そうなるとこの大きなミニバンは邪魔です。そこで予め予約しておいた現地のモータープールで観光用ミニバンと交換します。今のアルファード程度のサイズでパノラマ視界のその観光用ミニバンはAIによるガイド付き自動運転車である事は言うまでもありません。どんな無理難題にもすらすらと答える事でしょう。

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           (イメージ画像)

この話に出て来る車は全てEVですが、その時代、全国津々浦々まで整備された高速道路中心の長距離用や観光地用は当然そうなります。肝心な電力ですが、爆発の心配がなく、年間1万トンのトリウムで100万kWeの原子力発電所を1万基稼働できてしまうと言われる安全な原発「トリウム熔融塩炉」が日本の○○製作所によって開発され、供給はほぼ無限になりました。

ここでEVが爆発的に普及するのですが、幹線道路に於ける走行しながらの非接触電力供給技術も確立され、搭載される全固体電池は長距離用ミニバンの場合でも今の半分以下です。このミニバンは基本的に幹線道路中心ですから、それで問題ありません。

観光地用ミニバンは、立ち寄る先々に非接触充電設備がありますから、お客が観光中に、車が自分でさっさと充電します。これも航続距離で言えば200キロもあれば十分です。家庭用コミューターはさらに航続距離が短くても問題がありません。100キロも走れば十分な軽量小型EVは日常の足にはうってつけです。

ところでガソリンエンジンですが、改良に改良が重ねられ、効率が今の2倍近くにもなりました。しかも有毒ガスは殆ど出しません。途上国だけでなく、先進国では一部のマニア向けスポーツカーとして存在感を発揮しています。さらに、そのエンジンベースのハイブリッド車も高級車やスーパーカーには欠かせません。

こちらはややマニアックな年輩富裕層がオーナーです。自動とマニュアル(この場合人が運転するという意味)が選べ、例えばドライバーが脳溢血などで気を失ったとしても、自動的に病院直行の自動運転に切り替わります。

コネクテッドカーのいいところで、オンラインで簡易診断、病院の指示、さらに応急手当すら出来るのです。救急車(ヘリ)との連携ももちろん可能で最善の救命手段を瞬時に選択する事は言うまでもありません。交通事故死?そんな言葉は死語になって久しいです。

ディーゼルエンジンはと言うと、マツダの努力もあって2030年頃までは生き残りました。それ以降は技術的な事はともかく、コストの点で折り合わなくなり乗用としては徐々に姿を消す事になります。ただ、大型車と船舶などには残り、石油精製の過程で一定量は出る軽油の消化に貢献するという訳です。

こちらの排ガスも今との比較では飛躍的に浄化されています。CO2だけはどう頑張っても減らす事が困難でしたが、その頃にはCO2による温暖化がインチキだとバレていて、それより寒冷化問題の方が顕在化しているのです。いかに地球寒冷化を遅らせるか、その話題がメディアをにぎわすようになりました。

さて、完全自動運転で飛躍的に伸びたモビリティサービスですが、コストの70%を占めていた人件費分安くなった事もあって需要が劇的に増え、トータルでの走行距離はむしろ延びる事になります。つまり当初心配されたような販売台数の減少はなく、むしろ鉄道やバスなどの公共交通機関のテリトリーを侵食する事になったのです。

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その結果長距離輸送は、時速100〜200キロ域が高速ミニバンEV、300キロ〜600キロはリニアモーターカーが受け持ち、それ以上は航空機となりますが、狭い日本ではドメスティック航空便がほぼ絶滅する事になりました。

自動運転とEV化が、環境破壊や地球温暖化レベルで言えば、自動車の比ではないと言う航空機による成層圏への排出物低減に大きく貢献したのは怪我の功名と言えるでしょう。

顧客のニーズはさらに多様化し、その情報を持つモビリティサービスは車の開発に口を出すようになります。言うなれば携帯電話に於けるキャリアとメーカーの関係です。共同開発というパターンも定着し多機種少量生産が常態化します。

