経済・政治・国際

2017年6月23日 (金)

どこからどう見てもリスキーな自由貿易

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自由貿易やグローバル化の弊害について、これまで散々書いて来ましたが、今日は少し噛み砕いた分かりやすい話をします。安全保障面と、環境汚染、経済面の三通りのシミュレーションです。

最初に安全保障面
リカードの比較優位理論というのがあって自由貿易やそれによる国際分業が効率の点で有利であると言う説の根拠になっているようです。例えば世界に日本とタイ以外の国がなかったと仮定します。そこで日本は工業製品の生産に特化し、タイはコメその他の食料品の生産に特化したとしましょう。

そうすれば日本は足りない食料が手に入り、タイは自力では作れない自動車や電機製品を得ることが出来ます。一見ウィンウィンに見えるのです。ところが効率を重視し過ぎて日本が食料の生産を全てやめてしまったなら、自動車という高付加価値生産物と、食料という付加価値は低いが最も生物にとって重要なものが必要なだけ等価で交換という事になります。

凄い話ではないでしょうか。私は別に自動車を作る人が凄くえらいとは思いませんが、その背後には長年培って来た技術、ノウハウ他、膨大な有形無形の資産がある訳です。食料生産にノウハウがないとは言いませんが、付加価値の質量で言えば比較にならない事は明らかです。

さらに、両国の関係が良い場合はそれでも問題ありませんが、何かの拍子で関係が悪化した場合はどうなるでしょうか。タイは自動車輸入がなくてもさほど問題はありません。ところが食料の供給が途絶えた国は死活問題になります。安全保障上こういう関係が好ましくない事は明らかです。

次に環境汚染問題
自動車を生産し使用する事による環境汚染は先進国に限り、厳しい排ガス規制や資源のリサイクル化が進み年々減少しています。生産国は大半が先進国という事もあり一気に最悪の事態にはなり難いのです。一方食料生産が引き起こす環境汚染は深刻レベルまで進んでいます。

ご存知のように田畑には肥料として窒素やリンを撒きます。しかし限られた農地で効率を上げるためには肥料を増やしていかなければならないのです。中国を見ても明らかなように、これが深刻な環境汚染を引き起こします。

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(昔ながらのやり方では問題がなかったが、経済成長に連れて水質汚染の深刻さが増して来たタイ/家庭からの排水、農業、産廃物、観光産業が原因とされる)

さらに裕福になって牛やブタを欧米並に食するようになるなら、それらを飼うための飼料は人間の比ではありません。この連鎖は人口の増加もあって等比級数的に有害肥料の増産、使用に繋がります。

つまり食料を輸入する日本は自らは手を汚さないが、相手国にそれを強いる事になるのです。その結果は前も言いましたように、環境汚染の純輸入国となりトータルで見て地球を破壊していきます。環境テロ国家の烙印さえ押されかねません。全てを自前でやる場合との比較で、どちらが地球にとって好ましいかは自明です。

それではタイでは車が持てない? そんな事はありません。日本がただで作り方を教えてあげれば良いのです。・・・・誰が教えに行くかって? そこまでは責任持てません。(笑)

最後に経済面
ここに関しては22日の時点でエントリーしていた記事の内容に誤りがありましたのでひとまず削除致しました。後日もう一度分かりやすい例をアップするつもりです。分かりやすい例が思い浮かばなければ放置の場合もあり得ます。(笑)

それまではやや難解かもしれませんが同じ内容の「誰がための自由貿易なのか」(5月24〜)シリーズをご参照いただければと思います。大変申し訳ありませんでした。

以上、お詫びとご案内です。

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2017年6月21日 (水)

深刻化する情報環境汚染

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森友学園騒動で思うような成果が得られなかった野党やマスコミは、加計学園問題で最後の必死の悪あがきをしているようです。何が何でも自分たちにとって都合の悪い安倍政権を潰したいのでしょう。それに煽られた人も大勢いるようで内閣支持率が少し落ち始めていると言います。

私はこの問題に関してはバカバカし過ぎて触れる気はなかったのですが、そうも言っていられなくなりました。安倍さんの切羽詰まった表情からも、その深刻さがうかがえます。そこでこの件、少しだけ書く事にしました。

そもそも忖度て何やねん。(笑)しかし変な国です。「相手の気持ちをおもんばかること」が問題になっているのですから、何をか言わんやです。それ自体は人間社会では当たり前の事です。

特に日本では美徳とされて来ました。子が親の気持ちをおもんばかる、社員が社長に忖度する、官僚が首相の方針に忖度する、これの何がおかしいのか、論理的に説明出来る人がいるとは思えません。日本はこのやり方で発展し平和な国を形成して来たのです。

そこに金銭の授受とかが絡むと話がややこしいのですが、別にそれもなさそうです。では官邸からの圧力?そんなもん当たり前でしょう。選挙で選ばれた正当な政権ですから、思い通りにやるのが当然です。

むしろ民主党政権の時のように利権目当てや売国行為以外は何もしない方が余程タチが悪いと言えます。いずれにしても日本なんて可愛いものです。独裁国家の中国や北朝鮮は論外としても、もっと強引な国は世界に山ほどあります。アメリカなんか下手したらCIAにポアされかねません。(笑)

ともあれ政権のやる事に対しては、よっぽどの公約違反でもない限り、国民は選挙で評価を下すべきです。欠陥が全くないとは言いませんが、議会制民主主義とはそういう制度です。制度そのものに欠陥があるなら立法の場で修正を行っていけば良いのです。とは言っても確かにまどろっこしい点はありますが。。

そもそもこの問題、民主党の鳩山政権時代に獣医学部新設に対する自治体からの特区申請が実現に向け検討されていた事を考えると、官邸から圧力があったとしても、7年も放置するなんて怠慢だ、さっさとやれ、と叱責されるような話ではないでしょうか。

そこに颯爽と現れた、マスコミからは正義のヒーロー扱いの前川喜平前文科省事務次官にしても、ただの怪しい援交好きスケベおやじです。(笑)天下り問題の詰め腹を切らされた仕返しをしているだけでしょう。あるいは顔を売って選挙にでも出るつもりか?

