フィクション

2009年2月11日 (水)

ナメリア国物語(最終章)

そんなある日、イクーラで靴を投げられ、うまくかわしたのを見たテキ屋さんにスカウトされたギッシュさんからノルマさんへと政権が変わり、ナメリアから特使が来る事になりました。クルリー外務長官です。この人は凄い人です。何が凄いかって、大頭領選挙の時には、あれほど強烈に非難していたノルマさんの考えに、選挙が終わった途端にクルリと同調するようになったからです。

君子豹変と言いますが、ナメリアではハレンチントンのカメレオンチェンジと言われているそうです。あっ、そうそう夫のハレンチントンさんは大頭領のときに何を考えたか、モナカ フリンスキー女史と一緒に大頭領官邸をピンク色に塗り替えたんだそうです。それ以来ピンクハウスと呼ばれるようになりました。これは余談です。

夫唱婦随とはよく言ったもので、クルリーさんはそんな夫を別居しながら献身的に支えました。二人でチョイナへ電子爆弾の部品を送る姿がアーソーソーの地元でよく見かけられたそうです。この頃からチョイナ国とは蜜月関係で、夫は露骨にチャバンパッシングをしていました。クルリーさんは自分が大頭領になったらナメリア国全部を売り飛ばしても良いと思っていたくらいです。女性にしてこのスケールの大きさは、よく言えば宇宙的なのです。

それほど凄い人が凄い密命を帯びて来るのですから、よっぽど心してかからなければなりません。政府関係者だけでなく、抜け目がない事に次期総利と目されるオワーザさんにもご指名がかかりました。例えばこれから5年間、毎年100兆円くらい出せ、などと言い出しかねないのです。もっとかも知れません。。。

クルリーさんの要求はやはり想像を絶するものでした。そこで、どういう訳か、いつになくチャバン政府は冷静だったのです。言いなりになって国益を損ねる様な事はしないぞと、政府内がまとまっていたのは国内の緊急経済対策に目処がついていたからでしょうか。頭のいい学者の言う事をよく聞いて、既に政府紙幣の発行が軌道に乗っていたのです。経済は急上昇カーブを描くでしょう。

ナメリア救済のチャバン政府案は以下の様なものでした。
1、 チャバン国通貨建てによるナメリア国債の買い入れを30兆円、向こう3年続ける。必要に応じて延長もあり得る。
2、 ワイハ、アーラカスのいずれか、あるいは両方を担保に融資する。
3、 安心保全条約の見直しをする。チャバンに駐留するナメリア軍を補強、自守隊と混成としチャバン政府との共同指揮下に置く。これに関する全費用はチャバンが負担する。これは20年計画で段階的に自守隊比率を増やし、最終的にはナメリア軍は完全撤退する。
4、上記の支援の条件として、第二次宇宙大戦での間違った歴史認識を修正する。宙際法に違反し大量破壊兵器を非戦闘員に対して故意に使用した事実を認め、正式にチャバンに謝罪、被害者に対しては相応の損害賠償をする。またイーストブルグ裁判における戦犯の復権をする。

このような積極支援案の背景にはチャバンのしたたかな計算がありました。まず冷静に考えて、ナメリアはチャバンの支援がない場合は、後数ヶ月でデフォルトを起してしまう事は目に見えています。その場合の宇宙への影響は計り知れません。連鎖デフォルトがおきて、そこら中で火の手が上がるのは必至です。チャバンも膨大な債券を宇宙中から踏み倒されて、優雅にやっている場合ではなくなるのです。

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最悪のケースは第3次宇宙戦争だって勃発しかねません。このところさかんにチョッカイを出して来るチョイナ民国、アーシロ連邦、ノースアリコ対策にも頭が痛いのです。それを考えれば一時的に大変な思いをしても、持てる国、知恵のある国が宇宙全体の安定の為に貢献しなければならないのは明らかです。更に歴史認識を大幅に修正して、周辺国からの恫喝をかわすのは、積年の課題でもありました。誘拐問題でも進展があるかもしれません。