それを見て21世紀初頭のガラケー化を恐れたメーカーは、自らの販売網を大型化、モビリティサービス併用とし、ユーザーのニーズをより取り込む事に血道を上げる事になります。その結果は多様化の波が押し寄せ、地産地消でしか対応出来なくなった事は言うまでもありません。ミイラ取りがミイラになった瞬間ですが、これも怪我の功名と言えます。

当然グローバル化の波は引いて行き、超ローカル化、ガラパゴス化が進みます。そうなると輸出での現地対応はまず不可能です。相手国に任せざるを得ない状況が生まれます。現地生産さえ旨味がなくなって、各国とも自国のニーズ、つまり内需中心の経済体制へと変貌せざるを得ません。

いずれにしても自動車の革命的大変革によって自動車へのニーズが一気に膨らみ、生産台数はうなぎ上りです。その相乗効果でより一層豊かな社会が実現し、我々が三種の神器プラス車をあっさり手に入れたように、人類は想像もしなかった黄金の未来を手にするのです。

どうでしょうか? 思い切りふわっとしていますが、(笑)根拠がまるでない訳ではありません。それはまたその内少しづつ勉強し書いていきたいと思います。

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2017年9月20日 (水)

どう考えても明るい未来しかイメージ出来ない自動車の未来(前編)

 

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 今日は自動車の未来がどうなるかという事がテーマです。と言っても何の根拠もない占いをやろうという訳ではありません。かと言って根拠がありまくるとも言い難く、私がこれまで得た決して豊富とは言えない知見を元に、私の拙い想像力でイメージするだけの事です。

従って責任を持てと言われても困ります。(笑)ふわっとした他愛の無いファンタジーとして読んで頂ければ幸いです。

話は私の少年時代に遡ります。物心ついた頃から自動車が好きで絵ばかり描いていました。4~5歳の頃のバスの絵は細かいところまで描写が行き届き、色彩等の表現力も自分で言うのもなんですが大したもんです。今見ても天才かと勘違いする程です。(笑)

その割には普通の人間になったようです・・・そんな話はどうでもいいのですが、当時は豪華絢爛でデカいアメ車が世界中で憧れられていました。欧州映画にも主役で出て来るくらいです。

題名は忘れましたがコンバーティブルの白いアメ車がパリを走り回る映画には感激しました。リー・レミック主演の保険金詐欺の映画に出て来るリンカーン・コンチネンタル・コンバーティブル、バニシングポイントでのダッジ・チャレンジャー等々、車が目的で映画館に通ったものです。

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(バニシングポイントでのダッジ・チャレンジャー、衝撃的結末が何とも暗示的だった。)

私にとっては、「いつかはクラウン」などでは決してなく、いつかはアメ車だったのです。エアコンの効いたデカくて豪華で格好いいアメ車を所有する事が夢で、それこそが明るい未来の象徴のように思えました。

時代は移り、今やあの素晴らしかったアメ車に昔日の面影はありません。代わりにジャーマンスリーと言われるドイツ車や、最近元気を取り戻しつつある英国車が憧れの対象に変わりますが、豊かになった現代、それらに昔のようなきらびやかさ、天にも昇る感動は伴わないのです。

若者はスマホ命のようになり、車への関心は薄れいくのみです。それが販売台数に表れ、じり貧状態は続きます。ただ救いは売上高に関しては、このデフレの時代、逆行するように伸びている事です。

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(国内新車販売台数はピーク時から見ると300万台も減らしている。)

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(しかしながら、売上高は確実に伸ばして来た。輸送用機器のGDP推移にそれは表れている)

薄利多売型の量産商品としては画期的ではないでしょうか。家電のようにデフレの犠牲になったという痕跡は部分的にしか認められません。なぜでしょうか。それを話し始めると長くなるし、今回はそれがテーマではないのでパスします。(笑)

いずれにしても基幹産業と言われるだけの事はあって国の屋台骨を支えているようです。しかも世界での生産台数(日本ブランド車)は2800万台(30%弱)にも上りドイツ、アメリカの2位グループを大きく引き離しています。