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(出会い系バーに足しげく通ったという前川全事務次官、女の子に5万円もお小遣いを上げて実態調査をしたらしい。しかしその調査の報告はない。)

自分たちの天下り先が確保出来るならほいほいと認可するが、そうでないと極端に冷たいのが官僚であるのは日本の常識です。当然そういう悪習を絶ちたい官邸とは利害が一致しません。それが表面化したのが今回とも言えます。

早期退職をやむなくされる無能な官僚が天下り先で何をやっているか知っていますか? 朝決められた時間に出社して新聞読みながらお茶飲んで、多少の雑談くらいするのかも知れませんが、時間になればさっさと帰宅する毎日・・これで民間サラリーマンの何倍もの給料をもらい、退職金まで取るのですからどうかと思います。

(有能でまじめな官僚も当然大勢いて、日本の為に粉骨砕身努力をしている事を付け加えておきます。)

皆さんくれぐれも、こういう問題にもならない事で白を黒と言い含めようとする朝日新聞とかテレビ朝日とか、とても日本人とは思えない人達が報道する極端に偏った情報に影響されないよう、お願い致します。日本はその人達の力、影響力が年々強くなり正常な体制を維持するのが難しくなって来ています。
因に

TBS あさチャン
TBS ビビット
TBS Nスタ
TBS ひるおび
TBS サンデーモーニング
フジ 直撃LIVEグッディ!
フジ ノンストップ!
フジ めざましテレビ
フジ 情報プレゼンターとくダネ!
テレ朝 モーニングショー
テレ朝 スーパーJチャンネル

これらの反日的番組を作っているのは同じ制作会社(泉放送制作)だそうです。そこのプロデューサーは在日外国人と言いますから分かりやすいではありませんか。勿論これだけに留まらず新聞テレビの汚染は想像以上に進んでいます。読売や産経新聞等の一部を除き、壊滅状態です。

そのせいもあり、日本は普通の国では当たり前の憲法改正すら大騒ぎでなかなか前に進みません。何とかしたい安倍さんが苦肉の策の妥協案を出しているというのが悲しい現実です。

しかし中途半端な事だけはしてほしくありません。普通の独立国のように自律的に国を守れるシステムを構築すべきです。日本が日本に住んでいながら反日であるという、おかしな連中によって完全に支配される前に、そうなる事を祈らざるを得ません。

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2017年6月19日 (月)

自由貿易には致命的な問題があった。

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 少し前に「誰が為の自由貿易なのか」というテーマで記事を書きましたが、そもそも輸出や輸入に関する根本的にネガティブな部分が抜けています。例えば海上輸送にしても今日の膨大な量を輸送して環境汚染がない訳はないのです。その費用も無駄で、消費者の負担になります。

そこで、その辺りの事を調べようと色々ググっているうちに、あるサイトに行き着きました。何と国際貿易に伴う窒素汚染の実態解明に成功したと言うのです。私などの想像をはるかに超える環境汚染が浮き彫りになったというのですから驚きました。

昨年の1月に解禁になった資料「国際貿易が引き起こす窒素汚染の実態を解明」を紹介します。

http://www.ynu.ac.jp/img/news/id-15185-jp.pdf

以下、一部をコピペ

現在、窒素固定を通じて陸上生態系が年間に生成する量の倍以上の活性窒素が、窒素肥料 の施肥や作物の栽培、化石燃料の燃焼などによって生成されています。年間の人為的な活性窒素生 成量は、世界人口と 1 人当たり食肉消費量の増加により増え続けていますが、既に地球の許容量の 約 3 倍に達しているといわれます。

活性窒素による窒素汚染は、生態系と人の健康を脅かしていま すが、中でも、海洋生態系の劣化は世界的に深刻化しているため、「国連持続可能な開発会議」(リ オ+20)において、窒素汚染を含めた原因対策を緊急的にとることが宣言されました。

そこまでとは全く知りませんでした。これは最早経済論で片付ける問題ではなさそうです。全人類が取り組むべき喫緊の課題と言えるのではないでしょうか。その中でも特に下記記述に注目して下さい。

世界の窒素フットプリントを分解することで、世界の窒素負荷の約 4 分の 1 が、国際的に取引 されている商品によること、また、農畜産物由来の食料や織物などの生産地で排出される硝酸態 窒素、アンモニア、亜酸化窒素が、全体の多くを占めることがわかりました。これらの結果から、 国際貿易が農畜産業の盛んな地域の地下水汚染などを助長していることがわかりました。

さらに、輸入品の生産などのために国外で排出された量から、輸出品の生産などのために国内 で排出した量を差し引いて、商品に内包された活性窒素排出の「純輸入量」を算出しました。こ れにより、主な純輸出国は農畜産物由来の食料や織物の輸出大国であり、その多くは発展途上国 である一方、主な純輸入国は農畜産物由来の製品の多くを輸入に頼って消費している先進国であ り、
中でも日本の輸入による影響が突出していることを明らかにしました(図 1)。

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恐ろしい事に日本が貿易に於いて最も相手国を汚染している国であるという事が証明されてしまったのです。どういう事かと言いますと、日本が輸入に頼っている食糧や衣類などを生産する中国や米国などの国々が、余分にそれらを生産する事で自国の環境汚染をさらに悪化させているというです。

安いからと言って安易に海外から食糧を買ったり、ユニクロのように国内に工場を持たずに海外で生産して逆輸入する事が、生産地を必要以上に汚染させています。これがいかにエゴイスティックで罪深いかという事です。自分のところだけは出さない、では済まされません。

この問題はCO2排出問題どころでない事は明らかです。こっちは大気中濃度は0.038%に過ぎず、産業革命以降の250年で0.012%しか増えていません。7〜8%以上にもなれば生物の生存は難しくなるようですが、それまでには相当な時間がかかります。

アル・ゴアは原発関連企業に投資していたという事実もあり、随分前からCO2地球温暖化犯人説には疑問符が付いていました。しかし未だに亡霊が生きていて国際的にも排出規制を厳しくしています。どうも優先順位がデタラメなようですが、誰かの利権にでも結びついているのでしょうか。

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(図2 商品に内包された活性窒素排出量の国際貿易ルート{最終販売国―消費国間; 上位 10 ルートはラベル付}

 線の色が黄色に近いほど、内包された活性窒素排出量が多い。すべてのルートには、原産国や 中間生産国で排出された活性窒素量が含まれている。)

話を戻します。日本の輸入による窒素汚染問題は、それらの輸入品が国内で生産出来ない訳ではないので、輸入に高関税をかければ一発で解決するのではなでしょうか。日本式生産であれば汚染も桁違いに減らせます。もちろん自由貿易の精神には反しますが、地球環境を優先すべきは明らかです。

地産地消が安全保障や効率の点でベストである事は拙ブログでも散々主張して来ましたが、今回別の角度からもそれが証明されました。しかし、昨年発表されている割にはマスコミも扱いません。政府要人もこのような重大事実を知らないのでしょうか。

知らないのだとすれば、情報収集能力に致命的欠陥がある事になり、知っていたのであれば確信犯になります。TPPだのFTAだのと言っている場合ではありません。日本を環境犯罪国家にもしかねない、今の貿易体制を早急に改めなければ将来に禍根を残します。

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2017年6月16日 (金)

アベノミクスとは何だったのか(後編)

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前々回からの続きですが、話は少し戻ります。第一の矢、異次元の金融緩和とは、銀行から国債などの債券を大量に買って当座預金残高を増やす事に意味がありました。その結果、動かせる現金が増えた銀行は貸し出しに積極的になれます。

そうすれば当然マネーストック、即ち国民が使える資金が増える訳ですから給料も上がり、消費が増えて景気が良くなるという訳です。その、円が増える事による副作用は円安です。この場合輸出企業が主に恩恵を受けるのですが、その輸出企業の株も上がる事になります。