藁をもつかむ気持ちのナメリアはこの提案を、大筋で認め受け入れました。やはり持つべきものは盟友だ、などと高く評価し、チョイナに向かっていた気持ちを切り替えたのは言うまでもありません。他の国もチャバンがそれだけ支援するなら安心だとばかり、ナメリア支援に積極的になったのです。

結局ノルマさんはナメリアの立て直しに10年かかりましたが、首尾よく成功して歴史に偉大な大頭領としての名を刻む事となりました。さらにこの二大強国は手を携えて末永く宇宙を治め、宇宙平和に貢献しましたとさ。目出たし目出たし。。。

(この記事はあくまでもフィクションで事実に基づいて書かれたものではありません。PHOTOはイメージ画像です)


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2009年2月10日 (火)

ナメリア国物語(4)

「そちもなかなかの悪よのう」と言いながらギンギラギンさんの提案に乗ったのか、どうなのかは定かではありませんが、運命の日はやって来ました。9.XXです。ハイジャックされた宇宙船は事もあろうに双子の高層タワーに突っ込んだのです。

同時に他も同じ方法で狙ったのですが、ヘキサゴンに突っ込んだ筈の宇宙船の残骸だけは見つからなかったのです。なぜでしょうか(?)クイズをしている場合ではありません。宇宙の七不思議に加えられる日も近いかも知れないと言われています。。

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おかしな事に突っ込まれたタワーは数時間後、よく見る廃ビル爆破のように下から崩れて行きました。上の方にぶつかった筈なのに明らかに不自然です。さらに犠牲者のパスポートは見つかりましたが、宇宙船に積まれている筈のブラックボックスは今だに見つかっていません。

そんな事はギッシュさんはおかまいなしです。戦争の口実が非常にうまく出来た事に意味があります。リメンバーピースハーバー(?)と言いながら国民は圧倒的支持でギッシュさんの戦争を認めたのです。支持率は何と90%を超えました。異常な数字です。単純なナメリア国民はすぐに団結する恐ろしさがあるのです。

話はチャバン国に戻ります。ミズイコフさんはお友達であるギッシュさんを当然支持しました。ギッシュさんが起こした戦争にも自守隊を後方ではありますが、派遣し体裁を整えます。ところがギッシュさんは本当はお金さえもらえば良かったのです。戦争で経済は一時的には回復しますが、所詮カンフル剤でしかありません。万年お金不足はちっとも解消されていなかったのです。

流石のミズイコフさんもお友達とは言えギッシュさんの度重なる無心には嫌気がさしました。それに結構危ない橋も渡ってきたので、その反動を恐れたのかもしれません。何事も引き際が肝心です。後は同じ路線のベーア君に譲って悠々自適に行こうと考えたのです。

ところがこのベーア君の自主独立路線はギッシュさんにとって目障りだったのでしょうか、それとも脱税疑惑発覚を恐れてか、任期途中で仕事を放り出してしまったのです。やはり誰かの圧力がかかったと考えるのが自然かもしれません。

驚いた事にはベーアさんを引き継いだターフクさんまで途中で政権を投げ出します。「あなたとは同じではありません」とあまりにも有名な言葉を残して去って行ったのです。でも裏側ではナメリアから莫大な額の資金提供をしつこく要求された事に嫌気して辞めたという説もあります。あれ程ボロクーソに言われても、言い訳一つしなかったのは案外、宇宙騎士だったのかも、と最近見直されています。

満を持して出て来たのはウソーアさんです。自信満々の彼は言語に若干の問題があるものの、外交は任せとけ、とばかりに積極的に外へ出て行きます。でもよく調べると、交渉などというものはまるでせず、お金をばらまいているだけだったのです。凄まじい大金をポケットマネーのように外へばらまくウソーアさんを見て、さすがに人のいいチャバン国民も怒り出しました。