さらに、日本が日米貿易摩擦から苦肉の策で始めた、生産拠点を海外に多く持つという多国籍製造業のビジネスモデルは世界を一変させました。つまり日本だけでなく、日本自動車産業は世界も豊かにしたのです。その証拠に自動車産業のある国は皆栄えています。

ところが最近妙な噂が巷に溢れているのです。地球環境問題から有毒な排ガスを出す車、特に内燃機関の車には未来がないとか、EVは魅力がないので大して売れないだろう、あるいは完全自動運転になりカーシェアリングやモビリティサービスが主流になれば、販売台数は減っていく等々です。まるで自動車産業が斜陽産業に堕して行くかの如くです。

今は100年に一度あるかないかの大変革期である事は確かでしょう。そのせいか情報が錯綜し混乱しています。上記のような話がまことしやかに噂される事もある程度やむを得ません。

しかし、私に言わせれば、そんなバカな話はないのです。車はいつも夢の中心で主役でした。人類の未来が明るいなら、それは車の未来も明るい事を意味します。いや、その逆かも知れません。いずれにしても車の未来が暗いなら人類の未来も暗いのです。

考えてもみて下さい。人間は基本的に孤独な生物です。一人で生まれ一人で死んでいきます。そのせいかどうか、たまには一人になりたい事だってあるのです。そういう時には移動出来るプライベート空間が快適であるに決まっています。少なくとも私はそうです。

それがお洒落でリッチで先進的で安全で、さらに凄く便利ならこれ以上の事はありません。遠距離の出張だって人が大勢乗っている公共交通機関より、プライベートな空間を独占出来ればいいに決まっています。あるいは家族と、また仲間と出かけるにしても、排他的空間が望ましいのは自明です。

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  (ルノー・トレゾア スーパーカーEV/レスポンスから拝借)

つまり望めば新幹線の役割を果たしてくれて、あるいはビジネス空間にもなり、邪魔の入らない家族との楽しい旅行、一人での冒険の旅、その全てが自動車というデバイス集合体によって手に入る未来がすごそこにあるのです。

その中で所有は一台でいいでしょう。それはその人、あるいは家族のニーズによって決めればいいのです。タウンユースの買い物車だけは常に身近に欲しいと言うならEVのコミューターです。

後はカーシェアリングかモビリティサービスでその都度調達します。その頃にはIoTやコネクテッド技術は勿論、完全自動運転が実現し、EVの普及も爆発的になっている事でしょう。あの、移動しながら電力供給を受けるという技術も確立されている筈です。

また長くなりそうな予感。。この話は未だ続きます。

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2017年9月17日 (日)

EV化によって再構築される日本包囲網(後編)

 

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 安倍首相は連立する公明党の山口代表に、9月28日の臨時国会冒頭で衆議院を解散する可能性を排除しないと伝えたそうです。

あの、暑い夏はどこへ行ってしまったの?というような短い夏も終わり、秋風が吹き始め、世間がにわかに気忙しくなって来た昨今、私も何か書きたくてウズウズして来ました。何でそうなるのかは私自身も分かりません。(笑)

いずれにしても保守の多くの人が渇望していた解散総選挙、にわかに現実みを帯びて来ました。支持率が回復基調にある今がチャンスなのでしょうか。安倍さんがこの気を逃す筈がありません。一気呵成に魑魅魍魎の闊歩する野党を蹴散らし憲法改正に持っていく機が熟したと思ったのでしょう。

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(北朝鮮のミサイル発射に関する取材に答える安倍首相、北は安倍さんに援護射撃でもしているのか、憲法改正には追い風になり得る。)

しかし、それには大義が必要です。大した争点もなくいきなり衆議院を解散する事は総理大臣と言えども出来るものではありません。下手をすると負け戦だってあり得るのです。では、何をテーマに解散するのでしょうか。