日経平均で見ても民主党時代との比較で言えば2倍にもなりました。この効果は大きいのではないでしょうか。と、普通は思うのですが、実は日常的に売買をしている投資家の大半は外資系ファンドです。バブル前との比較で60%も増えました。

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儲かっているのは実はその外国人なのです。その数字は日銀のHPでも確認出来ますが、アベノミクススタート以降の2年程で100兆円ものキャピタルゲインを記録していました。それが意味する事は誰かが大きく損をしているという事です。

では誰が損をしたのでしょうか? 株などへの投資は直接金融と呼ばれ、個人が投資先を選ぶことが出来ます。日本人(家計)の株式投資は米などとの比較でも極端に小さいのですが、そうは言ってもチリツモで総額で言えば167兆円(16年Q4)にもなります。

しかしこれは日経平均株価がほぼ同じ15年Q1当時から対個人金融資産総額で見て1.5%マイナスです。184兆円から167兆円へ、この2年で投資総額が17兆円も減っているのです。

これだけで日本の投資家が損をしているとは断定出来ないものの、対外純資産を外貨ベースで見れば明らかです。経常収支がずっと黒字だというのに減少に歯止めがかかりません。

日本人の財布から外国人の財布へとお金が移動するのが株式投資の実態のようです。これは企業の含み資産とは別で、株高の輸出企業にはそれなりにメリットはあります。しかし個人レベルでは、トホホな結果と言わざるを得ません。

因に政権が交替する前の12年Q2時点では日経平均が1万円ちょっとで87兆円の株式投資額でした。その時点での家計の預金残高は840兆円で16年Q4との比較で97兆円の差があります。

結局個人金融資産が1800兆円(16年Q4)と威張ってみても、個人事業主の運転資金も含めた正味資産(預金残高+現金)は937兆円に過ぎず、後の資産はそれをベースに膨らませた風船のようなもので、全てを現金化すれば、最終的な金融資産はM3(マネーストック)の1300兆円が残るだけです。

その1300兆円も国債の発行残高と、銀行の貸し出し残高が減って行けば同額減っていく事になります。ここが意外に理解されていません。お金は消えないと信じている人も多いようです。

株式の場合も東証一部上場企業の時価総額が現在600兆円程にもなりますが、全て売り払えばゼロです。つまりその場合は最後の貧乏くじを誰が引くかという、恐怖のチキンレースになる訳です。株式投資をしている人は、外国人にいいようにやられているという事も含め、そういう事実が分かってやっているのでしょうか?

上手くいったら行ったで一種の搾取?ピンハネになります。株式に信用創造機能はないので、儲かった人は誰かの資産を頂戴している事になるのですが、マクロの視点で見れば株式がなければ得られた筈の国民の所得が割り引かれている事を意味します。

格差拡大の温床と言っても差し支えないでしょう。従ってどう考えても日本のように勤勉で付加価値創造力のある国民が多い国に株式の制度が必要だとは思えないのです。資金調達の方法はそれ以外でも色々あります。米を見ても分かるように、株主が力を持つ社会程、殺伐として勤労意欲を削ぐ社会はありません。

さて3本目の柱、民間投資を喚起する成長戦略ですが、何か具体的な施策があったかと言えば、記憶にありません。マクロ経済のヶの字も知らない民間議員達が間抜けな事を色々提案していましたが、実際に何か実施されたかどうかは知りません。最近騒がれている加計学園問題くらいでしょうか。

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[第三の矢の成長戦略の要である国家戦略特区からの施策が開始。ようやくいくつかの特区で外国人の家事代行が解禁され、パソナの他にもダスキンと保育ポピンズがサービス事業者として認定されています](こんなものが成長戦略?笑)

いや、しかし、実はここが肝だったのです。難しい話ではありません。民間が投資をし易い環境を作ればいいだけです。ところが政府がその具体案を考えると、上の家事代行解禁のように、ろくなものでもない事はこれまで実証されています。

という事は? そうです。政府が出来る最も効果的で簡単な方法は貸し出しの推進です。政府(日銀)がノルマを課して銀行が積極的に資金を企業に貸せばいいのです。これで信用創造が起きます。つまり国民の財布と言えるマネーストック(預金残高)が増える訳です。

企業はその借り入れ残高を利子を払いながら遊ばせておく程裕福ではありません。という事は、当然何かに投資する事になります。設備や研究開発、あるいは教育でもいいでしょう。そうなるとお金が世間を回り始め、回転数が上がって来るのです。

当然国民の所得が増えて有効需要、つまり消費が増えます。このやり方で90年のバブル崩壊前までは発展して来ました。すなわち「円の支配者」の著者リチャード・ヴェルナー氏が著書の中で散々述べている日銀の窓口指導の復活こそが成長戦略なのです。

日銀に逆らえない銀行は必死にノルマを果たすため貸し出しに奔走します。少々不良債権が増えても成長がカバーし再分配で均す事も可能です。技術力、供給力のある日本は、それで華麗に蘇るのですが、なぜかそれだけは誰も言及しませんでした。

90年まではそのやり方で成果を上げているにもかかわらずです。バブルの醸成と崩壊があったではないかと言われるかも知れませんが、それも含めて民間銀行は日銀のコントロール下にあった訳で、言うなれば日銀次第で何とでもなるのです。

その意味は日本程の先進国なら経済成長率は政府によるコントロールが可能だといいう事です。それをしないのは何らかの圧力がある証拠と言えます。今政府や日銀がやっている事は猿芝居で、田舎役者がそれぞれの役割をヘタクソに演じている、というのが、悲しいかな現実です。

今回の結論としては、アベノミクスの初心を貫徹すれば、ベストとは言えないまでも、少なくとも今以上の、ある程度の成功があった事は間違いないという事です。

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2017年6月14日 (水)

質問にお答え致します。(2)

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今日はアベノミクスとは何だったのか?の後編を書く予定でしたが、読者の方からご質問がありましたので変更してお答えします。

>マネタリーベースが一番重要な気がしますがその中身は税金の歳入歳出とは全く関係は無く、借金というか銀行の貸し出し金で構成されているように思いました。

おっしゃるように歳入歳出とは全く関係ありません。さらにマネタリーベースは借金や貸出金というより、基本的には金融機関の借入金(預金)の一部という解釈です。但し貸借対照表では資産の部に計上されます。

日本の場合、預金準備率が平均で1%(金融機関によって違う)程なので、ざっくり言えば1億円の預金残高に対しては100万円日銀に預ければいいという事になります。

逆に言えば1億円の日銀預け金(当座預金残高)があれば保有現金や預金残高とは関係なく、理論上は信用創造という形で100億円まで貸出しが出来るという事です。実際にはそこまでは出来ないし、現実的でもありません。今現在で言えば3倍程度です。

しかし、それをもって貸出し残(マネーストック)が少ないとは言えません。日本の国民一人当たりマネーストックは以前も書いたように欧米の約3倍もあるのです。むしろ異常に多いと言えるので、銀行からの貸出しが少ないから、どうのこうのという問題はどこにもないと言えます。