国民に対してはひどく“さもしい”事しかしてくれないのです。支持率は15%まで下がりました。それを見ても一向にへこたれずニタニタ笑っているだけのウソーアさんは、ひょっとしたら人類ではないのかもしれません。ブレタン星人ではないかという噂も真実みを帯びて来ています。
(続く)(この記事はあくまでもフィクションで事実に基づいて書かれたものではありません。PHOTOはイメージ画像です)


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2009年2月 9日 (月)

ナメリア国物語(3)

ミズイコフさんはポースト事業を民営化する事にことのほかご執心でした。本当かどうかは知りませんが、何でも昔平議員の時にポースト屋さんにコケにされた記憶があり、仕返しをしてやろうとずっと考えていたそうです。それにナメリア国の要求にうまく応える為にも、どうしても民営化しなければならない理由がありました。350兆円もある貯金を市場に解放する必要があったのです。ここにもギッシュさんの影が見え隠れしています。

大選挙までして、うまくいった筈の民営化でしたが、トリックスと結んだホテル・ポンカの売買契約過程があまりにトリッキーだったので、後にマヤトハ大臣に怪しまれる事になります。「友達の友達はインサイダーだ」などと訳の分からない事を言いながら、震えるワカシーニ会長を追いつめて行ったのです。カナケッタさん始め民営化インサイダー組は躍起になって火消しに走りますが、BIG保険やメクルメクリンチの外資パワーが弱まった今となっては勝算はなかったのです。大きな疑獄事件となりヤミチュー会長は失脚、多くの逮捕者まで出す事になりました。

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話は前後します。ミズイコフさんはさかんに構成改革、財政再建を言いながらも、ナメリアには湯水のように貢いでたのですが、いつもツーリトル ツーレイトとナメリアの大頭領ギッシュさんに叱られていました。仕方なく国民には内緒で宇宙債を40兆円くらい買ってあげたのです。宙貨準備高は一気に倍くらいに膨らみます。そのお陰でギッシュさんは表舞台でミズイコフさんにことの外気を使ってくれました。リスプーレの真似をする危ないおじさんに、ギッシュ一家は引きながらも愛想笑いを振りまいてくれたりしたのです。

それでも相変わらず借金しまくるナメリアは双子の赤字が増々膨らみ、何とかしなければ大変な事になると言っている学者もいたのですが、ギッシュさんは無視しました。怪しい金融商品を売りまくってチャバン始め、世界中から騙し取ればれば良いという発想だったからです。最悪戦争もあるさ。。。

それにそんなに苦労しなくてもお金を手に入れる方法は既に知っていました。昔ギッシュさんのパパが惑星戦争をした時の事です。お金が足りなくなったパパは試しにチャバンを脅かそうと思いついたのです。そこで特使を差し向けたところ、最初は頑強に抵抗していたのですが、担当のチャバン議員4人の名前を確認して「言いつけてやる」と脅したところ、慌てて4000億円も出してきたのです。

これに味を占めたパパは更に調子に乗って要求を強めます。結局1兆3500億円も調達出来たのですが、その時は戦争は終わっていました。余った金をどうするのかという事で揉めた結果、チャバン側にもキックバックするという事で闇から闇へ葬り去る事とします。風の噂では何とか基金を作り、エッジファンドへ投資したりしていたようです。

その時のチャバン側の責任者はオワーザさんでした。それからしばらくして市民党を離党をしたのは単なる偶然かも知れません。オワーザさんは他にも政治献金で自分名義の不動産を買い集めたりして、黒い噂が絶えないのです。しかし握りつぶす名人と見えて、マスコミで問題になる事は殆どなかったのです。

話はギッシュさんに戻ります。彼は元々アラーブ屋さんでした。武器を作ったり売ったりする事にも熱心で、戦争とアラーブを一杯使う事が大好きだったのです。アラーブ価格の安定の為に戦争をする事が彼の人生の目的だったと言っても過言ではないかも知れません。家ではナフーサ風呂に入って弾よけ練習をしているという噂もあるくらいです。このお陰で後にイクーラで喝采を浴びる事になります。