考えられるのは憲法改正と消費増税再延期です。今の劣化した報道姿勢や一般世論を鑑みて、憲法改正では、むしろ敵を蘇らせかねません。安保法制や対北朝鮮政策の意義を問い直す、あるいは日米安保の強化を訴えたい意向もあるのでしょうが、こういう右寄りの発想では薮蛇にもなりかねないのです。

従って私は個人的願望も入って(笑)消費増税再延期と見ます。その場合、当然財務省からの抵抗はすさまじい事が予想されますのでタイミングが大事です。つまり、奇襲攻撃をやるタイミングを探っていたのです。そういう意味でも今回を逃すと機を失います。

安倍さんとしてもポンコツではありますが、アベノミクスで折角多少ましになって来た経済の腰を折る訳にはいきません。それには消費増税の再延期、あるいは5%への減税は必須です。そこまで出来れば大したものですが、今回の解散総選挙、彼が本物の大物保守政治家だったかどうかを計る試金石になりそうです。

 さて、本日のメインテーマ、「EV化によって再構築される日本包囲網」の後編に入ります。前回中国の原発がネガティブな意味で脅威であると書きましたが、一事が万事で、背伸びするのはいいのですが内容が伴わない事が悩ましいです。

自動車にしても他力本願な姿勢は変わりません。海外から会社丸ごと買うか、それが出来ない場合は部品を買い、技術者を連れて来て形を整えます。自分たちで一からやろうという気はさらさらないのです。しかし、それはある意味無理もありません。

日米欧との科学技術力が決定的に差が開いている現在、無駄な事は出来ないのです。つまり一から技術者を育てていたのでは半世紀以上も開いている差を埋める事など到底不可能です。共産主義一党独裁体制もそれを阻みます。

つまり結果が全てなのです。いい数字を出さなければあっさり更迭されてしまう体制で何が出来るでしょうか。さらに、お金だけは親方日の丸で、ふんだんに使える環境ですから、人も物も海外から買って来るのが手っ取り早いと考える事はむしろ合理的です。

ただ、そういうシステムだと海外勢が引いてしまったらお終いです。何も残らないのです。それを知ってか知らずか、一生懸命嫌われる事をするというのは理解出来ません。それでも追従して中国に今なお投資する企業はもっと理解出来ませんが。。(笑)

そういう訳で中国の推進するEV化は眉につばをつけて見守る必要があります。原発がセットだけに色々な意味で無視は出来ませんが、肝心な最先端技術は先進国が出さないので周回遅れになるのは必至です。いずれにしても脅威にはなり得ません。

次に米国ですが、この国くらいEV化に不向きな国はありません。考えても見て下さい。砂漠の真ん中で電欠状態になったなら死活問題です。おまけに治安も悪いと来ています。充電している1時間程だって油断も隙もならないのです。

ガソリン車やハイブリッド車に比べ航続距離が致命的に短く、しかも電力の減り方が不安定なEV程恐ろしい商品はありません。従ってテスラが売れているだなんだと言っても、メジャーにはなり得ないと思われます。メーカー各社とも排ガス規制に厳しいカリフォルニアだけチョロッと売ってお茶を濁すのが関の山です。

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(フランクフルトモーターショーに出展されたベンツのEVコンセプトカー)

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(フランクフルトモーターショーに出展されたアウディのEVコンセプトカー/やはりデザインは優れていると言わざるを得ない。)

その点、やはり日本の脅威となり得るのは欧州勢ですが、如何せんインフラも、裾野を形成するサプライヤー群も質的量的に不足しています。今から整えて行っても10年、電力インフラも含めればそれ以上かかるのではないでしょうか。そのため本筋ではなく、プロパガンダも含めた総合的対日作戦が必要になります。

悪知恵だけは働きますから油断が出来ないのです。排ガス不正露見後は言うなれば手負いのトラですから余計に気をつけなければなりません。一連のEV化宣言も、大きな意味で対日作戦の一環と言えます。何の具体化プランもないのが実情です。