ちょっと難しいかもしれませんが、今膨らんでいるマネタリーベースの内の当座預金残高は大半が日銀による買いオペの結果です。つまり日銀が市場から債券を買って、その支払を売った銀行の日銀当座預金口座に振り込んでいる訳です。

この資金はその債券を担保にして日銀が発行した円です。と言っても実際に日銀券を印刷する訳ではなく当座預金口座に印字するだけです。これもひとつの通貨発行権の行使と言えます。そもそも国債自体が准通貨なので、それがいつリアルな円に替わっても不思議はない訳ですね。

このように国家はいくらでも通貨が発行出来ます。その場合のリスクはインフレだと言いますからふざけた話ではないでしょうか。(笑)日本は未だデフレなのです。まずデフレを脱却してからインフレの心配をしろと言いたいです。

だからと言って440兆円もあるマネタリーベースをこれ以上増やす意味はありません。それ自体米より多く、ユーロ圏との比較では3倍近くにもなりますから、何のために異次元緩和を続けるのかは疑問です。マネーストックも十分過ぎるくらいあるので、問題はその辺りにはないと思われます。

日本の問題は中産階級の没落です。最も消費をしなければいけないこの層の可処分所得が下がっているのが一番のネックではないでしょうか。その原因は長引くデフレと消費税です。デフレはここで何度も言っていますが、外需依存を改めればある程度解決出来る筈です。

さらに庶民の財産であり、借り入れの担保でもある土地の価格が上がる政策が必要ですが、なぜか政府は後ろ向きです。高い固定資産税に大都市集中型の経済システムではどんどん地方の地価は下がるでしょう。

>景気が良くなるのには貸し出しが必要で、庶民などの貯金(銀行へ預けた)はそれには何の関係も無いのでしょうか?。

上で書いたように貸出額そのものは大きいのですが。肝心な中小企業や一般庶民に廻っていないのが問題です。大都市対地方、大企業対中小企業、経営者対従業員の間の格差拡大も原因のひとつかと思われます。

庶民などの貯金に関しては、政府や企業が借金をした結果なので、減る事は問題ですが増える分には特に問題があるとは思えません。庶民の貯金と貸出しの関係も、今の巨大なマネタリーベースを見る限り特にないと思われます。いずれにしても中産階級、つまり庶民の可処分所得を増やす政策をする事が肝要です。

森友学園や加計学園問題は反政府勢力の政権潰し活動の一環と捉えるべきです。報道も反政府勢力側なので、彼らの言う事を鵜呑みには出来ません。いずれにしてもマクロで見ればどうでもいい事です。 収束は時間の問題ではないでしょうか。

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2017年6月12日 (月)

日経、電子のバーン、を読んでみた

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今日は番外編ですが、アベノミクスとも関係があるので取り上げました。日経電子版の記事です。

預金残高ついに1000兆円 回らぬ経済象徴
2017/6/10 21:25
日本経済新聞 電子版

  金融機関に預金が集まり続けている。銀行や信用金庫などの預金残高は2017年3月末時点で、過去最高の1053兆円となった。日銀のマイナス金利政策で金利はほぼゼロにもかかわらず、中高年が虎の子の退職金や年金を預け続けている。預金は銀行の貸し出しの原資だが、今は活用されないまま積み上がる「死に金」。沸き立たぬ日本経済の今を映し出す。

  「預金を集めているわけではないんだが」。大手銀行幹部は苦笑する。メガバンクの普通預金の金利は0.001%。100万円預けてももらえるのは1年で10円(税引き前)だけ。時間外手数料を1回でも払えば「元本割れ」してしまう。16年に日銀が導入したマイナス金利政策は貸出金利を押し下げ、お金が市場に向かうとの期待があった。

 ところが、蓋を開けると預金に集中。個人の金融資産1800兆円の半分を預金が占める。欧米に比べ預金比率は高い。その多くは高齢者の資産。老後の不安から退職金や年金を預金として温存している。運用難から企業や機関投資家らも預金を大幅に増やしている。

  かつて銀行にとって預金はパワーの源泉だった。集めた預金を元手に企業や、自宅を購入する個人にお金を貸すのが銀行のビジネスモデル。企業の借り入れ需要が旺盛だった1990年代ごろまで、多くの銀行で預金は不足した。「行員にノルマを課して預金を集めていた」(地方銀行の元幹部)

  預金をどれだけため込んでも、銀行は全く困らなかった。貸し出しに回らないお金は「余資」と呼ばれ、国債を中心に市場で運用。国債の金利は長期でみれば、ほぼ一貫して下がり続け(価格は上昇)、国債を買っておけば利益が出た。

  そんな左うちわで過ごせる環境を一変させたのが、日銀のマイナス金利政策だ。10年物国債の金利は0%近傍に低下。利回りのない国債は買いにくく、銀行も運用できない余剰資金を預金のまま抱え込むようになった。

  日銀が国債を市場から大量に買い入れてお金を銀行に供給しても、そのお金が個人消費や住宅購入、企業の設備投資に向かわず、現預金という形で銀行にたまる構図だ。

  集めた預金はどこに向かっているのか。貸し出しとして一定量出ているのは間違いない。だが、貸しても貸しても余る。国内銀行の預金残高に占める貸出金残高の比率を示す「預貸率」はピーク時の1988年に137%に達したが、直近は70%台にまで低下。分母の預金残高の多さを如実に示す。

  三菱UFJフィナンシャル・グループや三井住友フィナンシャルグループなど3メガバンクの17年3月末時点の現金・預け金は157兆円。1年前から23%増えた。銀行の金庫で死蔵させるわけにもいかず、多くは日銀の当座預金に向かう。300兆円を超え、1年前から2割以上増えた。

  みずほフィナンシャルグループの佐藤康博社長は「運用できる以上の資金が集まっている」と話す。銀行も途方に暮れる。りそなホールディングスは18年3月期、2年連続で預金が減る計画を立てた。三井住友は中期経営計画で預金目標を示さなかった。できれば減らしたい。それが本音だ。

  預金を集める必要性が乏しくなれば、支店拡大やATMは重荷になる。店舗数は維持しても、業務を絞った小型店に変えるなど変化は起き始めている。手に負えなくなれば、預金者に一定の負担を求めることもありうる。

  マイナス金利を日本に先んじて導入した欧州では一部で法人顧客らに負担を転嫁した。日本でも信託銀行が運用先のないお金を預けてくる年金基金などに一部マイナス金利分の負担を求めた。近い将来、預金に手数料を求められる時代が来るのか。

  1000兆円のうちの1%、10兆円でも市中にお金が回れば、経済活動に弾みをつけることができる。中小企業の支援やベンチャー育成など日本経済の底上げにつながる手立てはある。銀行が預金者の資産防衛意識の強まりと一緒に萎縮していては経済は回らない。

私が日経新聞をとるのをやめてからもう何年も経ちます。日経電子版も最初は物珍しさで読んでいましたが今はもう殆ど読みません。(笑)なぜなら内容が稚拙で読むに耐えないからです。素人にでも分かる経済の基本すら分かっていないようです。日本を代表する経済新聞がこの体たらくです。