財政が増々逼迫して来たある日ギッシュさんは一世一代の博打を打とうとあまり良くない頭で考えました。ヒントは昔チャバンをひっかけて攻撃させたピースハーバーです。敵から攻撃を受ければ国民も納得する事は間違いありません。あーでもない、こーでもないと色々考えている時に、宙際テーロシンジケートの大親分キサマギンギラギンさんと知り合いになります。ギンギラギンさんはギッシュさんが驚く程アイデアが豊富でした。(続く)

(この記事はあくまでもフィクションで事実に基づいて書かれたものではありません。PHOTOはイメージ画像です)


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2009年2月 8日 (日)

ナメリア国物語(2)

話は遡って、チャバン国の話になります。この国の名前の由来は政治家や官僚が茶番劇をさかんに繰り返した結果、世界からつけられてしまったのです。国民にまでその習慣がついて、肝心なところは茶番で誤摩化すというのです。昔ナメリアに宇宙戦争で負けてからおかしくなりました。

そうそう余談ですが、ナメリア国の名前の由来は余りにも舐めきった態度をとるところから来ています。元々は平和で広々とした島に、噂を聞きつけてエゲレッツ人が大量に移り住みました。邪魔な先住民は殆ど排斥したのですが、色々な国から人々が押し寄せて来たり、拉致してきたりで混じり合った国です。元祖拉致大国でもあります。ノースアリコのギムジョンブルさんに強く言える訳がありません。従って訳の分からないところがあるのは、ある程度やむを得ない事なのです。

ナメリアはチャバン国が二度と戦争が出来ないように洗脳しようと思い、軍隊が持てない憲法を押し付け、文化、思想面でも腑抜けにして行きます。特にTVを通じた偏向報道、お馬鹿番組は有効でした。結果は大成功で、本当にチャバンの人達は仕事はともかく、お笑いとスポーツの事しか考えなくなったのです。お陰(?)で頭は少し悪くなりましたが、勤勉な国民性や、緻密な技術力が武器になり経済的には大発展しました。

宇宙からお金が湯水のように入って来るのを見てナメリアは少し嫉妬を感じるようになります。そこでチャバンバッシングをしてみたところ、予想外に効果がありました。言う事をよく聞くのです。自分たちが教育したポーチは予想以上に従順だったのです。これは嬉しい誤算でした。貢君としては抜群です。

反面、宇宙で戦争があった時などは兵士を出せと言っても、臆病になりきったチャバンは尻込みしてしまって役に立ちません。ナメリアは、まあお金だけ出せば許してやるか、という事で割り切ります。金さえ出せば守ってやると適当な事を言って同盟を結び、事ある毎にお金をせびって来ました。監視の為の軍隊も常駐させます。

それでも、打たれ強い性格が奏効してかチャバンは世界を相手に増々経済力をつけて来たのです。自国の産業が脅かされるようになって、今度は脅威を感じたナメリアは、あの手この手でチャバンを試したり、脅かしたり、国力が弱る事を押し付けたりします。公共事業を数百兆円規模でやれと言ったりしたのもその一環です。結果チャバンの財政赤字は膨らんで行く事になります。

Y1pqr_2o__b9nmejf_h1tloj8ec1ciamat どう考えても必要の無い宇宙ステーションや、宇宙ダム、宇宙道路をいやと言う程作りました。その過程でチャバン官僚が力をつける事となります。膨大な予算は彼らに権力を与えたのです。その結果、ナメリアのお墨付きを錦の御旗に利権を増々拡大していき、チャバン全土は汚職や談合病が蔓延する事になります。上院はいつの間にか官僚の利益を代弁する族議員と、親から利権を引き継ぐ世襲議員で溢れかえっていたのです。