日欧EPAも上から目線ですが、自動車部品の即時関税撤廃は電動化のための部品が喉から手が出る程欲しい欧州勢の都合でしかありません。人のいい日本人は有利な展開とでも思っているようですが、ライバルを利するだけのとんでもない話です。

さらにドイツの前首相であるシューダーが唐突に日韓間の歴史問題に言及するようになりましたが、これなども明らかな日本揺さぶりです。散々こき下ろしておいて日本を不利な状況にし、例えば然る後に救いの手を差し伸べ恩を売るような、そういうあざとい作戦でも考えているのでしょうか。

それとも本格的に日本潰しに出て来たのだとすれば、それはそれで応戦する必要があります。敵に塩は送れません。今だって日本が部品の供給を止めて窮するのはドイツです。いずれにしても善意が通じる相手でない事は歴史が証明しています。日本は何事にも慎重に対応しなければなりません。

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2017年9月15日 (金)

EV化によって再構築される日本包囲網(前編)

 

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【まとめ】
・仏、2040年までにガソリン車、ディーゼル車販売禁止。
・中国、インドもEVシフト鮮明に。
・日本の自動車メーカーはこの潮流に乗ることができるか岐路に差し掛かっている。

フランスではユロ・エコロジー相により2040年までに国内でのガソリン車、ディーゼル車の販売を禁止する方針が示されました。

フランスに続いて英国もガソリン車の販売禁止を打ち出し、ヨーロッパのEV(電気自動車)シフトが急速に進み始めています。

Ulala(ライター・ブロガー)NEXT MEDIA

 このところ一時の自動運転騒ぎが嘘のように、猫もしゃくしもEV談義に明け暮れています。昨日のテレ東報道番組WBS でもフランクフルトモーターショーを取材してEV化の波が来ている、日本どうするってやっていました。EVのコンセプトカーを出しているだけなんですが。。ショーによく行かれる方はご存知でしょうが近年のモーターショーはどこもEVのコンセプトカーだらけです。(笑)

しかし日本のメディアや知識人は酷いもんです。中には日本が遅れている?のを政府の責任だと言う人まで出て来て、正にカオス状態と言えます。そんな大袈裟な話ではないと思うのですが、これも一時の熱病に過ぎないと気付くのに、どのくらいの時間を必要とするのでしょうか。

そもそも政府が介入するには知見がなさ過ぎます。未だ不確定な部分も多く、欧州のように断定するには時期尚早と言わざるを得ません。EV化によるインフラ整備へのコスト(特に電力)も冷静に見積る必要があります。

従ってこういう、パリ協定にどう対応するか、等も含め、曖昧模糊とした将来事案は大きな指針だけを示しテクニカルなところは民間に任せるのが賢明です。またそれしかありません。政府が音頭をとって成功した例があるでしょうか。

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[パリ協定をベースにした日本のCO2排出量と目標値(出所:日本エネルギー経済研究所)これによると1960年ころのレベルまでCO2排出量を減らさなければならず、非現実的だという声が大半だ]

もちろん段階的に排ガス規制を強化するのは環境問題として喫緊の課題だと言えるし反対する理由もありません。従って政府はそこだけを示せばいいのです。あとはメーカーがどう対応して行くかです。それには技術的な見通しが不可欠ですが、そこが確定しない今、トヨタなどの大メーカーとしても莫大な投資をする筈がありません。決して遅れているから動きが鈍い訳ではないのです。

いずれにしても今の段階で、完全なEV化を決めるのは危険すぎる賭けと言えます。途上国の中国やインドならいざ知らず、先進国の言うセリフとも思えません。という事は政治的色彩が濃いブラフかポジショントークかという事になります。責任を持った大人の見解でない事だけは確かです。

尤も、明確にEV化と言っているのは中国くらいでしょうか。あとは電動化と言っているので、分かりやすく言えばハイブリッド化なのです。拙ブログで何度も言っていますが、ハイブリッド化と言ってしまえば日本の軍門に下る気がして言えないだけでしょう。