そもそも上の記事でも分かるように、預金の本質すら分かっていないのですから驚きです。国民がどこかから稼いで来て銀行に預け、始めて預金残高が記録されるような書き方です。家計の論理から一歩も出ていません。

国民の預金がどうやって作られるのかと言うと、当座預金をベースにして、日本の場合、その100倍(預金準備率による)までのお金を、銀行が貸し出せるからです。(現実にはそこまでは出来ませんが、ややこしくなるのでその理由は省きます)つまり我々の預金残高は国民による借り入れの結果でしかありません。

例えば企業が設備投資で銀行から借り入れた資金が設備会社の社員に給料となって支払われ、個人の預金口座に記録されます。あるいは家を買う時のローンが建設会社に支払われ給料になります。このようにして当座預金残高を変化させる事なく個人の預金残高を膨らませる事が可能です。(今は政府債務が多く、公共投資の結果としての預金残高も相当量含まれます。)

つまり、本当の消えないお金は中央銀行の当座預金口座にしかないのです。日銀券も存在がはっきりしているので本当のお金と呼んで差し支えありません。この二つがマネタリーベースと呼ばれ別名ハイパワードマネーと称される程の力がある訳です。

その意味は、それをベースとして際限なく預金、つまりマネーストックを膨らませる事が出来るからで、国民の稼ぎからの預金ありき、という考えは家計レベルから一歩も出ていない事を露呈しています。さらにその預金は簡単に消えます。

政府が増税などで政府債務を減らそうとしたり、民間企業がバランスシートを改善したり、あるいは個人が借金を減らせばどんどん減っていくのです。デフレなんてもんじゃありません。(笑)最後にはゼロになります。

だから上の記事に書かれているように預金残高を減らしたいなどと銀行屋が、いかなる場合にでも言う筈がありません。自殺行為です。もし本当にそう言ったとすれば金融モグリでしょう。(笑)

>集めた預金はどこに向かっているのか。貸し出しとして一定量出ているのは間違いない。だが、貸しても貸しても余る。

これは新米銀行員目線です。それに余る事もあり得ません。銀行の金融資産は主に当座預金残高と所有する有価証券、貸出金、プラス多少の日銀券で構成されるので、余るという概念はどこからも出て来ないと思います。しかも現実に500兆円以上も貸している訳です。

>1年前から23%増えた。銀行の金庫で死蔵させるわけにもいかず、多くは日銀の当座預金に向かう。300兆円を超え、1年前から2割以上増えた。

これは特にナンセンスです。順序が逆です。預金が増えたという事は、その前にその銀行が持つ日銀当座預金残高が増えているのです。(同時ですが)だから預金が当座預金に向かう事などあり得ません。当座預金残高は全体で見ると日銀との国債等、有価証券の売り買いなど、国への支払や受け取り、利払い受け取り以外で基本動く事はありません。

さらに民間銀行の金庫にあるのは現金(紙幣)ですから、古い札の交換以外で現金(紙幣)を日銀に返却する事も考え難いです。当座預金残高が増えたのは銀行が自律的に増やしたのではなく、日銀による買いオペの結果です。そんな事も知らずに経済記事を書く神経が凄い。(笑)唖然です。

最後に

>1000兆円のうちの1%、10兆円でも市中にお金が回れば、経済活動に弾みをつけることができる。

これも正解のようで、そうでもありません。個人消費は約300兆円なので10兆円は3.3%増にもなります。今の消費性向が0.8として10兆円の上乗せは0.826になり大幅アップになる訳です。そのアップ率が毎年可能かと言えば、そんな訳ないのは小学生にも分かる理屈です。

まあ、言うなれば全て順序が逆なのです。使えるお金に限界があって今の消費が決まるので、使えるお金を増やさない限り経済活動に弾みはつきません。だから第二の矢の財政出動が必須だと言っているのです。政府が国債を刷り借金をして、有効需要を増やすよう公共事業等でお金を民間に渡すのです。

ケインズさんはこれが一番手っ取り早いと言っています。すなわち、経済の活性化には、お金を民間に直接渡す事が肝要なので、穴掘って埋めるだけの行為にさえ、お金を払う価値がある、という話に繋がった訳です。

日経新聞の記事を読んでいると、全くの経済音痴になりますので気をつけて下さい。(笑) 

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2017年6月 8日 (木)

アベノミクスとは何だったのか(前編)

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更新が遅くなってしまいました。二つの長編物が終わって一息つき、何となく燃え尽き症候群でもあったのでしょうか。(笑)公私共に忙しかった事もあり、気がついたら1週間が経っていました。

その間、英国で再度テロが起きたり、国内では森友学園に代わり加計学園問題で相変わらず野党、マスコミが騒いでいます。平和ボケというか、バカ丸出しというか、他にやる事はないのでしょうか。この程度の知能レベルの野党やマスコミなら消滅した方が日本の為かもしれません。

さて、あらためてポンコツエンジンの再スタートです。前回の長編シリーズでアベノミクスの事にも触れましたが、そもそもアベノミクスが計画通りに遂行されていたなら、目的は達成されたのか、どうだったのか、今日はそのあたりのタラレバ論を素人なりに展開してみたいと思います。

第二次安倍内閣に於けるアベノミクスとは、まずリフレ派が喜ぶ異次元の金融緩和があり、国土強靭化計画を基にした財政出動が国債の発行を財源として行われ、内需を中心に経済を拡大していくというのが大きな骨子でした。第一と第二の矢です。

そこらから派生する形での成長戦略(民間投資の喚起)と合わせ三本の矢とし、政策運営の柱とした事は記憶に新しいです。この時点で文句のつけ様がありません。ようやくまともな国になったと期待が大いに膨らんだのです。

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その結果として2%のインフレ目標を達成し、実質の1~2%成長を含め名目3~4%の経済成長を持続させるというのがアベノミクスの目的でした。それ程までにデフレを嫌いインフレを渇望していた訳です。

基本的には、そのまま進めれば、かなりな確率で目的は達成されたのでしょうが、なぜか道半ばで軌道修正が行われます。それは14年6月、米フィナンシャルタイムズ誌に寄稿された安倍総理の論文で明らかになりました。

そこには驚いた事に「経済再建なしに財政健全化はあり得ない」と述べられていたのです。その意味は構造改革の断行だと言いますから二度ビックリです。その例としては法人税の引き下げ、規制を撤廃して外資へ市場を解放する、外国人労働者の雇用等があり、消費税についても「増税の影響は限定的である」などと楽観的に述べられていたのです。

お分かりでしょうが、変節したとしか思えない明らかな論理の矛盾があります。日銀が買いオペをしている状態で財政の健全化を唱ってはお終いです。(笑)それでどうやって巨額の財政出動が出来るのでしょうか。さらに、それを当面無視しようという前提での三本の矢が台無しになります。