そんな政府に愛想を尽かしたチャバン国民は、政権交代を望みますが、肝心の野党第一党の民衆党が冴えません。党首オワーザは黒い噂にまみれて、言う事も支離滅裂です。そこに颯爽と登場した構成改革という旗を振るダンディ、ミズイコフさんに熱狂し、未来を託す事にしたのは必然だったのかも知れません。ミズイコフ、カナケッタ組は高支持率を背景に次々と改革を断行して行ったのです。(続く)(この記事はあくまでもフィクションで事実に基づいて書かれたものではありません。PHOTOはイメージ画像です)


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2009年2月 7日 (土)

ナメリア国物語(1)

昔々銀河系の彼方に、とてもきれいな水球という星がありました。その殆どを水に覆われ、3割程度の地上には緑が生い茂り、人々は豊かな生活をしていたのです。その星には沢山の国がありましたが、長い間の戦の結果、ある大国が勝ち残りました。ナメリア合集国です。その国は資源にも恵まれ、水球の盟主として長い間君臨したのです。

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ナメリア国民は余りに長期に渡って繁栄し、栄華を極めた為にお金に対する感覚が麻痺していました。借金をする事が当たり前になっていたナメリアは、気がつくと膨大な財政赤字を溜め込んでいたのです。その額は今の日本円に換算して6000兆円と言われています。貿易赤字も途方もない数字です。

更に宇宙カプセルローン事業にも失敗して400兆円くらいの不良債権を抱える事となります。返済能力が無い人に貸してしまった事が原因ですが、ローン等を証券化した金融ビジネスにも欠陥がありました。投資銀行が発行していたそれらの金融商品が世界的に売れなくなり、膨らませ過ぎていた肝心の金融ビジネスが破綻してしまったのです。

その結果、信用収縮が起こり、お金が回らなくなります。当然国民は借金して物を買っていましたから、耐久消費財の売れ行きがパタッと止まってしまったのです。元々業績が悪かった宇宙船産業がここに来て破綻寸前となり足を引っ張ります。悪い時には悪い事が重なるのです。これで世界中がひっくり返りました。特にナメリアに大量に輸出をしていたチョイナやチャバンは生産を大幅に減少させる事になります。短期契約社員は首を切られ連日マスコミを賑わす事になるのです。

そんな中、ナメリア国民の期待を一身に集めて新大頭領が誕生しました。カラク ノルマ氏です。ノルマ氏はチャレンジを旗印に勇躍ピンクハウスに乗り込みます。やる気満々だったのです。ところがナメリアの実態を部下から聞かされて真っ青になります。TDSという金融爆弾を抱えているらしいのです。その発行残高はこれ又途方も無い5000兆円だと言うのです。さすがにノルマさんもここまでひどいとは思ってもいませんでした。

自分の力の限界を就任一日で感じる事になります。しかし後へは引けません。何とか格好をつけなければならないのです。価値を下げた新札の発行とか色々考えましたが、どうもピンと来ません。世界からの反発も怖いのです。ある日一つの結論に達しました。やはりお金を溜め込んでいるチョイナとチャバンに頼るしかないというものです。それで駄目なら、腹をくくろう。。。

そこでクルリー外務長官を密命を帯びた特使として差し向ける事にします。彼女だったらうまくやってくれるに違いないという確信がありました。昔彼女の夫はチャバンをいじめた経験があります。脅かせばいくらでもお金を出すチョロい国と聞いていたので、彼女も二つ返事で引き受けたのです。

一方のチョイナは反抗的な態度を示したり、かと思うとナメリアの金融機関に投資したりと、したたかに動いて扱いづらいのは分かっていました。でも自分や自分の党に資金提供をする大事なパトロンでもあります。話せば分かってもらえるかもしれません。いずれにせよこの二つの国からある程度の数字を叩き出さないとナメリアの未来はないのです。不退転の決意で交渉に臨もうとするクルリーさんの目がキラッと光ったのをノルマさんは見逃しませんでした。(続く)(この記事はあくまでもフィクションで事実に基づいて書かれたものではありません。)


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