そもそも今のEVがかろうじて存在を許されているのも、日本が開発した家電用のリチウムイオン電池があるからです。これのエネルギ-密度がニッケル水素電池などと比べて飛躍的に上がったのでEVの可能性が広がりました。

勿論ハイブリッドカーにしてもリチウムイオン電池を搭載する事によるメリットは同じで、燃費が段違いに向上します。そういう点で言えば現段階ではハイブリッドカーに一番適しているマテリアルかもしれません。

EVとしてはせいぜいコミューターレベルまでです。とても高級車に適したものではありません。なぜなら電池代が他の高級にするべき部品の予算を食ってしまうからです。その結果まともな走りをさせようとするとテスラ モデルS のような1000万円超のモンスターになってしまいます。

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(異次元の加速性能を実現した日本仕様のテスラ モデルS)

テスラ モデル S がなぜ高いのかと言えば、早さと航続距離を追究するあまりバカ高くなった電池代と、少量生産故の効率の悪さが主要因で、高級装備やクオリティに十分なお金をかけているからではないのです。いずれにしてもそんな車がドイツや欧州各国では高級車と見なされません。

そもそもアウトバーンで1時間も200キロ走行が出来ないような車は高級車として失格なのです。環境と性能を両立させ、価格もある程度に抑えるなら、その解は先日も言いましたようにハイブリッドしかない事は自明です。ところが、ドイツ人はあそこまでバカにしていたハイブリッドカーにするなんて口が裂けても言えないのです。(笑)

ところで肝心な電池の性能アップの見通しですが、トヨタが2022年以降に全固体電池搭載のEVを発売すると言っています。(但し、同社内でそのタイミングを否定する声もある)エネルギー密度は2倍で出力特性が3倍といいますから、かなりなものです。

これまでのように充電時間も長くなく、気温も気にしなくてよいと言いますから、何とかまともな商品になり得るところまで来ました。しかしながらエネルギー密度が2倍程度では、そのマージンを重量減に使えば航続距離は従来EVと殆ど変わりません。

航続距離を倍にするなら重量が変わらない事になり、既に重量と航続距離を両立させているハイブリッドカーには太刀打ち出来ないのです。私個人の考えとしては、基本的に電池を航続距離や動力性能のために積んでいる限り見通しが暗いという事です。

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        (E5系のパンタグラフ)

じゃあ、EVの未来はないかと言えばそんな事はありません。新幹線のように走行中に外部から電力供給を受ければ無限の航続距離が実現出来ます。重量軽減にも大きく貢献するでしょう。ただ、自動車の場合はパンタグラフという訳にはいかないので非接触供給になります。ジャンルは違いますが、iPhone も新型では非接触充電になるようです。

その場合、幹線道路などに電力供給インフラが必要になりますが、お金の問題を除けば実現不能な話ではないと思われます。そこまでいけば言うまでもなく100%近いEV化が実現出来るでしょう。新幹線のように時速200キロ以上での長時間巡航も夢ではないのです。それがいつになるかは誰も知りません。(笑)

さて、ここで恐ろしい話をしなければなりません。深刻な大気汚染というやむにやまれぬ事情からEV化に舵を大きく切った中国ですが、電力をどうするかという基本的問題が立ち塞がります。従来の石炭による発電ではEVを作れば作る程汚染はむしろ悪化するという報告があるくらいです。

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[中国では273基もの原発建設が計画され、沿岸部を中心に各地で建設ラッシュが起こっている(REUTERS/Aflo)]

その為に習近平国家主席は自ら音頭をとり原子力発電に大きく舵を切ろうとしているのです。英国から原発輸出契約を取りまとめた程ですから自信の程がうかがえます。2050年までに4億kW分の原発を建設する計画もあるようで、1基100万kWとして原発400基分ですから吃驚です。

現在、世界で運転中の原発すべてを足しても4億kWに満たないことを鑑みると中国がいかに原子力に注力しているかが分かります。ところがその技術たるや、お粗末の極みで、視察した日本の技術者は、現地技術者も作業内容もデタラメだと言っているのです。