法人税の引き下げは消費税増税で補うしかなく、しかもこれはあからさまな外資へのサービスです。規制撤廃で市場を外資に開放するという考えにリンクしている事は言うまでもありません。それで内需拡大が出来るのか、あるいはデフレ脱却が可能か、中学生でも分かる矛盾ではないでしょうか。

この方向転換によって上げ潮ムードのアベノミクスが失速したのは明らかです。8%の消費税増税も追い討ちをかけます。残ったのは異次元金融緩和だけで、マネタリーベースが目的もなく膨らんでいきました。

実はそれにはやはり目的があった事は、5月5日の拙ブログ記事「異次元金融緩和、真の目的は?」で述べた通りです。安倍政権が外圧に屈し、誰かの代理人に堕した事を否定するのは、残念ながら無理があると言わざるを得ません。

話は戻って、では外圧がなければどうだったのでしょうか。異次元緩和は効果的で株の上昇を促し金利も下がって行きました。また円安が進み輸出企業の業績が上がった事で給料アップにも繋がり、いいムードが醸成し始めたのは事実です。

ところが2本目の矢でつまずく事になります。財政出動が計画通りには運ばないのです。折角公共投資用の資金を用意しても人手不足という問題にぶつかります。長年公共投資予算を絞って来た事で土木建築業から人が去っていたのです。

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(東京の求人倍率が地方に比べて2倍以上も高いのは資金が豊富だからです。デフレの今は地方から人と資金を吸い上げます)

しかしこの問題は落札予定価格のアップで解決出来る問題でした。それを阻んだのは慣例です。つまりお役所が過去の例を重視し自ら制限した事で、折角仕事はあっても応札すらないという状況が生まれたのです。しかしそれは政治主導で変えられる筈です。それを為政者側が座視する正当な理由は見当たりません。

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(外国人労働者の流入が急激に増えて来た東京、アベノミクスの負の効果と言える)

さらに妙な事に、デフレで人が余っていた筈なのに、いつしか有効求人倍率が上がり直近では人手不足という状況が定着して来ました。しかしなぜか国民の所得は上がらずGDPで微増という2%のインフレには程遠い状態が続きます。

今回は一回こっきりの完結編で終わらせるつもりでしたが、悪い癖がついたようで、また長くなりました。今回も長編ものになりそうです。(笑) 

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2017年6月 1日 (木)

誰がための自由貿易なのか(最終編)

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 さて、そろそろまとめに入らなければいけません。結局、自由貿易は黒字でも赤字でも問題があるという話はご理解いただけたのではないかと思います。では一体誰のためのものなのでしょうか。

黒字が巨大化すると貿易摩擦を生み、相手国から手酷いしっぺ返しを食らいます。さらにその結果としての円高は企業の収益を悪化させ、従業員の給料を減らすのです。少なくともベアは望めません。その結果はデフレが進む事になります。

赤字は赤字でデフォルトのリスクがあり、97年アジア通貨危機の時の韓国のようにIMFが干渉して国が引っ掻き回されたりするのです。従って一番いいのはプラマイゼロのフィフティ・フィフティという事になります。

売りたいものと買いたいものが等価で、間に通貨を介さない事が平和だという事は論を俟ちません。つまり分かりやすく言えば物々交換です。例えば自動車の生産が国内の需要を超えたなら、それを日本にはないキャビアやマンゴと釣り合う量で交換するのです。

価値を測る単位はもちろん通貨で問題ありません。年単位で見て過不足が出れば借用証を書き、期限を切って納品します。そのやり方なら通貨を介さないので、永遠にお金を借りっ放しなどという事にななりません。金融が入り込まないのも健全です。

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   (ホンダNSX  この車は米国製になる。)

海外で一度上手く売れたからと言って、相手により沢山売る事を前提に生産計画を立てるという拡大再生産的思考は、どう考えても感心したものではないのです。国内へのメリットは限定的だし、資源の持ち出しにもなります。

例えば折角の高性能でエモーショナルな自動車という資産が海外へ持っていかれたら、メリットは海外の方が大きいのです。それを使って労働の生産性を上げる事も可能だし、快適なカーライフも満喫出来ます。

売った側は結局お金、円と外貨しか残りません。円なら国内に腐る程あります。だったら何か他の付加価値に替えて国内向けの資産や消費に置き換える方が余程日本の為になります。

余った外貨も何度も言うようですが、米国債などに化けて米に還元され、米の景気に貢献したりするのです。何のこっちゃです。お金を稼いだ方が貧乏で、借りた方がリッチな生活をすると言うおかしな現象が起き得るのです。日米の生活レベルの格差がそれを物語っているではありませんか。

一方、為替の変動と貿易摩擦を嫌って海外に生産拠点を移した場合も相手国にメリットが大きく、自国には大してないという事を前回書きました。何より経済格差が縮小し投資国の相対的貧困化が進みます。中国や韓国のような日本を敵視している国との格差が縮まるのは安全保障上好ましくないのは自明です。

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(ホンダの米国の生産拠点/オハイオ州メアリズビルに設立された、パフォーマンス・マニュファクチュアリング・センター)

以上の事から、やはりどう考えても海外との関係は限定的にすべきという結論に至ります。基本的な考え方は相互主義です。足りないものを補完し合うだけというのが健全な関係です。日本の場合なら今現在足りないエネルギーや天然鉱物資源を輸入で補う程度でしょうか。それでも年に25兆円くらいにはなります。

その資源を買う為、外貨を同額稼ぐ事が出来るだけのものを輸出をするという考え方なら今日のような金持ち貧乏にはならなかったのです。しかし、民間企業にそういう考え方を押し付ける事は、一党独裁でも共産主義でもない日本には出来ません。

ところが放置すれば生産性の高い産業は天井知らずで貿易黒字を重ねかねないのです。そこに罪悪感は微塵もありません。一般常識としてお金を稼いで悪い事などないからです。そこをどうコントロールするかが悩ましい問題です。

国民にマクロ経済をきちんと理解させる事も重要ですが、なかなか困難な作業になります。それよりは需要を作り、目を国内に向けさせる方が簡単ですが、政府自身が変わらなければどうしようもありません。

その為にはマクロ経済の正しい知識を持ったエコノミストがかなりな数、(少なくとも過半数)必要になるのですが、残念な事に今のところそんなに大勢はいません。(笑)さてどうしたものでしょうか。

 ここで読者の方からのリクエストでもあるアベノミクスにも少し触れておきます。当初鳴り物入りだったアベノミクスに保守派やリフレ派と言われる人達は、これでやっとまともな国になると随分期待したものでした。

こういう書き方をすればもうお分かりでしょうが、結果ははっきり言って残念なものに終わっています。終わっているという言い方は未だ早いのではと思われるかもしれませんが、見通しとして真っ暗という意味です。(笑)

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 (国土強靭化計画の生みの親、京大 藤井教授)

当初は2%のインフレをターゲットとした異次元金融緩和だけでなく、国土強靭化計画という財政出動がセットでした。さらに内需拡大を高らかに唱い上げていたのです。消費税の増税に関しても、決して前向きではなかったと言えます。TPP に至っては反対していたのです。