その証拠に英国と契約した原発建設が上手くいきそうもないと、日本に泣きついて来ました。韓国と同じパターンじゃないですか。(笑)開いた口が塞がりません。出来ないくせに注文を取る?この体たらくで何百も原発を作られた日にゃ近隣国はたまったものではないのです。

恐らく途中で深刻な事故を起こしEVどころではなくなるのではないでしょうか。しかし日本は風下です。放置すればとばっちりを受けかねないので泣く泣く支援をする事になるかもしれません。つくづく困った国です。

この話は未だ続きます。

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2017年9月12日 (火)

フェークなニュースに惑わされないで。

 

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 前回更新してから、気がつくと2週間も経っていました。公私共に忙しかったのと、8月に一気に言いたい事を書き尽くした事もあって、少しモチベーションが下がっていたのは事実です。その、大して書きたい事がないという状況は今も変わらないのですが、そろそろ書かないと忘れられてしまいます。(笑)

それにしてもその間、実に色々なことが起きました。ハリケーン・イルマにメキシコでは大きな地震もあったようで、被害が規模の割に小さいのが不幸中の幸いと言えますが、我々地震国の人間にとっては人ごとではありません。謹んでお見舞い申し上げます。

地震と言えば一番驚いたのが、このタイミングでの北朝鮮の水爆実験です。しかも人工地震としてのマグニチュードは5.6だと言いますから、中くらいの自然地震に相当します。そこまでの技術力がいつの間についたのか、自前なのかどうなのか?そんな訳はないので、どこかの支援がある筈ですが、一体何処の国が・・・いずれにしても謎の多い国です。

しかし、トランプ大統領は形だけの制裁で、軍事的には今回もスルーするつもりのようです。スルーしない場合は、それはそれで大変なのでしないに越した事はないのですが、その事なかれ主義が北朝鮮をここまで増長させた事も事実です。どこかで線引きは必要ですが、米はどこまで我慢するつもりなのでしょうか。

実は・・ここだけの話ですが、ここ10日くらいの間、我が家の上空、見たところ米軍の戦闘機(艦載?)と思しき航空機の往来が激しくなって来ています。ここ数日は主に夜間の飛行が頻繁で、轟音のためTVの音が聞こえません。

9月初旬には夜間離発着訓練をやるのやらないのという情報もあったようで、北と直接関係ないのかもしれませんが、ちょっと物々しさ、不気味さを感じています。なにしろ飛行頻度が異常なのです。

ところで、あれだけ騒いでいた「もりかけ問題」も収束したのか飽きたのか、あまり話題にならなくなりました。支持率もじわじわ戻して来ているようです。人の噂も75日と言いますから安倍さんとしては、なるべく目立たないようにして時間を稼ぎたいところでしょうか。民進党のオーンゴールに救われている感もなきにしもあらずです。。(笑)

話はコロコロ変わりますが、そう言えばニッサンリーフ(EV)が新しくなりました。写真を見ると、一見よくなったように見えますが、詳しく観てみると・・新型プリウスなどと同じように、ちょっと小細工が過ぎるようです。先進性やハイテク感を無理矢理出そうと苦労をした痕跡がうかがえます。ちょっと気負い過ぎか。。

性能的には新たに40kwh の二次電池を搭載した事によって加速性能や航続距離が延びたようです。特に400キロという航続距離は旧モデルとの比較で、ほぼ倍増なので期待が持てそうです。価格は300~400万円の間に収まっているので、悪評だった旧モデルよりは売れるかも知れません。

欧州勢が一気呵成にEV化を進めていくという与太話もタイミング的には絶好でした。ここで一気に流れを引き寄せ、採算ベースに持っていきたいところではないでしょうか。月3千台という強気な販売予想(妄想?)も出るというものです。