それがいつの間にか国土強靭化計画という言葉は死語になり、内需拡大も名ばかりのものとなりました。そればかりか真逆の政策を次々に打ち上げています。インフラ輸出、観光立国、TPP、これらは全て外需です。基本的に、外需依存と内需拡大は両立しません。

さらに、外需依存策を進めた結果は常に円高圧力がかかります。デフレも昂進しかねないのです。それでは今まで通りです。こんなバカな話があるでしょうか。これで成長しろという方が無理です。しかもそれを否定する人が政府やマスコミ関係に誰もいないのですから、先ほども言いましたようにお先真っ暗なのです。

これから分かる事は安倍さん、いや日本政府はとっくに変節したという事です。最初だけは志しが高かったのですが、どこかで逆行のギアが入りました。つまり前回も言いましたように誰かの代理人に堕したのです。

構造改革や規制緩和も同じ流れです。内需産業より海外資本参入を優先している証です。ファイア・ウォールのない日本に利益にしか興味がない市場原理主義経済の申し子である多国籍企業が押し寄せます。

安倍政権はそれらの水最案内人です。国内にトロイの木馬を建設していると言えば分かり易いでしょうか。それが出来上がる前に、何とか破壊して日本が日本らしく存続出来るようにしなければならないのですが、残された時間は多くはありません。

結局誰が為の自由貿易か、あるいはグローバル化かと言えば、国際金融資本を含む多国籍企業のためと考えるのが自然です。彼らは自らの利益のために、資金力で政治をも動かします。80年代以降は米政府を傀儡にして日本へ圧力をかけ続けて来ました。

日本にももちろん多国籍企業があり、世界で利益を得ている事はご存知の通りです。ただ日本企業の場合は相手国に溶け込む事に抵抗はなく、決して傍若無人に振る舞ったり身勝手な要求をする事もありません。しかしながら功罪で見れば日本にデメリットが多いのも事実なのです。

さらに、肝心な国の形が保てないのであれば何をやっても意味がありません。それどころか健全な国民生活さえ脅かされます。それだけは避けたいのですが、残念ながら今日本が進んでいるのは逆の方向です。

念のために言っておきますが、だからと言って自民党以外の選択肢があるのかと問われれば、ノーと言うしかないのです。自民党は明らかに米の傀儡ですが、他の党は日本維新の会などの一部を除き在日が代理人を務める中韓の傀儡と言って差し支えありません。

昨今のマスコミを賑わすスキャンダル、ドタバタを見れば明らかです。従って、究極の選択を迫られれば、一縷の望み、可能性を残している自民党を選ばざるを得ません。

長いシリーズにお付き合いいただきまして大変有り難うございました。未だ書ききれないところはありますが、きりがないので一度終わらせていただきます。

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2017年5月29日 (月)

誰がための自由貿易なのか(後編)

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 【タオルミーナ(イタリア南部)大久保渉】
主要7カ国(G7)首脳会議(サミット)は27日、最大の焦点だった貿易について「保護主義と闘う」と明記した首脳宣言を採択し閉幕した。米国第一主義を掲げるトランプ大統領は保護主義に関する文言を盛り込むことに難色を示し、調整は難航したが、最終的には容認に転じた。一方、地球温暖化対策の新たな国際的枠組み「パリ協定」を巡っては、離脱を検討中の米国を除く各国が推進を表明し、意見の一致はみられなかった。


 保護主義と戦う、という意味はもちろん自由貿易を推進する、です。G7に名を連ねる先進国が揃いも揃って、なぜそういう愚かな事を言うのでしょうか。前回も言いましたように自由貿易は、その国の主権を侵害しかねません。やり過ぎると国境のない世界になるのです。

だというのに国境が存在する事で、その恩恵を最も受けている先進国が、なぜそんな矛盾する事を言うのか、本気で言っているとすれば気が狂っているとしか言いようがありません。

G7

(人を押しのけて前にしゃしゃり出て来るトランプ大統領、イメージ通りのヤンキーぶりと言える)

G7で唯一、トランプさんだけが主張する保護主義とは、自国の産業を守りたい、雇用を支えたい、という当たり前の考えによります。それがなぜ否定されるのか私には分かりません。

国際的には弱い産業でも必要な産業は山ほどあります。それが価格競争力がない、あるいは労働生産性が低いという理由だけで消えてしまったら、国として成立しません。

もちろんメリットを受ける人達はいます。そうです。世界を股にかけてビジネスをしている多国籍企業です。彼らにとっては国によって法律が違う、あるいは生活習慣が違うなどというのは邪魔以外の何ものでもないのです。

従って世界から国境がなくなり、法律が統一され生活様式まで同じになるのが望ましい事は言うまでもありません。通貨も統一される事がベストです。ユーロを統一通貨としたEUが上手くいっていないようにみえるのは国境があるからに他なりません。

つまり、何もかも自由と言いながら決算が国単位では上手くいく筈がないのです。ある意味一番悪い形かもしれません。総合的な国力で一番競争力のあるドイツが美味しい目に遭うのは必然です。

EU共通の通貨ユーロの為替レートはEU平均の競争力を表します。そうなるとドイツにとって実力以下のレートである状態が日常となるのです。それはEU圏だけでなく、世界が相手の場合でも輸出競争力において有利である事は言うまでもありません。

一方、EU圏以外からの輸入にはブロック経済の必然で制限がかかります。ドイツの輸入の8割がEU圏からである事がその証拠です。正にいいとこ取りなのです。貿易黒字が世界一になっても何の不思議もありません。

おまけに利益の大半は自国通貨とも言えるユーロですから、日本のように外貨が溜まり過ぎて困るという問題はありません。これはEU加盟国以外から見れば、とてもアンフェアに映ります。

しかしこのシステムが持続可能でない事は、ギリシャの破綻やブレグジットで露見してしまいました。では今後どう修正されて行くのでしょうか。EU解散か、あるいは国境の消滅か・・私は遠い将来的には国境消滅の方向に向かうのではないかと危惧しています。

その方がグローバリズムを推進する企業、勢力にとっては都合がいいからです。その勢力は決して表には出て来ません。G7で各国首脳が何かを決めているように見えるのは、代理人が仕事をしているだけの事です。彼らが国際的に何か重要な事を決めるなんてあり得ないのです。

日頃から保護主義を主張し、メディアからも総すかんを食っているトランプさんだけは代理人でない可能性があります。ロシア絡みなどのスキャンダルが色々出て来るのはその証かもしれません。

ところで話は変わって、前回の続きになりますが、世界に5000万台の自動車を供給する方法として一番合理的で無理がなく摩擦も生まないのは現地生産です。今の2000万台を倍にする事は不可能ではありません。

直接投資で生産拠点を世界中にちりばめれば、世界への貢献は計り知れない事になります。直接投資は株式などの間接投資と違って現地に根付きます。利益が出てもその大半は再投資となるのです。