それでも私に言わせれば、旧モデルでついてしまった不信感を拭い去るのは困難です。売り方にもあざとさを感じます。EV だけでは自信が持てないのか、今やどのメーカーもやっている限定自動運転や車庫入れ機能等をパックにしてハイテクイメージを演出しようとしているのはいただけません。そこはまるでテスラです。価格相応のバリューがない事を糊塗したいのでしょうか。

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        (新型ニッサンリーフ)

「ニッサン インテリジェント モビリティ」

・最先端のe-パワートレインにより航続距離が400kmに

・ドライバーの運転時の負担を軽減するe-Pedal(イーペダル)を搭載

・プロパイロットを搭載

・進化した自動運転技術「プロパイロット パーキング」を搭載

・Vモーショングリルの採用と低重心でスリークなプロポーションを実現

・空間性と機能性を両立した内装を実現

・「Apple CarPlay」を搭載するなどコネクテッド技術の搭載

私はここで何度も言っていますが、リーフに限らずEVは未だ未だ発展途上の商品です。ターボ付きのダウンサイジング・ガソリンエンジン車やハイブリッド車のように、高付加価値型商品としての確立した世界はありません。従ってどうしても無理な売り方にならざるを得ないのも確かでしょう。

しかし人を騙すようなやり方は余りにも誠意がないし、持続可能とも言えません。チャラいおやじに軽々しく「やっちゃえニッサン」などと言わせてはいけないのです。第一品位が損なわれます。大企業としての矜持にも関わるのではないかと思うのですが、トップは何を考えているのでしょうか。

さて、その新型リーフ、その実力はいかほどのものか、プリウスと最廉価版同士で比較してみる事にします。これはあくまでも偏見のない中立公正な比較です。(笑)

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車両のサイズはほぼ同等です。全長はプリウスが60ミリ長く、全幅はリーフが30ミリ広いです。全高は床下にバッテリーを積んだ分リーフが70ミリも高くなっています。大きな差があるのは重量でプリウス1310キロ何に対し、リーフ1490キロと180キロ(大人3人分)も重いのです。ひとえに電池を多く積んだ事が原因です。

ただ動力性能に関しては110kwのモーターを積んだリーフの方がモーター特性も手伝って中速域以下ではキビキビ走ると思われます。プリウスは燃費のために出力はギリギリまで絞っている感じです。但し高速での性能は逆転するのではないでしょうか。街乗りのリーフ、遠出のプリウスという棲み分けが出来ます。

大差がつくのは航続距離です。カタログ値で行くとリーフ400キロ、プリウスは38リッターのタンクにJC08、40.8キロ/リッターの燃費ですから1550キロとなります。実際にはその60%として240キロ対930キロというところか。それにしても4倍近い差です。

プリウスは年に1万キロという日本人の標準的な使い方をすれば月に一回給油すれば十分という事になります。対するリーフは、自然放電もあるので頻繁に夜間充電をしなければならず、さらに遠出したなら最低でも一回は充電が必要です。

その場合急速充電でも40分かかると言いますからかなり厄介です。しかもいつも充電機が空いているとは限りません。せっかちな人や忙しい人には向かない商品と言えます。

気になる価格はリーフ315万円、プリウス243万円で70万円の差です。いくらガソリン代より電気代の方が安いからと言っても3~5年の間で挽回出来るものではありません。さらに電池交換費用やリセールバリューでも今のところプリウスが圧勝です。経済性という点ではプリウスに敵い様がないというのが実態です。

肝心なエコロジー性能ですが、ここも微妙なのです。CO2排出量だけで言えば、日本のように大半が化石燃料ベースでの電力使用という条件下では、ガソリンエンジン車の実質燃費がリッター30キロにもなればEVと同等と言われています。

つまりプリウスはカタログ値リッター40.8キロなので、実質でその75%も走れば環境負荷はEVと同程度という事になるのです。現実問題として実走行でリッター30キロを走るのは余程の名人でもない限り難しいと思われますが、それでも思った程の差はつかないようです。

これらを総合的に判断して、あなたならどちらを選びますか? 私は他に選択肢がある限り、EVを選ぶ事はありません。

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