現地生産をするという事は、現地に継続的にメリットを生まなければ意味がないからで、部品の現地調達率などにもチェックが入ります。という事は、現地にサプライヤーを育てる事になるのです。もちろん技術も移転させます。

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   (日本人専用の店が多いタイの歓楽街)

そうすると、その周辺に新たな産業がコバンザメのように、どこからともなく現れて、くっついて来るのです。どんどん付加価値の生産量が上がって来るという訳です。日本企業が現地で産み出す付加価値がGDPの半分にも達するタイなどにその構図が如実に表れています

その結果は目覚ましい経済発展を遂げました。すなわち日本などの先進国が途上国へ投資をすると経済発展の速度が加速し、先進国を目指して大きな回転を始める訳です。昔の植民地主義とは大きな違いで、宗主国が奉仕をするのですから変わったものです。

しかし、これによって先進国の相対的貧困化、途上国の富裕化が促進され経済格差が縮小されます。昔はタイ人の観光客なんて見た事もなかったのですが、最近テレビを見ていても結構目につくようになったのはその表れなのです。

日本の直接投資で輸出競争力がつき、物々交換レベルでしかなかった貿易が変貌、ドルや円などの外貨を大量に得るようになります。その外貨で日本製品を買ったり日本に観光に来る訳です。

言うなれば日本という大ダコが自分の足を食べさせて大きくなった小ダコが、今度は自分の足を食べさせに日本に来る、と言ったら不謹慎でしょうか。(笑)元々は我々の足が廻り廻って戻って来るだけの事で、それを有り難がるというのも、ちょっと複雑です。

長くなりました。また次回に続きます。

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2017年5月27日 (土)

誰がための自由貿易なのか(中編)

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 自由貿易は言わば一種の麻薬です。(笑)最初はいいのですが、深みにはまると抜けられなくなります。例えば日本は自動車生産が得意だからと言って、世界の半分くらいも供給するようになるとしましょう。来年の世界生産台数が1億台として約5000万台も作るという仮定の話です。

日本メーカー全体で、昨年は海外で2000万台くらい作っていますから国内生産分の1000万台を合わせると3000万台、つまり後の2000万台を追加して国内で作る事になります。その場合雇用が関連企業も合わせると百万人単位で増える事になるのですが、生産年齢人口が減る中で人の手当をどうするかが問題です。

ご存知のように自動車産業のような資本集約型の製造業は生産性がかなり高い部類に入ります。従って政府が推進する「生産性の低い産業から生産性の高い産業への人の移動」を進めればいいのです。つまり労働集約型の農業やサービス業から人を引き抜く訳です。

農業なんて時代遅れな産業は中国やアメリカに任せ、輸入に頼ればいいじゃないですか。(笑)飲食、介護・福祉、運輸などのサービス業も海外に人ごと依頼しましょう。移民を推進する安倍さんは我が意を得たりです。

技術はあるが効率の悪い中小製造業者も輸入に切り替えれば問題ありません。その結果、倒産が激増しようが経営者が自殺しようが知った事ではないのです。弱者はどんどん切り捨てましょう。

その結果、自動車の輸出増加分だけで40兆円も外貨を稼ぐ事になります。反対に農業他での輸入はその半分もいきません。差し引き20兆円以上も儲ける訳ですから安倍さんがホクホク顔になる事は請け合いです。調子に乗って下手だけど好きなゴルフの腕も上がるかもしれません。

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ところが貿易黒字が20兆円も増えると所得収支の黒字も合わせて40兆円もの経常収支黒字になります。当然ながら円高がバンバン進む事になるのです。前回も言いましたが、その場合、輸出企業はコストダウンを強いられます。

しかし、それもニッサンのように、高い国内の部品メーカーを切り捨て、海外から部品を調達すれば問題ありません。従業員のベアも泣いてもらえばいいのです。さらに正規を減らして派遣社員を増やせば何とかなります。さあ頑張りましょう。贅沢は敵です。勝つまでは欲しい物を買うのも我慢するしかありません。

次の年のGDPを見た安倍首相は真っ青になりました。あれだけ輸出が増えたのに名目成長率はガタ減りなのです。特に内需が酷い事になっています。デフレも反って酷くなりました。これは未だ努力が足りない、という側近の助言を聞いた安倍さんは国際競争力をつけるため、関税は全て撤廃すると言い出します・・・非関税障壁も米の言うがままに改善?して行くしかありません。

自由貿易、バリアフリー、何と響きの良い言葉でしょうか。あらゆる規制を撤廃し、外資が参入し易くするのは当然です。その結果多少空気が汚れようが、サービスの質が落ちようが、移民が増える事で治安が悪くなろうが大した問題ではありません。経済成長こそが至上命題なのですから。。

しかしながら、計算するまでもありませんが、限られた資源の中での輸出(外需)依存は内需を減らします。ただ外貨は溜まりますから、円高も手伝って輸入はし放題です。ビトンやシャネルなど舶来の高級品がバンバン売れます。(いつの時代やねん)その結果は増々内需が減りGDPが下がって行く事になるのです。

気がつくと世界で一二を争う輸出大国にはなっていましたが、内需が振るわず国民生活は窮乏を極めます・・輸出企業の社員だけはもちろん高級取りでしょう。優雅な生活も可能な筈・・・と思いきや、大半が非正規社員に化けていて、相変わらずウサギ小屋に住みセコい生活を送っていました。

一方、経営者だけはゴーンさんのように20億30億の報酬を得てメチャ優雅にしているのです。中には100億の収入を得たとドヤ顔をしている在日系貿易商社トップが、TVなどでアグネス・チャンも真っ青な豪邸や趣味の悪い贅沢品のコレクションを披露、自慢しています。格差が致命的に広がりました。もう取り返しがつきません。

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 (ビバリーヒルズの23億円もする豪邸、イメージ画像)

上の話は極端な例なので、ちょっと乱暴だと思われるかもしれませんが、効率のいい輸出産業を増やし、農業のような効率の悪い労働集約型産業を減らして行くと内需産業が衰退し、結果的にはGDPを減らす事になります。何よりも国の形が変わり、食の安全が損なわれるのです。

さらに国際水平分業は品質や部品の安定供給という点でも問題があります。災害や戦争だけでなく、ちょっとした政治的な問題でも供給に制限を受ける場合があり得るのです。ところが日本式垂直統合型は技術漏洩や、相手方政府が介入する等、競合国のアンフェアなやり方で崩壊しつつあります。

この自由貿易が行き着くところは先進国と途上国が一体化する国境のない世界です。世界が経済共同体になります。そればかりではなく運命共同体にもなりかねません。今盛んに言われているグローバリズムとは、それを推進するためのイデオロギーなのです。自由貿易や市場原理主義を、その手段として推進します。

もちろん、日本という狭い枠におさまらず、グローバル化こそが人類の理想だという人にとっては最高の話かもしれません。ところが私のように日本を愛し、日本的なものを残して行きたいと願う一小市民にとっては、最悪の世界がグローバリズムによって作られるのです。

この話は未だ続きます。

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